日本ビジネスプレス社の記事、「(オランダは)野良犬も野良猫もいない国 ~」に対する問い合わせの回答がありました
Please send me your comments. eggmeg@hotmail.co.jp
Bitte senden Sie mir Ihre Kommentare. eggmeg@hotmail.co.jp
Netherlands/Holland
私は、日本ビジネスプレス社の記事、野良犬も野良猫もいない国 「常識」と「制度」でペットたちの幸せを守るオランダ(2014年11月27日)の内容に対して、以下に疑問を呈する記事を書いています。
・日本ビジネスプレス社の記事、「オランダでは、店頭での生体販売が固く禁じられている」~それって本当???、
・日本ビジネスプレス社の記事、「オランダでは、犬が殺処分されることは決してない」~それって本当???、
・日本ビジネスプレス社の記事、「オランダでは、犬が殺処分されることは決してない」~それって本当???、
・日本ビジネスプレス社の記事、オランダは「野良犬も野良猫もいない国 」って本当???。
日本ビジネスプレス社に対しても、それぞれの記事の内容と同様の問い合わせをしています。日本ビジネスプレス社から、回答がありましたので、こちらに掲載します。
日本ビジネスプレス社の記事、野良犬も野良猫もいない国 「常識」と「制度」でペットたちの幸せを守るオランダ(2014年11月27日)の原記事は、こちらで全文見ることができます。野良犬も野良猫もいない国オランダ。
以下が、日本ビジネスプレス社からあった回答です。伏字以外は、内容の改ざんはありません。(赤字のみ、私のさらなる反論です)。
○○様、
この度は、弊社の掲載記事に関しますお問合せ・ご指摘をいただき、どうもありがとうございます。またメールをご再送いただきまして、大変恐縮です。
以下、筆者に確認をいたしました結果をお送りいたします。
①本記事では、「オランダでは、店頭での生体販売が固く禁じられている」と明記されているが、オランダではペットの生体販売は普通に行われている様子が、インターネット上で映像、画像がいくらでも見つけられる。
「オランダでは、店頭での生体販売が固く禁じられている」のであれば、その根拠となる法律とその条文を原文で明らかにしていただきたい。
必ずメールでの返信を希望します。http://eggmeg.blog.fc2.com/blog-entry-539.html#cm
→この点は、以下の法律およびオランダ厚生省への取材に基づくとのことですが、「固く禁じられている」という表現は実情を反映していないと判断し、「国内では事実上、子犬や子猫は店頭販売されない」との訂正・お詫びを記事に記しました。
法律
http://wetten.overheid.nl/BWBR0010200/geldigheidsdatum_30-08-2013/afdrukken+informatie
厚生省取材
●動物愛好家からの抗議により経営に差し障ることもあるので、仔犬や仔ネコの生体販売をするペット・ショップは、ほぼオランダ国内には存在しないと見ていい。
*しかし、インターネット上では、犬猫とも店頭で生体販売している映像、画像とも容易に見つかるのですが?私の指摘のとおり、法律では、明確にペットショップでの生体販売を禁じてはいません。
②「野良犬も野良猫もいない国 「常識」と「制度」でペットたちの幸せを守るオランダ(2014年11月27日)」では、「オランダでは犬はけして殺処分されることはない」との記述があります。
しかしオランダには、飼育が禁止されている犬種があり、それらの犬は押収されて強制的に殺処分されます。
国家統計でも、年間500頭近くが、それらの犬だけでも殺処分されていると発表されています。
「オランダでは犬はけして殺処分されることはない」の、根拠を必ずメールでご回答ください。
なお、日本語のソースはお断わりまします(日本で流布されている海外の動物愛護情報はほぼ全てが「嘘」ですから)。
http://eggmeg.blog.fc2.com/blog-entry-554.html
→この点は、厚生省、保護収容施設(里親斡旋施設)への取材に基づくとのことですが、「けして殺処分されることはない」は、以下の状況を反映した表現ではないため、「理由なく殺処分されることはまずない」との訂正・お詫びを記事に記しました。
厚生省等取材
●人間に危害を与え可能性が高いと定められた犬種およびその交雑種に属する犬のうち、保護収容所から家庭犬として他者に譲与不可能(社会性に乏しく、攻撃性がある)と判断されれたものについては殺処分することがある。
