世界最大のTNR団体はイギリスにある。イギリスは世界最大の?TNR大国~「イギリスでは野良猫が消滅した」という東大教授の妄言。なぜ野良猫がいないのにTNRができるのか?

Please send me your comments. dreieckeier@yahoo.de
Bitte senden Sie mir Ihre Kommentare. dreieckeier@yahoo.de
メールはこちらへお寄せください。 dreieckeier@yahoo.de
(summary)
The world's largest cat TNR charity is based in the UK and is called Cats Protection.
The organization's funds under management are approximately eight times that of Alley Cat Allies, America's largest TNR charity.
日本では猫のTNRに関する海外の情報は、ほぼ全てがアメリカからのものです。TNRと野良猫の保護に特化したアメリカの最大手の団体はAlley Cat Allies 「アレイ・キャット・アライズ 路地猫連合」です。この団体はしばしば日本のマスコミにも取り上げられ、日本でもよく知られています。しかし野良猫の保護とTNRに特化した世界最大の団体は、イギリスの Cats Protection 「キャッツ・プロテクション」です。年間の運営資金規模では、イギリスの Cats Protection はAlley Cat Allies の約8倍です。このことは、イギリスには大変野良猫が多いことの証明になります。しかし Cats Protection は、日本で言及されることはあまりありません。
まず世界最大の野良猫のTNR団体である、イギリスの Cats Protection 「キャッツ・プロテクション」について、ウィキペディアの記述から引用します。本団体は世界最大の野良猫保護とTNRに特化した団体であり、イギリス国内で全分野で最も寄付金を集めた慈善団体です(Animal charities dominate as legacies league table is revealed 2022年)。
・Cats Protection キャッツ・プロテクション
Founded 16 May 1927; 96 years ago
Cats Protection is a UK charity dedicated to rescuing and rehoming stray, unwanted or homeless cats and educating people about cats and cat welfare.
Aims
To find good homes for cats in need
To support and encourage the neutering of cats
To improve people's understanding of cats and their care
In 2017, the charity helped nearly 193,000 cats (rehoming around 43,000 of these and neutering 153,000).
The charity's income for 2017 was £62.9 million.
In 2011, the charity announced that it had helped more than one million cats over the previous five years, 80% of this figure being neutering and 20% being rehoming.
They monitor (and feed) feral colonies in the area including trapping, neutering and re-releasing (where possible) feral cats back to where they came from.
設立 1927年5月16日 96年前
Cats Protection は、野良猫、不要となった猫、、または飼主がない猫の救助と飼猫化、猫と猫の動物福祉についての人々の教育を行うことに特化したイギリスの慈善団体です。
目的
困っている猫たちに良い飼主を見つけます
猫の去勢手術を支援し奨励します
猫とその世話についての人々の理解を促進します
2017年にこの慈善団体は、約193,000匹の猫を助けました(そのうち約43,000匹を飼猫化し、153,000匹の去勢手術=TNRを行いました)。
2017年の慈善団体の収入は6,290 万ポンドでした(116億3,650万円 1ポンド=185円)
2011年にはこの慈善団体は、過去5年間で100万匹以上の猫を助け、このうち80%が去勢手術(TNR)、20%が飼猫化だったと発表しました。
彼らは、野良猫を捕獲し、去勢し、(可能であれば)元の場所に再リリースする(=TNR活動)などして、その地域の野良猫のコロニーを監視(そして給餌)をしています。
(動画)
About Cats Protection 「キャッツ・プロテクションについて」 2015年12月2日
キャッツ・プロテクション自身による団体の紹介ビデオ。「動物に関する慈善団体ではイギリス最大」としています。このビデオで述べられている内容は、先に引用したウィキペディアとほぼ同じです。
次に、アメリカ最大の猫のTNR団体、Alley Cat Allies について、ウィキペディアから引用します。
・Alley Cat Allies 「アレイ・キャット・アライズ」
Alley Cat Allies (incorporated on October 6, 1991) is a nonprofit animal welfare organization.
Based in Bethesda, Maryland, the group is best known for introducing trap–neuter–return to the United States.
Alley Cat Allies' emphasis is on stray and feral cat advocacy and providing information on trap–neuter–return, the method of managing feral cat populations that the organization considers humane and effective.
Alley Cat Allies also educates the public about the number of cats killed annually in animal shelters and works to reform the shelter system to better serve the needs of feral cats.
Revenue $10.2 million in 2017
Alley Cat Allies (incorporated on October 6, 1991) is a nonprofit animal welfare organization.
Based in Bethesda, Maryland, the group is best known for introducing trap–neuter–return to the United States.
Alley Cat Allies' emphasis is on stray and feral cat advocacy and providing information on trap–neuter–return, the method of managing feral cat populations that the organization considers humane and effective.
Alley Cat Allies also educates the public about the number of cats killed annually in animal shelters and works to reform the shelter system to better serve the needs of feral cats.
Revenue $10.2 million in 2017.
