ドイツの動物愛護事情に関する質問がyahoo!chiebukuroに投稿されていました。そのベストアンサーが、平気で事実と異なることを書いています。回答者は、もう少し責任を持っていただきたいです。日本での欧米での動物愛護事情に対する誤解がひどいのは常ですが。ドイツでは動物(犬だけかな?)殺処分が0匹と聞きましたがなぜですか? 0匹って... 2011年1月。
(質問) ドイツでは動物(犬だけかな?)殺処分が0匹と聞きましたがなぜですか? (ベストアンサー) 一般家庭で飼われている犬や猫はほぼ全て避妊去勢されています。 また売買も自由にできません。 日本のようにペットショップで犬や猫を販売している先進国は少ないです。 ペット税も当然のようにありますし、犬も猫も完全登録制です。 殺処分0を達成しています。 ベストアンサーの要旨は、「ドイツでは犬猫の殺処分ゼロである理由」として、・犬猫はほぼ全てが避妊去勢されている、・犬猫の売買は自由にできない、・犬猫ともペット税があり、完全登録制であること、を挙げています。まず前提として、ドイツでの(広義のものも含めて)殺処分ゼロ、が誤りであることは、私は既に何度も記事に書いた通りです。
ドイツでは、行政当局や警察が犬の飼い主に対して社会不適合の飼い犬の殺処分を命令することもできますし、飼い主が拒否すれば強制的に殺処分を行うこともできます。行政命令により殺処分される飼い犬の数は一定数あります。今回は、引用したベストアンサーの、「殺処分ゼロ」以外の誤りを指摘します。
まず犬ですが、ドイツでは犬税(Hundesteuer)があります。犬税は地方税です。犬税が課される自治体では、全ての犬は登録義務があり、犬の飼育者に直接税として犬税が課税されます。しかしドイツでは、犬税がない自治体があり、そのような自治体では犬税のための登録義務はありません。さらにちゃんと犬を犬税登録して税金を払っている割合は40%台という推計もあります。
その上ドイツでは、あらゆる動物の中で、課税のための登録義務があるのは犬のみです。家畜の馬やヤギ、ペットの猫などには一切ありません。ですから猫は、課税のための登録義務はありませんし、自治体の登録システムもありません。ですから「ペット税もありますし、犬も猫も完全登録制です」との記述は誤りです。
このようなニュースがあります。
"Hundesteuer ist unethisch und ungerecht" 「犬税は倫理に反し不当です」。以下に引用します。
Die Hundesteuer unethisch. Zweitens ist diese Steuer ungerecht. Die Gemeinde fordert nur für Hunde Geld, alle anderen Tiere sind ihm egal. Was ist mit den Katzen, Pferden, Hausschweinen, Hamstern oder zahmen Rehen? Sie sind alle steuerfrei. 非倫理的な犬税。 第二に、この税は不公平です。 社会は犬だけにお金を要求し、他のすべての動物を考慮していません。 猫、馬、ブタ、ハムスター、または飼いならされた鹿はどうなのでしょう? それらの動物は全て非課税です。 それと猫の登録を義務づける法律は、ドイツ連邦ではありません。猫の登録と不妊去勢を義務付けるTierschutz katzenverordnung「猫保護規則」の草案が既に作成されており、ドイツ連邦議会での成立を目指す署名活動が行われていますが、2013年7月現在、私が調べた限り成立には至っていません(もし成立していれば誤った情報をお伝えしたことをお詫びします。その件についてはご存知の方がいらしたらご一報いただければありがたいです)。
このベストアンサーがされた2011年は、ドイツ連邦には猫の不妊去勢及び登録義務はありません。ごく一部の自治体では、猫の登録と不妊去勢を条例化しつつありますが、まだドイツでは一般的ではありません。
ドイツで2008年に初めて猫の登録と不妊去勢義務を条例で定めたのは、ノルトライン=ヴェストファーレン州の人口10万人あまりの小都市、パーダーボルン市です。パーダーボルン市の条例制定以降、追随する自治体は増えているとはいうものの、一部の小都市であり、かつその内の限られた街区にとどまっています。
ベストアンサーがあった2011年では、ドイツ16州のうち猫の登録不妊去勢を義務付けている自治体があるのは、ニーダーザクセン州、ノルトライン=ヴェストファーレン州、ザクセン州の3州(いずれも大都市である州都では採用されていません。2013年6月現在)にしか過ぎません。しかもいずれも小都市で、多くは一部の街区に限定しています。
