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続・国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?






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domestic/inländisch

 記事、
動物取扱業者に対する環境省の狂った数値基準の方針
「フランスでは猫の出産は1歳以上6歳までと規定されている」という殺処分ゼロ議員連のデマ文書
全英ケネルクラブは雌犬の8歳以上の出産を認めている~殺処分ゼロ議員連「要望書」の大嘘
環境省の「動物取扱業の数値基準の方針~海外の犬猫の出産は6歳まで」は完全なデマ
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
「悪法」で行き場を失う犬猫たち~環境省「動物愛護管理法数値基準の方針」
国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?
の続きです。
 動物愛護管理法に、「具体的な飼養管理基準を環境省令で定める」ことが盛り込まれました。そのために環境省は今年7月9日に、「殺処分ゼロ議員連」が作成した要望書を踏襲した、具体的な数値基準の方針を公表しました。しかしそれは海外先進国とはかけ離れた非現実的な数値で、特に「雌犬の繁殖年齢の下限上限」はそうです。うがった見方をすればこの立法方針は、動物福祉の向上が目的ではなく、動物愛誤団体への利益誘導と思えます。



 この、「動物取扱業者(1種2種とも)の対する数値基準」の環境省の方針に関するニュースから引用します。犬猫の飼育・繁殖に制限 ペット業者規制、環境省方針 出産は原則6歳まで 2020年7月9日


ペットとして飼育される犬猫の繁殖業者やペットショップなどの販売業者に対し、環境省は、飼育数などに上限を設ける方針を固めた。
繁殖業者では従業員1人当たり繁殖犬15匹、繁殖猫25匹とし、販売業者は1人当たり犬20匹、猫30匹を上限とし、出産についても犬猫とも原則6歳までに制限する。
動物虐待の罰則強化などを盛り込み6月に施行された改正動物愛護法では、できる限り具体的な飼養管理基準を環境省令で定めるとしており、同省は年内にも省令を改正する方針。
これまで業者の飼育数について規制はなかった。
素案で示す飼育・繁殖の基準は、海外の事例などを参考に、最低限の健康や安全が維持できる環境を目安とする。



 7月9日に環境省が公表した「動物取扱業者に対する具体的な法令による数値基準」ですが、主な点は次の2点です。
1、動物取扱業者における犬猫の出産年齢の上限~犬猫とも『出産』年齢の上限を6歳とする。
2、動物取扱業者の従業員一人当たりの動物数の制限~ブリーダー(繁殖犬15、猫25)、ペットショップ(犬20、猫30)


 環境省は上記の数値基準を、「海外の事例などを参考にした」としていますがお笑いです。まったく環境省自身は海外の資料を調べていません。元となる資料は、「殺処分ゼロ議員連」が作成した、犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟 第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書(以下、「本要望書」と記述する)です。「1、動物取扱業者における犬猫の出産年齢の上限~犬猫とも『出産』年齢の上限を6歳とする」ですが、本要望書の、これらの記述を元にしています。それを以下の「画像」のスクリーンショットで示します。


(画像)

 犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟 第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書 から

殺処分零議員連 要望書 猫 繁殖年齢

*フランスには「猫の出産(または「交配」上限年齢)」を規定する法令は存在しません。


殺処分ゼロ議員連 津曲 バカ
 
*イギリスには「犬の出産(または「交配」)」上限年齢を規定する法令は存在しません。


 環境省の、「1、動物取扱業者における犬猫の出産年齢の上限~犬猫とも『出産』年齢の上限を6歳とする」との数値化の方針です。これは呆れた殺処分ゼロ議員連の、デマ捏造の本要望書を踏襲したのは明らかです。
 前回記事、「悪法」で行き場を失う犬猫たち~環境省「動物愛護管理法数値基準の方針」、においては、海外先進国の「雌犬猫の繁殖年齢の下限上限に関する法令(猫では繁殖年齢の上限に関する法令は見つかりませんでした。「交配」の下限について規定した法令はフランスがあります)」、および「雌犬の繁殖年齢に関する民間のケネルクラブの自主規制」をまとめて一覧にしました。それをまとめると、次のようになります。


