診断や治療も行わず譲渡できない猫を殺処分しているドイツのティアハイム

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(Zusammenfassung)
NHK, ein öffentlich-rechtlicher Sender in Japan, ist ein beschämendes Massenmedium in der Welt.
Alle NHK-Berichte zum deutschen Tierschutz sind falsch.
記事、
・「フランスではペットショップでは全ての動物の展示が禁止される」というコタツ記事より酷いNHKのデマ報道、
・NHKの海外動物愛護のデマ番組の狂気の軌跡〜旅のチカラ(2012年 2019年) 、
・続・NHKの海外動物愛護のデマ番組の狂気の軌跡〜旅のチカラ(2012年 2019年)、
の続きです。
NHKは過去に多くの海外の動物愛護に関する番組を制作しニュースで報じていますが、私が確認した限り全てが荒唐無稽なありえないデマです。前回記事では2012年放送(2019年再放送)の「旅のチカラ 犬の幸せって何だろう」を取り上げました。前回記事では本番組の「ドイツでは殺処分ゼロ(ドイツでは公的殺処分があり民間のティアハイムの殺処分率も高い)」がデマであることを、出典を示して述べました。今回記事では、ドイツのティアハイムが治療や診断もせずに猫の殺処分を行い相当数あるとの、オーストリア、ウィーン大学の資料を取り上げます。
サマリーで記述した、NHKの「旅のチカラ 犬の幸せってなんだろう」の番組HPや動画も削除されていますので、その番組の内容を紹介した個人ブログから引用します。
・旅のチカラ 犬の幸せって何だろう・・・ 2012年1月29日
この記事の要約は次のとおりです。
1、ドイツは殺処分ゼロである。
2、ドイツでは犬はノーリードでも良い。
3、ドイツには犬を売っているペットショップがない。
4、そのためにドイツでは犬の入手はティアハイムか(ドイツ国内の)ブリーダーの直販から入手するのが2大柱。
5、ドイツではホームレスでさえ犬税を払っている。
結論から言えば、上記はすべて真逆の大嘘です。これらの点については私は前々回記事、NHKの海外動物愛護のデマ番組の狂気の軌跡〜旅のチカラ(2012年 2019年)と、前回記事、続・NHKの海外動物愛護のデマ番組の狂気の軌跡〜旅のチカラ(2012年 2019年)、で指摘しました。
ドイツのティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟はティアハイム運営指針で「傷病、問題行動、緊急性がある場合は殺処分しなければならない(「しても良い」という許可ではなく「しなければならない」とする命令、義務)と明記しています。またドイツ最大のティアハイム・ベルリンはHPで「我が施設は殺処分を行なっています」と明記してます。「殺処分率」がかなり高い年次報告書を公開しているティアハイムもいくつかあります。また大学の調査では「ティアハイムの犬の殺処分率は26.2%」という資料もあります。
今回記事では、「1、ドイツは殺処分ゼロである」の嘘ですが、ドイツのティアハイムの猫の殺処分について述べます。「ドイツのティアハイムでは多くの場合猫の診断治療を行わず、譲渡できないという理由だけで殺処分されている。その数は相当数ある」のです。ドイツの猫の殺処分に関しては、オーストリアのウィーン大学の調査資料に記述があります。以下にその資料から引用します。
Beurteilung von Tierheimen in Österreich Endbericht Projektnehmer: Institut für Tierhaltung und Tierschutz Veterinärmedizinische Universität Wien 「オーストリアのティアハイムの最終的な評価報告 受託研究機関:ウィーン獣医学大学動物の飼育と保護研究所」 2011年4月
Obwohl ein vernünftiger Grund für die turnusmäßige Tötung von Tieren nach einer bestimmten Verweildauer fehlt, zeigen Untersuchungen in deutschen Tierheimen, dass zwischen 5,4 und 10,2 % der jährlich aufgenommenen Katzen euthanasiert werden, wobei in zahlreichen Fällen weder eine exakte Diagnose gestellt noch ein Therapieversuch unternommen wurde.
Auch die schwere Vermittelbarkeit stellt keinen generellen Rechtfertigungsgrund dar, allerdings kann die Euthanasie eines nachweislich schwer oder nicht vermittelbaren Tieres im Einzelfall dann gerechtfertigt sein, wenn z.B. mehrere Vermittlungsversuche fehlgeschlagene sind und das Tier nachfach kundigem Urteil unter den institutionellen Haltungsbedingungen leidet.
(ドイツのティアハイムでは)収容された一定期間後に動物を定期的に殺すことはありませんが、ドイツのティアハイムの研究によると、毎年収容される猫の5.4〜10.2%が、正確な診断も診断もされず、治療を試みることをされずに安楽死させられていた事例があります。
譲渡が困難であることは一般的には(殺処分は)正当化されませんが、譲渡が困難または不可能であることが証明された動物の安楽死は、たとえば譲渡活動が何回か失敗し、動物が施設の(過密な)飼養環境に苦しんでいる場合は専門家の判断を条件として個々のケースで正当とすることが可能となります。
私見では、「5.4〜10.2%の猫の殺処分率」は過小と言う気もします。前回記事で示したとおり、ドイツ、ハノーファー大学のティアハイムの調査では、犬の殺処分率が26.2%としているからです。アメリカ合衆国のアニマルシェルターや日本の公的施設では、犬より猫のほうが殺処分率が高いからです。いずれにしても、「ドイツのティアハムの殺処分はゼロである」は、明らかにデマ、大嘘です。
私はNHKの番組、「旅のチカラ 犬の幸せってなんだろう・・・」の再放送(2019年の後に、「ドイツでは殺処分がゼロ」などという番組の内容が虚偽であることを抗議しました。その時のNHKの回答が以下の画像です。
(画像)
NHK「旅のチカラ 犬の幸せって何だろう・・・」に対する私の抗議メールのNHKの回答。2019年2月1日

NHKのデマもさることながら、麻布大学教授の菊水健史氏の無学ぶりには赤面します。全国放送のTV番組で、この様な真逆のデマを平気で発言できるとは知能か精神が正常に満たないのでは?
なおこのNHKの回答ですが、「猫を専門とするペットショップは規制が厳しくほとんどない」というのも真逆の大嘘、デマです。ドイツでは、ペットショップを規制する独自の法的規制がありません。犬に関しては、Tierschutz-Hundeverordnung「犬保護規則(省令)」で飼養の最低ケージサイズなどの厳しい全般基準がありますが、ドイツは猫に関しては飼養に関する数値基準を定めた法令は一切なく、最低販売週齢の規制もありません。ですからドイツでは、身動きが取れないような狭いガラスケージに4週齢の子猫を詰め込んでペットショップで販売することが合法です。無知無学でありながら、この様な大嘘デマを偉そうに回答するものだと感心します。NHKも菊水健史教授も無知でありながら無恥なんですね。
(参考記事)
・ドイツはペットショップを独自に規制する法令条文がない生体販売にゆるゆるの国〜杉本彩氏の大デマ
・ドイツの法令に関する記述がすべて誤りという、あまりにもひどいSippoの記事
・ドイツ、ギリシャの動物政策のデマをばらまく有馬めぐむ、浅川千尋 堀内みどり
(画像)
(*1)「犬猫の殺処分率が36%」のティアハイムの実例
tierheim-altentreptow「ティアハイム・アルテントレプトゥ」のHPに掲載されている年次報告書から2014年統計 犬猫の殺処分率(人的安楽死と施設内死の合計)は36%

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