WAPの資料の「日本は動物に関しては最低評価の国」という串田誠一氏の引用は誤り。また資料の信憑性にも疑問

Please send me your comments. dreieckeier@yahoo.de
Bitte senden Sie mir Ihre Kommentare. dreieckeier@yahoo.de)
メールはこちらへお寄せください。 dreieckeier@yahoo.de
(Zusammenfassung )
Missbräuchliche Zucht von Hunden auf polnischen Welpen Farmen.
Diese Welpen werden illegal in Länder wie Deutschland exportiert.
記事、
・日本は「スーパーウルトラ動物愛護後進国」なのか?、
・人口比で日本の200倍以上の犬を殺害しているマレーシアは愛玩動物の保護では世界最高の評価、
・人口比で日本の100倍以上の犬を殺害しているメキシコは愛玩動物の保護では世界最高の評価、
・動物保護で最高評価のマレーシアとメキシコはペットショップでの犬猫展示販売の環境が劣悪、
・ヨーロッパのパピーミルの拠点であるポーランドの愛玩動物の保護では最高評価、
・ドイツの犬の大量販売を支えるポーランドなどの犬の大量殺処分、
の続きです。
「日本は最低の動物愛護後進国」や、「日本はスーパーウルトラ動物愛誤後進国」と公言している人がいます。例えば犬猫愛誤に特化した参議院議員の串田誠一や、芸能活動を止めて犬猫保護ビジネスを始めた坂上忍氏などです。犬猫等の愛玩動物に関しては国際的に最も引用されるWAP(World animal protection)の資料では、日本は中程度でフランス、イタリア、カナダなどと同じ評価です。日本で動物愛護先進国とされているアメリカ合衆国は、日本より2段階も評価が低いのです。対して最も評価が高い国にポーランドがありますが、同国はヨーロッパでの安価な子犬供給の一大拠点です。動物保護法制の遅れから、極めてコストをかけずに安価に子犬を生産できるのがその理由です。
サマリーで示した、坂上忍氏の「日本はスーパーウルトラ動物愛護後進国」という発言はこちらです。
・坂上忍、日本の動物愛護に「スーパーウルトラ後進国」 さかがみ家への批判に反論も 2022年4月20日
日本の動物保護への意識の低さにも言及。
政治家のマニュフェストにも動物愛護を掲げている人はいるが、優先順位はかなり低く<(日本は動物愛護に関して)スーパーウルトラ後進国、どうにもならないよ>と吐き捨てる場面もありました。
上記の坂上忍氏の発言は、例えば犬猫愛誤の最右翼政治家、串田誠一氏の次のような発言などが根拠と思われます。
(動画)
【税金は命を救うために】動物愛護一筋の串田誠一を国会へ【犬猫殺処分ゼロ】(この動画が公開されたのは2022年7月3日です)。
9:40~
罪のない犬や猫をガス室で殺し続けているんです。
そして世界最下位の国と評価されています。
23:45~
世界動物保護協会から日本は動物に関して世界最下位と認定を受けました。
串田誠一氏は、「世界動物保護協会(WAP)から日本は動物に関して世界最下位と認定を受けました」と発言している根拠はこちらです。しかし犬猫等の愛玩動物の動物保護の評価では日本はB~Gの6段階評価(A評価の国は皆無)の中ではD評価では、フランス、イタリア、カナダ、オセアニアと同じ評価で中程度です。アメリカ合衆国より2段階も評価が高いのです。犬猫だけに特化した愛誤活動に邁進する串田誠一氏の発言としてはまさに有権者をだます詐欺と言えます。
最高評価のB(A評価の国は皆無)は、スイス、オーストリア、イギリス、スウェーデン、ポーランド、マレーシア、メキシコの7ヶ国しかありません。
(動画)
【ひろゆき&成田悠輔】坂上忍の「裏の顔」!「涙の別れ」多発の訳【バイキング裏話】 2022年7月17日
30:30~
坂上忍:フランスはペットショップがなくなるでしょ。(*)
カリフォルニア州でももう生体販売しない。
(画像)
World anima lprotection の Welcome to the Animal Protection Index から。indicatorsから。Protecting companion animals 「愛玩動物の保護」


