オランダの短頭種犬の繁殖制限は無意味〜それを絶賛するSippoの偏向で薄っぺらな記事

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Netherlands/Niederlande
記事、
・「オランダは殺処分はしておらず生体販売がない」というSippoの発狂記事、
・咬傷犬は強制的に殺処分されるオランダ〜「オランダは殺処分はしていない」というSippoの発狂記事、
・続・咬傷犬は強制的に殺処分されるオランダ〜「オランダは殺処分はしていない」というSippoの発狂記事、
・「オランダは動物をペットショップのショーウィンドウで販売することを禁止」という狂気のSippoのデマ記事、
・「オランダでは平らな鼻のペルシャ猫などは条件を満たさなければ繁殖禁止になった」というSippoの妄想記事、
の続きです。
海外の動物愛護に関する記述のほぼ全てが嘘、誤り、偏向という朝日新聞系のネットメディア、Sippoがあります。私は今までに何度も朝日新聞とSippoに反証となる出典をつけて抗議をしていますが、訂正も回答もありません。デマの拡散を意図した極めて悪質なメディアです。最近も「オランダでは平らな鼻を持つ犬猫の繁殖が条件を満たさなければ禁止になった」というデマ記事があります。しかし猫は適用外です。またオランダはすでに主要犬種の輸入割合は70%を超えており、輸入犬は法律の適用外です。
Sippoの記事の、問題の記述を引用します。犬や猫の「見た目優先の繁殖」を禁じたオランダ 現地の団体に聞く実現までの道のり 2021年5月5日
デザイン犬猫とは、人間の都合で見た目だけの特徴を際立たせてしまうブリーディングのこと。
2009年からキャンペーンを始め、10年後の2019年に、ある一定の条件をクリアしないと、フレンチブルドック、イングリッシュブルドック、ペルシャ猫など、平な鼻を持つ犬・猫の繁殖が禁止となりました。
このSippoの記事の記述では「オランダでは犬猫とも平らな鼻を持つ品種は、一定の条件を満たさなければ繁殖が禁止された」とあります。しかしそれは大嘘です。オランダでは現在平らな鼻を持つ犬の品種のうち、12品種に限り、一定の条件(口吻が一定割合で長くなければならない)を満たさなければ繁殖を禁じていますが、猫は対象外です。これらの点については、私は前回記事でオランダ政府文書やオランダの法令原文を挙げて説明しました。
さらにSippoの記事では、明らかな誤りがある他に、オランダのこの短頭種の犬(繰り返しますが繁殖制限の対象は犬の12品種だけです。猫は対象ではありません。Sippoの記事のデタラメぶりには呆れますが)の繁殖制限について、Sippoの本記事では絶賛しています。しかしオランダを始め、周辺の西ヨーロッパ諸国では、オランダのこの法規制は無意味であると冷ややかに論評しています。
その理由は、オランダは、「国内の犬ブリーダー」だけしか規制できないからです。私は何度もEU域内の移動では国境検問がなく、人・カネ・モノの移動が自由であるということをこのブログ記事で言及してきました。オランダなどの物価が高く、さらに動物関係の法規制が厳しい国では子犬生産ではコストが高く付きます。そのために物価が安く、動物関係の法規制がゆるい東欧などの国々に子犬生産が移っています。例えばドイツでは2020年の推計では輸入子犬は年間50万頭であるのに対し、全ドイツケネルクラブで血統登録された生産子犬は2017年で7万頭台です。
オランダも例外ではなく、主要な人気犬種はすでに輸入比率が70%を超えています。例えばオランダで人気があり、「短頭犬種」として繁殖に制限があるフレンチブルドッグですが、すでに輸入比率は2020年時点で70%超です。このオランダの短頭種犬規制はザル法です。例えばオランダのブリーダーが、ポーランドなどの東欧諸国の犬繁殖業者に生産を委託してオランダに輸入すれば、従前どおり「鼻ぺちゃ」のフレンチブルドッグをオランダ国内で販売できるのです。この点について報じるニュースソースから引用します。
Eine Schnauzenlänge voraus: Zucht mit brachycephalen Rassen 「鼻の長さの先にあるもの:単頭種犬の繁殖」 2020年7月14日(ドイツメディア ドイツ語)
In den Niederlanden bekommen Welpen brachycephaler Rassen vom Zuchtverein nur noch eine Ahnentafel, wenn ein tierärztliches Zeugnis vorliegt.
In den Niederlanden gelten inzwischen strenge Regeln für die Zucht brachycephaler Hunderassen.
Für die Verpaarung ist ein tierärztliches Zeugnis nötig.
