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アメリカの犬の死因の71%は安楽死であり、アニマルシェルターでの殺処分数は人口比で日本の46倍






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(summary)
About 75 percent of the cause of death in the US of dogs are euthanized by a veterinarian (lethal disposal).


 記事、
イギリスの犬の死因の8割は安楽死~「殺処分数」の国際比較は無意味
続・イギリスの犬の死因の8割は安楽死~「殺処分数」の国際比較は無意味
日本では飼主が犬の安楽死を獣医師に依頼することはほぼない根拠~「殺処分数」の国際比較は無意味、の続きです。
 「日本は犬猫の殺処分数が多い動物愛護後進国だ」と主張する方が大変多いです。しかしそのような方に限って「殺処分」の定義を明確にしていません。殺処分の定義が不明確なまま感覚的に、さらに原典も調べずに「日本は犬猫の殺処分数が多い」と非難する人が多いのです。しかしアニマルシェルター(公営私営含めて)での犬猫の殺処分数に限っても、ヨーロッパでは人口比で日本の数十倍の国がいくつかあり、北米ではアメリカは約18倍、カナダの犬の殺処分数は約380倍です。アニマルシェルターでの殺処分数がありながら、公開を行っていない国(ドイツなど)があります。また民間人ハンターや警察官による合法的な駆除、統計に表れない飼い主が獣医師に依頼する安楽死を殺処分数に含めれば、殺処分数の正確な数の国際比較はほぼ不可能です。例えばアメリカの犬の死因の71%が飼い主が獣医師に依頼する安楽死です。しかもアニマルシェルターでの殺処分数は犬は67万頭で、人口比で日本の46倍です。殺処分の実数は大変多いです。



 連載記事では、公表された「公的なアニマルシェルター(日本ではいわゆる「動物愛護センター」などという名称の公的な犬猫の動物収容所)内での犬猫殺処分数」だけで国別の殺処分数を比較することは無意味である理由を述べました。国により犬猫の殺処分の法律制度が大きく異なるからです。例えば、公的なアニマルシェルターでの公的殺処分がありながら非公開で公的な統計がないドイツがあります。野良犬猫は公的なアニマルシェルターに収容しても、飼主からの引き受けを行わず、民間シェルターで引き受ける国(ドイツ、イギリス)では、民間での殺処分は相当数行っていますが、その数値は「寄付金集め」のために低く公表されることが多く、信頼性が低いのです。また非公開の施設も多いです。
 アニマルシェルターという施設内の殺処分のみならず、警察官が市中の犬などを「制度として」駆除するドイツは、年間犬などの動物を1万3,000頭以上を射殺しています。これも殺処分に含めるべきです。さらに犬猫の狩猟を法律で合法として、多くの犬猫が狩猟駆除されているドイツやオーストリアがあります。また飼主が獣医師に依頼して犬猫の安楽死を依頼するのも殺処分に含めるのが妥当と思います。そのうえで連載記事では、「イギリスでは飼主が獣医師に依頼する犬の安楽死が大変多く、約80%の犬の死因が安楽死である。その数値に基づけば、イギリスでは民間獣医師による犬の殺処分数は人口比で日本の犬の公的殺処分数の約280倍になる」と述べました。

 今回記事では、アメリカ合衆国の飼主が獣医師に依頼する安楽死率と、アニマルシェルターでの殺処分数を取り上げます。まずアメリカ合衆国の飼犬の死因で飼主が獣医師に安楽死を依頼する割合は71%(*1)とされています。またアメリカ合衆国でアニマルシェルターで殺処分される犬の数は年間67万頭です(2018年)。これは日本の公的殺処分と近いと思いますが、日本の犬の公的殺処分数は年間5,635頭です(2020年度)。なおアメリカの犬の平均寿命は10歳~13歳の間で、中心値では11歳台です。対して日本の犬の平均寿命は14.44歳です。これらの数値から、日本では飼主が獣医師に安楽死を依頼する数は極めて少ないと思われます。
 アメリカ合衆国ではアニマルシェルターで殺処分される犬の数は日本と比べて人口比で46倍(註 犬だけの数値。猫も含めればアメリカ合衆国の殺処分数は人口比で日本の約18倍)(*2)と極めて多いですが、さらに飼主が私的に獣医師に依頼する安楽死も大変多いのです。日本は国際比較では、大変犬の殺処分の実数が少ない国です。以下に根拠となる資料から引用します。

