「外来生物の猫を根絶させれば在来生物の生息数は回復する」多くの実例~政府文書

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現在日本では、多くの島嶼で猫による希少な在来生物の食害が大きな問題になっています。固有種のアマミノクロウサギなどが猫に食害されている奄美大島と徳之島では、猫愛誤活動家が環境省の猫捕獲事業に反対しています。捕獲した猫は飼猫として譲渡する方針で、殺処分はゼロです。しかし「殺処分を行う」というデマを流し、さらに愛誤国会議員は「猫の駆除による生態系回復のエビデンスはない」という驚くべきデマにより猫捕獲事業を妨害しています。しかし「猫の捕食被害を受けている在来生物の生息地での生態系回復は猫を駆除、根絶することにより劇的に回復する」、さらに「猫の捕食被害を受けている在来生物の生息地での生態系回復のためには猫の駆除根絶しか方法はない」が国際的な定説であり、実証されています。それらは多くの論文に著され、また各国の政府も表明しています。
サマリーで示した、愛誤国会議員の「猫駆除により生態系が回復するというエビデンスはない」という、驚くべき悪質なデマはこちらです。串田誠一衆議院議員のツイッターから、以下にスクリーンショットを示します。
サマリーで述べた通り、「猫の捕食被害を受けている在来生物の生息地での生態系回復は猫を駆除、根絶することにより劇的に回復する」、さらに「猫の捕食被害を受けている在来生物の生息地での生態系回復のためには猫の駆除根絶しか方法はない」が一貫して国際的な定説であり、実証されています。それらは多くの論文に著され、また各国の政府も表明しています。
(画像)
衆議院議員 串田誠一(くしだ誠一) 日本維新の会 横浜市 旭区 保土ケ谷区 から。

それでは順を追って、「猫の捕食被害を受けている在来生物の生息地での生態系回復は猫を駆除、根絶することにより劇的に回復する」、さらに「猫の捕食被害を受けている在来生物の生息地での生態系回復のためには猫の駆除根絶しか方法はない」との学術論文や各国政府の公文書などを挙げていきます。今回は外国の政府の公文書を取り上げます。しかしこれらの文書はそれこそ「履いて捨てるほど」多数ありますので、ご紹介できるのはごく一部です。
対して「猫の食害を受けている希少な在来生物の個体数回復では、猫駆除による効果はない」というエビデンスは、私は一つも確認していません。串田誠一議員らはむしろ、「猫駆除は生態系回復には効果がない」というエビデンスを挙げるべきではないでしょうか。「対象面積が広いと根絶は困難である」という論評はあります。しかし駆除を否定するものはなく、「より効率的な猫駆除のメソッドの導入が必要であろう」としています。そのためにオーストラリアは猫殺害ロボットやドローンによる毒餌散布、在来生物には効果がない猫だけを殺害する毒餌などの新しい手法を国家事業で開発しています。
・The history of mammal eradications in Hawai`i and the United States associated islands of the Central Pacific Hess, S.C.; and J.D. Jacobi. 「中部太平洋のアメリカ合衆国に属する島々とハワイ諸島における(外来悪性)哺乳類の根絶の歴史」 2011年 (アメリカ連邦政府文書)
abstract Many eradications of mammal taxa have been accomplished on United States associated islands of the Central Pacific, beginning in 1910. Commonly eradicated species are rabbits (Oryctolagus cuniculus), rats (Rattus spp.), feral cats (Felis catus), and several feral ungulates from smaller islands and fenced natural areas on larger Hawaiian Islands.
Vegetation and avifauna have demonstrated dramatic recovery as a direct result of eradications.
table 1
Mammal eradications from U.S. administered islands of the Central Pacific.
Cats
Baker 164(Area ha) 1937 1960s( Year )Direct pursuit-hunting(Introduced Eradicated Method)
Howland 184 1937 1986 Shooting, trapping
Jarvis 450 1885? 1937 Died out 1990 Shooting, trapping, poisoning, virus
Wake 737 1960s 2004 Shooting, trapping
Feral cats continue to present challenges to managers of natural areas on islands where they are known to prey on birds,
but there is little prospect for island-wide eradication.
Cats were eradicated from Baker Island in 1964, Howland Island in 1987, and Jarvis Island in 1990.
Hunting on Baker and Howland sufficed, but Jarvis also required trapping, poisoning, and feline panleucopaenia virus to a limited extent .
Feral cat eradication was completed on Wake Atoll in 2004 by Marine Endeavors.
