みくまり峡勝手地域猫番外編~「野良猫がいるから餌をやる」のではない。「餌をやるから野良猫がいる」のだー2
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(Summary)
Monkeys of Minoh did not reduce be given the contraceptive.
However, after the Minoh city has banned the feeding, the effect appeared dramatically and immediately.
This example also applies to the stray cat.
記事、みくまり峡勝手地域猫番外編~「野良猫がいるから餌をやる」のではない。「餌をやるから野良猫がいる」のだー1の続きです。今回は大阪箕面市のサル問題を取り上げますが、人工給餌が動物の繁殖力と生存力を高め、個体密度を高めることは学術的にも定説です。それはすべての動物に当てはまる普遍的原理です。
まず大阪箕面市のサルについて説明します。ウィキペディア箕面市から引用します。
1954年に大阪市立大学の川村俊蔵教授が、ニホンザルの餌付けに成功したことからはじまる。
1956年12月28日には、わが国指定の天然記念物として指定された。
天然記念物指定当時90頭程度であった頭数も650頭以上に増え、観光客の食べ物を奪い、市街地に出没して民家を荒らし、農作物被害が出るなどした。
1977年12月には箕面市の方針転換により自然へ還されることとなった。
サルに避妊薬を投与するなどの野猿管理事業が展開されている。
「箕面市サル餌やり禁止条例」が制定されている。
条例は2010年4月1日から施行された。
箕面市のサルが餌付けを始める前は、箕面国定公園で個体確認されるサルの生息数はわずか数頭であったと言われます。それがわずか2、3年後には90頭にまで増え、最盛期には650頭にまで増えました。原因は、人工給餌による高栄養で繁殖力と生存率が高まったことです。しかも給餌による個体数の増加と、生息密度が高まる効果は恐るべきと言えます。繁殖力と生存率が向上したこともありますが、給餌により周辺からサルを呼び寄せた効果も見逃せません。
サルが増えすぎて被害が及ぶようになったからは、1977年以降、野生に返すために音で驚かしたり、個体数を減らすために避妊薬を混ぜた餌を与えたりしましたが、サルの減少効果は現れませんでした。
2010年に、箕面市がサルへの給餌を1万円の過料の罰則でもって禁じたところ、わずか1年後には箕面国定公園でのサルの減少効果が現れました。産経ニュースのインターネット版、大阪・箕面のサルが消えた? 2011年5月4日。から引用します。
大阪府箕面市の観光名所・箕面大滝の周辺に生息する天然記念物のニホンザルが、罰金を盛り込んだ餌やり禁止条例が施行された昨年4月以降、人前にほとんど姿を見せなくなった。
本来は1年おきだった出産が高カロリーの餌のせいでほぼ毎年になり、50年前の約90匹から600匹にまで増加していた。
市は昨年4月、指導無視など悪質な(餌やり禁止)違反者に1万円以下の過料支払いを求める条例を施行した。
市はサルたちの行動範囲を追跡するため、雌3頭の首に発信器を取り付けて調査を開始。
ドライブウエー沿いに出没した回数でみると、平成21年4月から同年10月では108回を数えたが、条例施行後の翌年同期には25回に減少、昨年11月から今年4月ではゼロだった。
記事で取り上げている、広島みくまり峡森林公園の無許可地域猫は、約20年間続いているそうです。勝手地域猫(餌やり)を始めた当初は、おそらく数匹程度でごく少ない数だったと想像します。それが継続して給餌を行った結果、近隣や公園利用者に深刻な被害をもたらすほどの数にまで増えたのです。私はこのような記事も書いています。地域猫は逆効果であるというこれだけの証拠。
その中では、宝塚市清荒神付近の地域猫と、西宮市鷲林寺南町の野良猫餌やり被害を取り上げ、比較検証しました。どちらも郊外型住宅地で地勢条件は似ています。
宝塚市清荒神の地域猫は、現在30数匹の猫が地域猫として飼育されています(認可無認可は不明です)。この地域猫の前身は、付近の高齢者が2、3匹の飼い猫を残して亡くなり、近所の人がその猫たちに餌をやり始めたのがきっかけです。わずか数年で30数匹にまで激増しました。
一方、西宮市鷲林寺南町では、20匹近くの野良猫に餌を与える人がいて、長年猫被害に町内は悩まされていました。自治会が働きかけても、その方は餌やりを止めませんでした。しかしその方が亡くなった後は、わずか2、3ヶ月で野良猫を見かけることは皆無になりました。鷲林寺南町では、野良猫に餌をやる人は他にいなかったからです。今では野良猫は見かけることはありません。
そもそも、猫(すべての動物に当てはまる普遍的原理ですが)の個体数減少のために給餌を行うというのは欺瞞なのです。前回の記事ではテキサス大学による論文~「猫に給餌をすることは繁殖力と生存率の向上と、集中化効果がある」を紹介しました。猫の個体数削減と被害を減少させるには、給餌は、全く逆ベクトルに働きます。
給餌を前提とした地域猫の理論がいかに欺瞞に満ちていて、いい加減なものであるかが分かります。その上実証でも、海外を始め日本でも失敗例が山積しています。「地域猫で野良猫を減らす、そして野良猫の害を減らす」という主張に惑わされないでください。
大阪箕面市は、大阪府下でも最も高額所得者が集中しているとされる高級住宅地です。市町村別平均所得ランキング2006年。大阪箕面市全国第18位。なお大阪で上位30位にランクインしているのは箕面市だけです。ちなみに兵庫県芦屋市は全国4位、兵庫県西宮市は19位、兵庫県宝塚市は30位です。
1992年は、わが西宮市は、芦屋市についで平均所得全国「市」ランキングで2位でした(92年当時は芦屋市、西宮市、武蔵野市、三鷹市、鎌倉市が上位5市でした)。阪神の震災後に、西宮市は猛烈な宅地開発が臨海部や北部で行われ、人口が急増したのでランクが下がりました。
現在の全国「市」ランキングは、1兵庫県芦屋市、2東京都武蔵野市、3千葉県浦安市、4神奈川県鎌倉市、5東京都国立市、6神奈川県逗子市、7大阪府箕面市、8兵庫県西宮市、9奈良県生駒市、10東京都小金井市、11東京都三鷹市、12東京都国分寺市、13愛知県日進市、14兵庫県宝塚市(以上、全国自治体上位30位以内)です。
大阪府箕面市ではサルが出没し、阪神神戸ではイノシシが街中を徘徊します。でも農村地帯じゃないです。兵庫県阪神地域と箕面市などの大阪北摂地域は、宅地開発が進んだ、住宅地では、関西で最も地価が高いエリアです。誤解しないでくださいね。
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