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日本では飼主が犬の安楽死を獣医師に依頼することはほぼない根拠~「殺処分数」の国際比較は無意味






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(summary)
About 80 percent of the cause of death in the UK of dogs are euthanized by a veterinarian (lethal disposal).


 記事、
イギリスの犬の死因の8割は安楽死~「殺処分数」の国際比較は無意味
続・イギリスの犬の死因の8割は安楽死~「殺処分数」の国際比較は無意味
の続きです。
 「日本は犬猫の殺処分数が多い動物愛護後進国だ」と主張する方が大変多いです。しかしそのような方に限って「殺処分」の定義を明確にしていません。殺処分の定義が不明確なまま感覚的に、さらに原典も調べずに「日本は犬猫の殺処分数が多い」と非難する人が多いのです。しかしアニマルシェルター(公営私営含めて)での犬猫の殺処分数に限っても、ヨーロッパでは人口比で日本の数十倍の国がいくつかあり、北米ではアメリカは約18倍、カナダの犬の殺処分数は約380倍です。アニマルシェルターでの殺処分数がありながら、公開を行っていない国(ドイツなど)があります。また民間人ハンターや警察官による合法的な駆除、統計に表れない飼い主が獣医師に依頼する安楽死を殺処分数に含めれば、殺処分数の正確な数の国際比較はほぼ不可能です。例えばイギリスの犬の死因の8割が飼い主が獣医師に依頼する安楽死で、殺処分の実数は大変多いです。対して日本では飼主が犬の安楽死を獣医師に依頼することはまずないと思われます。その根拠について述べます。



 前回前々回記事では、公表された「公的なアニマルシェルター(日本ではいわゆる「動物愛護センター」などという名称の公的な犬猫の動物収容所)内での犬猫殺処分数」だけで国別の殺処分数を比較することは無意味である理由を述べました。国により犬猫の殺処分の法律制度が大きく異なるからです。例えば、公的なアニマルシェルターでの公的殺処分がありながら非公開で公的な統計がないドイツがあります。野良犬猫は公的なアニマルシェルターに収容しても、飼主からの引き受けを行わず、民間シェルターで引き受ける国(ドイツ、イギリス)では、民間での殺処分は相当数行っていますが、その数値は「寄付金集め」のために低く公表されることが多く、信頼性が低いのです。また非公開の施設も多いです。
 アニマルシェルターという施設内の殺処分のみならず、警察官が市中の犬などを「制度として」駆除するドイツは、年間犬などの動物を1万3,000頭以上を射殺しています。これも殺処分に含めるべきです。さらに犬猫の狩猟を法律で合法として、多くの犬猫が狩猟駆除されているドイツやオーストリアがあります。また飼主が獣医師に依頼して犬猫の安楽死を依頼するのも殺処分に含めるのが妥当と思います。そのうえで前回前々回記事では「イギリスでは飼主が獣医師に依頼する犬の安楽死が大変多く約80%の犬の死因が安楽死である。その数値に基づけば、イギリスでは民間獣医師による犬の殺処分数は人口比で日本の犬の公的殺処分数の約280倍になる」と述べました。

 上記の私の分析に対して「日本でも資料がないだけで、飼い主が獣医師に犬を安楽死させる数は大変多いのだ」と反論する人がいるでしょう。今回記事では、「日本では飼主が獣医師に安楽死を依頼する数は極めて少ない」根拠について述べます。その根拠とは「犬の平均寿命」です。日本では、犬の平均寿命は14.44歳です。対してイギリスの犬の平均寿命は10歳なのです。
 イギリスよりも日本の方が小型犬比率が高いと思われ(これは信頼できる資料はありませんが)、平均寿命が長い小型犬比率が高い日本の方が犬の平均寿命の総平均がイギリスよりも長くなることは多少関係があるかもしれません。しかし4歳以上の差は、明らかにイギリスでは飼犬が自然死する前に人為的に安楽死させている割合が高いとしか考えられません。なお発展途上国のように、飼育環境が劣悪で早期で疾病により死ぬ犬がイギリスの方が日本より多いとも考えられません。以下に、イギリスと日本の平均寿命に関する資料から引用します。


Is The Average Lifespan Of Pedigree Dog Breeds In The Uk Falling?

