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イギリス領ケイマン諸島はTNRを完全否定し殺処分により野良猫を根絶させることにした







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(summary)
Feral Cat Control in the Cayman Islands: Frequently Asked Questions Department of Environment Cayman Islands Government 


 記事、イギリス領ケイマン諸島では生態系保全のために野良猫を殺処分、根絶させることとした、の続きです。
 イギリス領のケイマン諸島は多くの希少な固有種が生息しています。また海鳥の貴重な繁殖地でもあります。前回記事ではケイマン諸島環境省が生態系保全のために野良猫を捕獲し、安楽死(殺処分)して島内の野良猫を根絶する方針を年初に公表しましたことを取り上げました。公文書では、TNRは効果がない等を理由に採用しないことを述べています。



 イギリス領ケイマン諸島では、政府環境局が生態系保全のために野良猫を捕獲殺処分し、島内での野良猫を根絶する計画を実行すると公表しました。そのうえで「TNRは練ら猫を減らす効果はない」として行わないこととしました。そのケイマン諸島政府文書から、「TNRの不採用」に関する記述を引用します。


Feral Cat Control in the Cayman Islands: Frequently Asked Questions Department of Environment Cayman Islands Government 「ケイマン諸島における」野良猫のコントロール:よくある質問 ケイマン諸島環境局 ケイマン諸島政府」 2021年9月

17. If we spay/ neuter feral cats, will that stop the cycle of reproduction and lead to population decline by attrition?
Some special interest groups promote ‘Trap-Neuter-Release’ (TNR), or a similar strategy, to avoid euthanising the cats.
Firstly, the purposeful releasing of an invasive predator into a vulnerable ecosystem must be addressed.
The American and Canadian Veterinary Associations have issued guidelines explicitly saying that feral cats should not be released anywhere near ecologically sensitive areas.
All three Cayman Islands are naturally vulnerable ecosystems as small island masses.
Any released cats, whether sterilised or not, will continue to predate wildlife.
Even just one cat has the ability to be completely devastating to a seabird colony.
There are many more case studies, literature reviews and population modelling papers concluding that in reality the ultimate goal of reducing the population by sterilisation and attrition is not realistic.
The main factors failing TNR strategies are not addressing source populations outside TNR zones, continued abandoning of kittens from unsterilised pets and insufficient sterilisation rates.
Any purported results from TNR campaigns have taken over 10 years to attain and/or used an overwhelming adoption (removal) effort of more than 50% of trapped cats.
Some countries see TNR as abandonment of domestic cats and is illegal due to the bad welfare of released feral animals.

18. What is the goal of the Department of Environment?
“The Mission of the Department of Environment is to facilitate responsible management and sustainable use of the natural environment and the natural resources of the Cayman Islands; through environmental protection and conservation, wise use, scientific research and public education.”
Invasive species threaten the regular functioning of the natural environment, causing both predictable and unpredictable knock-on effects.
This involves addressing these threats before irreversible change is made to the current way of life.
Safeguarding these populations from the serious feral cat threat is a priority for the Department of Environment.

17. 野良猫の避妊・去勢を行えば繁殖のサイクルが止まり、個体数の減少につながりますか?
一部の利権団体は猫の安楽死を避けるために、「トラップ-去勢-リリース」(TNR) または同様の戦略を推進しています。
それ以前に、脆弱な生態系への侵略的捕食者の意図的なリリースに対処する必要があります。
アメリカとカナダの獣医協会は生態学的に影響を受けやすい地域の近くに野良猫を放してはならないという、明確なガイドラインを公表しました。
ケイマン諸島はすべてが小さな3つの島からなる諸島で、その自然の生態系は脆弱です。
放された猫は不妊手術の有無にかかわらず、野生生物を捕食し続けます。
たった1匹の猫でさえ、海鳥の群れに壊滅的な打撃を与える能力を持っています。
さらに多くのケーススタディ、文献レビュー、個体数モデル化の論文があり、それらは実際には不妊化によって猫の数を減らすという最終的な目標は現実的ではないと結論付けています。
TNR戦略の失敗の主な要因は、TNRがおこなわれている区域外での猫の発生源(繁殖)の集団に対処していないこと、不妊手術を受けていないペットが生んだ子猫の遺棄が続いていること、不妊手術率が不十分であることがあります。
TNR活動の成果とされている(=猫が減った)ものの全てで結果を出すまでに10年以上かかり、もしくは捕獲された猫の50%以上とほとんどを飼い猫として譲渡(除去)する 努力により達成されました。
一部の国ではTNRを飼い猫の遺棄と見なしており、リリースされた野良猫の動物福祉に反するために違法とされています。

