懲りない赤恥大嘘番組「ワンだランド」スイス編~スイスは犬にリードをしなくていい?真実は、スイスには極めて厳しいリード義務の法律がある


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(Zusammenfassung)
ABC Asahi Broadcasting Corporation (japanische TV-Programm) hatte berichtet, dass "unnötige Leine auf den Hund in der Schweiz."
Aber es ist eine große Lüge.
Hundegesetz
Art. 3 Leinenpflicht
Hunde müssen an der Leine geführt werden.
ABC朝日放送「ペットの王国 ワンだランド」。この番組の海外のペット情報は、事情を知る者にとっては、見るに耐えられないほどの嘘と誤情報、著しい偏向に満ちた問題番組です。かつてのドイツの特集はその典型です。昨年12月には、「スイス特集」が3回連続で放映されましたが同様です。これらの番組の「嘘」「誤り」「偏向」について述べていきたいと思います。
私は何度か、ABC朝日放送「ペットの王国ワンだランド」の過去の番組についての、「嘘」「誤り」「偏向」について指摘する記事を書いています。またTV局やBPOに対して抗議を申し入れています。例えばこのような記事です。ペット葬祭事業でも商魂たくましいティアハイム・ベルリン。
この記事では、「ワンだランド」の2015年11月15日放映番組について書いています。本番組では、ドイツのおもに犬に関する事情が放映されていましたが、ほぼすべての内容が「嘘」「誤り」「偏向」です。例えばこのような事柄です。
1、ドイツは犬猫などのペットは殺処分ゼロである、したがってドイツにあるティアハイムも殺処分ゼロである。
2、「ティアハイムは非営利団体で、不要な犬猫などのペットをもれなく引取る。動物愛護的な見地から面接により厳格なマッチングを行い、新しい飼主に譲渡する(しかも、著しく無料か無料に近いと誤認させる)。
3、「ティアハイムは、新しい飼い主が見つからなかった場合は、引き取った犬猫などのは終生飼育する(それがティアハイムが自主的に行い、無料であると著しく誤認させる)。
4、ティアハイムは、終生飼育した身寄りのないペットが死んだ後は(著しく無料と誤認させる)手厚く葬って墓まで作る。
真実は次のとおりです。これらの事柄は、すでに何度のこのサイトの過去記事で根拠を示してありますので、「サイト内検索」でお確かめください。
1、ドイツには相当数の行政が行う犬の殺処分があります(ヘッセン州では人口比で東京の6倍数の犬を殺処分していました)。ティアハイムも一定数の殺処分があり、概ね3割以上です。ティアハイムの殺処分は、年次報告書に示して公開しているティアハイムが多数あります。
2、ティアハイムは営利団体で法人税などが課税されています。ティアハイムは私的引受と行政からの受託がありますが、私的引受の場合はかなり高額(日本円で3万円近く)の手数料が発生し、引取りを拒否されることも多いです。保護した動物の再販売価格はかなり高額(雑種の中型犬で5万円近くなど)であり、非対面のインターネット販売が広く行われています。
3、日本で言われている「ティアハイムの終生飼育」は、高額な費用が発生する「老犬老猫ホーム」事業です。
4、ティアハイム・ベルリンはペット葬祭事業をしていますが、かなり高額な営利事業です。
さて、今日の記事のテーマに入ります。この、ABC朝日放送「ワンだランド」では、昨年2017年末に3回にわたり、「スイス特集」として、スイスのペット(犬猫)事情を放映していました。結論から言えば、放送内容のほとんどが「嘘」「誤り」「偏向」でこり固められていました。ざっと挙げれば、次のとおりです。
1、スイスでは犬はノーリード(という英語は通じませんが)で良い~真実は、スイスは連邦法で犬のリード義務が規定され、違反者には日本より厳しい刑事罰があります。犬を遁走させた場合は、森林管理官や警察官などに射殺される規定があります。
2、スイスは殺処分ゼロ~真実は、連邦法で犬の強制殺処分が定められています。各州法で具体的な規制がありますが、禁止犬種や咬傷犬、危険と判定された犬は強制的に殺処分されます。また路上での警察官による射殺もあります。猫は通年狩猟駆除の対象です。ハンターに射殺される猫の狩猟殺処分数は年間10万匹で、人口比で日本の公的殺処分の23倍です。また、ティアハイムでも相当数の殺処分が行われています。
3、スイスではブリーダーは大変難しい国家資格がいる~真実は州の認可です。一定規模までは法的規制を受けません(犬3回、猫5回を超えない繁殖)。つまり規模にかかわらず動物取扱業の届出がいる日本の方がはるかに厳しいです。
4、スイスではほぼブリーダーかティアハイムでしか犬猫を入手できない~真実は、ティアハイムの譲渡数は統計上無視できほど少数です。スイスでの犬の入手先は、東欧などの価格の安い国からのインターネットによる購入で、約半数を占めます。
今回記事は、「1、スイスでは犬はノーリード(という英語は通じませんが)で良い」が、真っ赤な嘘であることを述べます。ABC朝日放送「ワンだランド」スイス編の第1回放送の録画はこちらです。ペットの王国 ワンだランド 世界一のペット先進国スイスへ!スイス流(秘)しつけ 2016年12月11日。
番組では、「スイスは世界一のペット先進国です。スイスでは犬はノーリード。リードがいらないのが前提です。なんて素晴らしい犬天国!」と、「スイスでは原則犬はノーリードである」ということが強調されていました。実際は、スイスでは連邦法で犬のリードが義務付けられています。例外的に、日本の公園にあるドッグランのような「リードをしなくて良いエリア」が僅かにあるだけです。その他のほぼ全ての場所、ましてや市街地では、リード義務違反者には高額な罰金が科されます。その根拠法を示します。Hundegesetz 「スイス連邦犬法」。
2. Abschnitt: Schutz vor Verletzungen durch Hunde
Art. 2 Grundsätze
2 Hunde sind so zu halten, zu führen und zu beaufsichtigen, dass sie weder Men-schen noch Tiere gefährden oder belästigen.
