イギリスの犬の殺処分数は民間アニマルシェルターも含めた総数では8万頭。その数は人口比で日本の約40倍

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(Summary)
More than 200,000 companion animals are euthanized each year in the United Kingdom.
イギリスの世界的に権威がある動物保護団体RSPCAは、2022年に「イギリスの公的殺処分と民間の殺処分数を合わせた犬(だけ)の殺処分数は8万頭である」と推計値を公表しました。この数は日本の犬の公的殺処分数の人口比で40倍近くです。私は「公的統計に表れる公的殺処分数での国際比較は無意味」と何度も述べています。公表値に持ち込まれない民間団体による殺処分が日本以外の国では多いからです。この数値は、まさにそれを裏付ける結果と言えましょう。
サマリーで述べた、世界的に権威があるイギリスの動物保護団体、RSPCAが2022年に「イギリス全土での犬の殺処分数の総数は年間8万頭である」との推計値を公表しました。そのニュースソースから」引用します。
・12 UK Animal Shelter Statistics & Facts to Know in 2022: Benefits, Facts & More 「2022年に知っておくべき12のイギリスの動物保護施設の統計と事実:利点、事実などに関して」 2022年3月21日
How many dogs are euthanized each year in the UK?
According to the latest statistics from the Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals (RSPCA), around 80,000 dogs are euthanized yearly.
Local authorities have put down many dogs.
The reason is that they can’t find new homes for them.
Some of these dogs may be perfectly healthy and well-behaved.
But they’re deemed unsuitable for re-homing by local authorities.
イギリスでは年間に何頭の犬が安楽死(殺処分)させられていますか?
英国動物虐待防止協会(RSPCA)の最新の統計によると、毎年約80,000匹の犬が安楽死させられています。
地方自治体は多くの犬を殺処分しました。
その理由は、行政組織が犬のために新しい飼主を見つけることができないからです。
これらの犬のいくつかは、完全に健康でしつけがされているかもしれません。
しかし地方自治体が飼主を見つけることは、不適切であると見なされています。
上記のRSPCAのイギリスの犬の殺処分数年間8万頭は、自治体が公的動物収容所で行う公的殺処分と、民間のアニマルシェルターが行う殺処分の合計です。年間8万頭は、人口比ではイギリスは日本の人口の約53%ですので、日本の犬の公的殺処分数4,059頭の約37倍です。(*)
(*)
・犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(動物愛護管理行政事務提要より作成) 対象期間:令和2年4月1日~令和3年3月31日(2020年4月1日~2021年3月31日)
私はイギリスの自治体が行う殺処分数に関しては、何度か記事にしています。例えばこのような記事です。
・イギリスの公的動物収容所の野良犬収容数は日本より多い~「イギリスでは野犬は完全にいない」という環境省外部委員のバカっぷり
・イギリスの犬の公的殺処分数は人口比では日本と同程度~民間の殺処分数を加えれば、その数倍~10倍の犬を殺処分している、
イギリスでは、法律で徘徊している野良犬所有不明犬の一次収容は行政の責務と複数の法律で明記しています。そのためにイギリスでは全自治体に公的な動物収容所があり、犬の公的殺処分が行われています。イギリスでの公的殺処分は、公的な動物収容所の1週間の収容期間中に、重度の傷病や攻撃性が著しいなどの明らかに譲渡に適さない犬を緊急的限定的に行うだけです。1週間後に民間団体に収容した犬を移譲します。イギリスでは殺処分の多くを担っているのは民間団体です。
イギリスの自治体が行う犬の公的殺処分数は、現在人口比で日本の3倍程度はあります。イギリスの自治体が行っている犬の公的殺処分数はイギリス政府は公表していません。ドッグトラスト(Dog Trust)という犬保護団体がほぼ毎年自治体に犬の公的殺処分数のヒヤリングを行い、それを集計して公表しています。またマスコミが独自に調べて記事にすることもあります。
