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「ドイツのティアハイムの譲渡率は90%以上」は大嘘。70%台で日本の犬の公的譲渡率と変わらない







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(Zusammenfassung)
Prozentsatz der Tiere, die an neue Besitzer im Tierheim, Deutschland, vermittelt wurden ist Ca.75%.


 記事、
「ドイツでは動物実験を禁止している」という大学教授の狂気
ドイツ、ギリシャの動物政策のデマをばらまく有馬めぐむ、浅川千尋 堀内みどり
の続きです。
 連載で天理大学教授、堀内みどり氏の大嘘論説を取り上げました。それには「ドイツでは動物実験を法律で禁止している」などの卒倒しそうな大嘘が満載に記載されていました。これらの記述の根拠は浅川千尋、有馬めぐむ両氏の著作を紹介したものです。特に有馬めぐむ氏は誤り嘘が極めて多く、マスコミに寄稿した記事では、正確なものは1つも私は確認していません。



 サマリーで示した、動物愛護誤ジャーナリストの有馬めぐむ氏は、マスコミに複数の寄稿を行っていますが、私が確認した限り正確な記事は1つもありません。たとえば次の記事です。
 ドイツとギリシャが教える「ペット殺処分がなくならない日本」の異常 2018年9月11日 この記事で書かれている、ドイツ、ギリシャに関する記述はほぼすべてが誤りです。そのいくつかを引用します。


1、(ドイツの)ティアハイムでは(中略)、世話がきちんとできるか、快適な環境を用意できるかなど、飼い主のチェックは厳しく行われる。
2、(ドイツのティアハイムでは)飼い主が見つからない動物も殺されることはなく、一生その施設で暮らしていける。
3、(ドイツの)ティアハイムでは9割以上の動物たちが新しい飼い主を得ていく。
4、(ドイツでは)原則、殺処分ゼロではあるが、狩猟法に基づき、狩猟ができる地域において犬や猫が駆除されるという。
5、ドイツにはペットの食料やグッズなどを販売するペットショップはあるが、生体販売はほぼ皆無である。
6、(ドイツでは)猫などが入れられるケージの広さに基準となる数値が、法的に定められているからだ。
7、(ドイツでは)8週齢未満の子猫を親や兄弟から引き離してはならないという「8週齢規制」が定められている。
8、ギリシャでも2004年アテネオリンピックの前年に犬の繁殖の制限や8週齢規制、動物取扱業のライセンス制などは法律化された。


 これらの記述は全て誤り、嘘であることは前回記事で出典を上げて証明しました。また1、2、4、5、6、7、8については、私は今までこちらの記事で多く取り上げてきた事柄で、反証もこれらの記事に多くリンクしてあります。
 今回記事では今まで取り上げてこなかった「(ドイツの)ティアハイムでは9割以上の動物たちが新しい飼い主を得ていく(この記述は「ドイツ全体で」、「全ドイツのティアハイムの平均」という意味になります)」が大嘘であることを述べます。結論から言えば、ドイツ全体のティアハイムの譲渡率は75%程度です。この数値は、日本の公的施設での犬の譲渡率75%(*)(註 令和2年度 引受総数から飼主返還数を除外した数値にしめる譲渡数の割合。なぜならばティアハイムは予め公的動物収容所が飼主返還等の手続きを終えたものを引き受けているため)と変わりありません。以下に、ドイツのティアハイムにおける、収容動物の譲渡率に関する資料をいくつか例示します。

犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(動物愛護管理行政事務提要より作成)   対象期間:平成31年4月1日~令和2年3月31日(2019年4月1日~2020年3月31日) 環境省


Tiere im Heim 「ティアハイムの動物たち」 2017年10月30日

Grob kann man sagen, dass in Deutschland jährlich rund 80.000 Hunde und 130.000 Katzen im Tierheim landen, wie die Süddeutsche Zeitung 2016 berichtete.
Von diesen Tieren kommen rund drei Viertel innerhalb eines Jahres in einem neuen Zuhause unter.

