追記)二酸化炭素による殺処分(安楽死)は悪いとは言えない~二酸化炭素死を廃止に追い込んだ悪魔の動物虐待者たち

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記事、
・二酸化炭素死を廃止に追い込んだ悪魔の動物虐待者たち
・二酸化炭素死は安楽死~二酸化炭素死を廃止に追い込んだ悪魔の動物虐待者たち
・動物の安楽死薬の供給停止を問題視しないマスコミと愛誤活動家~二酸化炭素死を廃止に追い込んだ悪魔の動物虐待者たち
・なぜ「虐待死」の筋弛緩剤による殺処分が行政機関で横行したのか~二酸化炭素死を廃止に追い込んだ悪魔の動物虐待者たち
・海外先進国は犬猫の殺処分は注射による安楽死以外は禁止というデマ~二酸化炭素死を廃止に追い込んだ悪魔の動物虐待者たち
・「二酸化炭素殺処分廃止」は動物愛誤活動家の売名行為~二酸化炭素死を廃止に追い込んだ悪魔の動物虐待者たち
の続きです。
連載記事では、二酸化炭素による殺処分は全米獣医師会が「安楽死」として推奨する方法として認めていることを何度も述べました。また「二酸化炭素死は安楽死ではなく、それによる殺処分は行ってはならない」との先進国の獣医師会、獣医学会、政府機関の諮問委員会による文献は確認できません。動物愛誤家が主張している、「二酸化炭素死は安楽死ではない」は科学的根拠がありません。さらに二酸化炭素による殺処分は、施術者と動物共にメリットがあります。
日本の犬猫の公的殺処分は主に二酸化炭素死が用いられました。連載記事で何度も述べましたが、大変重要な事柄ですのでまた述べます。二酸化炭素による殺処分は、世界で最も権威がある全米獣医師会(AVMA)が「推奨される安楽死方法」と指針で述べています。全米獣医師会(AVMA)が公表している、AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals 「動物の安楽死のためのガイドライン」は、EU委員会や日本の環境省でも参考にされています。
対して「二酸化炭素死が安楽死ではない」という文献は、主要国の獣医師会、獣医学会や、政府機関の諮問委員会等の科学的知見に基づく資料は私は一つも確認していません。おそらくないと思います。つまり「二酸化炭素死は」安楽死ではない。虐待だ」と、日本の愛誤活動家らが騒いでいるのは根拠がないのです。
二酸化炭素による殺処分は、「呼吸停止、心停止前に意識を喪失させる」という、安楽死の定義に沿った方法です。その点ではヨーロッパで多く用いられている、静脈注射の安楽死薬のペントバルビタールによる殺処分方法と同じです。
さらに二酸化炭素による殺処分は、施術者、動物の双方にとって良い点があります。施術者の安全確保には、二酸化炭素による殺処分方法が優れています。
第一に、二酸化炭素による殺処分が施術者の安全確保に優れている点について述べます。安楽死薬のペントバルビタールでは静脈注射により行われますが、注射を打つには暴れる動物を保定しなければなりません。暴れる動物への静脈注射は困難です。概ね行政機関に引き取られる犬は重大な咬傷事故を起こした攻撃性がある大型犬や、捕獲された野犬です。これらの犬はおとなしい、獣医師の診療に慣れた小型犬とは違います。保定には力のある職員が数人がかりで行わなければならないこともあるでしょう。その際は、行政獣医師等の職員が犬に咬まれて怪我をする危険性があります。大型犬の人身死亡事故があるように、十分に人の殺傷能力があります。
海外の例では、例えばニュージーランドのインバーカーギル市では2016年から行政が引取った犬の殺処分では、銃殺が用いられるようになりました。それ以前はペントパルビタールの静脈注射のみでした。同市では、行政が引き受けた犬猫の殺処分は、民間の開業獣医師に委託していますが、獣医師が「犬の殺処分での安全性が確保されていない」ことを理由に受託を拒否するようになったのです。そのために行政のアニマルシェルターの職員が、専用の金属製の保定器具で犬の頭を固定し、頭部を拳銃で打ち抜くという殺処分方法に変更されました。
(画像)
Why a council shooting dogs with bolt guns is 'acceptable' 「なぜ拳銃(ボルトガン)で犬を射殺する自治体が「許容できる」のですか?」 に収録されたビデオの一場面。市のアニマルシェルターの職員が犬の頭に拳銃を打ち込んで殺害した後に、足で犬の頭を蹴っているところ(閲覧注意)。
なおアルミのパイプでできた器具は、犬を保定する拘束具です。このような器具で犬の頭を固定した後に、頭を拳銃で打ち抜いて殺処分します。インバーカーギル市が犬の殺処分で銃殺と、このような拘束器具を用いるようになったのは、獣医師が犬の安楽死を安全上の問題から拒否するようになったからです。

