鳥インフルエンザに感染した猫は広範囲にウイルスを流出させる可能性があります~ネイチャー誌


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(Summary)
Nature International Weekly Journal of Science
Can cats spread avian flu?
Cats infected with H5N1 may shed the virus extensively!
現在日本では、鳥インフルエンザ(H5N6型)が発生しています。食用アヒル(フランスカモ)を飼育している青森市の農場で高病原性鳥インフルエンザが発生した問題で、農林水産省は12月5日に、「小動物が家きん舎内にウイルスを持ち込んだ可能性がある」ことを明らかにしました。鳥インフルエンザの、鳥以外の小動物が感染原因になった可能性や、小動物が感染原因になりうるとの研究は、かなり以前から学術論文が発表されています。しかし日本では、小動物、特に猫などのペットが感染原因になることをかたくなに否定する人達がいます。感情を排した、疫学的な議論と対策が講じられることを期待します。
まず、青森県で発生した食用アヒルの鳥インフルエンザについての、農林水産省の見解を報じるニュースを引用します。小動物が媒介の可能性 青森・鳥インフルの1例目。2016年12月6日。(デーリー東北新聞社)
食用アヒル(フランスカモ)を飼育している青森市の農場で高病原性鳥インフルエンザが発生した問題で、農林水産省は5日、1例目の農場に関する感染経路や原因について、ネズミなどの小動物が家きん舎内にウイルスを持ち込んだ可能性があることを明らかにした。
調査では、農場管理人らが家きん舎に出入りする際の長靴や、軽トラックなどの資材を消毒するなど、農場で衛生管理を実施していたことを確認。
家きん舎の周囲を二重の金網で囲んでいたほか、ネズミ対策のわなを仕掛けるなど、野鳥や野生動物対策を複数講じていたことも分かった。
家禽舎の基礎部分には、小型の野鳥や小動物が侵入できる最大幅約5センチ、長さ約40センチのひび割れがあったことが判明。舎内では、ネズミの死骸も見つかった。
鳥インフルエンザは一般的に、野鳥などがウイルスを持ち込んだり、人や物、小動物の媒介で感染したりするケースが多いことから、今回も同様の原因で発生した可能性があるという。
前回記事、鳥インフルエンザ感染拡大防止のために、ドイツの自治体は猫を外に出すことを禁じたでは、現在ドイツにおいても鳥インフルエンザ(H5NN8型)が発生しており、犬猫の外出禁止措置が講じられていることを書きました。ドイツの自治体は、明確に「犬猫は鳥インフルエンザの感染拡大原因になる。犬や猫が鳥インフルエンザに感染した鳥を運ぶなどの可能性があるからである」としているからです。また、犬猫は鳥を狩ったり、死んだ鳥を運ばなくても、体に付着したウイルス運ぶことにより、間接的感染の原因になります。
上記で引用した記事では「ネズミ」がウイルスを持ち込んだ可能性が示唆されています。しかしネズミと猫は緊密な関係です。猫がウイルスを付着させたネズミを狩り、それを鶏舎などに持ち込む、またウイルスが付着したネズミを狩ることにより、猫にウイルスが付着することも可能性は高いでしょう。
犬猫などの哺乳類は、鳥インフルエンザの感受性が低い(感染しにくい)のは事実で、それが「犬猫(特に猫)による感染拡大リスクはない」とかたくなに主張する人たちの根拠になっています。つまり「犬猫(特に猫)に対する規制は必要ない」と。
しかし、「猫は鳥インフルエンザに感染し、猫は広範囲に鳥インフルエンザウイルスを流出させる」とする学術論文がかなり以前から発表されているのです。以下に、学術誌、Nature International Weekly Journal of Science誌の記事、Can cats spread avian flu? 「猫は鳥インフルエンザウイルスを拡散させる可能性がありますか?」。2006年3月8日。より引用します。
Can cats spread avian flu?
Felines are fast becoming a new focus for fears over avian flu, as cats infected with the deadly H5N1 strain are reported in Austria, Germany, Thailand and Indonesia.
That followed detection of the virus in a dead cat on the northern island of Rügen, Germany, on 28 February, and news that 8 of 111 apparently healthy cats tested close to bird flu outbreaks in central Thailand carried antibodies to the virus.
Cats infected with H5N1 may shed the virus extensively.
In February 2004, the WHO reported the first outbreak in domestic cats.
H5N1 was found in two of three cats tested from a household of 15 cats (of which 14 died) in Nakornpathom, Indonesia.
Later in 2004, Albert Osterhaus's team from Erasmus University in Rotterdam showed experimentally that domestic cats do die from H5N1 and do transmit it to other cats (T. Kuiken et al. Science 306, 241; 2004).
