ヨーロッパは猫TNRを否定し殺処分を支持した(2010年オーストリア飼育動物保護会議)ー1





 私は過去記事で、アメリカの複数の政府機関が2009年に、TNRを完全に否定したことを取り上げています。ヨーロッパにおいても、複数の機関でTNRは否定されました。本記事では、2010年にオーストリア連邦農林省及び環境水資源省と、オーストリア農業畜産研究施設、Forschungsanstalt für Landwirtschaft Raumberg-Gumpenstein 「ラウムベルググンプスタイン農業研究センター」共催の、ヨーロッパ各国の行政担当者や研究者等を招へいして行われた「飼育動物保護会議」を紹介します。本会議では殺処分を支持し、猫TNRを否定しました。


 私は過去記事で、複数のアメリカ政府機関が猫のTNRを否定する見解を示していることを記事で取り上げました。例えばこのような記事です。
 アメリカ連邦政府は、明確かつ完全にTNRを否定しました
。アメリカ連邦政府、魚類野生動物サービス庁(U.S. Fish and Wildlife Service )は、2009年に「TNRは『成功例はただの一つもない』(There was no “success” story)」と自らのHPで明確に記述しています。

 一方ヨーロッパにおいても、時期を同じくして複数の機関がTNRを相次いで否定しました。例えば、2010年にオーストリアで、オーストリア連邦農林省、環境水資源省、およびオーストリア連邦の農業研究機関、Forschungsanstalt für Landwirtschaft Raumberg-Gumpenstein 「ラウムベルググンプスタイン農業研究センター」により開催された、「飼育動物保護会議」です。なお、本研究機関「ラウムベルググンプスタイン農業研究センター」は、農業分野では、ヨーロッパで大変権威のある機関です。Raumberg wiki
 以下に、会議議事録を引用します(10ページに引用の記述があります)。Nutztierschutztagung Raumberg-Gumpenstein 2010「ラウムベルググンプスタイン農業研究センター 飼育動物保護会議2010年」。
 まず前提として、「野良化したペット(犬猫)を限られた公的予算を用いて収容保護すべきではないし、殺処分されなければならない」という意見がのべられています。その根拠は、ドイツの研究者とドイツミュンヘン大学の共著による文書です。


Nutztierschutztagung Raumberg-Gumpenstein 2010

Bei aufgegriffenen Heim tieren entsteht ein Konflikt zwisch ender Verpflichtung der öffentlichen Hand zur Sparsamkeit(bei jeweils begrenzten Budgets) und dem Tierschutz.
Aufgegriffene Wildtiere verursachen ungelöste Prob-leme, da die Tierheime für deren Unterbringung nichteingerichtet sind.
Tiere, die nicht unterzubringen sind,müssen getötet werden.
Zusammen mit Herwig Grimm,Uni München, wurde ein ethischer Codex zur Rechtferti-gung der Euthanasie „überflüssiger“ Tiere entwickelt.


飼育動物保護会議 Raumberg-Gumpenstein 2010年

限られた公的予算で、野良化したペットを収容する公的機関の義務は、予算の削減という点から対立を生じさせています。
ティアハイムは、それらのペットを収容する前提では運営されていないので、捕獲した野良化したペットの未解決の問題を引き起こします。
それらの動物は収容保護されるべきではないし、殺処分される必要があります。
ハーウィググリムとミュンヘン大学(ドイツ)は共同で、余剰な動物(野良犬猫)の安楽死の正当化のために倫理的な文書を作成しています。



 同会議では、「野良化したペット(犬猫)は、公的予算の助成でティアハイムに収容するべきではないし、殺処分されなければならない」の、殺処分に代わる方法としてTNRも論じています。しかし同会議では、TNRを否定する結論にいたりました。次回は、同会議でTNRを否定した根拠をご紹介します。(続く)。


(動画)

Panda the Guide Horse Rachael Ray「パンダという名の盲導馬」。
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TNだけにして欲しい。

全ての野良猫が湧いてくる 根源がRのリリースですね。哀誤は適正飼育しろと言ってるくせにリリース 元の場所に放置です。だから 餌を求めて猫が流入して 結局は猫が減らない故に 猫ボラが飼い主を募集がやたら 多いので変だと思ってたら 公園で餌やりをして その猫の飼い主募集してたんですよ。何故に こんなに猫を見つけるのかおかしいと思ってました。自らが 野良猫を増やして るのに 募金まで求める厚かましさです。猫ボラって 子供のいない女性とか 何やら 満たされない愛情を猫に求めすぎる方が多いようですね。