Mortality data on 5663 deceased dogs registered with the UK Kennel Club were collected from an owner-based survey.
The overall median age at death across all breeds was 124 months [10.33 years] .
Of all deaths reported, 79.58% involved euthanasia.
The overwhelming majority of reported deaths in dogs (79.58%) in this study involved euthanasia.
These findings concur with results reported from primary-care veterinary practice in the UK which reported that 86.4% of deaths involved euthanasia.

全英ケネルクラブに登録されている5663頭の死亡犬の死亡率データは、飼い主ベースの調査から収集されました。
すべての品種の全体的な死亡年齢の中央値は124か月[10.33歳]でした。
報告されたすべての死亡のうち、79.58%が安楽死に関与していました。
この研究で報告された犬の死亡の圧倒的多数(79.58%)は安楽死に関係していました。
これらの調査結果は、死亡の86.4%が安楽死に関係していると報告した英国のプライマリケア獣医診療から報告された結果と一致しています。



Is The Average Lifespan Of Pedigree Dog Breeds In The Uk Falling?

The Kennel Club started the largest survey of its kind in 2014 culminating in the release of dog’s lifespan information in the back end of 2016.
What the survey found was that the average lifespan of a dog has come down from 11 years to ten years in just a decade.

全英ケネルクラブ(The Kennel Club)は、2014年に飼犬の平均寿命等の最も広範囲な調査を開始し、2016年終わりに犬の平均寿命情報を発表しました。
調査の結果、犬の平均寿命はわずか10年で11年から10年に短縮されました。


 先の論文の、Is The Average Lifespan Of Pedigree Dog Breeds In The Uk Falling? の基となる調査です。論文にあるとおり犬の疾患はあるものの、直接の死因は安楽死が79.58%ということです。


 「イギリスの犬の平均寿命が10歳、日本の犬の平均寿命は14.44歳」。この事実はイギリスが先進国であり、獣医療も充実していることから、発展途上国のように感染症やけがなどでの無治療で犬が早く死んでいるとは考えられません。
 先に引用した論文の記述である通り、「犬の安楽死率が79.58%」と高いことから、犬が10歳程度になり、疾患の発症(それが十分治療可能であったとしても)や動きが緩慢になった、ボケてきたなどの些細な理由でも、イギリスでは多くの飼主が獣医師に安楽死を依頼したことを意味します。
 対して日本の犬の平均寿命は14.44歳です(*1)。これは犬の自然死の寿命にほぼ一致します。つまり日本の犬の飼主は犬が病気になったとしてもできるだけ治療を行い、延命に努力したということを意味します。日本の犬の平均寿命の長さから考慮すれば、日本では飼主が獣医師に安楽死を依頼することは極めてまれと考えざるを得ません。

 「飼主が民間の獣医師に安楽死(人為的な致死処分=殺処分)を依頼する」ことは、もちろん殺処分数の統計には反映されません。これも厳然とした殺処分です。なぜならば日本では保健所が不要犬猫の引き取りを飼い主から行っており、それは民間の獣医師が犬猫等の安楽死処置をするのとまったく意味が同じだからです。
 イギリスでは飼犬の数と平均寿命により、推定で年間80万頭の犬が民間獣医師により安楽死処置(=殺処分)されていると推測されます。その数は日本の公的な犬の殺処分数の約280倍です。しかしイギリスの民間獣医師による安楽死(=殺処分)は統計には全く反映されません。したがって、統計で現れた殺処分数だけを外国と比較することは全く無意味です。

(*1)
一般社団法人ペットフード協会「令和2年(2019年)全国犬猫飼育実態調査」


(画像)

 End of Life Care から。「ペットの出張安楽死」を行っているイングランド、ヨークシャーの獣医クリニック会社の広告。同様の広告はイギリスでは多数あります。これは日本でかつて行われていて行政の、「不要犬猫回収車」と変わりません。日本では行政サービスとして行政が犬猫の殺処分を行っており、多くの外国ではそれを私費で行っているにすぎません。していることは同じですが、一方では1頭残らず殺処分統計に反映されるのに対し、もう一方は全く現れません。

移動安楽死 イギリス

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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
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