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ドイツでは警察官が狩猟法に基づき犬猫を射殺?〜ドイツの狩猟法における犬猫の狩猟駆除について正しく解説している資料は日本に皆無







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(Zusammenfassung)
Rechtsgrundlage für das Erschießen von Hunden und Katzen durch Polizeibeamte.


 「ドイツでは連邦狩猟法により年間猫40万匹、犬6万5,000頭が狩猟駆除される」と日本で紹介されています。この記述は概ね正しいのですが、情報ソースによってはドイツでの警察官による犬猫の射殺も狩猟法を根拠としているものもあります。それは誤りです。警察官が市中で犬猫などを射殺することの根拠は、各州の警察法もしくは施行規則です。最も新しい連邦警察統計ではドイツ全土での犬などの動物の警察官による射殺は13,700ですが、この数字は先の狩猟法に基づく狩猟駆除には含まれません。

(*)この数値は2014年に国会図書館の資料で引用されたPETAドイツの資料に基づきます。2015年のより新しい資料では高位推計猫50万匹、犬5万頭、合計55万の犬猫がドイツで狩猟駆除されているとしています。Jagd auf Katzen: Schießen, schaufeln, schweigen


 サマリーで述べたとおり、日本では「ドイツではハンターや警察官が犬猫を射殺しているが、損根拠法は連邦狩猟法である」としている資料が多いです。「ドイツでは警察官が狩猟法に基づいて犬猫を射殺している」は、まとめサイトやソーシャルメディアでの投稿では多いです。しかし出版物でもその誤りがあります。
 以下の画像が具体例です。しっぽの声の一場面です。これは杉本彩氏が監修をしている漫画ですが、今回指摘した事柄以外でも誤りが多い作品です。


(画像)

しっぽの声 ドイツ 狩猟法

しっぽの声 ドイツ 狩猟法 1

 この場面では、「Polizei(ドイツ語で「警察」)」と記された制服を着た警察官が市中で猫を射殺したシーンが有り、その後の解説で「ドイツでは連邦狩猟法で狩猟動物を保護するために野良動物を駆除する」とあります。しかし市街地で警察官が犬猫などを射殺するのは、根拠法は連邦狩猟法ではなく警察法、もしくは警察法が委任立法した施行規則です。
 連邦狩猟法の保護法益が狩猟動物の資源保護であるのに対し、警察法の保護法益は公共の安全です。法の趣旨が異なります。また狩猟法が根拠となれば、住宅密集地の市街地では銃器を用いて犬猫の射殺はできません。以下に、ベルリン州の警察法施行規則を引用します。例としてベルリン州の法規を挙げましたが、ドイツ全州で警察に関する法令で同様の規定があります。


Ausführungsvorschriften für Vollzugsdienstkräfte der Polizeibehörde zum UZwG Bln. (AV Pol UZwG Bln) 「ベルリン州警察法における警察官の法執行に関する施行規則 

37.
d) Der Schusswaffengebrauch gegen Tiere ist zulässig, wenn der Verdacht der Infektionsgefahr besteht oder sonst von ihnen eine Gefahr ausgeht, sie insbesondere Menschen bedrohen, und die Gefahr nicht auf andere Weise zu beseitigen ist.
Verletzte oder kranke Tiere dürfen ohne Einwilligung der berechtigten Person nur erschossen werden, wenn sie sonst unter Qualen verenden würden oder weder die berechtigte Person noch tierärztliche Unterstützung kurzfristig zu erreichen ist.
Gewehre oder Maschinenpistolen dürfen eingesetzt werden, wenn dies wegen der Ziel- und Treffsicherheit erforderlich ist oder die erhöhte Trefferwirkung notwendig ist, den angestrebten Zweck zu erreichen.
e) Im Übrigen dürfen Gewehre oder Maschinenpistolen nur eingesetzt werden, wenn von Sachen oder Tieren eine drohende Gefahr für Leib und Leben ausgeht.

37条 
d)感染のリスクが疑われる場合、またはその他にその動物が危険をもたらし、特に人を脅かす場合で他の方法で危険を排除できなければ動物に対する銃の使用が(警察官に)許可されます。
負傷した動物や病気の動物は、射殺しなければより苦痛で死ぬか、飼い主や獣医師の支援がすぐに得られない場合は、飼い主の同意なしに撃たれることがあります。
標的に対する精度のために必要な場合、または意図した目的(動物の殺害)を達成するためにより威力を増強する必要がある場合はライフル、またはサブマシンガンを使用することができます。
e)さらに、ライフルまたはサブマシンガンは、物または動物が(人に対して)生命および身体に危険性が及ぶ場合にのみ使用できます。物に対する銃の使用も、必要最小限に制限されるべきです。



 警察法に基づく警察官による犬猫などの射殺は、一単位で連邦警察が毎年統計を公表しています。最も新しい数値は2020年公表の2018年の数値で、13,711件です。これは「動物と財物(例えば暴走する自動車に対する威嚇射撃など)」の合計で内訳は示されていませんが、ほとんどを動物が占め、さらにその多くは犬であると思われます。なぜならば報道される警察官による動物の射殺は犬がほとんどだからです。
 この数値は、民間による犬猫狩猟数の推計値には含まれません。以下の画像が、年間のドイツにおける、警察官の犬などの射殺件数の推移です。出典は、Statistiken zum polizeilichen Schusswaffengebrauch in Deutschland Stand 11. Juli 2020 「ドイツの警察官の銃の発射についての統計(ドイツ連邦政府 連邦警察統計)」(2020年)です。

ドイツ 警察官による犬などの射殺統計 2020


(参考資料)

野良犬・野良猫「殺処分と駆除の実態」〜日本・ドイツ、共に殺処分・駆除ゼロは不可能である!

「ドイツ全体で、警官やハンターによる2012年の年間射殺数は、犬が6万5千匹、猫は40万匹に達する」という指摘もあるようです。

 良記事なのですが、民間の犬猫の狩猟推計値に警察官による犬猫等の射殺を含めているのが残念です。狩猟法による犬猫の狩猟駆除と警察官による警察法に基づく犬猫などの射殺は根拠法が異なり、別の推計と統計です。
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
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