哺乳動物に分類される動物種群においては多くの根絶が、 中部太平洋のアメリカ合衆国に属する島嶼で達成されてきました。
1910年から一般的に根絶種とされたウサギ(Oryctolagus cuniculus=イエウサギ)から始まり、ラット(ドブネズミ属)、野良猫(Felis catus=イエネコ)、そして小さな島々と、大きなハワイ諸島でフェンスで囲まれた自然地域での野生化した数種の有蹄類です。
植生と鳥類相は、(有害外来哺乳類の)根絶の直接の効果があり、劇的な回復を示しました。
表1
中部太平洋のアメリカ合衆国に属する島々において根絶された哺乳類。
猫
ベイカー島 164(根絶区域の広さ ヘクタール) 1937年~1960年代 直接狩猟により駆除(用いられた根絶方法方法)
ハウランド島 184(根絶区域の広さ ヘクタール) 1937年 射殺、わな(用いられた根絶方法)
ジャービス島 450(根絶区域の広さ ヘクタール) 1985年?1937年 1990年根絶成功 わな、毒餌、ウイルス感染駆除(用いられた根絶方法)
ウェイク島 737(根絶区域の広さ ヘクタール) 1960年 2004年 トラップ、射殺(用いられた根絶方法)
野良猫は、鳥を餌食にすることが知られていて、島の自然地域の管理者に難題を提示し続けています。
しかし、島全体の野良猫の根絶のための見通しは、ほんのわずかしかありません。
オアフ島の営巣地での、オオミズナギドリの猫の捕食は、オオミズナギドリの繁殖において全滅を引き起こしました。
猫は1964年にベーカー島、1987年にハウランド島、1990年にはジャービス島で根絶されました。
ベイカー島とハウランド島においては、猫の根絶は狩猟で十分でしたが、ジャービス島はさらに限られた範囲ではありますが、わな、毒餌、およびネコ白血病病ウイルスの感染を必要としました。
ウェイク環礁における野良猫の根絶は、海兵隊の取り組みによって、2004年に完了しました。
これは2011年に公表された、アメリカ連邦政府機関による、島嶼の猫を含めた悪性外来種哺乳類の根絶に関する資料です。多くの島嶼で猫等の根絶に成功し、根絶後は猫等の悪性外来種の食害に遭っていた在来生物の劇的な増加がみられたとしています。
なおアメリカ合衆国では、その後も島嶼等の猫などの悪性外来種により食害を受けている在来生物生息地では、根絶が一択です。射撃、わな、毒餌、ウイルス感染などの複数の手段を併用することが効果的であると結論付けています。
・Interior Awards $942,206 to Eradicate Invasive Species in Insular Areas 2020年5月20日(アメリカ連邦政府文書)
WASHINGTON – U.S. Department of the Interior Assistant Secretary Insular and International Affairs, Douglas W. Domenech today announced $942,206 in fiscal year (FY) 2020 Coral Reef and Natural Resources Initiative grants to eradicate.
Funding will be used to introduce biological control control and eradicate feral cats.
All of which are disruptive to ecological systems and impacting communities and livelihoods in the islands.
$239,922 is awarded to Island Conservation to eradicate feral cats in the Ulong Island area of the Rock Islands Southern Lagoon, an important tourist and fishing location in Palau.
Feral cat removal is a necessary next step to help solidify and achieve full recovery of plant, bird, and marine species.
アメリカ合衆国連邦内務省の島嶼および国際問題局、ダグラスW.・ドメネク氏は本日、2020会計年度(FY)のサンゴ礁と自然の資源および天然資源における(註 悪性外来種の)の根絶を主導するための補助金として、942,206ドルを発表しました。
帆の補助金は、外来生物の防除の導入とノネコ野良猫の根絶に用いられます。
これらの動物はすべて生態系を破壊し、島の地域社会や生活に影響を与えます。
パラオの重要な観光と釣りの名所であるロックアイランド南部ラグーンのウロン島地域で野良猫を根絶するための、23万9,922ドルが島の保全対策として支給されます。
野良猫の除去は、植物、鳥、海洋生物の完全な回復を達成させ、それを固定化させるために支援するのに必要な次のステップです。
これはアメリカ連邦政府機関の2020年の資料です。島嶼におけるノネコ野良猫の根絶に対する補助金の支給の公表ですが、この中では「ノネコ野良猫の根絶は生態系の完全な回復に必要である」と述べています。
・Christmas Island feral cat eradication 「クリスマス島でのノネコ野良猫の根絶」 最終更新2017年 オーストラリア連邦政府
This project involves practical action to improve the long-term viability of Christmas Island’s native biodiversity, including recovery of 10 listed threatened species, through eradication of stray and feral cats.