And in January this year, the virus was found not only in sputum but also in faeces of experimentally infected cats, suggesting that infected animals may shed the virus extensively (G. F. Rimmelzwaan et al. Am. J. Pathol. 168, 176–183; 2006).
猫が鳥インフルエンザを広めることは可能でしょうか?
致命的なH5N1ウイルス株に感染した猫は、オーストリア、ドイツ、タイ、インドネシアで報告されているために、鳥インフルエンザに対する恐怖の新たな焦点になっています。
2月28日にドイツ北部のリューゲン島で死亡した猫からウイルスが検出され、111頭中8頭で鳥インフルエンザの発生を確認しました。
H5N1に感染した猫は広範囲にウイルスを流出させる可能性があります。
2004年2月、WHOはカイネコ種(いわゆる「猫」)の猫で、初めての流行を報告しました。
インドネシアのナコンパトムでH5N1型鳥インフルエンザウイルスは、一般家庭から15匹の飼われている猫(そのうち14匹が死亡した)で試験した3匹の猫のうち2匹で検出されました。
2004年後半にロッテルダムのエラスムス大学のアルバート・オスターハウス研究チームは、イエネコ種のネコがH5N1により死亡し、それを他のネコに感染させることを実験的に示しました(T. Kuikenら、Science 306,241; 2004)。
今年1月、このウイルスは痰中だけでなく、実験的に感染した猫の糞便中にも発見され、感染した動物が広範にウイルスを流出させる可能性があることが示唆されています(GF Rimmelzwaanら、Am。J. Pathol。168、176-183; 2006)。
(動画)
前回記事に続いてのアップで申し訳ないです。しかしドイツでは、鳥インフルエンザ時には飼い犬猫の外出を禁じます。また平時から養鶏場の経営者は、猫などの小動物を「鶏に害を与える」として駆除しています。またそれが合法です。日本は、あまりにも猫に関しては管理がおろそかです。放し飼い猫、野良猫、猫を屋外で管理する手法である「地域猫」がもたらす、感染症のリスクを、感情を排した、疫学的な見地により議論していただきたいです。
PETAs Ermittler machen grausigen Fund 「PETAの調査員はゾッとするような発見をしました」。ドイツPETA、HPより。ドイツでは、通年屋外を自由に徘徊している猫・犬の狩猟駆除が合法です。養鶏場の経営者は、養鶏場に侵入した猫の駆除を行っています。
Ihre Katze ist verschwunden? Vielleicht war es der Jäger…
PETA-Ermittler machen einen grausamen Fund in einer Kadavertonne einer Hühnerfarm März 2012.
Dort befanden sich erschossene und sogar erschlagene Katzen.
Der zuständige Pächterzeigt sich allerdings ungerührt:„Wenn die Katze wildert, hab‘ ich da Verständnisdafür, wenn die erschossen wird.
Auf die Frage, woran man denn erkenne, ob eine Katze „wild“ sei oder ein Zuhause habe, hieß es dann aber, das könne man nicht erkennen.“
„Haustierabschuss“ ist gängige Praxis.
Jährlich werden etwa 400.000 Katzen und 65.000 Hunde von Jägern erschossen, in den allermeisten Fällen handelt es sich um tierische Familienangehörige.
Eine Katze gilt bereits dann als „wildernd“ (und darf somit frei abgeschossen werden), wenn sie sich je nach Bundesland 200 bis 500 Meter vom nächsten Haus entfernt aufhält.
Hunde, die nicht angeleint waren, wurden bereits in unmittelbarer Nähe ihres menschlichen Begleiters erschossen.
あなたの猫が行方不明?多分、それはハンターに殺されたのでしょう・・・
PETAの調査員は、2012年3月に、養鶏場の死体保管コンテナで陰惨な発見をしました。
そこには射殺された猫の死体がありました。
しかしハンターは動揺せずに答えました。
「なぜならば、私はその猫が養鶏場の鶏に被害を及ぼしている野良猫と理解したから射殺したのです」。
「その猫が野良猫なのか飼い猫なのか、あなたは知っていたのか」と尋ねたところ、彼は「判別できませんでした」と答えました。
ペットが射殺されるのは一般的です。
ドイツでは、毎年約40万匹の猫と6万5千頭の犬がハンターに殺され、それらのほとんどに飼い主がいます。
猫は州によって異なりますが、民家から200mから500m離れていれば、野生化しているとみなされ、それは自由に射殺して良いということを意味します。
首輪と紐を付けていなかった犬は、飼い主などの目の前で射殺されました。
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