論破王「殺処分はペットショップが原因」。ペットショップがない(嘘)ロサンゼルス郡は人口比で殺処分数が日本の3.5倍も多いのだが?

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(summary)
In Los Angeles County, California, 3.5 times as many dogs and cats (per population) as Japan are euthanized.
記事、
・カリフォルニア州は日本より人口比でペットショップが多く10年来増加している~坂上忍氏とひろゆき氏の狂気の対談、
・「ドイツでは犬を飼えなくなったら罰金が科される」というひろゆき氏の大嘘、
の続きです。
海外の動物愛護に関するぶっ飛んだ、荒唐無稽なデマを強烈に拡散している大物愛誤に2ちゃんねるの創設者、ひろゆき氏と坂上忍氏がいます(他にも多くいますが。例えば「日本以外の先進国ではペットショップがない」と公言した杉本彩氏なども)。お二人の日経系のメディアの動画で、動物愛護に関する対談が公開されています。しかしそれは海外情報では荒唐無稽なデマの羅列でした。今回記事では、坂上忍氏とひろゆき氏の「カリフォルニア州では生体販売(ペットショップと理解しますが)が禁止されている」と「ペットショップが殺処分の原因」との発言を取り上げます。カリフォルニア州のロサンゼルス郡ですが、犬猫等の殺処分は人口比で日本の3.5倍あります。
サマリーで示した坂上忍氏とひろゆき氏の、「カリフォルニア州では生体販売(ペットショップと理解しますが)が禁止されている」と「ペットショップが殺処分の原因」との発言はこちらです。
(動画)
【ひろゆき&成田悠輔】坂上忍の「裏の顔」!「涙の別れ」多発の訳【バイキング裏話】 2022年7月17日
29:55~
成田悠輔氏:犬の殺処分ゼロのための保護施設、
30:10~
ひろゆき氏
ペットショップがバンバン子供、犬とか猫とかって増やしていくって、そっち止めるっていう方が長期的には解決(殺処分をなくす)に早い。
30:30~
ひろゆき氏:フランスはもうペットショップ無くなるでしょ。
ブリーダーのとこ行ってちゃんと訓練受けてドイツの場合だと犬飼うために勉強しなきゃいけないそうですね(ドイツにはそのような法律も慣習もない。ドイツは非対面のネット通販で犬を売ることに規制すらない国で、犬の入手シェアでは東欧などから輸入された安価な犬をインターネットで購入すること。現在ドイツ国内のブリーダーの子犬生産は需要の数パーセント程度しかない)。
飼えなくなった場合は罰金がありますよ(ドイツではそのような法令はない)。
坂上忍氏:フランスはペットショップがなくなるでしょ。(*)
カリフォルニア州でももう生体販売(とはペットショップのことと理解する。同州では生体販売ペットショップの数は人口比で日本より多い)しない。
(*)
フランスでは2024年から「ペットショップでは犬猫に限り販売が禁止される(他の動物種のペットの展示販売は引き続き許可される)。ただし犬猫であっても保護団体由来のものであれば展示販売できる」との法改正がありました。したがって「フランスではペットショップがなくなる」とは大嘘です。
まさに狂人の妄想大会という様相です。上記のひろゆき氏と坂上忍氏の発言は、全く根拠のない大嘘です。ひろゆき氏の「ペットショップがバンバン子供、犬とか猫とかって増やしていくって、そっち止めるっていう方が長期的には解決(殺処分をなくす)に早い」との発言と、坂上忍氏の発言「カリフォルニア州でももう生体販売(とはペットショップのことと理解する)しない」(実際はカリフォルニア州は生体販売ペットショップは人口比で日本より多い)ですが、これが真実ならば、カリフォルニア州では犬猫の殺処分がないか、少なくともこの対談でのお三方が主張している「ペットショップが諸外国と比べて異常に多い日本」より、犬猫の殺処分数が少ないはずです。