串田誠一氏が頻繁に取り上げる、WAP(世界動物保護協会)の資料では、愛玩動物の保護での評価で最上位のAランクの国はありません。つまり日本はB~Gの6段階で3番目の中程度の評価なのです。この評価は、坂上忍氏が「生体販売ペットショップショップを禁止することになった(嘘)」(*)と、動物愛護先進国と絶賛するフランスと同じ評価です。また「カリフォルニア州では生体販売を禁止した動物愛護先進国(嘘)」(*1)とほめちぎっているアメリカ合衆国は、日本より2段階も低いF評価です。
(*)
・「フランスではペットショップでは全ての動物の展示が禁止される」というコタツ記事より酷いNHKのデマ報道
~
フランスでは2024年から犬猫に限りペットショップでの販売が禁止されるが、保護犬猫は展示販売できる。
(*1)
・カリフォルニア州は日本より人口比でペットショップが多く10年来増加している~坂上忍氏とひろゆき氏の狂気の対談
~
アメリカ、カリフォルニア州では犬猫ウサギに限り、ペットショップでの販売が禁止されるが、保護団体由来のものは一定の条件下で販売できる。その他のペットに関しては展示販売できる。カリフォルニア州の生体販売ペットショップ数は人口比で日本より15%も多い。また犬などの生体を非対面でインターネットで販売することもでき、ブリーダーの直販もできる。
この資料によれば、愛玩動物の評価で最高のB評価(A評価の該当国はゼロ)を受けている国は、スイス、オーストリア、イギリス、スウェーデン、ポーランド、マレーシア、メキシコの7ヶ国しかないことはすでに述べた通りです。今回は引き続き、ポーランドを取り上げます。連載記事では、ドイツではほぼ国内では子犬生産がなく(年間7万頭台)、対してポーランドなどの東欧を主に外国から合法非合法問わず年間50万頭超を輸入していることを述べました。さらにティアハイムの譲渡数は6万頭です。ドイツは事実上、「犬の大量販売大量生産」な国なのです。今回は、ドイツの犬の大量販売を支える、ポーランドの動物保護法制の遅れについて述べます。
ポーランド等の東欧諸国がヨーロッパにおける一大犬の生産拠点となっている理由は、東欧諸国が物価が安いということもありますが、動物保護に関する法律が未整備ということがあります。ドイツのような厳しい犬ブリーダーに対する飼養の数値基準があればそれはコスト増に直結します。動物保護に関する法律が未整備で厳格な基準がなければ子犬等をコスト最優先で繁殖することができ、価格を抑えることができます。そのために、ポーランド等の東欧諸国ではきわめて安価に子犬を生産することができ、ドイツ等の西ヨーロッパ先進国に比べて10分の1の価格ですら販売することができます。
また動物保護の違反に対する罰則も甘く、摘発が少なければワクチン接種や血統書の偽造なども容易く行われます。それもまた安価な子犬の販売につながるのですが、それらの子犬を他国に密輸することは完全に違法行為です。ドイツはポーランド等の東欧諸国に対して、違法な子犬の生産と輸出に対して度々申し入れをしています。しかし改善はされません。むしろコロナ発生以降は、ドイツはポーランド等からの違法な子犬輸入の摘発が増えています。さらにポーランドは動物の虐殺の処罰も懲役2年以下と甘いのです。(*2)それは子犬の劣悪大量生産と廃棄(殺処分)の多さに結びつきます。このような国が串田誠一氏が得意になって引用しているWAP(世界動物保護協会)の動物保護に関しては最高評価というのは私は疑問に感じます。
(*2)
・Polish Animal Protection Act 「ポーランド動物保護法」 ミシガン州立大学(英語)
(動画)
Das Geschäft mit unseren Haustieren | Marktcheck deckt auf SWR 「ペットのビジネス | マーケットのチェックで理解する SWRドイツ公共放送」 2020年11月25日
このTVドキュメントでは、ポーランド等の東欧からの違法な子犬輸入がコロナパンデミック以降は需要の増大から価格も上昇し、激増していると述べられています。それらの子犬はひどい状況で生産され、違法にドイツに持ち込まれ、主にインターネットで売られています。
このような状況に対しては、番組では、
Es ist ein lukratives Geschäft, auch für Verbrecher, Hunde unter schlimmen Bedingungen zu züchten, zu vermehren, in Ländern, in denen der Tierschutz nicht ganz so hoch gehalten wird wie in Deutschland.