Alley Cat Allies「アレイキャットアライズ 路地猫連合 (1991年10月6日に設立) は、非営利の動物福祉団体です。
メリーランド州ベセスダに本拠を置くこの団体は、アメリカでトラップ・中性化・リターン(TNR)を導入したことで最もよく知られています。
Alley Cat Allies「アレイキャットアライズ 路地猫連合」 は、野良猫とノネコの擁護と、同団体が人道的かつ効果的であると考えている野良猫の個体群管理方法である、トラップ・中性化・リターンに関する情報の提供に重点を置いています。
Alley Cat Allies はまたアニマルシェルターで毎年殺される猫の数について一般の人々に啓発し、野良猫のニーズにより応えるためにアニマルシェルターの組織改革にも取り組んでいます。
同団体の2017年の収入は1,020万ドルでした(14億8,920円 1ドル=146円)。
両者を比べれば、イギリスのキャッツ・プロテクションはアメリカ最大のTNR団体、アレイ・キャッツ・アライズよりも、約7.8倍も多くの資金を集めているのです。アメリカの人口がイギリスの約5倍と言うことを考えれば、猫のTNRは圧倒的にアメリカよりもイギリスの方が盛んに行われているということです。また設立年はキャッツ・プロテクションは、アレイ・キャット・アライズよりも64年も古いのです。
私が調べた限り、イギリスではTNRはかなり自由にほぼ無制限に行われているという感じがします。TNRを許可する要件として、アメリカの様に「猫の狂犬病ワクチン接種」、「猫をマイクロチップで個体識別する」、「TNR対象猫を自治体にマイクロチップの情報を届ける」ことを義務としている自治体はないようです。野良猫への給餌を禁止している自治体も例外的で少ないです。
対してアメリカの自治体が制度化しているTNRは、ほぼ「猫の狂犬病ワクチン接種」、「猫をマイクロチップで個体識別する」、「TNR対象猫を自治体にマイクロチップの情報を届ける」ことを義務としています。またアメリカはTNRを条例で制度化している自治体は極めてまれです。アメリカでは自治体の数が84,400あるとされていますが、TNR条例がある自治体はわずか240程度しかありません。(*)逆に例外なく野良猫への給餌を禁止し、懲役刑で処罰する自治体は多いです。
(*)
・Alley Cat Allies
イギリスでは野良猫の保護とTNRに特化した動物福祉団体が世界に例を見ないほど巨大化して、かつTNRの実施数も極めて多いのです。そのことを鑑みれば、イギリスは国際比較でも野良猫数が多い国と判断せざるを得ません。事実、民間の動物保護団体等が出しているイギリスの野良猫の推計値は高位推計で野良猫900万匹、ノネコ150万匹という数字があります。これは、周辺のヨーロッパ諸国に比べても極めて多いのです。直接的なイギリスの野良猫数の推計もさることながら、イギリス国内の野良猫保護とTNRに特化した動物保護団体の運営資金の多さや、TNRの実地数との側面からも、イギリスは極めて野良猫が多い国であることは間違いがないです。
しかし驚くような妄言を繰り返している人がいます。小野塚知二東京大学教授ですが「イギリスは20世紀中葉までに野良猫が消滅した。いない」です。さらに驚くことに「イギリスで野良猫が消滅した過程」についての研究で、補助金まで交付を受けています。どのような典拠でもって補助金の申請を行なったのか疑問です。また研究費の補助金公費を決定した科研の不正すら疑われます。
(画像)
『野良猫のいる社会といない社会 その⽐較と移⾏過程:⼩野塚知⼆先⽣』 2019年1月21日 から。
イギリス、北フランス、ドイツ、オーストリア、スイスには野良猫がいない。
⼀⽅で現在も野良猫がいるのは⽇本や韓国などアジア諸国、イタリアやスペイン、ポルトガルなどの南欧、アメリカの⾮⼤都市などになります。
イギリスや北フランス、ドイツなどでは野良猫の消滅過程が必ずあるはずです。

(動画)
Cats Protection's Community Neutering Officers 「キャッツ・プロテクションの地域の猫去勢担当者」 2017年7月28日
このビデオでは「イギリスの都市部では野良猫が過剰に発生しており、それらによる迷惑は社会問題化している。野良猫の過剰繁殖を抑えるためには野良猫の去勢手術が非常に重要だ。人々へのTNRの理解のための啓発が必要」としています。そしてキャッツ・プロテクションの精力的なTNR活動が紹介されています。
あらっ、小野塚知二狂授は「イギリスでは20世紀中葉までに野良猫が消滅した。いない」とおっしゃっていますが?イギリスの下町に野良猫がいないなどと言えば、現地の人から頭がおかしいと言われること間違いなしです。世界最大のTNR団体があり、実施数もおそらく最も多い(アメリカのアレイ・キャット・アライズが出す散発的な数字では1万匹台や、特定の地域で数千例を実施したとあります)と思われます。イギリスに野良猫がいなければどうやって莫大な数のTNRを実施できるのですかね?
- 関連記事
-
- 野良猫への給餌で日本円換算で最高6千万円超の罰金と懲役4年の併科で処罰されるケイマン諸島
- イギリスは子犬の無認可大量繁殖と違法輸入が正規繁殖輸入の約3倍~犬の商業販売は人口比で日本の約7倍
- イギリスでは犬の咬傷事故が激増し年間2万2,000件になった~その数は日本の人口比で11倍
- 世界最大のTNR団体はイギリスにある。イギリスは世界最大の?TNR大国~「イギリスでは野良猫が消滅した」という東大教授の妄言。なぜ野良猫がいないのにTNRができるのか?
- コロナ後のロンドンの野良猫の激増と悲惨な状況~「イギリスには野良猫がいない」と言っている東大教授がいますが?
- 「イギリスは高齢者が施設に入所するので餌やりができず野良猫が消滅した」という東大教授の真逆の大嘘
- イタチ科のアナグマとクマ科のクマの区別ができない東大教授らの無知無学、底辺知能(笑)