猫のサブスク反対は感情論で根拠がない~ドイツ、アメリカ等では犬のサブスクが好意的に受け入れられている

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記事、ドイツでは犬のサブスクが大人気~なぜ日本では「ねこホーダイ」が非難されるのか?、の続きです。
前回記事では、日本で「ねこホーダイ」という猫のサブスクリプション(定期的に料金を支払い利用するコンテンツやサービスのこと。商品を「所有」ではなく、一定期間「利用」するビジネスモデル)が動物愛護(誤)家の非難を浴びて、サービス停止に追い込まれたことを取り上げました。対してアメリカやドイツでは同様の犬のサービスが大変人気で、近年急成長しているビジネスモデルとされています。なぜ日本では猫のサブスクが非難されたのか、分析したいと思います。
まず猫のサブスクリプションである「ねこホーダイ」ですが、内容は次の通りです。
・猫は月額380円で借りることができる。
・いつでも返却できる。
・猫は不妊去勢済。
・猫エイズや白血病の検査を行っている。
・マイクロチックで個体識別している。
・室内飼いを条件にしている。
・単身者や高齢者でも利用できる。
とあります。
上記の猫のサブスクリプション反対している人の意見ですが、要約すれば次の3点になります。
1、命をカネでやり取りするなど倫理に反する。
2、虐待者の手に渡る可能性がある。
3、猫は環境変化に弱く、複数の借り手の間を行き来するのはストレスだ。
以下に実例をいくつかあげます。
・命を軽視している『ねこのサブスク・ねこホーダイ』に反対します
ねこホーダイ、猫のサブスクのサービス内容は、このようなサービス内容は明らかに命を軽視しており、虐待や急死リスクを無視し猫を商売道具としか思っていないと言っても過言ではありません。
猫は環境の変化に敏感な生き物のため、移動や新しい環境でのストレスによる体調不良(主に下痢嘔吐、円形脱毛症等)を発症する可能性が非常に高く、猫に大変なリスクがあります。
簡単に引き取れて審査もない場合、虐待目的等で猫を引き取ろうとする危険もあります。
ねこホーダイは命の軽視であり、動物虐待もしくは虐待を助長させております。
(動画)
月額380円 猫のサブスク「ねこホーダイ」がヤバすぎる件について【のらねこバンク】 2022年12月24日
「物じゃないんだからこれはアカンやろ」とあります。また動画の中でも「審査をしない」ことによる、猫の虐待のリスクがあることを根拠にしてこのサービスに反対しています。
私見を述べれば、上記のサービスに反対する人たちの根拠は薄弱と思います。反論は次の通りです。
1、「命をカネでやり取りするなど倫理に反する」ですが、いわゆる保護団体(第二種動物取扱業)であっても、事実上販売を行っています。また既存のペットショップやブリーダーなどの営利のペット販売業者は猫の営利販売を行っており、なぜ猫のサブスクリプションが「倫理に反する」のか、合理的な理由はありません。
2、「虐待者の手に渡る可能性がある」ですが、私はその可能性は低いと思います。猫の所有権はサービス提供者にあり、1ヶ月ごとの料金が発生するとあります。その都度猫の状態をサービス提供業者が確認すれば虐待は防止できます。さらに猫を虐待する目的の人は、わざわざ自分の身元が分かる業者から、猫のサブスクリプションのサービスを受けないでしょう。虐待すれば発覚する可能性が高いのです。本当に猫の虐待をしたい人は、野良猫を捕獲して行うと思います。その方が身元が割れる可能性がずっと低くなります。
なおツイッターで、「海外の犬サブスクリプションでは、犬の虐待の危険性についてどのように考えられているのか」という質問を受けました。調べたところ、アメリカ、ドイツでは犬のサブスクリプションやレンタル、リースは非常に盛んに行われていますが、虐待の危険性について言及した資料は見つかりませんでした。理由は先にに述べた通りと私は思います。むしろ医療費等のコストの負担がどちらにあるかを文書化することや、犬が咬傷事故を起こした場合の法的な責任の帰属と保険の加入の必要性について述べられた資料は多数あります。
