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「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定






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domestic/inländisch

 動物保護団体が保護動物を譲渡する際に「トライアル期間」を設けるケースが多いようです。そのトライアル期間の保護動物の医療費の負担ですが、保護動物の譲受を希望する者がすべて負担する」という契約をしている保護団体が多いようです。その内容の「トライアル契約書」を弁護士が監修してひな形を作成し、公開しています。しかし「譲受予定者がトライアル期間の保護動物の医療費をすべて負担する」という契約は民法に反します。またドイツでは「保護団体が保護動物をトライアル等に出した場合の医療費は引渡し前からあった疾病の治療費は、すべて保護団体が負担しなければならない」という判決が確定しています。


 サマリーで示した通り、動物団体が保護動物を新しい飼主に譲渡する際には、「トライアル期間」を設ける場合が多いようです。「トライアル」とは、

里親募集されている保護犬・保護猫との相性を見るために、一緒に暮らしてみる期間のことです。トライアル期間は、短いところでは1週間、長いところでは1ヶ月程を設定しているところもあり、トライアル期間中に、希望した犬・猫と、これから先ずっと共に暮らしていけるのかを判断します

です。(*)

(*)
犬・猫のトライアルとは? トライアルを失敗しないための基礎知識 2022年2月7日


 この保護動物のトライアルについて、弁護士が監修した契約書のひな型が公開されています。主な内容は次の通りです。


保護犬・保護猫のトライアルの仕方(このサイトから、「【弁護士監修】 トライアル契約書_犬」をWordにダウンロードすることができます) トライアル契約書(犬用)(マイクロソフトオフィスがインストールされているパソコンのみ可)

トライアル契約書(犬用)
2. 所有権について
a. 本契約書によって譲渡される犬は「仮譲渡」となります。トライアル期間中、譲渡予定の犬の所有権は団体にあり、所有権の譲渡は、正式譲渡契約をもって行います。
b. トライアル期間中、団体から譲渡予定の犬の返還要求があった場合、譲受予定者はこれに速やかに応じなければなりません
3. 譲渡予定の犬の返還について
a. 下記の事実が認められた場合、その時点で譲渡予定の犬は団体に返還することとなります。
b. 譲受予定者は、トライアル期間中に、家族および先住動物と譲渡予定の犬との相性に不安を感じた場合や、その他譲受予定者の自己都合により団体への返還を希望する場合、団体はこれを拒めないものとします。
c. トライアル期間終了後、団体の審査により譲渡不成立となることがあります。
8. トライアル期間中の費用の負担について
譲渡予定の犬の飼育にかかる治療費などを含むすべての費用は、譲受予定者の負担とします。


(画像)

 保護犬・保護猫のトライアルの仕方(このサイトから、「【弁護士監修】 トライアル契約書_犬」

トライアル契約書


 「弁護士監修」とありますが、おそらく本団体のアニドネのホームページにお名前が挙がっている、ペット法塾の細川敦史弁護士と思われます。また他でも日本では、ほぼ「保護動物のトライアル期間中の医療費は譲受予定者が負う」との解釈です。

保護犬ビジネスでは?定期フードやペット保険加入が義務付けられている訳 2023年7月31日

トライアル中に発生した医療費の負担について

 しかし私は「保護動物のトライアル期間中の医療費の悲嘆は全て譲受予定者が負う」という契約内容には、疑問を感じます。先ず所有権は保護団体側にあり、いつでも保護団体が保護動物の返還を求めることができることや、保護団体が「審査」を口実として保護動物の譲渡を拒否できることなどが譲受予定者に一方的に不利な契約内容です。
 その上で保護団体がその程動物に疾病があることを知りながら、それを隠して譲受予定者にトライアルに出した場合などが考えられます。譲受予定者がトライアル期間中に高額の医療費を負担してその保護動物を治療した後に保護団体が一方的に(難癖をつけて)譲渡不成立とし、別の譲渡希望者に治療後の保護動物を高値で譲渡するなども可能です。つまり最初の譲受予定者は騙されて、疾病の保護動物の治療費を負担させられたことになります。

 日本では、このような保護団体が保護動物の譲渡のトライアル期間中の医療費の負担についての裁判例は、下級審でもないようです。しかしドイツには確定判決があります。ドイツの裁判所は、「保護団体が保護動物を譲受予定者にトライアル(を便宜上用いますが、ドイツ値補遺裁判所の判決では「完全に所有権が移転していない場合」としています)出した場合は、保護動物の医療費負担は保護団体が全額負担しなければならない」と判決しています。
 ドイツの判決は日本での慣習や、弁護士が監修した「トライアル契約書」のひな型とは真逆です。次回以降の記事では、ドイツの「保護団体が保護動物をトライアルに出した場合、トライアル期間中の医療費負担は保護団体が全額負担しなければならない」との判決文原文と、その解説を行います。


