ドイツは行政が危険な犬を強制的に殺処分する~危険な犬の殺処分を禁じている国はおそらく皆無

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(Zusammenfassung)
In allen Bundesländern kann die zuständige Behörde die Tötung eines Hundes, wenn Tatsachen die Annahme rechtfertigen, dass von dem Hund eine Gefahr für Leben oder Gesundheit von Menschen oder Tieren ausgeht.
Die Tötung ist anzuordnen, wenn der Hund einen Menschen getötet oder ohne begründeten Anlass ernstlich verletzt hat.
記事、
・保護犬による重大咬傷事故~「殺処分ゼロ」は正しいのか?、
・アメリカでは「保護犬の譲渡先での咬傷事故は保護団体に民事刑事とも法的責任がある」とされている~「殺処分ゼロ」は正しいのか?、
近年日本では「殺処分ゼロ」の圧力が非常に高まっています。そのために重大な咬傷事故、死亡事故さえ起こした犬でもを殺処分しないケースがあります。日本はドイツなどの欧米諸国とは異なり重大な咬傷事故を起こした犬ですら、飼主が拒否すれば行政が強制的に殺処分を行うことができません。さらにもと野犬で人なれしていない、人を咬むので飼主が持てあました犬も経歴を隠して新しい飼主に譲渡しています。この点に関しては、私は連載記事でアメリカ等の保護犬による咬傷事故を例に挙げて警告しています。日本の「殺処分ゼロ」運動ですが、「海外の動物愛護先進国では殺処分がゼロ」が根拠とされています。しかし断言しますがそれは大嘘です。私は先進国では、行政が行う殺処分がない国はゼロと断言します。
近年日本では犬猫の殺処分ゼロへの圧力が非常に高まっています。それを掲げる動物愛護(誤)活動も盛んです。その大きな根拠であり、彼らの拠り所は、「海外の動物愛護先進国では殺処分ゼロを実現した国がある」です。しかし私は特に先進国においては、殺処分を禁じている国は皆無であると断言します。危険な犬、講師負う事故を起こした犬は殺処分の対象となります。
特にドイツは長年「殺処分ゼロの国」として狂ったように喧伝されてきました。結論から言えば、それはまさに狂った、荒唐無稽なデマ、大嘘です。もちろんドイツには行政が公的施設で行う公的な犬猫殺処分があります。狂犬病の疑いのある犬猫、傷病動物、非適正飼育者が飼育していた動物、野良犬猫共行政が捕獲して行政が殺処分もします。さらにドイツでは危険な犬、つまり「咬傷事故を起こした犬」、「危険とされる禁止犬種の無許可飼育されている犬」、「行動などから危険と判断された犬」は全州で行政が殺処分する権限を定めている法令があります。特に死亡重傷事故を起こした犬は「必ず行政が殺処分しなければならない」としています。その根拠法を例示します。
・Gefahrenabwehrverordnung über das Halten und Führen von Hunden (HundeVO) 「ヘッセン州 犬の飼養及び連れ歩くことに関する危険防止規則(犬規則)」
§ 14 Sicherstellung und Tötung von Hunden
(1) Die zuständige Behörde kann die Sicherstellung sowie die Verwahrung nach den §§ 40 und 41 des Hessischen Gesetzes über die öffentliche Sicherheit und Ordnung anordnen, wenn die nach dieser Verordnung bestehenden Verbote oder Gebote nicht eingehalten werden oder den Anordnungen oder Auflagen der zuständigen Behörde nicht nachgekommen wird.
(2) Die zuständige Behörde kann die Tötung eines Hundes nach § 42 des Hessischen Gesetzes über die öffentliche Sicherheit und Ordnung anordnen, wenn Tatsachen die Annahme rechtfertigen, dass von dem Hund eine Gefahr für Leben oder Gesundheit von Menschen oder Tieren ausgeht.
