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オランダでは主力犬種の輸入比率は70%~西ヨーロッパでは犬ブリーダーは消滅するのか?





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(Zusammenfassung)
Netherlands/Niederlande
Bei einigen der kritischen Rassen sind bereits jetzt 70 Prozent der in den Niederlanden verkauften Welpen importiert.


 記事、スイスの犬の約半数が主に安価な東欧産輸入犬~スイスのティアハイムの犬入手シェアはほぼゼロ、の続きです。
 近年西ヨーロッパでは犬の輸入が激増しています。輸出国は比較的遅くEUに加盟した東欧諸国が主です。EU加盟国等の間では国境検問所を廃止し、人、モノ、カネの移動が自由です。そのために物価が高く、なおかつ動物保護に関する法規制が厳しいドイツ、スイス、オランダなどの犬の価格が高い国は、東欧などの物価が安く、動物保護の規制が緩い国が生産した安価な子犬の輸入が激増しているのです。ドイツでは既に年間の子犬輸入数が50万頭を超えました。これは全需要の半数を超える数です。またスイスも、現在飼育されている犬の約半数が外国産の犬です。さらにオランダでは、主力犬種の輸入割合は約70%です。



 ヨーロッパではEU加盟国を中心とした、国境間移動の自由協定(シェンゲン協定)を締結しています。それらの国では、国境を移動する際には国境検問所がなく、人、モノ、カネが自由に移動できます(シェンゲン圏)。2007年には主要な西ヨーロッパ諸国に遅れて、東ヨーロッパのポーランド、チェコ、ハンガリーなどが加入しました。
 それ以来、これらの東ヨーロッパの国々から、西ヨーロッパのドイツ、スイス、オランダなどへの安価な子犬の輸出が激増しています。ドイツでは10年間に純血種の子犬の輸入が30倍に増えました。なぜこのような現象が起きるか、とのの理由は次の通りです。

 西ヨーロッパ諸国では人件費などの物価が高いことと、比較的動物保護に関する法規制が厳しく、その結果子犬生産のコストが高くなり、子犬の価格が高い傾向にあります。対して東ヨーロッパは物価が安く、動物保護に関する法規制も緩いので、極めて安価に子犬の生産ができます。したがって西ヨーロッパと東ヨーロッパでは、子犬価格に圧倒的な差が生じ、西ヨーロッパの犬購入者は東ヨーロッパ産の子犬に飛びついたということです。
 どの程度価格差があるかと言えば、かつては良質なドイツの犬ブリーダーの生産純血種の子犬の価格は2000ユーロ(25万円程度)でしたが、東ヨーロッパの犬は純血種の子犬でも10分の1の200ユーロ台から販売されています。主に国境近くの高速道路のサービスエリアでの露天販売や、インターネットでの非対面販売などでこれらの激安子犬は売られています。

 前回記事ではこの現象についてスイスに関して述べました。今回記事では、オランダについて述べます。オランダでは人気犬種のフレンチブルドッグなどは、すでに輸入比率は70%に達しています。先に述べた通り、ドイツ、スイス、オランダなどの西ヨーロッパ諸国と東ヨーロッパ諸国産では、子犬の価格に圧倒的な価格差があることが大きな理由です。極端な場合、同じ犬種でも10倍ぐらいの価格差が付くことすらあります。
 その他にも、西ヨーロッパで東ヨーロッパ産の子犬の輸入が激増している理由があります。例えばオランダでは2019年に、動物福祉上の理由から単頭種の犬種の繁殖の規制を強化しました。そのために単頭種の犬は、「鼻の長いパグ」などしか繁殖できなくなりつつあります。しかし犬愛好家の多くは、フレンチブルドッグやパグ、ペキニーズなどの単頭種の犬種は従来通り「鼻ぺちゃ」な形姿を好むのです。東ヨーロッパでは同様の、動物福祉上の犬種の繁殖を制限する法律はありませんので、従来どおりの犬種のスタンダード、例えば「鼻ぺちゃ」ですが、それに沿った犬の繁殖ができます。オランダの犬愛好家は、従来のこれらの犬種のスタンダードを求めますから、規制がない東ヨーロッパの輸入犬を購入することになります。そのためにオランダでは、東ヨーロッパからこれらの犬の輸入が激増しているのです。
 Eine Schnauzenlänge voraus: Zucht mit brachycephalen Rassen 「鼻の長さの先にあるもの:単頭種犬の繁殖」 2020年7月14日 から引用します。