1、諸外国での雌犬の「交配」(註「出産」ではない)の上限年齢を定める法令は極めてまれであり、確認できた国・州では、「8歳~10歳」の間です。なお「出産」年齢の上限を規定している法令は皆無です。
2、諸外国での雌犬の、ケネルクラブの民間自主規制による、「交配」(註 「出産」ではない)の上限年齢は、8歳~12歳までです。「交配」の上限を6歳までとする自主規制は、ごく限られた犬種のクラブでしか確認できませんでした。
3、諸外国での雌犬の「交配」(註「出産」ではない)の下限年齢を定める法令は極めてまれであり、確認できた国・州では、「10ヵ月以降から18ヵ月齢(さらに「2回目以降の発情」と条件を付ける法令があります)です。年齢ではなく「2回目以降の発情」としている法令もあります。
4、諸外国での雌犬の、ケネルクラブの民間自主規制による、「交配」(註 「出産」ではない」の下限年齢は犬種により異なる規制があります。その理由は「犬種により性成熟の年齢が異なるから」です。主要国のケネルクラブの自主規制では、出産の下限を1歳(つまり「交配」では10ヶ月齢になります)の所は確認できませんでした。概ね、15ヶ月齢から22ヶ月齢としています。


 つまり、殺処分ゼロ議員連の本要望書による議員案、「雌犬猫の出産の下限年齢は1歳(「交配」だと10ヶ月齢になります)以上6歳まで(「交配」だと5歳10ヶ月齢までになります」は、諸外国の基準に比べれば、異常に早く繁殖をさせ、繁殖を早く終わらせるということです。特に繁殖開始年齢は1歳以上の出産(「交配」だと10ヶ月齢)でよいとしています。これは多くの犬種で「初めての発情での交配~出産をしてよい」こととなります。
 多くのケネルクラブや法令では「初めての発情での交配を禁止」しています。それは「犬の性成熟が十分でない繁殖は犬の母体に良くない」という、獣医学上の定説があるからです。まさに殺処分ゼロ議員連の本要望書の議員案は動物福祉の後退で、動物愛護を標榜するとはお笑いです。

 なぜ殺処分ゼロ議員連は国際標準とかけ離れた、犬猫の繁殖年齢の下限上限を異常なほど早い数値基準の立法を求めているのでしょうか。これは先に申し上げた通り多くの犬種では最初の発情で交配することとなります。それは獣医学上の定説「最初の発情での交配~出産は避けるべき」に反する、動物虐待立法になります。
 うがった見方をすれば、動物保護団体の利益誘導と考えられます。ブリーダーは当然純血種の犬猫を繁殖させています。ブリーダーに、純血種の犬猫をできるだけ早く手放すように促し、保護団体が引き受けて販売することを狙ったとしか考えられません。保護犬猫の譲渡でも、圧倒的に純血種が人気です。しかしあまりにも高齢になると希望者は少なくなります。諸外国のように8歳~10歳まで繁殖を行い引退するならば、いくら保護犬猫でも商品価値が落ちるからです。これは政治家による愛誤団体への利益誘導に他なりません。

 これは決して冗談ではありません。現にアメリカ合衆国では「動物愛護」の美名のもとに動物愛誤団体がロビー活動を行い、政治家が動物愛誤団体への利益誘導の立法を行いました。近代においては、利益誘導立法の最も成功した例です。
 それはカリフォルニア州といくつかの自治体での「犬、猫、ウサギ(犬のみ、犬猫のみの自治体もある)は、ペットショップは商業的繁殖者から仕入れて再販売してはならない。ペットショップはこれらの動物は、保護団体経由のものか、自家繁殖したものしか販売することができない」という立法です。
 この立法が行われて以降、アメリカ合衆国でのドッグオークションへの保護(愛誤)団体の参加が急増しました。「ほぼ参加者は保護団体」という、オークションもあるくらいです。保護団体は、「パピーミル由来の犬を購入することでレスキューする」のです。そしてそれらの犬を利益を上乗せしてペットショップに卸しています。