3 Es ist verboten, Hunde im öffentlichen Raum unbeaufsichtigt laufen zu lassen.
Art. 3 Leinenpflicht
Hunde müssen an der Leine geführt werden:
a. in öffentlich zugänglichen Gebäuden;
b. an verkehrsreichen Strassen;
c. in öffentlichen Verkehrsmitteln, an Haltestellen, Bahnhöfen und Flughäfen;
d. auf Pausen plätzen von Schulanlagen und auf Spiel- und Sportplätzen.
e. an Orten, die von den Kantonen entsprechend signalisiert werden.
Art. 15 Übrige Widerhandlungen
1 Mit Busse wird bestraft.
a. die Leinenpflicht oder die Zutrittsverbote nach Artikel 3 missachtet;
2 Handelt die Täterin oder der Täter fahrlässig, so ist die Strafe Busse bis zu 5000 Franken.
Art. 16 Strafverfolgung
Verfolgung und Beurteilung strafbarer Handlungen sind Sache der Kantone.
第2章 犬を原因とする傷害から人を保護する
2条 原則
2項 犬は、人社会のルールやほかの動物を危険にさらさないように、または被害を及ぼさないように指示し、監督しなければなりません。
3項 公共の場で、犬を無人で行動させることは禁止されています。
3条 犬のリード
犬はリードをしなければなりません。
a 公共の建物で
b 市街地
c 公共交通機関、バス停や、駅や空港で
d 学校施設や遊び場、スポーツ施設などの区切られた場所で
e 州によって提示された場所。
15条 その他の犯罪
1項 罰金が科されるもの
a 3条に基づくリード義務、または侵入制限を無視した場合。
2項 犯罪者(故意)もしくは過失により行った犯罪であっても、罰金は5,000スイスフラン(57万円。1スイスフラン114円)まで科されます。
16条 刑事起訴
犯罪行為の訴追と判決の権限は州に属します。
スイスでは犬のリードが義務付けられており、連邦法で違反は刑事罰として罰せられるとの規定があります。罰金は5,000スイスフラン(日本円で57万円。1スイスフラン114円)まで科されるとあります。対して日本では、法律で犬のリード義務を規定したものはありません。条例で一部ありますが、条文が曖昧なものや、罰則規定すらないもの、罰則規定があったとしても行政罰で反則金も数千円程度で極めて軽い、そしてまず罰せられたというケースがありません。ですからスイスは、日本に比べて犬のリード規定がはるかに厳しいと言えます。まさに、「ワンだランド」の、「スイスは犬はノーリード。リードをしなければならない日本じゃ考えられないね」は、真実とは全く正反対の驚愕すべき大嘘、狂気の番組です。
さらに、連邦法の規定は「最低限の」ものです。州によっては、それよりもはるかに厳しい犬のリード義務を課しています。例えばスイスのアールガウ州では、州法でさらに厳しい犬のリード義務を課しています。リードなしで野生動物に脅威を与えた場合は、罰金20,000スイスフラン(日本円で228万円。1スイスフラン114円)と、懲役1年を科せられる可能性があります。また、犬をリードなしで遁走させた場合は、野生動物保護官や警察官などによる射殺がスイスでは規定されています。次回以降の記事で、それらについて書きます(続く)。
(動画)
問題の番組、ABC朝日放送「ワンだランド」スイス編第一回放送。2016年12月12日公開。「世界一のペット先進国スイスへ スイス流 秘 しつけ」。大自然の中、自由奔放に走り回る大型犬と一家の暮らしとは…?思わずこちらが顔を覆って赤面していまう内容です。
「スイスでは犬はリードを外して自由に散歩できる」。まさに狂気の嘘番組。次回記事で書きますが、自然林で犬にリードをせずに放した場合、スイス、アールガウ州では「罰金2万スイスフラン(最高日本円で228万円、飼い主は懲役1年まで科されます)」です。またスイス全土では、犬は権限のある行政当局に射殺されます。
(動画)
Richtig an der Leine gehen. 「法律に従って犬にリードをつけて散歩させます」。2011年3月31日に公開。スイス、ピュリナ社の、犬の飼い主に対する「犬のリード義務の」啓発ビデオ。
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