(*1)
Exceptional Longevity in Pet Dogs Is Accompanied by Cancer Resistance and Delayed Onset of Major Diseases  2003年12月1日
特定の品種に限った調査では75%という数値がある。

(*2)
犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(動物愛護管理行政事務提要より作成)   対象期間:平成31年4月1日~令和2年3月31日(2019年4月1日~2020年3月31日)環境省
この資料によれば直近の日本の犬猫殺処分数は犬5,635頭、猫27,108匹。後に示すアメリカ合衆国のシェルター内での犬猫殺処分は2018年で犬67万頭、猫86万頭であり、アメリカ合衆国の犬の殺処分数は人口比で日本の約46倍、犬猫の合算では約18倍。アメリカ合衆国以外との比較でも、日本の殺処分は猫に偏って多い


The Veterinary Journal Volume 198, Issue 3, December 2013, Pages 638-643 The Veterinary Journal Longevity and mortality of owned dogs in England 「獣医ジャーナル(獣医学の学術誌) イングランド(註 イギリス構成国のうち、イングランドでの調査である)で飼われている犬の寿命と死亡率 」 2013年

・上記の論文抜粋
Longevity and mortality of owned dogs in England 「イングランドで飼育されている犬の寿命と死亡率」 2013年 260行目から

The euthanasia value for the current study (86.4%) exceeds the results of a UK owner survey reporting 52% euthanasia (Michell, 1999) and a US online surveillance study of veterinary surgeons reporting 71% euthanasia (Gobar, 1998) and a US referral study showing 68.5% and 70.2% euthanasia for purebreds and crossbreds respectively (Patronek et al., 1997).

現在(2013年)のイギリスでの犬の安楽死に関する研究の値(86.4%)は、1999年(Michell)による研究のイギリスUK)での調査結果52%、および1998年(Gobar)のアメリカ合衆国でのオンラインでの調査研究の71%、1997年(Patronek et al)のアメリカ合衆国での犬の安楽死調査での純血種68.5%と雑種70.2%の結果を上回っています。



Topics›Pet ownership in the United States› PET EUTHANASIA Pet Euthanasia Has Declined Sharply In The U.S. 「トピック アメリカ合衆国でのペットの飼主 ペット安楽死 ペットの安楽死はアメリカ合衆国では急激に減少しました 」2018年4月11日

Currently, some 1.5 million shelter animals are euthanized every year (670,000 dogs and 860,000 cats).
Even though that may seem like a shockingly large figure, it actually represents a sharp decline on the number of animals euthanized a decade ago. Back in 2012, the total figure was 2.6 million while in 2009, it was 3.7 million.
Today's rate is also a far cry from the 1970s when the number of cats and dogs euthanized in the U.S. stood at over 20 million.

現在、(アメリカ合衆国では)毎年約150万頭のアニマルシェルターの動物が安楽死させられています(67万頭の犬と86万匹の猫)
それは驚くほど多い数字のように見えるかもしれませんが、実際には10年前に安楽死させた動物の数から急激に減少したことを表しています。
2012年には260万頭、2009年には370万頭でした。
またアメリカ合衆国で安楽死させた猫と犬の数が2,000万頭を超えた1970年当時の数値とは、かけ離れて少なくなっています。



Top 10 dog breeds that live the longest 「長生きする犬のトップ10」 

Dogs have an average lifespan of 10 to 13 years at best.

犬の平均寿命はせいぜい10年から13年の間です。



(画像)

 IN-HOME PET EUTHANASIA 「自宅でのペットの安楽死」から。

 アメリカ合衆国では、「出生安楽死」を行う獣医師や会社の広告が多数あります。写真は「出張ペット安楽死」のための自動車です。ペット葬儀社の取次も行っており、料金が明記されています。アメリカ合衆国では、一般的に飼い主が犬などのペットの安楽死を獣医師に依頼している証拠でしょう。

アメリカ 出張安楽死


 次回記事では、ドイツの犬の死因について取り上げます。ドイツの犬の死因は、90%が獣医師に依頼する安楽死という資料が複数あります。驚くべき高率です。
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

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