続々・三味線の猫革が入手困難になった原因は、ドイツの冬の厳しい寒さだった?!


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(Zusammenfassung)
Katze aus Leder ist schwierig für die Shamisen, in Japan zu erhalten.
Es ist aufgrund der strengen Kälte von Deutschland?
記事、
・三味線の猫革が入手困難になった原因は、ドイツの冬の厳しい寒さだった?!、
・続・三味線の猫革が入手困難になった原因は、ドイツの冬の厳しい寒さだった?!、
の続きです。「動物愛護気運の高まりから猫犬の皮革が入手困難になった。しかしカンガルー革への代替が進められつつある」。それを報じたマスメディアの記事は、猫犬革の代わりにカンガルー革の代替が進んでいることを好意的に報じています。私は違和感を感じます。
東京新聞、<邦楽>三味線材料ピンチ 犬・猫の皮、入手困難に。2016年4月29日、の記事から引用します。ことらの記事では、三味線に猫犬革を代替することを好意的に報道しています。
和楽器の素材となる動植物の入手がますます困難になっている。
特に三味線の胴に使われる犬と猫の皮は世界的な動物愛護の高まりを受け、輸入がほぼ停止、新たな素材が入手できなくなっている。
このような事態に対処しようと、三味線の製造業者や奏者、研究者たちは代替素材の開発を急いでいる。
これまで犬や猫の皮の供給元となってきたタイや中国が輸出を禁止、危機的状況にあることが報告された。
こうした現状に対し、犬や猫の代替品として、カンガルーの皮を張った三味線を実演。
「犬や猫(の皮を使った三味線)と音色は遜色がなく、将来的に期待ができる」と語った。
長唄協会は、東京・国立小劇場で7月5日に開く「夏季定期演奏会」にカンガルー皮の三味線を使った演奏を披露する。
「邦楽器音響研究会」と東京邦楽器商工業協同組合などが2014年からカンガルー皮の研究を開始。
皮の測定を重ね、三味線に応用できるという結論に至った。
また、安定的に輸入が見込める利点もあり、試作と改良を続けているという。
既に演奏会で使用したことがある佐吉は「音色はまったく遜色がない」。
私は違和感を感じます。カンガルーは現在は生息個体数は十分とは言え、野生動物です。また、オーストラリアの有袋類という特殊な生態系を担う、重要な種です。対して猫犬は飼育動物、もしくは一部は野生化して外来生物となり、生態系に重大な被害を与えているケースが大変多いです。特に猫はそうです。
オーストラリア、ニュージーランドなどの多くの国・地域では、特に猫は悪性外来種として根絶方針です。かなりの国家予算をかけて駆除を行っています。現在オーストラリアは、5ヵ年野良猫200万匹駆除計画を実行中です。そのような状況で、なぜわざわざ野生生物であるカンガルーの革を猫犬皮革に代替しなければならないのでしょうか。カンガルー皮革の生産国であるオーストラリアでは、多くの野良猫が駆除されているのです。その皮革を有効活用すればよいのではないでしょうか。「猫の皮を使うな」という、感情論のみで反対する猫愛護(誤)家への対処のためだけでカンガルー皮革への代替を進めるのはむしろ環境問題に反します。猫犬革からカンガルー皮革への代替を好意的に報じるメディアは矛盾しているのではないでしょうか。
一方、ドイツにも同様の矛盾があります。EUでは犬と猫(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)の皮革の輸出入と域内流通を2008年から禁じたのは述べた通りです。しかし禁じる猫皮革は、いわゆる飼い猫とそれが再野生化したもの(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)です。野生種のヤマネコ類は、個別に国際条約や各国の規制がなければ貿易は自由です。
EUでは、猫(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)の輸出入と域内流通を禁じるようになって以降、中国からの猫(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)の輸入はほぼストップしました。しかし近年、再びドイツをはじめとする猫毛皮の需要により、野生種の山猫類の毛皮を中国は輸出しています。これを報じるドイツのメディアの記事から引用します。Geschlachtet und gehäutetSo brutal werden die Tiere in Chinas Fell-Fabriken gequält 「屠殺と毛皮 動物は中国の毛皮工場で残酷に拷問されています」。2014年7月1日。
Blutüberströmt und in Käfige gesperrt: So bestialisch werden Katzen in China gehalten.
