カナダ、ケベック州の保護犬入手シェアは11%〜ねこちゃんホンポの偏向記事

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(Summary)
We discover that 48% of respondents indicate having adopted their cat in a pet center, a shelter or a protective society compared to 11% for those who have chosen a dog, In Canada.
「ねこちゃんホンポ」、「わんちゃんホンポ」というネット配信のペット関係のサイトがあります。これらのサイトの記事は、特に海外情報では大変デマが多く、私は以前から指摘しています。またあからさまな嘘ではなくても、情報の取捨選択を意図的に行い、読者を誤誘導することを意図したと思われる記事もあります。「カナダでは猫の半数が保護猫」という内容の記事もそうです。カナダ、ケベック州に限った調査を取り上げていますが、犬の保護犬の割合はわずか11%です。犬の保護犬割合も原典の通り挙げなければ、読者は「カナダ、ひいては海外先進国では保護動物の入手割合が高い」と誤解します。
サマリーで示した、問題の「ねこちゃんホンポ」の記事から引用します。
・【カナダ】パンデミックで「猫犬」の飼育数が20万頭以上増加!半数の猫は‟保護猫”であることが判明
先ごろ「ケベック小動物臨床獣医師協会(AMVQ)」の委託を受け、市場調査会社Légerが「犬・猫」に関する調査を行いました。
今回AMVQの委託を受けたLégerは、2020年4月1日から2021年10月1日までに、犬または猫を飼い始めたケベック州の住民772人を対象に聞き取り調査を敢行しました。
そして調査の結果、以下のようなことが分かりました。
まず、犬を飼い始めた人と比較すると猫を飼い始めた回答者の48%は、猫をシェルターや保護団体から引き取っています。
上記の記事の記述内容の出典はこちらです。L’adoption de chats et de chiens au Québec lors de la pandémie de la COVID-19 「新型コロナウイスル感染症下におけるのケベック州での猫と犬の養子縁組」(フランス語)。ねこちゃんホンポの記事の内容は、この出典の記載内容と同じです。
しかし私がかつても申し上げたことですが、「伝えることが真実であってとしても、伝える内容に取捨選択を意図的に行えばそれは消極的な嘘になる」ということです。ねこちゃんホンポの本記事ではタイトルに「半数の猫は‟保護猫”であることが判明」としています。それは読者に「カナダでは(ひいては海外先進国では)猫犬とも保護動物を入手する割合が多い」と誤解させます。私はライターが意図的に「カナダ(などの先進国)では保護猫犬の入手割合が高い」と意図的に読者を誘導してこの記述を行ったと推測しています。
なぜならば実は同じ資料には、「猫の入手シェアは保護猫が48%であるのに対して犬はわずか11%にすぎない」との記述があるからです。なぜ犬の入手で「保護犬の割合は11%」であることを省いたのでしょうか、そして出典のリンクを付けなかったのでしょうか。また記事タイトルで「カナダでは半数の猫が保護猫」となっています。出典はカナダの内、ケベック州に限った調査です。勘ぐられても仕方がありません。そういう点ではこの「ねこちゃんホンポ」の記事は偏向がある駄記事と言えます。以下に、具体的な記述を引用します。
・L’adoption de chats et de chiens au Québec lors de la pandémie de la COVID-19 「新型コロナウイスル感染症下におけるのケベック州での猫と犬の養子縁組」フランス語
On découvre que 48 % des sondés indiquent avoir adopté leur chat dans un centre animalier, un refuge ou une société protectrice comparativement à 11 % pour ceux qui ont choisi un chien. (フランス語 原文)
We discover that 48% of respondents indicate having adopted their cat in a pet center, a shelter or a protective society compared to 11% for those who have chosen a dog. (英語版)
回答者の48%が猫をペットセンター(おそらく公的な動物収容施設)、アニマルシェルター、または保護団体で猫を養子に迎えたと示しているのに対し、犬ではそれらの入手方法をを選んだ人は11%でした。
そもそも猫は犬と異なり、営利業者から有償で入手することが先進国であっても少ないのです。例えば日本ですが、2020年の最新の統計によれば、飼育されている犬の純血種割合は9割近くであるのに対して猫は約8割以上が雑種です。
雑種の猫をペットショップやブリーダーなどから有償で入手することはまず無いと思います。ですから日本は「野良猫を拾った」なども保護猫の範疇に入れれば、約8割の猫が保護猫なのです。となれば日本はカナダ、ケベック州よりはるかに猫においては「保護猫の入手割合が高い」ということになります。
(画像)
純血種、雑種の割合、及び主な飼育場所 令和2年 全国犬猫飼育実態調査 一般社団法人 日本ペットフード協会 から。

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