The first island-wide deployment of Eradicat® feral cat baits was completed, with over 16,000 baits deployed through the forest during June and October 2015.
At the same time a baiting and trapping program was carried out by WA Department of Parks and Wildlife.
2016 concentrated on targeted areas of the island and also incorporated shooting and trapping to capture feral cats wary of baits.
The program to de-sex and register cats in town is complete, and domestic pet cats are no longer breeding.
No further cats are allowed onto the island as pets.
Through baiting in settled areas, more than 600 feral cats have already been removed.
This resulted in great benefits for seabirds, with a 90 per cent jump in breeding success for the red-tailed tropicbird which nests in nearby cliffs.
このプロジェクトには、野良猫やノネコの根絶を通じて、リスト化されている10種の絶滅危惧種の個体数回復など、クリスマス島の固有種の生物多様性の長期的な存続の可能性を改善するための実践的な活動が含まれます。
エラディキャット(註 オーストラリア連邦政府が開発した、猫だけを殺傷する毒餌。在来生物には害がない)というノネコ野良猫の毒餌が2015年6月から10月の間に16,000個が森全体に散布され、島全体での最初の散布が完了し、した。
同時に、西オーストラリア州公園野生生物局によって、毒餌とわな捕獲プログラムが実施されました。
2016年は島の特定の対象地域に集中し、餌を警戒するノネコ野良猫のために、わなでの捕獲と射殺も取り入れました。
町の猫を不妊化して登録するプログラムは完了し、飼い猫はもう繁殖していません。
ペットとして島に猫を持ち込むことはできません。
猫が生息している場所での毒餌散布により、600匹以上の野良猫がすでに駆除されています。
これにより海鳥に大きな利益がもたらされ、近くの崖に巣を作る、レッドテイルトロピカル鳥の繁殖成功率が90%向上しました。
このオーストラリア連邦政府文書に取り上げられているクリスマス島を含めて、オーストラリア政府は「5つの重点的な島で2030年までに完全に猫を根絶させる」ことを計画しています。これはノネコ野良猫は毒餌、射殺、わななどを用いて完全に駆除することと、飼い猫は全て不妊去勢を義務付け、新たに猫をペットとして島に持ちことを禁止するという内容です。
(動画)
「オーストラリア連邦政府プロジェクト 5つの重点島で2030年までに完全に猫をなくす島」の1つであるカンガルー島で「猫駆除ボランティア」に励む島民たち。オーストラリアでは連邦政府、州政府、自治体がそれぞれノネコ野良猫の根絶のために駆除事業をしていますが、それよりも貢献が大きいのは民間人の「猫駆除ボランティア」です。
Shooting Cats: Australia's War On Feral Cats 「猫の射殺:オーストラリアでの猫戦争」 2018/12/13公開(残酷な映像あり閲覧注意)
カンガルー島の住民のバリー・グリーン氏は、個人的に猫への宣戦布告をしました。彼は猫をわなで捕らえたのちに射殺し、猫の皮をはいで帽子や小物を作ります。オーストラリアの猫駆除は公的事業よりも、むしろバリー・グリーン氏のような民間ボランティアの寄与が大きいです。
(動画)
Feral cats - Australia's native animal annihilators 「オーストラリアのノネコ野良猫」 2020年1月16日 ここでも登場の「ノネコ野良猫駆除ボランティア」のバリー・グリーン氏。
ABC Australia
Feral cats are deadly killers responsible for the extinction of more than 20 Australian native species and they carry diseases that impact the sheep industry.
ABC放送オーストラリア
ノネコ野良猫は、オーストラリアの20種以上の在来種の絶滅の原因となる致死的な殺害者であり、養羊業に悪影響を与える病気を持っています。
奄美群島の、環境省による猫捕獲事業に反対する猫愛誤らと、それに同調する愛誤国会議員らの主張、「猫と在来生物の共存が可能」という査読済みの学術論文や、政府の公文書は私は一つも確認できていません。むしろ彼らの方が、そのエビデンスを提示すべきでしょう。
なお海外では、「猫の捕食被害を受けている地域でTNRを行い猫の殺処分ゼロを目指し、希少在来生物と猫の共存を図る」ことを方針としている政府は私は確認していません。おそらく日本だけと思われます。串田誠一愛誤議員には、「日本は野良猫にやさしい海外先進国を見倣うべきだ。日本は野良猫に残酷な動物愛護先進国だ」と主張している方がいます。彼らはぜひ、「野良猫にやさしい動物愛護先進国」とやらを挙げ、具体的な施策の政府文書を原語で挙げていただきたい。
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