(参考資料)

AG Kassel, Urteil vom 24.01.2019 - 435 C 2900/18 カッセル地方裁判所 2019年1月24日判決(確定判決) 事件番号:435 C 2900/18

 (被告)動物保護団体から仮譲渡中の、(原告)仮譲渡者が支払った犬の治療費889・29ユーロの全額に加えて、裁判費用と法定利息5パーセントの全てを(原告)仮譲渡者に支払えという、(被告)保護団体に命じた、(原告)仮譲渡者の完全勝訴判決。

Der Hund aus dem Tierschutz, der Schutzvertrag und die Behandlungskosten 「動物保護団体からの犬、保護契約と治療費」 2019年5月29日
 
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前々から気になってたんですが

よく保護団体のHPなんかを見ると多頭崩壊した猫のバ飼い主のレスキューだのを誇らしげに載せてますが、だいたい内何匹は既に里親さんの元にとか載ってて、多頭崩壊ってほぼほぼ近親交配の猫ばかりのはず。

HPの写真を見てもクローンかよってくらい模様の似通った猫ばかりで確実に遺伝疾患を抱えて老描になったら恐ろしい医療費が発生しそうな猫をちゃんと説明して配ってるんだろうか?という点です。

多頭崩壊も100匹だのがデフォなので確実にそういう団体でも受け入れきれるとは思えず、かといっても遺伝疾患が確実視される猫を普通に説明されて受け入れる飼い主がどれだけいるんだ?という話です。

これって詐欺じゃないんですかね?
あのキチ共って自分に都合のいい条件を並べ立てて他人の経済状況まで無料で仕入れた猫の為といいつつ引き出し、潜在的に病気の動物を引き渡して寄付の名目で金までタカる。

ほんとろくでもない

Re: 前々から気になってたんですが

猫ボラ滅タヒしろ! 様、コメントありがとうございます。

> HPの写真を見てもクローンかよってくらい模様の似通った猫ばかりで確実に遺伝疾患を抱えて老描になったら恐ろしい医療費が発生しそうな猫をちゃんと説明して配ってるんだろうか?という点です。

次の記事で書きますが、ドイツの保護団体が保護犬を譲渡しましたが、譲受人に引き渡される前から重度の疾患がありました。
水頭症でそれによるてんかん発作などです。
譲受人は15万円ぐらいかけてその犬の治療を行いました。
くだんのドイツの保護団体が犬を譲渡する際の契約書には「犬の治療費は譲受人が負担する」とうたっていました。
譲受人は犬にかかった医療費を保護団体に請求する裁判を起こしたところ、判決は譲受人(原告)の完全勝訴でした。

判決の理由は次の通り。
保護団体が犬を引き渡したのちも、保護団体は譲受人にいろいろな制約を課しています。
例えば「その犬を第三者に譲渡したり販売してはならない」、「犬が行方不明になった場合は保護団体に報告する事」、「保護団体は飼育状況を確認することを拒めず、それに譲り受け人は違反した場合は無償で保護団体に犬を返還しなければならない」、「犬の安楽死(殺処分)はそれが不可避であることを保護団体に証明しなければならずできなければ認めない」などです・
ドイツの地裁は、これらの保護団体の譲受人に対する成約は譲受人の犬の所有権に対する侵害であり、犬は譲り受け人に所有権が移転したとは言えない=犬の所有権は保護団体にある、としました。
重度の疾病で譲受人がその犬を安楽死することもできず、治療を室図家なければならないとするのは譲受人に一方的に不利な契約内容であり、また保護団体に引続き犬の所有権があるために、所有権者が犬の治療費を負担すべき、という裁判所の判決です。

概ね日本の保護犬の本譲渡契約は、上記のドイツの保護団体の犬の譲渡契約と同じ内容です。
https://www.animaldonation.org/manual/37038/
譲渡契約書(ひな形) ワードのみ可
https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.animaldonation.org%2Fanidone%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F08%2Fcontract_dog.docx&wdOrigin=BROWSELINK

本件ドイツの保護犬譲渡の本件裁判での判決に従えば、↑のような日本の保護犬猫譲渡契約は無効です。

例えば遺伝性疾患で有れば、保護犬猫の譲受人の過失はなく、引渡し前から潜在的にあったということです。
近親交配のアニマルホーダーの猫で重度の遺伝性疾患がある猫を譲受人に引き渡して、高額の治療費を負担しなければならない、安楽死の保護団体の許可を得なければならないは、筋が通らないでしょう。
ドイツ地裁の判決は理にかなっています。

しかしこのような問題がある保護犬猫譲渡契約のひな型を弁護士が監修して作成して、この契約書で実際に保護犬猫譲渡が行われているとすれば、まさに日本の保護犬猫ビジネスはやくざより悪質でたちが悪いです。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
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