なおドイツには、任意の犬猫登録制度
TASSO e.V. があります。これは犬猫の行方不明の防止を目的としたもので、犬税登録とは異なります。
ドイツ全体での犬猫の合計の登録数は、2008年で約400万件です。2008年ドイツの犬猫飼育数は、犬550万頭、猫820万頭ですが、TASSO e.V.に登録されているのはほとんどが犬です。猫のTASSO e.V.での登録割合は、飼育総数の5分の1未満と推定されています。
「ドイツでは犬も猫も完全登録制です」とは、具体的にどのようなことなのでしょうか。法律や制度などをドイツの公的資料を原文で挙げていただきたいです。(「完全登録制」とは、全ての飼い犬猫が登録されていること、もしくは法律等により強制されていることと理解できますよね)。
資料として、ドイツの猫保護団体、katzenhilfe-westerwald「猫保護団体ーウェスターワルト」のHPをリンクしておきます。こちらに猫の登録と、不妊去勢義務を条例化した自治体、その施行時期などが詳しく紹介されています。
Dem Staatsziel Tierschutz wird sich in folgenden Städten mit Weitsicht gestellt 「国の動物愛護政策の目的は、先見性のある以下の都市で実行されます」。(続く)
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またまた 哀誤がブログで(財政危機になったギリシャでは、飼い主が餌代を負担しきれなくなった理由で 捨てられた犬猫が急増しています。 その犬猫をアテネ市は予算が半減したにも かかわらず、「1頭も殺処分しない」と方針を守り続けているそうです‥)こんなん 言ってますが これも 市が殺処分する施設もない 個人に安楽死させてるとか‥そんな事だったりしてね。 もう デフォルトしそうな ギリシャで こんな事してたら またまた ドイツ国民が我々の血税で助けてもらって ふざけんな!と ドイツ人は噴死しますよ。 その前にギリシャ人が死んでますね。 政府の医療費削減で 人間が満足に薬も買えなくなってるみたいですよ ギリシャ。
まあこのベストアンサーは現実に即していないでたらめな事を書いてはいるんでしょうが飼育する個体を完全に避妊去勢手術をして素人繁殖を防ぎペットは完全登録制にした上でペット税を課しそのうえノラがいないのであれば確かに殺処分0には近づけるかもしれません。そういう意味では事実を書いているわけではないのでしょうが一種の理想(私はそんなにいいとは思いませんけど)の形を書いていて理にもかなってると思うのでまだマシかなと思います、殺処分を減らしたければ管理を厳しくするしかないと言う意味で方向性としては間違ってないと思うので。でたらめを事実であるように書くのは良くないですけどね。
youtubeの無責任餌やり動画に対して
「世の中には殺処分もなく政府が野良猫に餌をやりましょうと推奨している国もある」
なんてコメントがあったりします。そんなめちゃくちゃな発言を見てたら事実と違う事をさも事実であるかのように書いていたとしても方向性さえ間違ってなければまだマシかと思ってしまいます、麻痺してるのかな?
しっかし、野良への餌やりを国が推奨していて殺処分もない国ってどこだよ。増えた野良ネコはブラックホールにでも吸い込まれて他の惑星で元気に暮らしてるとでも言うのか。
ホント呆れます。
ヤーニャ様、コメントありがとうございます。
> 哀誤がブログで(財政危機になったギリシャでは、飼い主が餌代を負担しきれなくなった理由で
> 捨てられた犬猫が急増しています。
> その犬猫をアテネ市は予算が半減したにも
> かかわらず、「1頭も殺処分しない」と方針を守り続けているそうです‥)こんなん 言ってますが これも 市が殺処分する施設もない 個人に安楽死させてるとか‥そんな事だったりしてね。
面白いブログは、リンクをつけてくれればいいのに。
ギリシャは、経済危機以前から犬の飼育に関してはちゃらんぽらんで、街中を犬がウロウロして、道路でも昼寝をしていたりしています。
飼い犬なのか野良なのか不明。
観光客が餌をやっています。
あるブログで「ギリシャは動物愛護に進んでいて、地域犬制度がある」とありました(((゜Д゜;)))
公的殺処分場がある国は、先進国の一部です。
チャドやコンゴはないでしょう。
だからといって、それらの国が動物愛護先進国なんでしょうかね。
ギリシャは、ヨーロッパの中では後進国という認識です。
多分、公的殺処分場がないだけでしょう。
サンジュ様、コメントありがとうございます。