(ポーランド等の東欧の)ドイツほど動物保護に関する法律が厳しくない国では、ひどい状況で犬を繁殖させることが犯罪者にとっても儲かるビジネスになっています。
と述べられています。さらに、
Die Regierung will jetzt der Geldmacherei ein Ende setzen.
Keine einfache Aufgabe bei Geschäften, die im großen Stil stattfinden und in einem Land, in dem der Tierschutz eine untergeordnete Rolle spielt.
ドイツ政府は現在、ポーランド等の東欧の国々の違法な犬のドイツへの密輸の金もうけをやめさせたいと考えています。
しかし(子犬の大量生産と大量販売が)大規模なビジネスに成長し、動物保護が二の次で法律が機能していない国では、それは容易いこととではありません。
とあります。つまりドイツは、ポーランド等の東欧からの違法な子犬の輸入を阻止したいのですが、それらの国では巨大ビジネスとして定着し、さらに動物保護法制の遅れから難しいと嘆いているのです。そのような国が、動物保護で最も評価が高いのは何とも不可解です。ポーランドは動物保護ではB評価で、C評価のドイツより高いのです。
動物愛護(誤)活動家の、愛玩動物愛護の進展度の評価の基準となるものには、「1、殺処分の数」、「2、生体販売、特に展示販売を行うペットショップがあるかどうか」、「3、動物保護の法令での罰則の厳しさ」と思われます。すでに述べた通りポーランドは「3、動物保護の法令での罰則の厳しさ」は甘いと言えます。
次に「2、生体販売、特に展示販売を行うペットショップがあるかどうか」ですが、ポーランドにはかなり規模の大きい生体販売ペットショップがあります。それ以前に、フリーマーケットで子犬子猫を鳥かごのような矮小ケージに詰め込んで販売するのは、ペットショップより動物保護に遅れていると思います。
(動画)
PRACA ZE ZWIERZĘTAMI, SKLEP ZOOLOGICZNY OD KUCHNI | DO ROBOTY ポーランドのペットショップ 2022年4月4日
このようなポーランドですが、愛誤議員の串田誠一氏が得意になって国会や街頭演説で引用する、WAP(世界動物保護協会)の資料では愛玩動物の保護に関しては最上位の評価なのです(B評価。A評価はない)。なんとも不可解です。犬猫愛誤に特化した串田誠一氏は本資料に目を通しているのでしょうか。
繰り返しますが同資料においては愛玩動物の評価では日本はB~Gの6段階ではD評価で中程度です。これはフランス、イタリアと同じで、アメリカより2段階も高いのです。さらにポーランド、マレーシア、メキシコが最高の評価を得ているのははなはだ疑問です。串田誠一氏の同資料の引用ですが、引用も正しくはなく、資料の信ぴょう性も疑わしい。串田誠一氏は故意に国会や有権者をだますために正しい引用をしなかったのか、それとも資料をちゃんと精査しなかったのか、いずれにしてもこのような方は国会議員にふさわしいとは私は思えません。滑稽を通り越して醜悪です。
- 関連記事