*私が本記事で取り上げた、オランダでの特定犬種を押収して強制的に殺処分する法律は、2009年に廃止となりました(いわゆる「ピットブル法」。その点は、私の記事でも補足説明いたします。
③この中では、「オランダ人たちだが、今年の人気犬種(飼ってみたい犬種)のトップ10を紹介しよう。ラブラドールレトリーバー、フラットコーテッドレトリーバー、ジャーマンシェパード、ゴールデンレトリーバー、ボクサー、フレンチブルドッグ、チワワ、スタッフォードシャーブルテリア、ビーグル、ジャックラッセルテリアである」とあります。
しかし上記のうち、ボクサー、フレンチブルドッグ、スタッフォードシャーブルテリアは、オランダでは法律で飼育が禁じられています(詳しくはリンクをご覧ください)。
法律で飼育が禁じられている犬が「人気犬種、飼ってみたい犬種トップ10」とはいったいどういうことでしょうか。
その根拠を必ずメールでご回答ください。
http://eggmeg.blog.fc2.com/blog-entry-555.html
→こちらの出典は以下で、あくまで「飼ってみたい」という希望で、実際飼っているということではないとのことです。
http://www.puppyopvoeden.nl/10-populairste-hondenrassen-in-nederland/
参考:
http://www.alletop10lijstjes.nl/top-10-hondenrassen-in-nederland-en-belgie/
http://www.dierenklinieklemmer.nl/medische-info-huisdieren/diversen/populaire-hondenrassen/ (2013-2014年調べ)
以下は闘犬種の飼育に関する参考文献です。
●スタッフォードシャー・ブルテリアに関する2013年の判例
http://www.gevaarlijkehonden.info/pdfdocs/uitspraak-rechtbank-Roermond-24-april-2013.pdf
●闘犬種飼育反対のサイトです(質疑応答のページの最初に闘犬種所有は禁じられていないと記載)
http://www.gevaarlijkehonden.info/faq-hond-en-wet.php
(*こちらでは、2013年の判例を援用しています。先に私が述べた通り、この判決の根拠は、闘犬種の飼育を禁じる、いわゆる「ピットブル法」が2009年に廃止となったためと思われます。「ピットブル法」が廃止された2009年以前であれば、本判例の犬は、飼育禁止であったはずです)。
④本記事では、タイトル通り「オランダには野良犬の野良猫もいない」という記述がある。
しかし、オランダ政府のHPでは、「放し飼い猫や野良猫が野生化し、それが自然繁殖して生態系に深刻な悪影響を与えてる」とある。
また、「オランダでは大きな都市や町では、野良猫の問題に直面している。野良猫の数の過剰は、多くの被害を伴う」との情報がある。
さらに、オランダでは野良犬猫の害がひどく、その害を防除する方法についての情報サイトがある。
さらにさらに、オランダの野良犬の増加は、東ヨーロッパからのペット用途の犬の輸入の激増が一因であると分析した報道がある。
対して、「オランダでは野良犬野良猫はいない(もしくはゼロに近い)」という情報は皆無であった。
http://eggmeg.blog.fc2.com/blog-entry-556.html
→こちらに関しては、ドイツやベルギーと国境を接する森林を中心に捨てられた飼いネコが野生化した例があるため、動植物保護法第67か条に従い駆除することが許可されていたが、2013年からTNR法が適応されるようになり、捕えたネコを去勢・不妊手術を施して自然の中に戻すことになったとのことです。
この事実にに基づき、より詳しい記述を加筆し、訂正・お詫びを記しました。
http://wetten.overheid.nl/BWBR0009640/geldigheidsdatum_11-01-2015
http://www.sophia-vereeniging.nl/nl/pages/huisdier-en-welzijn/katten/jacht-op-katten.html
https://www.partijvoordedieren.nl/kamervragen/vragen-over-stopzetten-diervriendelijke-aanpak-zwerfkattenprobleem-terwijl-jacht-op-katten-blijft-toegestaan