南ドイツ新聞(SüddeutscheZeitung)が2016年に報道した通り、概ねドイツでは毎年約80,000頭の犬と13万匹の猫がティアハイムに収容されていると言えます。
年間のこれらの動物(犬猫)が新しい飼い主に譲渡されるのは、約4分の3(75%)です。


Tierheim Dortmund hat 2020 mehr als 650 Tiere aufgenommen 「ティアハイム・ドルトムントは2020年に650頭以上の動物を引き受けました」 2021年2月4日 中堅ティアハイムのティアハイム・ドルトムントのHPから

Das Tierheim Dortmund zieht Bilanz für das Jahr 2020: Insgesamt 665 Tiere fanden im letzten Jahr im Tierheim eine vorübergehende Unterkunft.
Das Tierheim hat in 2020 insgesamt 451 Tiere in ein neues Zuhause vermittelt; 63 Hunde, 210 Katzen, 178 Kleintiere.

ティアハイム・ドルトムントにおける2020年の収容動物:昨年は合計665頭の動物が当ティアハイムに一時的な住まいを見つけました(ドルトムント・ティアハイムは665頭の動物を収容した)。
2020年には、当ティアハイムは合計451頭の動物を新しい飼主に譲渡し、内訳犬63頭、猫210匹、小動物178匹です。


 つまり、ドルトムント・ティアハイムの収容動物の譲渡率は69%です。先の南ドイツ新聞の引用では犬猫に限った数値であるのに対し、この数値は犬猫以外の動物も含めています。


UNSER TIERHEIM Tierheim Heinsberg 「当ティアハイムについて ティアハイム・ハインツベルク」 ドイツの中規模ティアハイムのハインツベルク・ティアハイムのHP

Pro Jahr kommen im Durchschnitt 750 Tiere ins Tierheim, davon sind ungefähr 65 Prozent Fundtiere, Sicherstellungen und Beschlagnahmungen durch die Behörden.
Nur 35 Prozent sind private Abgabetiere oder Tiere aus Tierschutzprojekten.
Die jährliche Vermittlungszahl liegt im Schnitt bei ca. 400 Tieren.

当ティアハイムでは毎年平均750頭の動物を収容しており、そのうちの約65%が行政が没収、押収(迷い犬猫等の捕獲を含む)したものです。
個人からの引取、または動物保護プロジェクト(民間の動物保護活動)により引き受けた動物はわずか35%です。
年間の平均の動物の譲渡数は約400頭です。


 このティアハイムの収容動物の譲渡率は53%です。犬猫以外の小動物も含めた数です。


 問題の有馬めぐむ氏の記事の記述「(ドイツの)ティアハイムでは9割以上の動物たちが新しい飼い主を得ていく(この記述はドイツのティアハイムの平均、もしくは全てのティアハイムの数値と言う意味になる)」ですが、それを裏付ける資料はドイツのドイツ語資料では確認できていません。ぜひ有馬めぐむ氏には出展を明示していただきたいです。
 有馬めぐむ氏と浅川千尋氏の共著、動物保護入門ードイツとギリシャに学ぶ共生の未来  世界思想社 の内容紹介が堀内みどり天理大学教授のこの論説(『動物保護入門 ドイツとギリシャに学ぶ共生の未来』浅川千尋、有馬めぐむ共著、世界思想社、2018 年浅川千尋、有馬めぐむ共著、世界思想社、2018 年 おやさと研究所教授 堀内みどり )です。これは有馬めぐむ氏のマスコミの寄稿記事の内容と同じ部分があります。ドイツ、ギリシャの猫の8週齢販売規制についても書かれていますが、現在も両国においては猫には販売の週齢規制がありません。
 しかし大学教授でありながら、「ドイツでは動物実験を禁止している」などという荒唐無稽な嘘誤りを真に受けるとは、知能のの低さには呆れてものが言えません。さらにこのような荒唐無稽なデマを公にするとは悪質と言わざるを得ません。大学も配慮していただきたい。


(画像)

 Tierheim Altentreptow 「ティアハイム・アルテントレプトゥ」 ドイツのティアハイムのHPから。この施設での犬猫の2013年の譲渡率は44%です。また殺処分と施設内死の合計は率は36%です。その他は「飼主に返還」です。有料の「老犬猫預かり」の数は除外しました。感染症が発生して殺処分数と施設内死が増えたという要因もあります。

ティアハイム 殺処分率

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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

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