「エジプトでは行政による殺処分はない」という大デマ記事

Please send me your comments. dreieckeier@yahoo.de
Bitte senden Sie mir Ihre Kommentare. dreieckeier@yahoo.de
メールはこちらへお寄せください。 dreieckeier@yahoo.de
Egypt
「エジプトには行政による殺処分がない」という、東京新聞のオンライン版記事があります。この記事ではエジプトの猫に関する記事ですが、著しく「犬猫とも行政による殺処分はない」と読者に誤解を与える内容です。しかしおそらくエジプトでは野良猫は行政は放置のようですが(現在確認中です)、犬は銃殺等により、行政が苛烈に殺処分しています。また猫は私的な駆除が頻繁に行われています。東京新聞の牧歌的な内容の記事は読者に著しい誤解を与える有害なデマ記事です。
サマリーで示した、東京新聞オンライン版の記事から引用します。
・【動画あり】エジプト人がネコをかわいがる理由 かつては「神」 2021年2月22日
(エジプトでは)歩道にはネコ好きの人が設置した餌場や水飲み場があったり、ある省庁内ではネコがわが物顔で階段を上り下りしていたり。
ネコを邪険に扱う人が極端に少なく、生活空間にネコが溶け込んでいる。
誰かしらが路上のネコに餌を与え、地域全体で世話をしている雰囲気もある。
基本的に行政の殺処分がないエジプト。
この記事の記述の「殺処分がないエジプト」ですが、牧歌的な記事の内容と相まって、読者に著しく「エジプトでは犬猫とも行政による殺処分がない」と誤解を与える記述です。しかしエジプトでは銃殺等により、行政が苛烈に犬の殺処分をしています。エジプトでは年間に犬に殺される人の数が65名もありますので、やむを得ないとも思います。また猫は、私的な駆除が頻繁に行われています。それを裏付ける記事から引用します。
・CRUEL DOG POPULATION MANAGEMENT METHODS IN EGYPT 「エジプトにおける残酷な犬の個体数管理方法」 2019年
In Egypt, animal control is under the jurisdiction of the ministry of Agriculture.
Egyptian institutions’ way to tackle the stray dogs issue is very simple: to kill ALL free roaming dogs.
Killers of dogs paid by the government usually use strychnine and sometimes shoot at them.
A few months ago some politicians came up with a ‘brilliant’ idea: Export dogs to China!!!!
In Egypt there is no legislation to protect stray dogs, they have no right.
You will only be punished if you have killed an owned dog, because animals are considered only to be a form of personal property.
エジプトでは、動物管理は農業省の管轄下にあります。
野良犬の問題に取り組むエジプトの政府機関の方法は非常に簡単です:すべての自由に歩き回る犬を殺すことです。
政府によって費用が支払われる(政府が委託する。つまり行政殺処分ということ)犬の殺害業者は、通常ストリキニーネ(註 筋弛緩剤)を使用しますが、場合によっては犬を射殺します。
数ヶ月前に、一部の政治家は「素晴らしい」野犬対策のアイデアを思いつきました;それは犬を中国に(食用として)輸出することです!!!!
エジプトには野良犬を保護する法律はなく、野良犬には権利がありません。
動物は個人の所有物であるとみなされているために、飼い犬を殺した場合にのみ罰せられます。
(動画)
Killing dogs in Egypt 「エジプトでの犬の殺害」 7ヵ月前公開
行政による委託による犬駆除がどうかはわかりませんが、拳銃により犬を殺害しています。エジプトでは無主物(野良)の犬の殺害は処罰規定がありませんので、誰でも自由に殺害できます。民間人が殺害しているのかもしれません。
(参考資料)
・Accusations of massacre at Cairo's elite club as hundreds of stray cats killed 「数百匹の野良猫が殺されたカイロのエリートスポーツクラブでの動物虐殺の告発」 2014年8月24日
Placard-bearing protesters have gathered outside the club's walls this week to accuse Gezira of a massacre of cats.
As one blogger has it, hundreds of stray cats were "beaten, choked in sacks, bludgeoned to death, poisoned, dropped in garbage bins."
今週プラカードを持った抗議者たちがスポーツクラブの塀の外に集まり、ゲジラスポーツクラブを猫の虐殺で非難しました。
あるブロガーが知って事実を公開した通り、何百匹もの野良猫がスポーツクラブにより「なぐられて袋に詰められて、さらに撲殺殴打され、または毒殺されてゴミ箱に捨てられました」。
エリート層を対象にしたスポーツクラブで毎年のように施設内の野良猫が施設により殺害されているとして、動物愛護団体が抗議している記事です。すくなくともこのスポーツクラブでは2007年から施設内で野良猫の駆除が行われており、すでに数千匹が殺されたとしています。エジプトの野良猫を取り巻く環境は、東京新聞の記事のように牧歌的ではないようです。
- 関連記事
-
- 野良犬猫を捕獲し食用として輸出したエジプト
- 「エジプトでは行政による殺処分はない」という大デマ記事