> 飼育する個体を完全に避妊去勢手術をして素人繁殖を防ぎペットは完全登録制にした上でペット税を課しそのうえノラがいないのであれば確かに殺処分0には近づけるかもしれません。
それとペットの厳しい販売規制ですね。
質問が「殺処分ゼロに近づけるにはどうしたらよいのでしょうか」という方法論を聞いているのならば間違いではありません。
しかし質問は「1、ドイツは殺処分ゼロというのは本当ですか」「2、それば真実ならばどうしてですか」という質問です。
1、ドイツは事実上の殺処分は日本よりはるかに多いし、公的殺処分も一定数あります。
2、ドイツにはペットの完全登録制はありませんし、100不妊去勢を担保する法律制度はありませんし(猫の不妊去勢率の統計資料をいくら探してもドイツではありませんでした。ドイツ人にとっては、猫なんてさほど重要ではないみたいです。日本では複数の統計資料があります)、ペットの売買は自由です。
ですから、質問に対する回答としては誤りです。
>一種の理想の形を書いていて理にもかなってると思うのでまだマシかなと思います、
まあ、愛誤の主張「一種の無管理飼育である地域猫や餌やりを無制限に認めてかつ殺処分ゼロにせよ」に比べたら、紙一重でマシかもしれませんが。
>youtubeの無責任餌やり動画に対して
> 「世の中には殺処分もなく政府が野良猫に餌をやりましょうと推奨している国もある」
> なんてコメントがあったりします。
面白いサイトはリンクしてくれたらいいのに。
私は度々申し上げていますが、愛誤の主張「○○国では~なので、日本と比べて動物愛護に優れている」で、その根拠を示しているものが一つでもありますか。
その国の法律制度、公的統計やマスメディアの報道など、原語で生で提示していいますか。
その辺で、賢明な読者様はだまされないでください。
私のサイトでは、必ず根拠となる資料を示しています。
外国のものであれば、原語のそのままのものをつけています。
私は伝聞、個人の思い込などだけでは、ただの一度も記事を書いていません。
ところで公的殺処分を行わない、公的殺処分場がない国は中進国や発展途上国ではほとんどでしょう。
もしかしたら、猫食文化のある国で、猫を食用として太らせるために餌やりを推奨している国があるのかもしれませんw
ドイツ人の個人ブログ
http://www.griechenland-blog.gr/2013/02/tierschuetzer-befuerchten-pogrom-gegen-streunende-tiere-in-griechenland/12344/ 2013年2月。
概要「ギリシャでは、経済混乱で増えた浮遊動物(野良犬猫)の殺処分強化の法案を性急に通そうとしている。それに対してギリシャの動物愛護活動からは反発」。
あまり個人ブログは信頼していませんが、このブログでは、ギリシャのメディアの記事をリンクした上で、ドイツ語に訳しています。
愛誤は呼吸するように嘘をつく。
呆れてものが言えません。
「猫食文化のある国で、猫を食用として太らせるために餌やりを推奨している国があるのかもしれませんw」って事をプーな愛誤が隠密に実験としてやっているのなら、ある意味理解できなくも無いですがね。
なので、街は野良猫牧場化する必要が有るので
地域の合意が邪魔な訳ですね?
「そういう意味なら、地域ラスカル、白鼻芯、チョウセンイタチも?」
まぁ、幾ら奴らが◯カで◯痴な愛誤でも味の違いは判るかも知れないので
有害無益な餌付けが正当化される理由が有りませんね。
只野乙三様、コメントありがとうございます。
> 「そういう意味なら、地域ラスカル、白鼻芯、チョウセンイタチも?」
猫はまあまあ食べられる味で、猫食の風習がある国は多いです。
しかしアライグマとイタチはまずくて食べられないそうで、食べる習慣があるところはないようです。
アフリカで、猫を殺してその肉を取り合っている動画がありました。
人の可食部以外の動物性タンパク質で飼育すれば、猫も食料資源として有望かもしれません。
現に、殺処分された犬猫の死体を原料としたフードを嬉々として愛誤は野良猫に餌付けしていますし。
しかし何で愛誤って嘘しかつかないのでしょう。
ギリシャでは、野犬の安楽死をしないとか。
即バレバレです。
「ギリシャでは地域犬の制度がある」は噴きました。
ヨーロッパは、今でも狂犬病が驚異なのです。
ましてやギリシャは狂犬病感染拡大が深刻な旧ユーゴスラビアに接しているのです。
ギリシャには、以前から公的殺処分制度があり、割と厳格に犬猫の殺処分を行なっています。
それでも不適正飼育が多いから、いつまでたっても野良犬猫は減らない。
http://tsenna.blog102.fc2.com/blog-entry-891.html
またまた噴飯もののブログに出会ってしまいました・・・
野良猫救助の為にレスキュー隊出動!