*たしかに、オランダ政府文書では、野良猫が野生化して在来の生態系への悪影響が深刻であるとの記述があります。それと同時に、民間の情報においても、野良猫の被害は深刻であり、その対処法などが示されています。野生化したノネコとともに、都市部でのいわゆる野良猫も多数生息していると考えるのが自然でしょう。
以上、この度いただいたご忠告は謹んで拝聴し、今後の教訓とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
JBpress お問合せ窓口
日本ビジネスプレス社の以上の回答は、概ね真摯で好感が持てるものでした。このような根拠をキチンと示して回答を下さったマスメディアは初めてです。また、誤りは誤りとして、訂正をされたことも評価できると思います。私は、ビジネスプレス社を今後は応援します。
マスメディアの誤りを私は本ブログ記事で指摘してきましたが、今までのマスメディアの対応は以下のとおりでした。
・朝日新聞
ギリシャが犬猫殺処分ゼロ、地域猫が行われているとの報道に対して。私は、ギリシャは飼育を禁止する犬種が有り、法律に基づいてそれらの犬を殺処分する数が一定数あることや、地域猫(猫TNTR)は法制度がないことを申し上げ、回答を求めました。
~
一切回答なし。
・光文社 女性自身
ドイツでは殺処分ゼロであり、ベルリンティアハイムでも殺処分ゼロであると報じていた。また、一部の特例地域を除いて、ペットショップでの生体販売を禁じているとの報道がありました。
しかしドイツでは、公的機関が行う犬の殺処分が一定数有り(ベルリン上院議会議事録がインターネット上で公開されていますヘッセン州は、州統計を発表しています)ます。また警察官が職務で犬などを射殺する数は、年間9,000頭台で推移しています。これも公殺処分でしょう。また法律で、民間人ハンターに浮遊犬猫の狩猟駆除を求めています。これも広義の殺処分でしょう。ベルリンティアハイムは、殺処分を行っていることを、マスメディアに公表しています。
また、ドイツには、ペットショップでの生体販売を禁じ法律は今のところ一切ありません。ギネスブック認定の、世界最大の生体販売ペットショップはドイツにあります。私は、「女性自身」の記事の根拠を問い合わせしました。
~
一切回答なし。電話をしたところ、「なぜそんなことを回答しなけっればならないのか」と凄まれました。
・TBS
ニュースキャスターが、「欧米ではペットのショーケース販売は皆無である」と発言を行いました。しかし犬猫を含めてショーケース販売している欧米の国はいくらでもある(むしろそれが普通))です。私は、本報道の根拠を求めました。
~
一切無視。
・NHK
「スイスでは、ペットショップでの生態販売が憲法に基づき、法律で禁じられている」との報道がありました。しかし、スイスでは、生体販売を行っているペつとショップはいくらでもあります。私は、「ペットショップの生態販売を禁じる、具体的な法律名、条文を原語(ドイツ語)で示していただきたい」と問い合わせしました。
~
「いろんな法律ができて、結果としてスイスでは生き物そのものを営利で販売することを禁じている」という、驚愕すべき回答が来ました。そのような国は、地球上に存在しないことを断言します。
その他の問い合わせ(例えば「地球イチバン ベルリン~」)でも同様のレベルの回答でした。
その他に、本件ビジネスプレス社の「(オランダは)野良犬も野良猫もいない国~」に対する私の一連の記事に対して、読者様から意味不明なコンタクトがありました。「さんかくたまごのブログコメントに投稿できない、コンタクトが取れない」と、私の記事をface bookで紹介下さった方や、私のブログでリンクしているブログに、「私の記事が誤りだ」と主張している人です。
私のブログ記事に対するコメント投稿は、制限していません(FC2の制限により、日本語がゼロの場合やURLが多過ぎる場合は投稿できません。一部、個人情報などに係わるワードや、口汚い罵詈雑言系は禁則にしています)。また、記事冒頭に掲示している私のメールアドレスは、全く制限がりません。ただしセキュリティ上、悪意のあるファイルが添付されていたような場合は、受信を遮断することがあります。以下に、その方の主張を示します。
・私の記事を、face bookで紹介されている方。
非公開コメントから。
オーストラリアにお住まいの堀江さんと言う方からさんかくたまごさんの情報は法律改正前で間違っていると言うのです。
私のFacebookに添付ファイルが二枚送られて来ましたが、メルアドを教えて頂けませんか?
