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フランスの犬猫殺処分数は年間50万頭~牧原秀樹衆議院議員の無知蒙昧






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France/Frankreich

 記事、「日本は欧州に比べて殺処分数が多い野蛮な国」という、殺処分ゼロ議員連の牧原秀樹議員の無知蒙昧、の続きです。
 超党派の国会議員の任意団体、「殺処分ゼロ議員連」(犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟 があります。この団体に所属する国会議員のデマによる国会答弁や、前・元議員による海外の動物愛護に関するデマ情報の拡散は目に余るものがあります。また昨年は、動物取扱業者に対する数値基準を法制化する環境省の方針に応じて「要望書」を作成しましたが、「出典とした法令にはそのような規定はない」、「そのような法令、行政指導等が存在しない」、「誤訳」などの満載で、見るに堪えない内容です。まさに動物愛護に関する嘘プロパガンダ拡散団体で、日本の動物福祉の後退に大いに貢献しました。殺処分ゼロ議員連の創立当時から重要なメンバーである牧原秀樹衆議院議員も驚くべきデマ情報を拡散しています。今回はフランスの犬猫殺処分の多さについて書きます。



 牧原秀樹議員は、新年あいさつ - サンフロント 21懇話会 2015年1月25日(静岡新聞社が開催した懇談会と思われる)で、「日本は欧州諸国と比べて犬猫殺処分数が多く、欧州各国から野蛮な国と非難されている」という趣旨の発言を行っています。以下に引用します。


牧原:動物に関しては特に欧州が厳格で、日本の殺処分数を聞いたら「なんて野蛮な国だ」と思うに違いありません。(19ページ)


 牧原秀樹議員の、「動物に関しては特に欧州が厳格で、日本の殺処分数を聞いたら『なんて野蛮な国だ』と思うに違いありません」との発言ですが、「日本はヨーロッパ諸国に比べて著しく犬猫の殺処分数が多い」という意味になります。
 主語が「欧州」などと大きくなるのは大概嘘つきか、無知のどちらかですが、牧原秀樹議員のこの発言も例外ではありません。牧原秀樹議員がこの発言を行ったのは2015年(平成27年)ですが、平成27年度の日本の犬猫殺処分数は約8万3,000頭です。対して同時期、もしくは新しい推計値で、この数よりはるかに多い犬猫の殺処分を行っているヨーロッパの国が多数あります。

 例えば日本の人口の約半分のフランスでは、年間50万頭の犬猫を殺処分しています(2012年と2019年推計)(*5)。この数は、人口比で2015年の日本の犬猫殺処分数8万3,000頭の、人口比で12倍以上になります。以下に、それを裏付ける資料から引用します。


Mein erstes Mal: Einen Hund adoptieren 「私の初めての経験:犬を養子に迎えること」 2019年2月25日(ドイツ語記事)

Dort wird die Zucht von Haustieren kaum von Gesetzen überwacht.
Jeder züchtet also wie er mag, das drückt die Preise.
In fast jedem Gartenmarkt kann man für wenig Geld junge Hunde kaufen.
Auch viele Rassehunde werden ausgesetzt, sie kosten ja nicht viel.
Von der Kommunalpolizei eingefangen, landen sie dann in einer der rund 500 offiziellen Auffangstationen des Landes.
Alle Gemeinden in Frankreich müssen solche „fourrières“ unterhalten.
Diese sind aber nicht selten in einem extrem schlechten Zustand und hoffnungslos überfüllt.
Tiere, die in den „fourrières“ bleiben müssen, werden nach acht Tagen eingeschläfert.
Offizielle Zahlen über die Anzahl der Tötungen gibt es keine, inoffizielle Schätzungen gehen von bis zu 500.000 Tieren pro Jahr aus.

