続・イギリスの犬の公的殺処分数は人口比では日本と同程度~民間の殺処分数を加えれば、その数倍~10倍の犬を殺処分している


地域猫 ブログランキングへ
Please send me your comments. dreieckeier@yahoo.de
Bitte senden Sie mir Ihre Kommentare. dreieckeier@yahoo.de
メールはこちらへお寄せください。 dreieckeier@yahoo.de
(Summary)
Revealed: RSPCA destroys HALF of the animals that it rescues - yet thousands are completely healthy
Shock figures reveal 3,400 animals put down for 'non-medical reasons'
Whistleblower claims she shot healthy dogs 'because there was no room'
Statistics show 10,000 fewer animals were rehomed in 2011
But charity's prosecutions of rogue pet owners leap 20 per cent
Countryside Alliance says charity should lose right to call itself Royal
前回記事、イギリスの犬の公的殺処分数は人口比では日本と同程度~民間の殺処分数を加えれば、その数倍~10倍の犬を殺処分している、の続きです。前回記事では、イギリスの犬の公的殺処分数が年間7,085頭(2014年)で、人口比で日本とほぼ同数であることを述べました。しかしこの数値を単純に比較しても意味がありません。イギリスと日本の公的殺処分の制度が大きく異なるからです。イギリスの公的殺処分の数値は制度上、実数より著しく低くなるからです。
まず、イギリスの公的な殺処分制度について説明します。The Mayhew Animal Home & Humane Education Centre: Mayhew International. LEGISLATION AND STATISTICAL INFORMATION REGARDING EUTHANASIA OF STRAY DOGS IN THE UK 「メイヒューインターナショナル イギリスの野良犬の安楽死に関する法律と統計情報」から引用します。
The two main pieces of legislation concerning the collection and disposal of stray dogs are the Dogs Act 1906 and the Environmental Protection Act 1990.
Responsibilities for dealing with stray dogs, originally assigned to the police , now lie with the local authorities.
The law requires that a stray dog must be held for seven days after seizure by the police or local authorities before disposal.
If unclaimed by its owner after seven days, the dog may be (1) sold or given away to a new owner, (2) sold or given away to a welfare organisation or (3) destroyed humanely .
3 The law also authorises euthanasia before the expiry of the seven days where necessary “to avoid suffering”.
法律、犬法(Dogs Act1906年)環境保護法(Environmental Protection Act1990年)に基づき、野良犬は殺処分前に、警察や地方自治体による捕獲の後7日間、保護されなければならないと定められています。
もともと法律では、野良犬の対処する責任は警察が管轄でした。
現在では地方自治体が行なっています。
法律で野良犬は、7日間は殺処分されずに保護されなければなりません。
7日後に犬の飼い主が返還を求めてこなかった場合は、犬は(1)売却または新しい所有者に譲渡し、(2)売却や福祉団体(民間のレスキューシェルター)に引き渡されます。または(3)人道的に殺処分されることがあります。
法律はまた、必要な「苦しみを回避するためならば」7日以内であっても犬を安楽死することを許可しています。
上記より、イギリスの殺処分制度は次の通りになります。
・イギリスの自治体が捕獲収容する動物種は、「犬」だけであり、しかも浮遊犬(野良犬、捨てられた犬、迷い犬)だけです。
・7日間の収容期間中は原則として殺処分はできません。殺処分が許可されるのは原則重度の傷病犬だけです。
・7日間の収容期間がすぎれば、飼い主が見つからなかった犬は、民間のアニマルシェルターに移譲されるなどします。
したがって、イギリスが発表している公的殺処分数は「犬」だけです。またイギリスが発表している犬の公的殺処分数は、民間シェルターに移譲した後の数は一切反映されません。民間アニマルシェルターに移譲された後の、殺処分数・殺処分率に関する公的統計はありません。しかし民間シェルターでは、かなりの割合で自ら殺処分を行っています。例えば世界的に権威のある、RSPCA(「英国王立動物虐待防止協会 」The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals)は、主に家畜屠殺用拳銃で、約半数の健康な犬猫を殺処分していたことを明らかにしています。ほかの民間シェルターは、さらに殺処分率が高いと思われます。
Revealed: RSPCA destroys HALF of the animals that it rescues - yet thousands are completely healthy 「RSPCAは、救済という名目で、半数の健康上問題のない数千もの動物を殺します」。(2012年12月29日)より引用します。
Shock figures reveal 3,400 animals put down for 'non-medical reasons'
Whistleblower claims she shot healthy dogs 'because there was no room'
The RSPCA destroys nearly half the animals it ‘rescues’ each year, with thousands being put down for non-medical reasons,
The charity insists the vast majority of the animals were put down to end their suffering, but it admits that last year alone 3,400 animals were destroyed for ‘non-medical’ reasons, such as the lack of space in kennels and catteries.