・私のブログにリンクしているブログ管理人様から。
2015-1-15オランダ在住の堀江由美子さんからのコメント
丁度、2015年1月11日から犬猫を含む動物福祉法(今まで別々だった動物の法律を一本化したものだそうです。家畜も含む)が施行されました。
こちらにはっきりと殺処分禁止と書いています。
さんかくたまごさんのページのドイツ語の記事には2007年3月とあります。
オランダで殺処分が全面に禁止になったのは2008年ですので、記事は古いものです。
オランダ語ですが、正式な法律として添付します。
http://wetten.overheid.nl/BWBR0030250/Hoofdstuk2/1/Artikel210/geldigheidsdatum_11-01-2015
オランダ在住の堀○由○子さんからのコメントです。もし、○○さんからさんかくたまごさんに送れるようでしたら宜しくお願いします。
この度上記のようにコメントが届きました
そちら様とのコンタクトが取れないとのことですので 貴ブログにて送信させて頂きます
お手数とは存じますが お差支えなければ
E-mail: ○○○○@ebony.plala.or.jp
ご返信いただければ幸に存じます
オーストラリア(?)、オランダ(?)在住の堀○由○子様(回答を要求しているメールアドレスがJPドメインというのもおかしな話ですが)へ。こちらからご回答申し上げます。
1、ビジネスプレス社の本記事は、2014年のものです。したがって2015年1月15日成立施行の法律は、本記事の内容とは関係がありません。
さらに、Wet dierenでは、無条件にすべての動物の殺害を禁じているわけではありません。「2015年1月11日から犬猫を含む動物福祉法(今まで別々だった動物の法律を一本化したものだそうです。家畜も含む)が施行されました」。
2、「オランダで殺処分が全面に禁止になったのは2008年です」。オランダでは、いかなる動物においても、殺処分が全面禁止とする法律が成立施行されたことはただの一度もありません。そのようにおっしゃるのならば、2008年のその法律を具体的に挙げてください。
2009年に、闘犬カテゴリーの犬の飼育を禁じ、押収して強制殺処分するとする、オランダのいわゆる「ピットブル法」は廃止されましたが、闘犬カテゴリーの犬(というだけの理由で)の強制殺処分を廃止しただけです。現在もオランダは、社会不適合、咬傷事故を起こした犬などの犬は強制的に殺処分する法的権限が有り、殺処分は一定数行われています(日本ビジネスプレス社の回答をご覧下さい)。
また私がドイツ人が書いた、オランダの闘犬カテゴリーの犬の強制殺処分に対する抗議の文書は、そのまま訳しており、訳文に誤りはないと確信しています。このような文書があるのは紛れもない事実です。また、私は「オランダでの禁止犬種を強制的に殺処分することは現在でも行われている」とは一言も書いておりません。したがって誤りはありません。
3、私のフィールド以外であなたが嘘と誤りを述べ立てて、さんかくたまごの記事の内容は誤りである」と主張するのならば、私のブログにコメントするか、公開しているメールアドレスにメールを送信してください。
根拠のないこと(2008年にオランダで殺処分を全面的に禁じた。そのような法律はオランダには現在もありません)、嘘を述べ立てて、私本人ではなく、周辺のSNS利用者様やブロガー様に騒ぎ立てるのは迷惑です。私のフィールドにいらして議論してください。いつでも応じます。
- 関連記事
-
- 地続きの隣国が極めて野良猫の生息数が多くかつ生息密度が高いのに、野良猫がいないという不思議な国~オランダ
- 狩猟自粛協定締結後も、射殺され続けた野良猫~オランダ
- 年間8,000~1万3,500匹の野良猫を射殺駆除していたオランダ
- 日本ビジネスプレス社の記事、「(オランダは)野良犬も野良猫もいない国 ~」に対する問い合わせの回答がありました
- 日本ビジネスプレス社の記事、「オランダ人たちの人気犬種(飼ってみたい犬種)のトップ10」~それって本当???
- 日本ビジネスプレス社の記事、「オランダでは、犬が殺処分されることは決してない」~それって本当???
- 日本ビジネスプレス社の記事、「オランダでは、店頭での生体販売が固く禁じられている」~それって本当???