残念でした、猫偏愛者さん。単にTNRは効果がないってことなんですよ


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(Summary)
Sorry, Cat Lovers, TNR Simply Doesn’t Work April 1, 2014
by Richard Conniff
Sorry, Cat Lovers, TNR Simply Doesn’t Work April 1, 2014 「残念でした、猫偏愛者さん。単にTNRは効果がないってことなんですよ」。直訳すればこのようなタイトルになりますが、これはヒト及および動物行動学の研究者、リチャード・コニフ氏によるレポートです。氏は2004年に発表された、セントラル・フロリダ大学内におけるTNRの成功に関する論文が欺瞞だと主張しています。
アメリカにおける、希少なTNRの成功例として日本でもしばしば取り上げられる、2000年代初頭に行われたセントラル・フロリダ大学構内でのTNRがあります。このTNRは、セントラル・フロリダ大学が「TNRは野良猫の個体数削減効果がある」との学術論文を出しています。希なTNRの成功例として、日本でも取り上げられることが多い論文です。例えばこのような、動物愛護団体もこの論文を根拠にして「地域猫は野良猫削減に効果がある」としています。
例えばこのような資料です。NPOねこだすけ 「特集 餌やり禁止が、地域社会を壊す?!」。平成27年9月号。「TNRの成果は・・・1991年からほぼ10年間にわたり、フロリダ州の大学構内で試みられた~TNRと名付けられ評価されました」。随分古い研究を根拠にしていますが、日進月歩の学術研究の世界において、このような古い研究論文を持ち出さなければならないこと自体、TNRの効果は既に否定されているということを証明したようなものではないですか。
さらに、このセントラル・フロリダ大学の「TNRは野良猫の数の削減効果がある」という論文の内容は否定されています。統計上、野良猫が減ったのは、不妊去勢の効果ではなく、あらかじめ管理可能なまでに野良猫の数を一定数安楽死と飼い猫化で減らしたことと、ロードキル(交通事故)などで死んだこと、さらに猫が流出したことが野良猫の個体数削減の原因であるとされています。その上で、「不妊去勢による野良猫の数の減少効果はほとんどなかった」と結論づけられています。
では、「そのセントラル・フロリダ大学のおけるTNRの成功例が嘘だった」と言う根拠を挙げましょう。Sorry, Cat Lovers, TNR Simply Doesn’t Work。4月1日。
直訳すればこのようなタイトルになりますが、これはヒト及および動物行動学の研究者、リチャード・コニフ氏によるレポートです。このレポートから引用します。
Various estimates say that anywhere from 20 to 100 million feral cats roam the United States.
Together with pet cats that are allowed to wander free, they kill billions of birds, mammals, and other animals every year.
TNR is an idea with enormous appeal for many animal welfare organizations, because it means cat shelters no longer have to euthanize unwanted cats.
TNR advocates generally cite a handful of studies as evidence that this method works.
The pick of the litter is a 2003 study that supporters say shows TNR enabled the University of Central Florida to reduce the feral cat population on its Orlando campus by 66 percent.
On closer examination, thought, what that study showed was that 47 percent of the cat population was removed through an intensive adoption program, another 11 percent was euthanized, and at least another six percent was killed by automobiles or moved off campus to nearby woods.
TNR itself appears to have accomplished almost nothing—and took 11 years to do it.
In this country, on the other hand, rabies prevention efforts cost $300 million a year, and 40,000 people must receive treatment after being bitten or scratched.
Cats are three to four times more likely than dogs to have rabies.
And yet TNR programs inevitably leave a significant percentage of feral cats on the street, untreated, aggravating the rabies problem and numerous other diseases of both cats and humans.
TNR “is essentially cat hoarding without walls.”
The cats in TNR programs also go on killing.
If they believe in protecting public health—they need to be against TNR.