衝撃的な数字(殺処分数・率)は、健康上問題がないのに3,400ものペットをRSPCAが殺処分したことを明らかにしました。
内部告発者は、「収容する余地がなかったので、健康な犬を銃殺した」と証言しています。
RSPCAは、保護した健康上問題のないペットの約半数を殺しています。
RSPCAは、動物の大半は、苦しみを終わらせるために3,400頭もの殺処分したと主張しますが、犬舎と猫舎のスペースの不足など「非医学的」な理由だけで殺処分したことを昨年認めています。
先に述べた通り、イギリスが公的に収容する犬は、飼い主が不明で町を徘徊している「浮遊犬」だけです。日本の保健所のように、飼い主から飼い犬・飼い猫を引き取ることはありません。飼い主がペットの犬猫が事情により飼えなく場合は、飼い主自ら獣医師に安楽死を依頼するか、民間のアニマルシェルターに手数料を払って引き取ってもらいます。イギリスでは、日本では公的に殺処分するようなケースの多くが、公的殺処分として数字に表れません。
民間のアニマルシェルターは、公的に収容した「浮遊犬(飼い主不明犬)」が収容期間が満了した後に引き取ります。これらの「飼い主からの引取り(犬猫他)」と「行政からの引取り(浮遊犬。飼い主不明)」を、一例としてRSPCAは、約半数を殺処分しているのです。しかも殺処分方法は家畜屠殺用拳銃でです。
イギリスの民間のアニマルシェルターの、年間総引き受け数は公の統計はありません。民間の推計値はあります。若干古い推計値ですが、これしか見つかりませんでしたので、この数値を用います。
Brits Love Their Pets - Or Not 「イギリス人は自分たちのペットを愛しているでしょうかーいいえ、そうではありません」。(2012年4月14日)より引用します。
more than 260,000 dogs and cats were sent to UK rescue shelters in 2009.
From the responses received it was estimated that 131,070 cats and 129,743 dogs entered the care of UK welfare organizations during 2009.
2009年には26万頭以上の犬と猫がイギリスのアニマルシェルターに送られました。
受け取ったアンケートの回答から、2009年に131,070匹の猫と129,743匹の犬がイギリスの福祉団体の世話を受けるようになりました。
イギリスにおける、民間のアニマルシェルターに収容された犬猫の年間の合計数は約26万頭です。仮にその半数が殺処分されていたとすれば、13万頭が殺処分されていることになります。この「半数」という数値の根拠はRSPCAの殺処分率ですが、私はおそらく、他の民間アニマルシェルターの方が殺処分率は高いと思います。なぜならば、RSPCAはイギリス国内では群を抜いて資金力が豊富で、設備も充実しています。また大変権威がる「王立」施設でもあります。資金力や設備に乏しい、弱小のアニマルシェルターの方が殺処分率が高いと考えて良いのではないでしょうか。
日本はイギリスの約2倍の人口です。従って人口比で言えば、イギリスの13万頭の犬猫合計殺処分数は、日本では26万頭に相当します。日本の犬猫合計殺処分数は平成27年統計で、82,902頭です(犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況(動物愛護管理行政事務提要より作成))。つまりイギリスの民間アニマルシェルターだけで犬猫合計で、日本の公的殺処分数の3,1倍の数を殺処分していることになります。犬に至っては、8,4倍もの数を民間アニマルシェルターで殺処分していることになります(日本の犬の殺処分数 平成27年統計15,811頭)。さらにイギリスでは、70,85頭の犬の公的殺処分もあります。
さらにイギリスでは、犬の飼い主であるブリーダーや管理者であるトレーナーが私的に拳銃を用いて殺処分することが合法です。イギリスではドッグレースが盛んですが、ドッグレースのブリーダーやトレーナ、オーナーが1年間に、レースドッグの能力は低い犬、傷病レースドッグ、引退レースドッグなどを1万頭(1万5,000頭という推計値もあります)も拳銃などで殺処分していると推定されています。
これらの数を合算すれば、犬の殺処分数は人口比で日本の約10倍になります。日本の場合は、殺処分は保健所に集約して行い、民間シェルターやブリーダーが私的に行うことはほとんどありません。ですから、公的統計のみを持って、殺処分数を比較することはナンセンスです。次回は、イギリスのレースドッグなどの民間人が行う犬の殺処分について取り上げます。
(画像)
画像は、RSPCAがペットの殺処分に用いた家畜屠殺銃です。興味のある方はこちら。Captive bolt pistol。引用は、Revealed: RSPCA destroys HALF of the animals that it rescues - yet thousands are completely healthy 。
Humane bolt guns, like the one pictured, are often used to kill pets.