18. ケイマン諸島環境局の目標は何ですか?
「ケイマン諸島環境省の使命は、環境保護と保全、賢明な使用、科学的研究、公教育を通じてケイマン諸島の自然環境と天然資源の責任ある管理と持続可能な利用を促進することです」。
侵入種(外来種=猫)は自然環境の通常の機能に対する脅威となり、予測可能および予測不可能な連鎖的効果の両方を引き起こします。
ケイマン諸島環境局の目標には、現在の生活様式に不可逆的な変化が生じる前に、これらの脅威(侵入種=猫、による自然への悪影響)に対処することが含まれます。
在来の野生動物の個体群を深刻な野良猫の脅威から守ることは、環境局の優先事項です。



 イギリス領ケイマン諸島環境局は島の生態系保全にためにはTNRを採用しない理由として、次の理由を挙げています。
・TNRは野良猫を減らす効果はない。
・TNRに効果があったとしても大変時間と労力ががかかる。
・そのためにアメリカとカナダの獣医師会は「TNRは希少生物生息地では行うべきではない」としている。


 イギリス領ケイマン諸島に限らず、TNRは野生生物の影響が少ない都市部に限定して採用する手段です。それは多くの獣医師会や動物保護団体(オーストラリアSPCAなど)が強調していることであり、常識です。
 かつて㈶どうぶつ基金(の会員か団体の公式だったかは記憶は定かではありませんが)のFaceBookで、「日本ではTNRは都市部で行われているが、海外では主に自然環境で希少生物を猫から保護するために行われている」という投稿がありました。私は「その具体例を出典をつけて挙げてください」と投稿したところ、即ブロックされました。

 例えば北米、中南米、オーストラリア、ヨーロッパ等の猫が希少な在来生物を捕食している島嶼では、猫は殺処分による根絶が一択です。銃、わな、毒餌、ウイルス感染まで用いて根絶に成功しています。軍隊まで動員した例もあります。
 野鳥が猫の食害に遭っているドイツの世界遺産、ボルクム島でも民間団体が「TNRを行いたい」と申し入れましたが、ニーダーザクセン州政府等が反対し、TNRを禁じました。そして採用したのが、銃撃による猫の狩猟駆除です(奄美群島の猫対策はドイツを見倣え~EUとドイツの州による島の猫射殺駆除プロジェクト)。
 先進国の環境保全対策は、狂信的な猫愛誤の圧力により、緊急を要する生態系保全が必要な場所においても、政府の対策が後手後手に回る日本とは大きな違いがあります。日本は環境保護後進国と、海外では笑いものにされているのではないでしょうか。私は環境省等の日本の政府機関に、毅然とした、科学的知見に基づく政策を実行していただきたいと思います。


(動画)

 S1.E1 Cayman Cat Crisis: Fred Burton 「ケイマン諸島での猫による危機」 2022年2月25日公開

 ケイマン諸島環境局の資料、・Feral Cat Control in the Cayman Islands: Frequently Asked Questions Department of Environment Cayman Islands Government 「ケイマン諸島における」野良猫のコントロール:よくある質問 ケイマン諸島環境局 ケイマン諸島政府」(以下、「本資料」と記述) に関する、政府の責任者の発言。この文書を踏襲した内容です。「猫の殺処分はやむを得ないが、生態系保全には必要なことです。飼い猫の適正飼育もそれと同時に必要です」とのべられています。
 今回引用した本資料の内容は、日本の希少生物が猫の捕食被害を受けている島嶼部でも参考になる事柄です。次回記事では、他の記述も紹介します。