フランスでは、飼育動物(犬)の繁殖は法律によってほとんど監視されていません。
だから誰もが好き勝手に犬を繁殖し、それは犬の価格を下げます。
フランスではほとんどすべてのガーデンセンターの売り場で、少しのお金で幼い犬を買うことができます。
フランスでは犬の繁殖では多くの費用がかからないので、血統書付きの犬も多くは捨てられます。
それらの犬は地元の警察に捕らえられた後に、フランス国内の約500ある、公的な犬収容所の1つにたどり着きます。
フランスのすべての自治体は、そのような「フォーリエール」(公的な犬猫受け入れ施設)を維持する義務があります。
しかしここはしばしば非常に悪い状態で、絶望的なほど過密状態になっています。
「フォーリエール」に収容されなければならない動物は、8日後に安楽死させられます。
殺処分数に関する公の数字はありませんが、公表値ではない推定では、年間最大50万頭の動物が殺処分されています。



Die Situation der Tiere in Frankreich DAS STILLE LEIDEN UND TÖTEN DER TIERE 「フランスの動物の状況 物言わぬ動物の苦しみと殺害」(ドイツ語記事)

Im Bereich von Tierhaltung und Tierschutz in Frankreich herrschen katastrophale Misstände.
Im Land von Tierquälereien werden streunende Hunde und Katzen oftmals einfach eingefangen und getötet, in einigen Regionen sind sie sogar zum Abschuss durch Jäger freigegeben.
Der Schutz von Tieren nicht den Stellenwert, den man von einem europäischen Rechtsstaat im 21. Jahrhundert erwarten kann und fordern muss.
Täglich landen neue Tiere -auffällig viele davon sind Rassetiere- in den Auffangstationen.
In Frankreich ist es gesetzlich erlaubt, eingefangene oder aufgefundene Tiere nach Ablauf von zehn Tagen einzuschläfern, wenn sich kein Besitzer findet.
Und die Chance auf eine neue Familie haben die Tiere dort kaum, da Vermittlungen sehr selten sind.
Es gibt einfach ein zu großes Angebot an „neuen“ Tieren.
Besonders in den vielen ländlichen Regionen Frankreichs vermehren sich Hunde und Katzen unkontrolliert, da die Besitzer ihre Tiere nicht kastrieren lassen, und die Nachkommen zu Streunern werden.
Diese Tiere landen dann in Auffangstationen, den "fourrières".
Des weiteren ist es in Frankreich üblich, Hunde- und Katzenwelpen auf Märkten oder in Tiergeschäften zu verkaufen.
Denn die Kosten für die Unterbringung und Verpflegung werden von der Gemeinde nur für die ersten zehn Tage bezahlt.
Zudem sind die Zwinger fast das ganze Jahr völlig überfüllt, sodass eine Einschläferung einiger Tiere fast unumgänglich ist.
Große, dunkle, alte oder kranke Tiere haben kaum eine Chance zur Vermittlung, also auch kaum eine Chance zu überleben.
Diese werden nach Ablauf der Frist eingeschläfert.
Informierte Kreise berichten von 500.000 getöteten Tieren im Jahr!

フランスの飼育動物と動物福祉の分野には絶望的な不満があります。
動物虐待の地フランスでは、野良犬や野良猫は単に捕らえられて殺されることが多く、一部の自治体では、ハンターが射殺することすら許可されています。
フランスは動物の保護においては、21世紀のヨーロッパの憲法国家に期待すべき、そして要求しなければならない地位を持っていません。
毎日新しい犬猫の動物(かなりの数が血統書付きの動物)が動物保護施設に行きつきます。
フランスでは飼い主が見つからない場合、捕獲または発見された犬猫を10日後に安楽死させることは合法です。
そして譲渡は非常にまれであるため、犬猫は保護施設では新しく家族に向かい入れられるチャンスがほとんどありません。
「新しい」犬猫の供給が多すぎるからです。
犬や猫は、特にフランスの多くの農村地域では飼い主が避妊去勢手術を行うことはなく、生まれた子犬子猫が野良になるために制御不能に繁殖します。
その後に、これらの動物は犬猫受け入れ施設「フォーリエール(犬猫の公的収容所)」にたどり着きます。
フランスでは、フリーマーケットやペットショップで子犬や子猫を売ることも一般的です。
動物収容所での収容費用と餌代は、最初の10日間だけ市町村が負担します。
さらに犬舎はほぼ一年中、全くと言っていいほど過密状態なために、一部の動物は安楽死させなければなりません。
大型犬、黒い犬猫(註 ヨーロッパでは黒い犬猫は嫌われる)、高齢、または病気の犬猫は譲渡されることはほぼありませんので生き残る機会はほとんどありません。
これらの犬猫は期限後に安楽死されます。
業界の情報に基づけば、フランスでは毎年50万頭の動物が殺害されています。