Die Tötung ist anzuordnen, wenn der Hund einen Menschen getötet oder ohne begründeten Anlass ernstlich verletzt hat.
14条 犬の押収と殺処分
1項 所管官庁は本規則に基づく禁止事項、または要件が遵守されない場合、または所管官庁の命令または要件が遵守されない場合、または管轄当局の命令または要件が遵守されていない場合、および管轄当局の命令または要件が遵守されていない場合は公共の安全および命令に関するヘッセン州法40条および第41条に従って、犬の押収および拘留を命じることができる。
(2) 所管官庁は、その犬が人間または動物の生命または健康に脅威を与えるという推定が、事実に基づき正当化する場合は、公共の安全と秩序に関するヘッセン法第 42 条に従って犬の殺害を命じることができる。
犬が人を殺したり、正当な理由なく重傷を負わせたりした場合は、その犬の殺害が命じられます。
同様の法律が、ドイツ16州全州で制定されています。日本ではたとえ死亡咬傷事故を起こした犬であっても飼主が拒否すれば行政が強制的にその犬を殺処分することはできません。しかしドイツでは、飼主が拒否したとしても行政が強制的にその犬を殺処分できます。さらに死亡重傷事故であれば「行政は必ずその犬を殺処分しなければならない」のです。
これはノルトラインヴェストファーレン州の事件ですが同州にも同様の法律があり、咬傷事故で殺処分命令を受けた飼主が裁判で争いました。ロットワイラー種の犬が女児を咬んで怪我をさせましたが、飼主は行政の犬の殺処分命令を不服として、殺処分の差止命令を申し立てる裁判を提訴しました。しかし1審2審とも裁判所は「行政がその犬の殺処分を命じたのは正当である」として、飼主の申立てを退けました。その裁判について、弁護士のHPから引用します。
・Amtliche Tötung eines Hundes / Euthanasie von Amts wegen: Einschläfern eines gefährlichen Hundes 「犬の公的殺処分/職権による犬の安楽死: 危険な犬を安楽死させる」 2022年1月4日
Nachdem ein Hund einem Kind lebensgefährliche Hundebiss -Verletzungen zugefügt hatte, verfügte die Behörde die Euthanasie des gefährlichen Hundes.
Ein Hund, der unvermittelt angreift, Personen durch lebensgefährliche Hundebisse schwer verletzt und sich nicht therapierbar zeigt, muss eingeschläfert werden, so entschied das Oberverwaltungsgericht in Münster.
Ein Hund der Rasse Rottweiler, griff unvermittelt an, stürzte sich auf ein zwei Jahre altes Mädchen und verletzte es lebensgefährlich.
Nach dieser Hundeattacke ordnete die Stadt die Einschläferung des gefährlichen Hundes an.
Nach dieser Hundeattacke ordnete die Stadt die Einschläferung des gefährlichen Hundes an.
Die Hundehalterin versuchte im Wege des Eilantrags die angeordnete Euthanasie des gefährlichen Hundes abzuwehren.
Wie schon zuerst das Verwaltungsgericht Düsseldorf (Urteil: Einschläfern eines Hundes aufgrund mangelnder Beißhemmung) lehnte nun auch das OVG Münster dies ab.