レスキュー活動により国道が渋滞!
レスキュー隊に怪我人発生!
まったく、どれだけ迷惑かければ気が済むのか・・・
レスキューを依頼するのもどうかと思いますが、
受ける側にも問題ありです。
公のリソースに関する監視の目が厳しい国ではありえませんな。
あ、この知恵袋の質問、実は私も回答しています。
改めて読んでみると、「まだまだ知識不足だったな」と思います
殺処分0はあり得ないと思っていましたが、この回答をした頃はまだ情報が不足していていま読み返すと恥ずかしくなりますね(苦笑)
まだティアハイムの殺処分0を信じていて、殺処分は個人だけが行っていると思っていた頃の回答なので。
私もこのベストアンサーは「お花畑」な回答だな、と思っていました。
犬税登録率40%って、やっぱりね・・・
ドイツさん他の国の犬をレスキューしている場合では無いでしょうね。足下が危うい。
ぽち様、コメントありがとうございます。
> 野良猫救助の為にレスキュー隊出動!
> レスキュー活動により国道が渋滞!
> レスキュー隊に怪我人発生!
野良猫の救出を要請した本人が、自分が善行したというブログを書くこと自体、狂っています。
このようなことで消防職員の出動を要請することが非常識ですし、出動する方も公務員服務規程違反です。
私は楽天で、兵庫県西宮市で、木から降りられなくなった野良猫を救出するために、のべ消防車10台、電力会社子会社の高所アーム車3台を出動したという馬鹿げた事件を紹介しました。
朝日新聞がこの事件を好意的に報道していました。
全く白痴なメディアです。
> 公のリソースに関する監視の目が厳しい国ではありえませんな。
消防車一台と、付随する職員を一回出動させれば、即ウン十万円の行政コストがかかるのです。
多分、公務員のルールが厳しい国ではありえないと思います。
昇汞様、コメントありがとうございます。
> あ、この知恵袋の質問、実は私も回答しています。
hisuinoshiさんの回答ですか。
私は現在あるコメントの中では、こちらがベストアンサーだと思います。
> 殺処分0はあり得ないと思っていましたが、この回答をした頃はまだ情報が不足していていま読み返すと恥ずかしくなりますね(苦笑)
いえいえ、私も最近まで「行政が行う殺処分はない」と愛誤に騙されていましたから。
過去記事では「公的殺処分がないだけで、民間での狩猟駆除や安楽死は相当数ある」と書いていました。
ところで、禁止犬種や社会不適合の犬を、飼い主の意思に反してでも行政が強制的に殺処分を命令する、もしくは行政が強制的に殺処分を自ら行う制度の他に、ドイツでは公的殺処分はあります。
狂犬病に関する法律では「狂犬病の疑いのある犬(感染が確認された犬ではなくて)」の殺処分を行政に求めており、また基準に満たない犬を国外から入国させようとすれば、強制的に殺処分される場合もあります。
http://www.japan.diplo.de/Vertretung/japan/ja/03-konsular-und-visainformationen/033-zoll/Haustier.html
対して日本は、180日間の税関係留保管で未感染を確認できれば所有者に引き渡されます。
ドイツの方が殺処分に躊躇ないです。
> まだティアハイムの殺処分0を信じていて、殺処分は個人だけが行っていると思っていた頃の回答なので。
それはやむを得ないところがあるでしょう。
ベルリンティアハイムは、「殺処分ゼロです」とHPでも記載していますし、日本人の見学ツアーでも所長も名言しています。
ベルリンティアハイムの、お花畑日本人むけの寄付金マーケティングもありますから。
> 犬税登録率40%って、やっぱりね・・・
> ドイツさん他の国の犬をレスキューしている場合では無いでしょうね。足下が危うい。
特に愛誤の東欧、旧ソ連での犬レスキューは、ドイツ当局は苦々しく思っているようです。
旧ユーゴの今でも紛争が散発的に起きている地域に入り込んだり、愛誤団体の売名行為です(福島原発警戒区域での犬猫レスキューと同じ。実際はタダの迷惑行為)。
特に旧ユーゴなど紛争があった地域では、狂犬病感染拡大が脅威になっています。
出生不明の犬は、ドイツは入国させず強制殺処分の方針ですが、愛誤団体がネットテロなどで無理やりそのような犬を入国させているケースもあります。
それらも折々記事にします。