 「フランスでは年間50万頭の犬猫が安楽死(殺処分される」ですが、牧原秀樹議員の「牧原:動物に関しては特に欧州が厳格で、日本の殺処分数を聞いたら『なんて野蛮な国だ』と思うに違いありません」(つまり「日本はヨーロッパ諸国に比べて著しく犬猫の殺処分数が多い」という意味になります)発言があった2015年当時と比べれば、フランスは人口比で日本の12倍以上の犬猫を殺処分していることになります。さらに日本は犬猫の殺処分数は激減しており、直近の平成31年度の犬猫殺処分数の32,743頭と比較すれば、フランスは人口比で約30倍もの犬猫を殺処分していることになります。
 したがって牧原秀樹議員の、「牧原:動物に関しては特に欧州が厳格で、日本の殺処分数を聞いたら『なんて野蛮な国だ』と思うに違いありません」との発言は、事実に全く反します。牧原秀樹議員は無知蒙昧無学でこのような荒唐無稽な発言を行ったのか、意図的なデマ情報で世論を誤誘導しようとしたのはか不明です。しかし国会議員として立場からは、このようなデマ情報の流布は悪質と言わざるを得ません。牧原秀樹議員は「殺処分ゼロ議員連」の中心メンバーですが、この団体に所属する国会議員のデマ情報の拡散もあまりにもひどいです。これらは私は過去記事にしています。次回以降では、フランス以外のヨーロッパでの殺処分を多く行っている国について取り上げます。フランス以外でも極めて犬猫の殺処分数が多い国がヨーロッパにはあります。


(動画)

 stop euthanasie 「安楽死をやめよ」。2012/04/04 に公開。フランス語による、フランスの犬猫殺処分に反対するビデオ。閲覧注意。犬猫の殺処分シーン有り。このビデオでも、「フランスにおける年間の犬猫殺処分数は50万頭」とされています(フランス語)。




(動画)

 パリ市内には、一大ペットショップ集積地があります。新年あいさつ - サンフロント 21懇話会 2015年1月25日(静岡新聞社が開催した懇談会と思われる)での浅田美代子氏の発言、「生体販売とかは先進国ではもうやっていません。日本のようなゲージがあって、その中に子犬がいるようなショップは一切ありません。生体販売は禁止しています。米国ロサンゼルスもそうなりましたし、フランス、英国などにはありません」
 本当にこの方の知能と精神は正常なのかと疑います。Cage を「ゲージ」という、動物愛護専門家をアドバイザーにしている殺処分ゼロ議員連もお笑いです。盛りを過ぎた芸能人に荒唐無稽なデマ、バカ話を聞きたくて助平心でアドバイザーや講師を彼女らに依頼する国会議員。もう醜悪で腐敗臭がプンプン、嘔吐しそう。元ポルノ女優の杉本彩氏が「殺処分ゼロ議員連」のお勉強会で脱ぐとでも国会議員は期待したのか(笑)。殺処分ゼロ議員は歳費を返上すべき。これが日本の動物愛誤の実情。




(動画)

 80% des chiens récupérés par la fourrière de Sainte-Marie finissent euthanasiés 「フランス サントマリーの公的犬収容所では80%の犬が安楽死(殺処分)される」 2018年7月4日

 日本の令和2年度公表の犬の公的殺処分率は17パーセントにすぎません(犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況 環境省)。フランスは殺処分数も殺処分率も、日本よりはるかに多く高いのです。

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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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