Wikipediaに載せたい事実

出張続きです。

地域猫なるインチキ餌やりの弊害を正しくWikipediaに載せたいですね。

Wikipediaは、誰でも登録して編集可能ですが、ソースが無いなど正確性が担保出来な記述は非表示に修正されます。

きちんとしています。

Re: TNだけにして欲しい。

ニャーニャ様、コメントありがとうございます。

> 全ての野良猫が湧いてくる 根源がRのリリースですね。だから 餌を求めて猫が流入して 結局は猫が減らない。

この記事で取り上げたヨーロッパ飼育動物保護会議ですが、TNRを否定する根拠は「捨て猫、流入猫があり、猫はむしろTNRで増加する。特に都市部ではその傾向が著しい」と報告されています。
日本でも全く同じです。
TNRga失敗する普遍的な原理でしょう。
アメリカでも同様のことが述べられているし。
なぜ日本だけが例外的に成功するのかわかりません(TNR推進派は、「まだ実験途上だから日本では野良猫減少に成功する可能性がある」と当ブログにコメントしてきました。しかし15年ほどしても猫が増えている訳でしょう。既に実験は終えて結論が出ていると思いますが)。


>公園で餌やりをして その猫の飼い主募集してたんですよ。

公園を、営利の猫牧場として使うのは、自称猫ボラの常套手段です。
営利猫牧場では、糞や死んだ猫の始末を公費で公園管理者や市民がしています。

Re: Wikipediaに載せたい事実

猫糞被害者@岐阜様、コメントありがとうございます。

> 出張続きです。

お疲れさまです。


> 地域猫なるインチキ餌やりの弊害を正しくWikipediaに載せたいですね。

日本版でも英語版(TNR)でも、効果は両論併記だったと思いますが?


> Wikipediaは、誰でも登録して編集可能ですが、ソースが無いなど正確性が担保出来な記述は非表示に修正されます。

否定意見としての、加筆はありだと思います。
しかしヨーロッパの公的組織の見解としてのTNRはまだ他にも多くあります。
それを一応、調べられるだけ調べているところです。

何にせよ地域猫は迷惑

元々餌やりするから野良猫が繁殖したのにTNRなどという詭弁で餌やりを飾ったところで野良猫が減る訳がありません。

だいたい納税している大半の人間が野良猫など死のうと生きようと迷惑にさえならなければ全くどうでもいいのです、そんなものに血税を投入する行政も頭がどうかしているとしか思えません。

根本的に猫で迷惑をかけているのは猫にまつわる猫ボラを筆頭にした猫の飼い主です、加害者に対して金を払ってなんとかしてくれと頼むのは泥棒に追い銭を渡しているようなものです。
加害者のたてた意味不明の猫牧場プランなど無視してさっさと行政で捕獲して全頭駆除が一番です、そもそも無責任な飼育で猫公害を発生させた馬鹿共に猫問題が解決できるなら最初から問題など起こっていません。

よく「猫が増えたのは人間のせい」などと言っている馬鹿がいますが、大半の人間は猫が増える事に関与などしていないし猫を増やしたのは猫大好き低脳人間だけです。
こういう馬鹿しか猫を好まないなら猫など地上から種ごと根絶すべきとすら思いますね。

Re: 何にせよ地域猫は迷惑

猫ボラ滅びろ!様、コメントありがとうございます。

> 元々餌やりするから野良猫が繁殖したのにTNRなどという詭弁で餌やりを飾ったところで野良猫が減る訳がありません。

私はいろいろな地域を調査しましたが、餌やりがいない地域では、ほぼ野良猫の被害や苦情はゼロです。
下町の住宅密集地、一戸あたりの敷地面積が弘い山手の住宅地、小規模製造業者の集積地など、地理的条件は関係ないと行っても過言ではないです。
野良猫がいるかいないか、猫被害があるかないかは、餌やりがいるかないかだけの差です。


> 納税している大半の人間が野良猫など死のうと生きようと迷惑にさえならなければ全くどうでもいいのです、そんなものに血税を投入する行政も頭がどうかしているとしか思えません。

飼育動物ないし飼育動物種は、人に管理されていることが前提です。
無関係な人に負担をかけてまで、無管理状態の動物を存続させる意味はありません。


> 猫で迷惑をかけているのは猫にまつわる猫ボラを筆頭にした猫の飼い主です、加害者に対して金を払ってなんとかしてくれと頼むのは泥棒に追い銭を渡しているようなものです。

おっしゃるとおりです。


> 加害者のたてた意味不明の猫牧場プランなど無視してさっさと行政で捕獲して全頭駆除が一番です、そもそも無責任な飼育で猫公害を発生させた馬鹿共に猫問題が解決できるなら最初から問題など起こっていません。