第二に、安楽死薬のペントバルビタールを静脈注射するために、大型犬等を無理やり保定するのは、動物にとっては大変な恐怖です。むしろ人の手を介さずに、自動で処置室(ガスを充てんする部屋)に移動させて、瞬時に気絶させる方が人道的とも思われます。人の手を介さないということは、先に述べた職員の安全も確保できるということです。この点について、現役獣医師の意見を引用します。
・動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴
私は二酸化炭素ガスによる殺処分について、一度も残酷かどうか書いていない。
むしろ何度も、閉所に閉じ込められて動物によっては暴れることがあると書いている。
それは、たとえ酸素を入れても同じ事である。
しかし、静脈注射は暴れないのだろうか。
噛みつく大型犬にどうやって静脈注射する。
だれかが押さえ込まなければ、静脈注射できない。
それは安楽なのだろうか。
行政によってはガス室を設置しないことをうたっているところがある。
大型犬の咬傷事故犬はどうするつもりだろうか。
静脈注射は大人しく腕を出してくれてこそ出来るが、そうでなければ多数で押さえつけなければ出来ない。
犬猫も同様である。
よほど老齢や病気で衰弱し、昏睡状態の動物なら静脈注射は難しくないが、元気な動物となれば近くに寄れない動物もいる。
それを押さえつけて注射するのが安楽死であるのなら、安楽死とはずいぶん残酷なものとなる。
「活動的なバカより恐ろしいものはない」(ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの名言・格言)という、ゲーテによる格言が有名です。しかしこれはゲーテによるものではなく、ドイツの軍人、ハンス・フォン・ゼークトが著作「組織論」で述べた、「無能な働き者は銃殺するしかない」が元だという説が有力です。
ハンス・フォン・ゼークトは、「『無能な働き者』…自分で適切な判断も出来ず、そのための知識もないのに、思い込みや独断でなんとかしようと勝手に動き回る人。さらには間違いを認めない上に反省をしないため、組織にとって悩みと不安の種である」と述べています(無能な働き者)。
過激な動物愛誤活動家らは、「無能な働き者」そのものと思えます。連載で取り上げた、二酸化炭素による殺処分を行政に廃止させ、より残酷な殺処分方法である筋弛緩剤の単独投与を導入させた功労者、太田匡彦氏、串田誠一氏、杉本彩氏、西山ゆう子氏は「無能な働き者」そのものです。彼らによって、日本の動物福祉は深刻な後退を招いたと言っても過言ではないです。まさに彼らはそのA級戦犯と言える存在です。
(参考資料)
・動物実験の安楽死の課題 安楽死処置におけるセコバルビタールの有用性 2022年9月
従来の動物の安楽死薬、ペントバルビタールの代替薬であるセコバルビタールについて。ペントバルビタールのEUの輸出制限は2018年以前からです。また完全に禁止が立法されたのは2019年です。それ以降は、ペントバルビタールは日本ではほぼ入手が不可能になりました。
ペントバルビタールの代替薬が普及し始めたのはごく最近です。ですから2018年ごろから、動物愛誤家の圧力により二酸化炭素での殺処分を廃止した行政機関(愛護センター)は、多くは安楽死とはされていない、残虐な筋弛緩剤の単独投与で犬猫を殺処分していました。
(画像)
2016年11月動物のいのちを考えるシンポジウム 「殺処分ゼロバブル?」 2016年11月 から。活動的な〇カは「類は友を呼ぶ」。在米獣医師、西山ゆう子氏による動物の「殺処分」と「安楽死」の定義。
「殺処分」と「安楽死」を対立する概念とすること自体、誤りです。「殺処分」は、動物の致死行為のうちの「目的別分類の一類型」です。対して「安楽死」とは、動物の殺行為での「方法別」による分類のうちの一つです。だから「殺処分は安楽死で行うのが望ましい」となるのです。
・殺処分~二酸化炭素・放血 *薬物以外で動物を殺すこと
・安楽死~薬物で動物を殺すこと
安楽死というのは致死処置の方法による一類型で、「呼吸停止、心停止前に意識喪失させ苦痛がより少ない方法」と、全米獣医師会等の最も権威ある機関が定義しています。薬物での致死処置が安楽死ならば、青酸カリやストリキニーネも全て安楽死ということになります。この方は本当に臨床で獣医をしているのが疑念を生じるほどの酷い発言です。

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