カナダでは密輸された子犬がインターネットで販売されている~「カナダでは生体販売ペットショップがなく保護犬を入手する」という大嘘

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(Summary)
While there is no federal law prohibiting the sale of dogs and/or cats in pet stores, some cities have enacted by-laws that ban the practice.
However, despite a city of Montreal bylaw banning the practice, pet stores across the city are continuing to sell puppies and kittens received from breeders.
記事、
・カナダには人口比で日本の2.1倍の生体販売ペットショップがある~「カナダには生体販売ペットショップが一つもない」という狂気の記事、
・カナダでは犬猫に限ってもペットショップでの販売制限をしているのは4,000自治体中4自治体のみ~「カナダでは生体販売をしているペットショップがない」という狂気の報道、
の続きです。
「カナダのペットショップでは生体販売をしない」という、狂った報道があります。しかしカナダは大変生体販売ペットショップの数は多く3,139店舗あり、その数は人口比で日本の2.1倍です。犬猫に限りペットショップでの販売を制限(保護犬猫は販売できる)自治体条例は約4,000自治体中、4あります。またカナダは動物愛護に遅れた国からの子犬の違法輸入が多く、ほとんどが非対面インターネットで販売されています。
まず「カナダのペットショップでは生体販売をしない(「カナダ全土で全てのペットの種で生体販売を禁じる」との意味になる)という、まさに狂ったデマを報じたメディアの記事から引用します。
・「犬の殺処分」について学んだ高校生「自分たちに何ができるのか」京都で活動する彼らの思いを聞いた 2022年12月29日
繁殖引退犬で耳のところに識別番号みたいなタトゥーが入っていて…人間のビジネスのためにひどい目に遭っていたんだろうなと思う。(*)
カナダのペットショップは生体販売をしないと知り驚きました。
日本ではなぜショップで買う人が多くて保護犬を迎える人が少ない。(*1)
(*)
ドイツ等では、マイクロチップによる犬猫の個体識別が普及する前は、多くの州で刺青による個体識別が義務付けられていた。日本で義務付けられたことはない。
・Muss mein Hund gechipt werden?
(*1)
例えばドイツの保護犬の犬猫入手シェアに占める割合は1割程度で日本と変わりない。むしろ最近の推計では日本の方が高い。スイスでは、犬の入手シェアに占めるティアハイムの犬の譲渡は2%程度でほぼゼロ。さらにカナダのケベック州では、犬の入手シェアに占める保護犬の割合は11%で、日本とさほど変わらない。日本の犬の入手に占める割合は9.6%。
・「犬の大量生産販売とオークションは日本独特」という、太田匡彦氏の大嘘~イギリス、ドイツ編
・L’adoption de chats et de chiens au Québec lors de la pandémie de la COVID-19 「新型コロナウイスル感染症下におけるのケベック州での猫と犬の養子縁組」 ケベック州における犬の入手に占める割合は11%。
・ペット入手時の情報源・入手先 2021年 一般社団法人ペットフード協会 日本の犬の入手に占める保護犬の割合は9.6%。
次にサマリーで示した、「カナダでは犬などのインターネット営利販売が許可されており、そのように売られている子犬の多くは動物福祉に遅れた旧ソ連構成国や東欧などから、安く違法に輸入されたものだ」ことを裏付ける資料を示します。2020年に、ウクライナ、キエフ空港からカナダ、トロントの空港に到着した航空貨物には、500頭のフレンチブルドッグの子犬がすし詰めにされた貨物があり、そのうちの38頭はすでに死んでいました。それを伝えるニュースソースから引用します。
Canada Officials probe arrival of 500 puppies, 38 of them dead, aboard flight from Ukraine 「カナダ当局は、ウクライナからの航空貨物に載せられた500頭の子犬の到着を調査したところ、そのうち38匹が死亡していました」 2020年6月20日
Toronto airport officials are investigating a gruesome discovery on a flight from Ukraine.
More than 500 dogs were on board, but dozens were dead.
The Canadian Food Inspection Agency is investigating.
A Ukranian International Airlines flight arrived at Toronto's Pearson International Airport from Kyiv last Saturday with approximately 500 French bulldog puppies on board, dozens of them dead and dozens more dehydrated and seriously ill.
Upon inspection, it was found that 38 were dead on arrival.
Smuggling, fake documents
The Toronto incident is just the latest in a series where flights from Ukraine and Eastern Europe are crammed with very young puppies destined for resale to unwitting owners.
These commercial operations are run by large puppy mills that house and breed hundreds and thousands of dogs every year in typically unsterile conditions where the dogs are crammed together
Mass puppy mills in Eastern Europe are thriving due to poor international regulations.
The flight was organized puppy smuggling.
Based on online ads on Kijiji or Craigslist, there is a lucrative market for the sale of puppies that most buyers likely believe are bred here in Canada.