種々の推計においては、アメリカ合衆国内にはどこでも2000万から1億もの野良猫が徘徊していると述べています。
自由に屋外を歩き回ることが許されているペットの猫と共に、猫たちは鳥類、哺乳類、および他の動物を、十億も毎年殺します。
TNRは、多くの動物福祉団体にとっては、猫のためのシェルターがもはや不要となり、猫を安楽死させる必要がなくなることを意味するので絶大な魅力があり、アイデアです。
一般的にTNRは、この方法は、わずかひと握りの研究を証拠として引用し、機能すると提唱されています。
その中でも、TNR支持者がTNRが有効だということを提示する一番まともな研究は、2003年のセントラルフロリダ大学のオーランドキャンパスで野良猫集団の66%を減少させることができたとするものです。
綿密に検討した上で考察を加えれば、一体何をその研究が示したかといえば、猫の数の47%が集中的な里親譲渡(飼い猫化)管理によって減らされたのであり、他には11%が安楽死させられ、そして少なくとも他の6%は自動車事故で死んだか近くの森に移動していなくなったのです。
TNRそのものでは、野良猫の削減はほとんどゼロで、達成できなかったように見えますーそして野良猫の削減は、11年もかかりました。
一方ではアメリカ合衆国では、狂犬病予防のためには3億ドルの予算がかかり、そして40,000人が動物に噛まれたりひっかかれたりした後に治療を受ける必要があります。
猫は犬よりも、3~4倍も狂犬病を持っている可能性が高いのです。
そしてTNRプログラムは、必然的に、ワクチン未接種の路上での野良猫のかなりの割合を残し、狂犬病問題と猫と他の人間の両方の多くの多数の疾患を悪化させます。
TNRは本質的には、「壁のない猫のホーディング(アニマルホーダー)」です。
TNRプログラム管理下においても、猫は野生動物を殺します。
もし公共衛生の保護を信じているのであればーTNRに反対する必要があります。
(動画)
Stray cats roaming Fort Pierce neighborhood, prompting rabies concern.「フロリダ州、フォートピアス周辺を徘徊している野良猫の、狂犬病感染の懸念を求めます」。2015年6月17日公開。Animal control officers in St. Lucie County are setting up traps in Fort Pierce to catch stray cats after fears of rabies.「セントルーシー郡のアニマルコントロール職員は、狂犬病の恐怖の後に野良猫を捕獲するためのわなを、フォートピアスに設置しています」。
アメリカ合衆国では、今でも狂犬病感染者が一定数発生します。フロリダは比較的多いところです。アメリカ合衆国では、発見された狂犬病感染獣は、飼育動物では猫が最も多いのです。TNRなどしている場合ではないでしょうに。
こちらのサイトではありませんが、地域猫・TNRの「効果があった」とする検証の信頼性が疑わしいという点についての、大変参考になるコメントがあります。【闘え!】泣き寝入りをしない事が第一歩!京都警察の対応を支持します。
エビデンス (サーバント)
2016-08-09 08:28:30
(TNRが野良猫数を減らす、猫外を減少させるとの)参考となるべき実証が乏しいという点について私も同意見です。
推進側は、一見もっともらしい資料を出し、ミスリードしようと
します。それは、環境省のウェブサイトを読む際にも注意しなければ
なりません。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/project/practice_take.html#article02
いくつかの事例が紹介されていますが、これらは証拠としては不十分
です。改めて問題点を考えます。
医薬品の効果を検証する際は、群内比較と群間比較を行い二重盲検に
より、評価します。群内比較は、薬の投与前後で変化があったか、
群間比較は薬を投与した人と偽薬を投与した人の間で差があったか
という比較です。これにより、薬の効果と他の影響による効果と
を区別します。
二重盲検は、結果を判定する人が、対象がどちらの
群に属するかわからないようにして判定することです。これにより
評価者が恣意的に評価を捻じ曲げることを防止します。
また、現在では臨床試験をする前の事前登録も求められています。
これは、何度も試験をやってたまたま上手くいった試験だけを提出し
効果がなかった試験をなかった事にしてしまわないようにする
ためです。1回の試験の中で否定的なデータを無かったことに
した場合は不正行為ですが、複数回の試験を別々に行った場合に
いずれかの試験を論文化しないのは不正ではないため、たまたま
試験結果がまかり通っていました。
指標が「野良猫を減らす事」「被害を減らす事」
「苦情を減らす事」「引取り数を減らす事」なのかが混同されていないか。
引取り数は、行政が拒否したり申請者に負担を欠けるようなことを
言ったりすれば減少します。苦情の件数の数え方なんて行政の
胸先三寸なので、苦情に計上されなければ除外されますし、
何度苦情を言ってもとりあってもらえなかったり地域猫を押し付け
られたりすれば諦めて苦情を言わなくなってしまう人もいるでしょう。
被害については、餌やり場所周辺に集中するので、被害の範囲が
減っても深刻化すれば改善ではないので慎重に評価する必要が
あります。野良猫の減少は、適切な計上方法をとったうえで、
完全屋内飼育や飼い猫の不妊手術の普及による
屋外出産猫(本来所有権は飼い主にありますが結局野良猫化)の
減少による効果と区別する必要があります。
こうしてみると、環境省のサイトに挙げられているのは
「地域猫をしたら引取り数が減った、苦情が減った」という
類のものばかりで、それが真に地域猫によるものなのかが
わかりません。また、成功事例ばかりで裏にどれくらいの
失敗事例があるのかも示されていません。
地域猫の効果を検証するのであれば次のようなやり方が
必要と思われます。
・データをとる対象の地域猫の条件の範囲を決める。
・条件にあてはまる地域猫を目指して着手する場合は
着手段階で全て最後まで集計の対象とする。
・地域特性が似た、地域猫を行わない地域のデータも
同じ数だけ集計の対象とする。
・効果の判定は、動物愛護管理とは無関係の部署の
指標に基づく。(統計局の世論調査、清掃局の路上猫死体)
・効果の判定は、地域猫前後だけではなく、未実施地域との
比較により行う。
・地域猫に着手した地域は、どの段階まで進展したのか
といった要素から分析して評価する。
・結果を提示する際は必ず最初に定めた条件と共に
提示する。(厳しい条件を定めて評価したのであれば
緩い条件の地域猫に効果があるかどうかの参考とは
ならない)
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