またまた仰るとおりです。
最低限でも、動物愛護管理法35条2項~所有者不明犬猫の引取りは正常に運用すべきです。


> 「猫が増えたのは人間のせい」などと言っている馬鹿がいますが、大半の人間は猫が増える事に関与などしていないし猫を増やしたのは猫大好き低脳人間だけです。

そうです、増やしている張本人が自称猫ボラなどの人たちです。

検証

兵庫県愛護センターの尼崎本所に、TNRによる猫の個体数の変化について定量的に検証している人がいるそうです。

Re: 検証

オフ主様、コメントありがとうございます。

> 兵庫県愛護センターの尼崎本所に、TNRによる猫の個体数の変化について定量的に検証している人がいるそうです。

情報ありがとうございます。
ぜひ結果を知りたいものです。

初めまして

猫は飼っていませんが、さんかく様や、他の方のblogを見て関心を持ち、勉強させて頂いている素人です。
地域猫に関して、一つだけ気になることがあったので、質問させて頂きたいのですが・・・。
たまに長野とか東京とかで、何頭から何頭まで減ったというデータはなく、自己申告がありますけど、あれって事実なんでしょうか?
事実なら、どんな方法を取られてるんでしょうか?
素人なりに考えたら、餌も豊富で、事故等の安全面も管理が行き届いてたら、すぐに極端には減らないと思ったりするんですが・・・。
ネットでも事実確認出来ず、思いきって造詣の深い、さんかく様に質問させて頂きました。素人の長文失礼しましたm(_ _)m

Re: 初めまして

人間山脈様、はじめまして。
コメントありがとうございます。

> たまに長野とか東京とかで、何頭から何頭まで減ったというデータはなく、自己申告がありますけど、あれって事実なんでしょうか?

私も以前、長野県の地域猫猫個体数減少例として挙げたことがあります。
ネット上で拾った情報でして、当事者の方に直接確認したわけではないので調査方法などの詳細は知りません。

例えば、学術的に耐えられる個体数調査であれば、ルートセンサス法があります。
しかしかなり専門的な知識がいりますし、赤外線センサーも複数台必要ですし、目視調査でもかなり高度なスキルが必要です。
これは私のあくまでも想像ですが、地域猫活動家らが「期間○年で、当初いた猫が○匹で、TNR実施率○%、減った猫は○匹」という報告は、多分アバウトで感覚的なものではないでしょうか。
私は地域猫活動家らは、それほど生物学的に高度な知識があるとも思えませんし、正確なデータを得るほど、そのために時間を費やしているとは思えません(私の指摘が間違っていたら、ご存知の方はぜひコメントください)。


> ネットでも事実確認出来ず、思いきってさんかく様に質問させて頂きました。

調査方法は、直接活動されている団体にお問い合わせするのが一番よいと思いますよ。
メールされましたか、お返事がなかったのですか。
もし人間山脈様が、地域猫団体に直接お問い合わせされて回答を頂いたのであれば、その結果をぜひ教えてください。

お返事有り難うございますm(_ _)m

丁寧にお答え頂き有り難うございますm(_ _)m
まだ関心持ち出した所で、ネットに頼りきってました。
直接確認してみます。

人間山脈さま横です

初めまして、

この場をお借りして、TNRの効果の程を行政に問い合わせたらということに対して、結果はさんかくさんの言うとおり殆ど期待できないと思います。

私も以前某市町村のTNR等の野良猫対策での所謂使用前/後の
データの載ったページをサイトに載せたことが有るのですが
今そのリンクを辿ってもページごと無くなっている状態です。

まぁ、余程一般に晒すのが都合の悪いデータだったのでしょうね?
「一応、結論としては、野良猫対策をやっても一年で増えていたって
事です。通常は最悪でも現状維持の筈なのに」

Re: 人間山脈さま横です

只野乙三様、コメントありがとうございます。

> TNRの効果の程を行政に問い合わせたらということに対して、殆ど期待できないと思います。

わが西宮市も、行政担当者が議会で地域猫に対する答弁では「野良猫が減った減らないのは、感覚的なもの」と述べています。
厳格に学術的に地域猫の個体数変化を調べようとしても、予算(公費私費とも)もスキルもありません(アメリカではしていますけどね)。


> 私も以前某市町村のTNR等の野良猫対策での所謂使用前/後の
> データの載ったページをサイトに載せたことが有るのですが
> 今そのリンクを辿ってもページごと無くなっている状態です。

その自治体を公表したらいいのに。
楽天でしたか。
重要な資料は魚拓をとっておかなければいけませんね。


> 余程一般に晒すのが都合の悪いデータだったのでしょうね?

ところでベルリン州では、犬猫等の飼育動物安楽死調査の膨大な資料がかつてネット上に公開されていました。
pdfで300ページ位有り、検索すれば最初のページでヒットしました。
今では削除されています。
日本から、怪しげなアクセスがあったので、ベルリン当局は削除したのかな?
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数4332
・1日の最高純アクセス数1324
・カテゴリー(猫)別最高順位7682ブログ中17位
・カテゴリー(ペット)別最高順位41358ブログ中37位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

・座右の銘は「人の行く裏に道あり花の山」
・好きな生き物 メジロ
・尊敬する人 ガブリエルシャネル(シャネル社創業者)
・好きな言葉 Das Beste oder nichts「最善か無か」。ダイムラー・ベンツ社の企業理念。私自身は何事も中途半端でいい加減です。ですからこの言葉に憧れます。

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