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続・イギリスの犬の死因の8割は安楽死~「殺処分数」の国際比較は無意味






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(summary)
About 80 percent of the cause of death in the UK of dogs are euthanized by a veterinarian (lethal disposal).


 記事、イギリスの犬の死因の8割は安楽死~「殺処分数」の国際比較は無意味、の続きです。
 「日本は犬猫の殺処分数が多い動物愛護後進国だ」と主張する方が大変多いです。しかしそのような方に限って「殺処分」の定義を明確にしていません。殺処分の定義が不明確なまま感覚的に、さらに原典も調べずに「日本は犬猫の殺処分数が多い」と非難する人が多いのです。しかしアニマルシェルター(公営私営含めて)での犬猫の殺処分数に限っても、ヨーロッパでは人口比で日本の数十倍の国がいくつかあり、北米ではアメリカは約18倍(*1)、カナダの犬の殺処分数は約380倍(*2)です。アニマルシェルターでの殺処分数がありながら、公開を行っていない国(ドイツなど)があります。また民間人ハンターや警察官による合法的な駆除、統計に表れない飼い主が獣医師に依頼する安楽死を殺処分数に含めれば、殺処分数の正確な数の国際比較はほぼ不可能です。今回記事では前回記事に続き、イギリスの犬の死因の8割が飼い主が獣医師に依頼する安楽死という事実と取り上げます。


(*1)
Pet Euthanasia Has Declined Sharply In The U.S. 2018年資料
アメリカ合衆国のシェルター内における犬猫の殺処分数は150万頭。人口比で日本の18倍になる。

(*2)
Some MUST READ Statistics On Canada's Pet Overpopulation Problem 「カナダのペット過密問題に関する統計を読まなければならないだろう」 2016年2月11日
カナダ全土での犬の殺処分数は60万頭で、そのうちの50万頭をケベック州が占める。人口比ではカナダでは犬の殺処分数は日本の383倍。ケベック州に限れば、犬の殺処分数は人口比で日本の1331倍


 前回記事では、イギリスでは飼犬の死因の約8割が「飼い主が依頼する獣医師による安楽死」であることを述べました。この数値は信頼性の高い学術誌に掲載された論文によるものです。以下に、その論文から引用します。


The Veterinary Journal Volume 198, Issue 3, December 2013, Pages 638-643 The Veterinary Journal Longevity and mortality of owned dogs in England 「獣医ジャーナル(獣医学の学術誌) イングランド(註 イギリス構成国のうち、イングランドでの調査である)で飼われている犬の寿命と死亡率 」 2013年

・上記の論文抜粋
Longevity and mortality of owned dogs in England 「イングランドで飼育されている犬の寿命と死亡率」 2013年 260行目から

The euthanasia value for the current study (86.4%) exceeds the results of a UK owner survey reporting 52% euthanasia (Michell, 1999) and a US online surveillance study of veterinary surgeons reporting 71% euthanasia (Gobar, 1998) and a US referral study showing 68.5% and 70.2% euthanasia for purebreds and crossbreds respectively (Patronek et al., 1997).

現在(2013年)のイングランドでの犬の安楽死に関する研究の値(86.4%)は、1999年(Michell)による研究のイギリスUK)での調査結果52%、および1998年(Gobar)のアメリカ合衆国でのオンラインでの調査研究の71%、1997年(Patronek et al)のアメリカ合衆国での犬の安楽死調査での純血種68.5%と雑種70.2%の結果を上回っています。



Canine Medicine and Genetics Longevity and mortality in Kennel Club registered dog breeds in the UK in 2014 「犬の医学と遺伝学(学術誌) 2014年の全英でケネルクラブに登録された犬種の寿命と死亡率」 2018年

Mortality data on 5663 deceased dogs registered with the UK Kennel Club were collected from an owner-based survey.
The overall median age at death across all breeds was 124 months [10.33 years] .
Of all deaths reported, 79.58% involved euthanasia.
The overwhelming majority of reported deaths in dogs (79.58%) in this study involved euthanasia.
These findings concur with results reported from primary-care veterinary practice in the UK which reported that 86.4% of deaths involved euthanasia.

UK Kennel Clubに登録されている5663頭の死亡犬の死亡率データは、飼い主ベースの調査から収集されました。
すべての品種の全体的な死亡年齢の中央値は124か月[10.33歳]でした。
報告されたすべての死亡のうち、79.58%が安楽死に関与していました。
この研究で報告された犬の死亡の圧倒的多数(79.58%)は安楽死に関係していました。
これらの調査結果は、死亡の86.4%が安楽死に関係していると報告した英国のプライマリケア獣医診療から報告された結果と一致しています。



 最初に引用した論文では、「イングランドでの飼犬の死因の86.4%が獣医師による安楽死」であり、後に引用した論文では79.5%です。イギリス全土の犬の飼育数は1,010万頭とされ、またイギリスの犬の平均寿命は約10歳です。これらの数値からイギリスでは年間に死ぬ犬の数は1,000万頭程度と推測されます。そのうちの約80%が獣医師による安楽死で死ぬとすれば、その数は80万頭です。
 日本の犬の公的殺処分数は、この数は、2020年度の日本の犬の公的殺処分数の人口比で約280倍になります。日本では、飼い主が獣医師に安楽死を依頼する数は極めて少ないと思われます。日本での犬の死因の安楽死割合の調査はありません。しかし犬の平均寿命から考察すれば、日本では飼犬の人為的な安楽死はほぼないと思われます。イギリスでは犬の平均寿命は約10歳ですが、日本の犬の平均寿命は自然死寿命を超える14.44歳です。このことから犬の平均寿命が短いイギリスでは天命を全うする前に「老化で手がかかる」という理由で10歳を超えたあたりから、飼い主は犬を安楽死させることが多いと考えられます。
 日本では小型犬の割合がイギリスより多いと推測され、その点も犬の平均寿命の長さに影響していることは否めません。しかし4歳以上の差は、やはりイギリスは人為的な致死処分、「飼い主が獣医師に安楽死を依頼する」割合が日本よりはるかに高いと判断せざるを得ないのです。次回記事では、犬の平均寿命と、安楽死の関係について考察します。


(画像)

 How Much to Euthanise a Dog UK? 「イギリスで犬を安楽死させるにはどのくらい費用が掛かりますか?」から。

How much to euthanise a dog UK: On average, having a large dog euthanised at a veterinary clinic (typically including communal cremation) will cost approximately £80 to £200.
We have a specially trained vet on call 24/7, every day of the year, to ensure our home dog euthanasia service is available to you whenever needed.

イギリスで犬を安楽死させる金額:平均して獣医診療所(通常は集団火葬の費用を含みます)で大型犬を安楽死させるには、約80ポンドから200ポンドの費用がかかります。
特別に研修を受けた獣医師が当社では24時間年中無休で待機しており、必要なときにいつでもご自宅で犬の安楽死サービスを利用できるようにしています。


 獣医師の犬の出張安楽死サービスの見積もりと獣医師の派遣サービスサイト。要するに日本によくある、アンテナ工事などの複数の工事業者を組織化したポータルサイトで、見積もりと工事業者の派遣を行うのと同じシステムです。犬などの安楽死を行う獣医師では、同様のサイトは日本ではありえません。それだけイギリスでは犬などのペットの安楽死の依頼が一般的ということです。

イギリス 出張安楽死
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

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