In 2009, the RSPCA, which is one of Britain’s biggest charities and receives £120 million a year in donations, stopped accepting stray animals and unwanted pets.
画像のような「人道的(?)ボルト銃」が、しばしばペットの殺害で用いられました。
2009年には、英国最大の慈善団体の一つであるRSPCAは、野良犬猫や不要なペットの受け入れを停止していたにもかかわらず、年間1.2億ポンドの寄付を受け取っていました。

・世界と比べてみた、犬・猫の殺処分の現状
~
ドイツは犬・猫の殺処分が、なんと「0」です。
何らかの理由で飼えなくなったペットはティアハムというアニマルシェルターで保護され、その中の約90%が新しい飼い主にもらわれていきます。
また、残りの10%もティアハムで生涯を終えることが出来ます。
そして、もう一つの動物愛護先進国のイギリスでの殺処分は、約7000未満になっています。
イギリスにもアニマルシェルターがあり、年間で約10万頭の犬が
保護されていますが、殆どの子は飼い主がみつかります。
しかし、約7000頭に関しては病気を持っていたり、
性格が矯正できない等で安楽死されてしまう子もいます。
しかし、イギリスの安楽死は本当の意味での安楽死です。
安楽死といいながらも、ガスで窒息死させて殺してしまう日本との違いはここにあります。
まさに「狂人が妄想を書きなぐった」記事です。このようなライターが一応プロ?として寄稿し、それを間に受ける「アイゴ」が存在することが、日本の動物愛護の後進性を最も証明していると思います。
ドイツには公的殺処分が厳然と存在します。州が、「禁止犬種、咬傷事故を起こした犬、危険と思われる犬」を法律に基づき飼い主から押収して強制的に殺処分した数を公表しています。日本の自治体では、ドイツの州よりはるかに人口比で少ない殺処分数のところがあります。またドイツ全土では、警察官が犬などを射殺する数が年間約1万2,000頭です。さらに民間人ハンターが狩猟する猫の数は年間40万、犬6万5,000頭という推計値があります。ティアハイムの殺処分と施設内死亡を合わせた数は3割を超えます(ハノーバー獣医科大学調査等による)。
またこの記事では、「イギリスの殺処分数約7,000頭未満」としていますが、犬猫の合計と著しく誤認させる記述です。さらにイギリス絵は、犬猫の飼い主及び監視者は、拳銃で殺処分しても合法です。このように、日本での海外の動物愛護に関する報道は、必ず「嘘・偏向・誤り」があります。
- 関連記事
-
- 「ヨーロッパの中にはイギリスやドイツのように犬猫の生体販売(ペットショップ)を禁止している国もあります」との滝川クリステル氏の大嘘
- イギリス(アイルランド)が中国に輸出したレースドッグのグレイハウンド犬は食用にされていた
- まとめ・イギリスの犬の公的殺処分数は人口比では日本と同程度~民間の殺処分数を加えれば、その数倍~10倍の犬を殺処分している
- 続・イギリスの犬の公的殺処分数は人口比では日本と同程度~民間の殺処分数を加えれば、その数倍~10倍の犬を殺処分している
- イギリスの犬の公的殺処分数は人口比では日本と同程度~民間の殺処分数を加えれば、その数倍~10倍の犬を殺処分している
- 「イギリスでは超大型犬、コワモテの犬がノーリード」~という大嘘~あまりにも無責任な在外邦人の嘘情報
- 「イギリスは犬のノーリードが許可されています」という大嘘~あまりにも無責任な在外邦人の嘘情報