Kurznasige Hunde liegen im Trend.
Doch die Modeerscheinung bringt schwere, erblich bedingte Gesundheitsprobleme mit sich.
Schon 2019 wurden dort von der Regierung strenge Kriterien zur Zucht von Mops, Affenpinscher, Shih Tzu und neun weiteren kurzköpfigen Hunderassen vorgeschrieben.
Eine der Vorschriften: Die Schnauzenlänge muss mindestens ein Drittel der Kopflänge betragen.
Die niederländische Regierung nimmt mit dieser Strategie allerdings in Kauf, dass sich die Zahl der Welpen-Importe durch die Maßnahmen erhöhen könnte.
Bei einigen der kritischen Rassen sind bereits jetzt 70 Prozent der in den Niederlanden verkauften Welpen importiert.
オランダでは短頭種の子犬は、獣医師の証明書が発行されている場合のみ、ケネルクラブから血統書を取得することができます。
オランダでは現在、短頭の犬種を繁殖させることに対する厳格な規則があります。
交配には、獣医師の(許可の)証明書が必要です。
鼻の短い犬は流行です。
しかしその流行は、深刻な遺伝疾患による健康問題をもたらします。
早くも2019年には、オランダ政府はパグ、アフェン(サル)ピンシャー、シーズー、およびその他の9つの短頭の犬の品種の繁殖に関する厳格な基準を規定しました(註 2020年に12犬種が指定された)。
規則の1つには:口吻の長さは、頭の長さの少なくとも3分の1以上でなければなりません。
この戦略においては、規制により子犬の輸入数が増える可能性があることを、オランダ政府は容認しています。
主要な犬の品種のいくつかでは既に、オランダで販売されている子犬の70%が輸入されています。
Sippoの記事、犬や猫の「見た目優先の繁殖」を禁じたオランダ 現地の団体に聞く実現までの道のり はあまりにも誤りが多いという点では問題外と言える記事です。さらに言えば、オランダの短頭種犬の繁殖制限を無条件に絶賛賛美しているのは、ライターの無知、薄っぺらな思考をさらけ出しているとも言えます。
それにしても朝日新聞の動物関係のネットメディア、Sippoの質はあまりにもひどすぎます。繰り返しますが、海外の動物愛護に関する情報で正確な記事は、私は一つも見たことがありません。また国内問題に関しても、意図的に読者を騙す記述がしばしばあります。私はあまりにもひどい、目に余る内容に関しては朝日新聞本社にメールで抗議していますが、一度も回答があった事はありません。記述が正しければ出典を示して説明すればよいだけです。
私はSippoの編集責任者とライターともども、知識知能が正常に満たないのみならず、動物愛護に関する嘘プロパガンダを意図しているようにも思えます。狂信的な一種の信仰かもしれません、私がこのメディアのデマ情報に対して指摘抗議をすれば、さらに意地になって、嘘記事を掲載します。彼らは精神疾患も疑われるレベルでしょう。
(動画)
RVO voorlichtingsfilm | Koop geen kortsnuitige hond! 「RVOの情報フィルム | 短い鼻の犬を買わないでください!」 2020年8月3日
オランダの動物保護団体が作成した、「鼻の短い犬を買わないで」という啓発ビデオ。オランダでは国内の犬ブリーダーには、12品種の犬では一定以上口吻が長くなければ販売等を禁じました。しかし輸入犬については規制がありません。また飼育は違法ではありません。オランダではすでに主要な人気犬種は、輸入比率は70%を超えています。これらの犬種は、更に輸入犬が取って代わるでしょう。EU域内では国境検問所(通関事務)がありませんので、外国からのこれらの犬の輸入の禁止はほぼ不可能です。
(参考資料)
・ヨーロッパの動物愛護事情 vol.1…オランダで鼻の低すぎる犬の繁殖を禁止する法律が施行
〜
この記事では、「オランダ政府が、パグやブルドッグ、フレブルなどおよそ20種において、マズルの短すぎる個体を繁殖に使う事を法律で禁止」とありますが、私の前回記事、「オランダでは平らな鼻のペルシャ猫などは条件を満たさなければ繁殖禁止になった」というSippoの妄想記事、で出典を示したとおり、規制対象犬種は12種です。またこれらの犬種の繁殖を禁止しているのではなく、一定以上、口吻(マズル)の長さがあれば認められています。
この記事は、オランダの短頭種の犬の繁殖規制に関しては検索トップで表示される記事です。日本での海外の動物愛護に関する情報は、完全に正確なものはほぼ皆無です。まさに異常事態です。
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