カナダ、トロント空港の職員は、ウクライナからの航空貨物で身の毛もよだつような発見があり調査しています。
500頭以上の犬が積載されていましたが、数十頭が死んでいました。
カナダ食品検査庁も調査中です。
ウクライナ国際航空からの航空貨物は先週の土曜日に、キエフからトロントのピアソン国際空港に到着し、約500匹のフレンチブルドッグの子犬が積載されていました。
検査の結果、到着時に38頭の犬が死んでいることが判明しました。
密輸と偽造書類
トロントのこの事件はウクライナからの子犬の違法輸入では単に最も新しい事件に過ぎず、東ヨーロッパにはそのようなことを知らない無知な飼主に転売される運命にある非常に幼い子犬があふれています。
これらの商業活動は、毎年何百何千もの犬を収容し、繁殖させる大規模な(東欧や旧ソ連構成国の)パピーミルによって運営されています。
東ヨーロッパの大量生産パピーミルは、国際的な規制が不十分なために繁栄しています
この航空貨物による犬の違法輸入は、子犬の密輸を組織によるものです。
キジジ(Kijiji)やクレイグズリスト(Craigslist)のオンライン販売広告にとっては、これらの外国から違法に輸入された子犬がカナダで繁殖されたと信じられている、子犬の販売に有利な市場があります。
(動画)
Puppies for sale: Hidden camera investigation (Marketplace) 「販売中の子犬: 隠しカメラ調査」 2020年11月21日
CBC Marketplace investigates the growing trade of puppies imported to Canada in unsafe conditions from eastern Europe.
Dogs that arrive sick with viruses and fake vaccination records are often sold on Kijiji.
CBC マーケットプレイス(カナダ公共放送のテレビ番組) は、東ヨーロッパから危険な状態でカナダに輸入された子犬取引の増加を調査しています。
キジジ(大手の子犬の販売サイト)では、ウイルスに感染した、偽の予防接種記録がある犬が売られていることがよくあります。
航空貨物でウクライナ(戦争前のこと)から、航空便で木箱でぎっしりと詰め込まれた子犬がカナダに密輸入され摘発されました。ウクライナなどの旧ソ連構成国や東欧は、動物福祉に関する法制度が未整備で、きわめて安価に劣悪な条件で子犬を大量生産することができます。そのために、陸続きで出入国管理がない東欧や旧ソ連構成国が、EUの先進国に大量に子犬を密輸出しています。まさか海を隔てて通関手続きが厳しい北米にまで、旧ソ連構成国や東欧の子犬が密輸されているとは驚きました。ウクライナからカナダに密輸されて子犬は、途中で40匹が死に、トロントの空港のゴミ箱に捨てられたと伝えられています。
このようにカナダに密輸された子犬は、ネットの非対面販売で数千カナダドルで販売されています。犬の多くは6週齢で、ワクチンを打つには十分な週齢ではありません(つまりワクチン接種証明は偽装)。もちろん感染症にかかって、販売後にすぐ死ぬ子犬が多くいます。
私はこのような状態で密輸犬がネットで非対面で販売されるより、認可を受けたペットショップの販売の方がよほど動物福祉にかなうと思います。なぜ日本の動物愛誤家が、嘘も使って「先進国ではペットショップでの生体販売をしない」とデマを広げるのか理解できません。そのような人は無知で知能が正常に満たないか、精神に異常があるとしか思えません。
(画像)
Kijiji Results for "puppies" in All Categories in Canada カナダの大手ネット通販会社、Kijijiのページから。「カナダでの全てのカテゴリーから『子犬』販売 の検索結果」 2023年1月15日アクセス

そもそも「カナダのペットショップでは生体販売をしない(「カナダ全土で全てのペットの種で生体販売を禁じる」との意味になる)」は、荒唐無稽な大嘘、デマです。カナダでは人口比で2.1倍の数の生体販売ペットショップがありますし、犬猫に限っても販売を制限しているのは4,000自治体中4自治体しかありません。そのような自治体においても、犬猫は継続して売られていることは、すでに連載で取り上げました。
さらにカナダでは営利の犬などの販売ではネットでの非対面通販を禁じておらず、むしろそれが主な犬の販売方法です。日本では営利での犬などの販売を完全に禁止しているため、「ペットショップでの生体販売を禁止している」という嘘を広めれば、それはその国では「犬などの入手は保護動物がほとんど」という嘘プロパガンダが広めやすくなるとでも思っているのでしょう。
先に記述した通り、カナダと日本の犬の入手シェアに占める保護動物の割合はほぼ変わりません。21年は、日本が9.6%で、カナダ、ケベック州は11%でした。高校生を矢面にすれば、デマ大嘘の拡散でも矛先をかわせるとでも思っているのでしょうか。マスコミの欺瞞体質は極めて悪質です。デマを拡散する高校生もどうかと思います。まさに日本の動物愛護(誤)は狂っています。
(参考資料)
・Canada to ban import of dogs from countries considered at high risk for rabies
~
22/1/4 追記
カナダは2022年9月28日から、狂犬病のリスクが高い国からの犬の輸入を禁止しました。ウクライナ、アフガニスタンなどが含まれます。この措置にはいわゆる「レスキュー犬」も含まれます。しかし例えばポーランドなどから迂回輸出するなども考えられます。東欧の多くの国は狂犬病は比較的低く抑えられていますので、禁止対象外と思います。東欧からの、カナダへの犬の違法輸出は継続するでしょう。
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