In den Niederlanden bekommen Welpen brachycephaler Rassen vom Zuchtverein nur noch eine Ahnentafel, wenn ein tierärztliches Zeugnis vorliegt.
In den Niederlanden gelten inzwischen strenge Regeln für die Zucht brachycephaler Hunderassen.
Für die Verpaarung ist ein tierärztliches Zeugnis nötig.
Kurznasige Hunde liegen im Trend.
Doch die Modeerscheinung bringt schwere, erblich bedingte Gesundheitsprobleme mit sich.
Schon 2019 wurden dort von der Regierung strenge Kriterien zur Zucht von Mops, Affenpinscher, Shih Tzu und neun weiteren kurzköpfigen Hunderassen vorgeschrieben.
Eine der Vorschriften: Die Schnauzenlänge muss mindestens ein Drittel der Kopflänge betragen.
Die niederländische Regierung nimmt mit dieser Strategie allerdings in Kauf, dass sich die Zahl der Welpen-Importe durch die Maßnahmen erhöhen könnte.
Bei einigen der kritischen Rassen sind bereits jetzt 70 Prozent der in den Niederlanden verkauften Welpen importiert.

オランダでは短頭種の子犬は、獣医師の証明書が発行されている場合のみ、ケネルクラブから血統書を取得することができます。
オランダでは現在、短頭の犬種を繁殖させることに対する厳格な規則があります。
交配には、獣医師の(許可の)証明書が必要です。
鼻の短い犬は流行です。
しかしその流行は、深刻な遺伝疾患による健康問題をもたらします。
早くも2019年には、オランダ政府はパグ、アフェン(サル)ピンシャー、シーズー、およびその他の9つの短頭の犬の品種の繁殖に関する厳格な基準を規定しました。
規則の1つには:口吻の長さは、頭の長さの少なくとも3分の1以上でなければなりません。
この戦略においては、規制により子犬の輸入数が増える可能性があることを、オランダ政府は容認しています。
主要な犬の品種のいくつかでは既に、オランダで販売されている子犬の70%が輸入されています。



 日本で喧伝されている、「ドイツなどのヨーロッパ動物愛護先進国では犬を守るための飼養管理基準が適用されるから犬の福祉が守られる」はデマです。先に述べた通り、EU諸国とスイスなどは国境間移動を自由化して久しいです。国境間移動での検問がないために、人、モノ、カネの移動が自由なのです。
 ドイツ、ベルリンからポーランドの国境までは大阪京都間程度の距離しかありません。ベルリンから高速道路で国境付近のポーランド領のサービスエリアに行けば、ドイツ国内で買う価格の10分の1で、同じ品種の子犬が買えるのです。ドイツからポーランドへ行き、子犬を買ってドイツに持ち帰るのは、まったく同じ国内で行うのと同じです。またインターネットの非対面販売でも、自由に外国産の子犬を購入できます。ドイツでは、ドイツ人の名義を借りて、東欧の外国人がインターネットで外国産子犬を商品出品することが多いです。スイス、オランダなどの他の西ヨーロッパでも同様です。

 EU加盟国とスイスなどの、シェンゲン圏内の国家間の移動は、国内間移動と全く同じです。日本は国境は全て海で隔たれており、国境を超えることは大変煩雑で、ましてや犬などのペットを外国から持ち帰ることは面倒という先入観を持つ人が多いと思われます。ですから、愛誤ジャーナリストなどの、「ドイツなどのヨーロッパ動物愛護先進国では犬を守るための飼養管理基準が適用されるから動物福祉が良好である」というデマにコロコロとだまされます。
 その悪質な例として、TOKYOZEROキャンペーンという、デマの拡散に必死な任意団体があります。この団体のHPの、2015年4月28日記事、あなたに出会うまでの7つのお話 では、次のように述べられています。


(画像)

 「ドイツでは、全ての飼い主に対して、犬を守るための飼養管理基準が適用されるため、日本のような大量生産・大量販売はビジネスとして成り立ちません」。このような荒唐無稽な嘘に騙される衆愚もどうかと思います。

6TOKYOZERO パピーミル
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

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