China ist der weltweit größte Pelzwaren-Exporteur.
Jedes Jahr werden mehr als 2 Millionen Katzen sowie Hunderttausende Hunde gehäutet.
Das verbirgt sich hinter den Etiketten.
► Katze: Lipi, Lyrenkatze, Cypernkatze, Genotte, Goyangi (koreanisch für Katze), Mountain Cat, Maopi, Wild Cat
► Hund: Asian Wolf, Asian Jacka, Bio-Wolf, Corsac Fox, Goupee, Sakon Makhon lamb, Sobaki, Wolf von Asien, Gaewolf
血にまみれたケージ。
そのように猫は中国で飼育されています。
中国は世界最大の毛皮輸出国です。
毎年200万匹以上の猫や数十万頭の犬が皮を剥がされます。
ラベルの裏に書かれていることは。
猫:LIPI、Lyrenkatze、Cypernkatze、Genotte、Goyangi(韓国のヤマネコ)、マウンテンキャット、Maopi、ワイルドキャット(=全て野生種)
犬:アジアウルフ、アジアジャッカル、ベオウルフ、コサックキツネ、Groupee、Sakon Makhon Lamb、Sobaki、アジアオオカミ、Gaewolf(=すべて野生種)
現に、EUで犬猫(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)の毛皮輸出入と域内流通が禁じられた2008年以降には、希少な野生種の猫の毛皮を用いた「猫毛皮毛布」が販売されています(以下の画像。2010年に撮影)。
猫(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)は、例えばドイツでは、年間40万匹が狩猟駆除されているとの推計値があります。そのような状況で猫(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)の毛皮を禁じたが故に、希少種である野生のヤマネコ類の毛皮が代替品として用いられるのは矛盾を感じます。「EUで犬(飼育種、もしくは再野生化した野犬)猫(イエネコ、Felis silvestris catus。原種はリビアヤマネコ)の毛皮を禁じた。動物愛護に適う」と好意的には評価できません。犬猫の動物愛護のために、野生動物保護に反することになるようでは、本末転倒だと思います。
(動画)
ストラディバリウスとTSUNAMIヴァイオリン 2大ヴァイオリンの競演(12月5日リサイタル告知映像)。2015年11月22 日公開。ヴァイオリンの名器「ストラディバリウス」の音色。ヴァイオリンなどの擦弦楽器では、弦は羊の腸が原料のナチュラルガットが用いられます。初心者の稽古用の楽器はともかく、上級者やましてや貴重な古楽器でナチュラルガット弦以外が用いられることはありえないでしょう(ヴァイオリンのE弦は抜く)。擦弦楽器の弦がナチュラルガットであることに対して「動物愛護上けしからん。代替品を使え」「羊がかわいそうだ。ほかの動物の腸を代わりに使え」という意見は、今まで一度もありません。
なお、私は三味線でも希少生物を原料とする、象牙やべっ甲のバチを他の物に代替するのはやむを得ないと思います。増えすぎた悪性外来種として大量に駆除している猫などの皮革を用いることが「動物愛護上けしからん」として、希少な野生動物の皮を代替することが「良いこと」とは私は到底理解できないです。
(画像)
Wildkatzenfell 「野生猫の毛皮 ドイツ版ウィキペディア」より引用。2010年撮影。オセロットなどの野生猫の毛皮が用いられています。イエネコを用いた猫毛皮毛布より、はるかに高価だと思います。しかし需要があるということでしょう。

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