しかしカリフォルニア州ロサンゼルス郡(*1)では、犬猫等の殺処の殺処分数は、人口比で日本の3.5倍も多いのです。なおこのカリフォルニア州ロサンゼルス郡の犬猫等殺処分統計は、公的アニマルシェルターの集計だけの数字です。一般にアメリカの自治体では、公的アニマルシェルターよりも、民間のアニマルシェルターでの殺処分の方がはるかに多いのです。アメリカ全土の公営、民間合計のアニマルシェルターの犬猫殺処分数は、概ね人口比で日本の十数倍で推移しています。(*2)それを鑑みれば、ロサンゼルス郡の犬猫等殺処分数は人口比で日本の3.5倍よりはるかに多い、2桁以上はあるのではないかと思います。
(*1)
・ロサンゼルス郡 (カリフォルニア州)
~
カリフォルニア全体の犬猫殺処分統計がなかった。同州最大の自治体、ロサンゼルス郡の公営アニマルシェルターの殺処分統計があるのでそれを用いた。
(*2)
・Pet Statistics
~
最新(2019年)の全米の犬猫殺処分数推計は92万頭。
(画像)
County of Los Angeles Animal Care and Control Fiscal Year to Date: 07/01/2021 Through 06/30/2022 ロサンゼルス郡の公的アニマルシェルターにおける犬猫等の統計内訳(民間シェルターの数は含まず) 2021年7月1日~2022年6月30日 最新版
ロサンゼルス郡の人口は約1,000万人。人口比で日本の同時期の最新の殺処分統計数(2020年4月1日~2021年3月31日)を比較すれば、人口比でロサンゼルス郡の犬猫等殺処分数は6,895頭で、同時期の日本の3.5倍の犬猫等を殺処分しています。
なお先に述べた通りアメリカの自治体は、概ね公営シェルターよりも民間シェルターの殺処分数の方が多いのです。アメリカ全土では、人口比で犬猫殺市分数は日本の十数倍で推移しています。それを考慮すれば、ロサンゼルス郡でも、人口比で日本の十数倍の数の犬猫を殺処分しているのではないでしょうか。

「ペットショップが殺処分の原因(ひろゆき氏)」、 「カリフォルニア州には生体販売(ペットショップ)がない(坂上忍氏)」。そうであればカリフォルニア州のロサンゼルス郡では犬猫の殺処分はゼロか、ゼロに近いはずです。少なくとも、「異常なほどペットショップが多い日本」よりはるかに少ないはずです。しかし公営シェルター(アメリカの自治体では概ね民間シェルターの方が公営シェルターより殺処分数が多い)だけの数字で、ロサンゼルス郡の犬猫等殺処分数は人口比で日本の3.5倍もあるのです。
このようなことは統計を習っていない小学生でも「おかしい」と気が付きます。この動画は精神か知能か、もしくはその両方が正常に満たないお三方が、妄想で盛り上がっているという状態です。ここまで無知無学、支離滅裂な発言をよくもまあ、恥ずかしくもなく公開できるとは。その根性にはある面感心します。
(動画)
坂上忍さん「1回生体販売やめませんか」動物保護の環境を根本から変革…保護ハウス“さかがみ家”が描く未来 22年6月25日
「8:30~ 生体販売の乱繁殖が殺処分の原因」と坂上忍氏は語っています。また多くのマスコミ等で坂上氏は「アメリカ、カリフォルニア州では生体販売を禁止した」とも発言しています。しかしカリフォルニア州ロサンゼルス郡では犬猫等の殺処分数が公的シェルターだけでも人口比で日本の3.5倍もあります。アメリカの自治体は公的シェルターより民間シェルターの殺処分数の方が概して多く、非公表の民間シェルターの殺処分数を合わせれば、それよりもはるかに多くの犬猫を殺処分していることになります。坂上さんの知能は正常に達しているのですかね?
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