犬が子供の命にかかわる咬傷を負わせた後に、市当局はその危険な犬を安楽死させるよう命じました。
ミュンスターの高等行政裁判所は突然攻撃し、命に係わる咬傷で人々に重傷を負わせ、攻撃的という問題行動の治療できない犬は安楽死させなければならないと判決しました。
ロットワイラー種の犬が突然2歳の女児を攻撃して襲いかかり、重傷を負わせました。
犬の攻撃の後に、市はこの危険な犬を殺処分するよう命じました。
犬の攻撃の後、市は危険な犬を処分するよう命じました。
この犬の飼い主は緊急の差止命令請求の申立により、危険と判断された犬の安楽死命令による安楽死を回避しようとしました。
1審のデュッセルドルフ行政裁判所の判決と同様に (判決: 犬の咬む攻撃性の抑制ができないために、犬を安楽死させなければならないとする)、ミュンスター高等裁判所も飼主の犬の安楽死の命令の、緊急差止請求の申立てを棄却しました。
(動画)
Pascha muss sterben | SAT.1 Frühstücksfernsehen 「パシャ(暴君=上記の事件で女児を咬んで怪我を負わせた犬)は死ななければなりません」 2015年11月27日
上記の事件で、女児を咬んで怪我をさせたロットワイラー種の犬の強制殺処分を裁判所が決定したというニュース。犬の飼主は犬の殺処分命令を不服とし、差止め請求を申したてました。控訴審まで争いましたが、裁判所は一貫して行政による強制的な公的殺処分を支持しました。結局は犬は行政により強制的に殺処分されたようです。
ドイツではこのように、行政が「咬傷事故を起こした犬」などの危険な犬を行政が強制的に殺処分する」公的殺処分制度が全州にあります。その数は公表されていません。しかしドイツの獣医師団体がヘッセン州に、「危険な犬」を強制的に公的殺処分した数を情報公開制度により入手したことがあります。それによれば人口624万人余りのヘッセン州では、年間152頭の犬を「危険な犬」として強制的に公的殺処分していることが判明しました。
この数は、日本の犬の公的殺処分数の、人口比では75%程度になります。「ごくまれ」、「例外的な数」とは言えません。さらにこの数には、例えば捕獲した野良犬や狂犬病規則による検査殺処分、不適正飼育者から押収した犬等の殺処分は含まれていません。それらの殺処分数を含めれば、ドイツは行政の施設内で行う公的殺処分も日本と同程度の数を実施しているのではないかと思われます。その資料から引用します。
・Gedanken / Hinweise zu den Urteilen in Hessen
"Gefährlicher Hund" galt, der Halter die Kosten für die Unterbringung des beschlagnahmten Hundes nicht zahlen konnte - und letztlich der Euthanasie zustimmte?
Dieser Rasseliste gegen den Gleichheitsgrundsatz verstoßen werden.
In Hessen werden viele Hunde ungerechtfertigt eingeschläfert - so lautet der Vorwurf der Bundestierärztekammer.
Als Beweis dient eine Statistik des Innenministeriums in Wiesbaden, wonach in der Zeit von August 2000 bis September 2003 insgesamt 456 Hunde auf amtliche Anordnung getötet wurden.
「(法律で飼育が禁じられているいわゆる闘犬カテゴリーの)危険な犬」ですが、飼い主は行政に没収された犬の(公的動物収容所の)飼育コストを支払うことができませんでしたーそのために最終的に飼い主は(行政が行う)安楽死に合意したのでしょうか?
リストアップされた禁止犬種の飼育が違法となるのは、法の平等の原則に反します。
ヘッセン州では、多くの犬が不当に安楽死させられますーそのようにドイツ連邦獣医師会が主張しています。
証拠は、ヴィースバーデンにあるヘッセン州内務省の統計にあり、これによると2000年8月から2003年9月までの期間に、合計456頭の犬が公的な制度に基づき行政殺処分されました。
このように「海外動物愛先進国では殺処分ゼロである」という狂った、まさに真逆の大嘘デマにより、危険な犬ですら殺処分を皆無とすることが最善という嘘プロパガンダを流布させることはきわめて有害です。嘘、デマにより潜在的な人への危険を拡散しているのと同じです。
すでにアメリカでは、咬傷事故を起こした履歴を隠して危険な犬を保護犬として一般譲渡し、その犬が重大咬傷事故を起こしたケースがあり、控訴審判決で保護団体に賠償を命じています。動物保護活動家らは、まず前提として正しい知識を得ることと、自己のリスクとそれが発生した場合の自分たちの法的責任を考え直す必要があるでしょう。
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