イギリスは公的殺処分数だけの比較でも、犬の殺処分数は日本の人口比で3倍程度あります。さらに民間のアニマルシェルターの殺処分数を加えれば推計で年間8万頭(2022年資料)になり、その数は日本の同時期の犬の公的殺処分数の人口比で約37倍になるのです。
表面化している公的殺処分数だけの比較では意味がないということは、私は何度も指摘しています。日本は民間団体が犬猫の殺処分を行うことはまずありえません。日本では、獣医師が殺処分(安楽死)の依頼を受けることがまずないからです。また日本はイギリスのように、民間保護団体が収容した犬猫などを拳銃で殺処分することが合法な国でもないからです。
イギリスではRSPCAなどの大変権威がある動物保護団体ですら、収容した犬猫などを健康であるにも関わらず、約半数を銃で殺処分していたことが元従業員の内部告発で明らかになっています。(*1)
(*1)
・ペットを大量銃殺していた、最も権威あるイギリスの動物愛護団体
したがって、行政が行う公的殺処分数だけで殺処分数を国際比較することは無意味です。とはいえ、公的殺処分と民間による殺処分を含めての公表された殺処分数では、例えばフランスは年間50万頭で人口比で日本の40倍近くです。その他アメリカでは20倍近く、スペインでは約20倍、オランダの犬の殺処分数は日本の人口比で約80倍と、日本は国際比較では各段に犬猫の殺処分数が少ない国です。
一方日本では、民間団体による殺処分は既に述べたとおりほぼないと思われます。公的殺処分の数値を用いて「日本は犬猫の殺処分が多い動物愛護後進国」、「犬猫を安易に殺すウルトラ動物愛護後進国」、「日本は犬猫を安易に殺す野蛮な国」という愛護団体や活動家による情報提供やマスコミなどの報道は、明らかな嘘プロパガンダです。
(動画)
RSPCA Still Using Captive Bolt Guns to Slaughter Pet Dogs In UK イギリスでは「RSがいまだにペットの犬を殺害するために家畜用のと殺銃を使用しています」 2009年
世界的に権威があるイギリスの動物保護団体RSPCAのアニマルシェルターでは元従業員の内部告発により、約半数の健康上問題がない収容した犬猫を主に拳銃で殺害していたことがすっぱ抜かれました。それ以前はRSPCAは、アニマルシェルターでの殺処分率は10パーセント程度と公表していました。つまり公表値は「嘘」だったのです。
このうように民間団体の殺処分数率の公表値は正確ではありません。このような事情からも、ごく限られた公的殺処分数だけで比較するのはナンセンスです。欧米では民間シェルターが殺処分の多くを担っていて、その国の公的殺処分は氷山の一角だからです。また民間保護団体は殺処分数を少なめに公表します。
As there is a high risk of mis-stunning through inadequate use of the penetrating captive bolt, and hence causing pain and distress, WSPA considers this an unacceptable method for the euthanasia of dogs and cats.
Yet the RSPCA still allow it's inspectors to stun companion animals in this way.
家畜用と殺銃の不適切な使用は失敗する危険は高く、痛みと苦しみを引き起こす可能性が高いです。
したがってWSPA(世界動物保護協会)はこれを犬と猫の安楽死用いるには許容できない方法と見なしています。
しかしRSPCAのインスペクターは、この方法はコンパニオンアニマルを気絶させるとして、殺処分に用いることを許可しています。
(参考資料)
・野良犬・野良猫に受難の冬! 「殺処分ゼロ」のドイツやイギリスは民間動物保護団体が活躍 2016年12月20日
~
本記事ではイギリスとドイツでは殺処分ゼロとしていますが、いずれも公的殺処分、民間団体による殺処分が相当数あります。イギリスでは日本の公的殺処分数の40倍近くです。このような根拠も示さない嘘デマ記事はきわめて有害。
なお日本では「イギリスには公的な動物収容所がなく、公的殺処分がない」という情報が一部で流布されていますが、全くのデマです。狂人の妄想レベルです。
・動物愛護の先進国イギリスで、 日本との違いに気づく 2017年
~
イギリスは動物愛護の先進国とも言われており、ペットショップはほとんどなく、日本のように里親が見つからない犬猫の殺処分が行われていないという。
イギリスの生体販売ペットショップ数は約3,000店舗あり、人口比で日本の1.6倍。またイギリスでは公的殺処分、民間団体による殺処分数合わせて犬は年間8万頭であり、人口比で40倍近く。このように根拠もなく荒唐無稽なデマ嘘を堂々と公開できる人は、精神科知能、もしくは両方が正常に満たないと思われます。
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