3、「猫は環境変化に弱く、複数の借り手の間を行き来するのはストレスだ」ですが、保護団体でも「預りボラ」と称して多くの人の間を猫が行き来するケースは多々あり、サブスクだけが非難すべき合理的理由はありません。なぜ「預りボラ」を募集している保護団体は非難されないのでしょうか。
上記のように、「ねこホーダイ」の非難は、多分に感情的で、反対する根拠も薄弱です。運用の仕方によってはより多くの路上猫を室内飼いに移行させる可能性があります。また野良猫の状態のままであれば感染症等の疾病にかかり、それにより死ぬ率が大変高いです。仮に猫の虐待者の手に猫がわたる可能性が低いながらもあるとしても、野良猫の自動車事故は極めて多く(統計だけでも年間約30万匹)、猫のサブスクリプションを介さなくても、虐待者が野良猫を捕獲して虐待に及ぶ確率の方が高いのではないでしょうか。
そのようなことを考えれば、少しでも猫の室内飼いへの移行となる猫のサブスクは、それほどひどく非難するものではないと思います。それよりも猫を屋外に放置するほうがよほど動物福祉に反すると思います。なぜ屋外に放置するという地域猫という虐待を非難せずに、猫のサブスクリプションの「ねこホーダイ」を感情的に非難するのか私は理解できません。また猫のサブスクリプションは地域猫活動と異なり無関係な人に負担をかける、被害を及ぼすことがありません。その点でも、猫のサブスクリプションは地域猫活動より優れています。
ただ私が思うには、「猫を不妊去勢して猫エイズや白血病の検査を行い、マイクロチップを施術して健康な状態で貸し出す」とすれば、月額380円では利益が出ないと思います。その金額が安いので懸念が生じます。またそれ以外に疾病怪我が生じた場合は、猫の治療費の負担はサービス業者なのか借り手なのか等の、コストの負担に関して契約を締結しておく必要があります。
雑種の野良猫は圧倒的に供給過多で、飼いたいという需要が少ないのです。「ねこホーダイ」という猫のサブスクリプションは、この供給と需要のアンバランスで少しでも需要を拡大し、わずかでも改善する可能性を秘めていたと思います。感情論で、新しいビジネスの芽を摘んでしまうのは感心しません。
(動画)
猫のサブスク「ねこホーダイ」月額380円に対する私の意見を正直に話します。 2022年12月25日 高須幹弥(高須クリニック)
この動画では概ね「ねこホーダイ」には肯定的な意見です。「猫の殺処分を減らすことができる可能性がある」と、述べられています。
(動画)
【釈明動画】猫のサブスク「ねこホーダイ」を擁護して炎上した件について。 2022年12月27日
↑の動画で炎上し、動画主の高須幹弥(高須クリニック)先生が非難された件のついての釈明です。私は高須先生の「審査を導入するなど」のお考えに概ね同意します。例えば「審査が甘く虐待のリスクがある」点についての改善点などが述べられています。新しいビジネスを始めて、問題点が発生すればその都度システムを改善していけばいいのです。殺処分を減らす、野良猫を減らす可能性がある試みを、感情的に頭ごなしに否定し、つぶすことは感心しません。
とはいえ、愛誤から攻撃を受けている高須先生も大分愛誤のデマ情報に毒されているようです。「動物愛護先進国ではブリーダーは予約を受け付けてから繁殖をする」ですが、私が確認した限り、ドイツ、スイスではそのようなブリーダーのHPは見つけられませんでした。西ヨーロッパ諸国では違法合法問わず東欧などから劣悪大量生産された子犬が輸入されており、ネット販売が主な販売方法です。またアメリカでは未だにパピーミルの子犬生産が年間400万頭もあり、ペットショップでの販売もありますが、ネット販売が非常に盛んに行われています。
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