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猫の被害をなくすには。

世界において大半の土地では猫は外来種でしかありませんし、屋外においてイエネコ種は完全に生態系破壊の害獣でしかありません。

よく愛誤が猫には国境も何も関係ないし自由にそこにある権利があるみたいな能書きをタレますが、猫を本来いないはずの場所に持ち込んで野放しにしたのは人間ですし、持ち込んだ人間は人間なので他人の権利を侵害する権利なんざありません。
当然ですが不随して連れてこられた猫にもそんな権利はありません。

はっきり言ってTNRだの地域猫だのと猫愛好者にだけ都合のいい青空飼育など被害を拡大させるだけで猫の被害を受ける側には100%全くもってメリットなどありません。

猫の放し飼いなど猫愛好者のただの権利の侵害行為なので、問答無用で外にいる猫は捕獲して殺処分で問題ないと思います。
国も自治体も権利の侵害をさも当然のように主張するキチ〇イの主張など無視して屋外にいる猫は問答無用で駆除すべきだと私は思います。

なんでTNRだのといったただ迷惑なだけの屋外飼育がこんなに流布したのか理解不能ですが、屋外にいる猫は殺処分が世界のスタンダードになるべきだと思いますね。

Re: 猫の被害をなくすには。

猫ボラタヒね 様、コメントありがとうございます。

> 世界において大半の土地では猫は外来種でしかありませんし、屋外においてイエネコ種は完全に生態系破壊の害獣でしかありません。

ですから自然界にいる野良猫は生態系保全の見地から殺処分根絶が先進国の間ではスタンダードです。
奄美大島等で希少な在来生物がにおら猫の捕食被害に遭っていながら、殺処分ゼロを狂信的な猫愛誤団体が行政にごり押しし、行政が言いなりになっているという、猫愛誤に狂った国は日本ぐらいでしょう。


> TNRだの地域猫だのと猫愛好者にだけ都合のいい青空飼育など被害を拡大させるだけで猫の被害を受ける側には100%全くもってメリットなどありません。

オーストラリアでは国土のほぼ全域でTNRを禁止しています。
港湾で、違法にTNRを行い餌やりをしていたTNR団体がありましたが、港湾は害獣駆除業者を雇って野良猫を銃で殺傷しました。
スペインのカナリー諸島では、猫の銃殺を許可する法案が審議中です。
カナリー諸島も、固有種が多い島嶼とされています(世界遺産でもある)。
これらについては,これから記事にします。


> 猫の放し飼いなど猫愛好者のただの権利の侵害行為なので、問答無用で外にいる猫は捕獲して殺処分で問題ないと思います。

日本以外ではおおむねそうです。
ドイツ、スイス、オーストラリア、オーストラリアは国の法律で、アメリカ、フランス、オランダは一部の州ですが州法で。
猫の狩猟を原則禁じているイギリス、アメリカでも、私有地内に侵入する犬猫を財産被害から守るために殺害するのは合法です。


> 国も自治体も権利の侵害をさも当然のように主張するキチ〇イの主張など無視して屋外にいる猫は問答無用で駆除すべきだと私は思います。

繰り返しますが、日本以外の先進国では概ねそうです。
私有地内に侵入する財産被害をもたらす犬猫さえ駆除を認めないとする日本は例外です。


> なんでTNRだのといったただ迷惑なだけの屋外飼育がこんなに流布したのか理解不能、

これ程野放図に、無管理状態で猫の青空飼育の手段となっているのは日本ぐらいです。
例えばロサンゼルス市が再開したTNR制度では、給餌は罠に仕掛ける囮餌のみで、しかも30分以内しか設置できません。
そのようなことを日本の猫愛誤は知りません。
TNRが、無制限の餌やりの免罪符になっていると思っているには本当に図々しい。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
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よろしくお願いします。

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