 したがって、「ペットショップでは商業的繁殖者から犬、猫、ウサギを仕入れ再販売してはならない。保護団体経由のものか、自家繁殖したものしか販売できない」という立法は、「保護団体にペット業界が口銭を払わせる」ことを合法にしたにすぎません。
 相変らずこの立法が行われた州自治体のペットショップでは、犬、猫、ウサギが従前どおり展示販売されています。立法後に変化したことは、犬などのペットの生体の価格が異常に高騰したということです。人気犬種の仔犬は1000数百ドル~ていどでペットショップで買えましたが、今では特にロサンゼルスなどの大都市では、3000ドル~6000ドルという有様です。「保護団体に口銭を払うコスト」が上乗せされたからです。またパピーミルも以前と変わらず、商売繁盛しています。私はこの点について、記事にしています。

ドッグオークションの最大の落札者は動物保護団体という醜悪~アメリカ合衆国
続・ドッグオークションの最大の落札者は動物保護団体という醜悪~アメリカ合衆国

 そのような理由で殺処分ゼロ議員連は数値規制を「第1種動物取扱業者」のみ適用という前提でむちゃくちゃな数値基準を作成したわけですが(海外の法令の捏造、嘘、意図的?誤訳の満載で読んだものが悶絶ほどのひどさです)、土壇場になって環境省が「第2種も準用する」方針を示しました。殺処分ゼロ議員連のあさましい、露骨な利益誘導団体は今になって焦っているかもしれません。この非現実的な数値基準が準用されれば、第2種も共倒れですから。
 「利益誘導ではない」のならば、多くの論文で「犬の最初の発情での繁殖は母体に負担をかけるので良くない」とされ、海外の法令やケネルクラブでなぜ「最初の発情での繁殖を避ける」最低繁殖年齢を設けているのか説明していただきたいものです。また犬の出産で問題が生じるのは8歳程度から増えるとの論文も多数あります。なぜ日本は国際標準を著しく早く、交配年齢を10ヶ月から5歳10ヶ月としているのか、殺処分ゼロ議員連の方々に納得できる説明をしていただきたいです。


(動画)

 CBS4 Investigation: Rescue Organization Bought Dogs From Puppy Mill Auction 「CBS4(アメリカ合衆国4大テレビ局CBSの番組)の調査:犬保護団体は、パピーミル・オークションから犬を買っていました」 2017/11/13 に公開

Animal rights activists have declared war on puppy mills and are trying to shut them down.
But, CBS4 has learned some Colorado animal rescue groups have actually purchased dogs at puppy mill auctions.

アニマルライツ活動家は、パピーミルに宣戦布告し、それらを閉鎖に追い込もうとしています。
しかしCBS4は、コロラド州の犬保護団体が実際に、パピーミル・オークションで犬を購入していたことを知りました。





(参考記事)

「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~読んだ人が悶絶死するレベル
「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」という悶絶誤訳
「犬の出産の下限上限年齢を制限する法令はない」~西山ゆう子氏のデマ
「犬の出産の下限上限年齢を制限する法令はない」理由~西山ゆう子氏のデマ
「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~ドイツの法令は妄想作文レベル
続・「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~ドイツの法令は妄想作文レベル
「殺処分ゼロ議員連」の役立たずの偏向文書~なぜ立法の参考で法令ではなく強制力がない行政指導を挙げるのか?
イギリスの犬飼養の数値基準は殺処分ゼロ議員連の要望より緩い
アメリカの犬1頭当たりの最小ケージ広さの法定数値基準はハンカチ1枚分の広さ
アメリカの離乳前子猫1頭当たりの最小ケージ広さの法定数値基準はコースター1枚分の広さ
殺処分ゼロ議員連のペット業者に対する数値基準の法制化要望の決定的な欠陥

動物取扱業者に対する環境省の狂った数値基準の方針
「フランスでは猫の出産は1歳以上6歳までと規定されている」という殺処分ゼロ議員連のデマ文書
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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