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ドイツには猫の飼養基準も販売規制の法令もない~殺処分ゼロ議員連顧問、渋谷寛弁護士の大嘘







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(Zusammenfassung)
Katzengesetze
Spezielle Gesetze, die sich nur mit der Katze und deren Haltung befassen, gibt es in der Bundesrepublik Deutschland nicht.


 記事、
「ドイツでは民間団体しか犬猫を保護しない」という殺処分ゼロ議員連顧問弁護士の狂った論説
ベルリン「犬の行政施収容数と殺処分等の処分の内訳と予算」~州下院議会議事録
ドイツには公的動物収容センターがあり、行政による犬猫の捕獲と殺処分も行われている
の続きです。
 私がしばしば取り上げる「殺処分ゼロ議員連」のメンバーと、そのアドバイザーの杉本彩氏、浅田美代子氏ら。彼らが言っていることで特に海外に関する情報は、私は知り限り完全に正確なものはただのひとつもありません。顧問弁護士の渋谷寛氏も仰天するようなドイツに関するデタラメな内容の論説を、新日本法規「法苑」に寄稿しています。「規制の厳しいドイツでは犬猫の生態販売、いわゆるペットショップはほとんどありません」もそうです。ドイツでは猫のみに適用される飼養基準も販売を規制する法令もありません。また生体販売ペットショップの数は、ドイツは日本より人口比で1.2倍以上も多いのです。



 サマリーで挙げた、殺処分ゼロ議員連の顧問弁護士である渋谷寛弁護士が寄稿した、新日本法規「法苑」の論説はこちらです。ペットの殺処分がゼロの国はあるのか(法苑180号)  2017年1月10日 この論説に書かれていることはほぼ誤りです。以下に引用します。


わが国での現状は、迷子になり飼い主のわからないペット、飼い主が飼育困難となったペットたちを動物愛護センターが引き取ります。
貰い手の見つからないペットは一週間ほどで殺処分されてしまいます。
飼い主が、飼いきれず持ち込んだ場合には、数日で殺処分されてしまうこともあるようです。
我が国の行政による殺処分の方法は、対象となる数匹の犬猫のいる小部屋へ二酸化炭素を注入する方法がほとんどです。徐々に酸素が薄くなり、呼吸が苦しくなり、数分の間苦しみもがいて死んでゆきます。
ところで、ペットの先進国とされているドイツでは殺処分がゼロだという報道がなされたことを聞いたことがあります。
ドイツでは、行政機関がペットを保護するのでなく、民間の動物保護団体がペットを引き取ります。(*1)
「ティアハイム」と呼ばれている動物保護施設です。
引取りをした後は、飼い主や里親が見つかるまで保護し続け、原則として殺処分はしないそうです。
規制の厳しいドイツでは犬猫の生態販売、いわゆるペットショップはほとんどありません。(*2)
ペットを飼い始めようと思い立ったときには、まずはティアハイムへ行き、気に入ったペットを探すという慣習があるのです。(*3)
ところが、実際には殺処分はゼロではないそうです。
それは、生き続けることが苦痛でしかないと思えるペットの場合です。例えば、末期がんで苦しんでいる、不治の伝染病、高齢のため足腰が立たなくなったペットは殺処分の対象にされるのです。(*4)


(*1) ドイツでは迷い犬などの遁走したペット、野良動物、行政が押収没収した犬などのペット動物の一次収容は行政の責務であり、収容は公的施設(動物収容センター)と法律で規定されています。
(*2)、(*3)、(*4)に関しては、私は過去記事でそれが誤りであることを何度も述べています。


 (*1)に関してはすでに連載記事で述べましたので、今回記事では(*2)の、「規制の厳しいドイツでは犬猫の生態販売、いわゆるペットショップはほとんどありません」がひどいデマであることを述べます。この記述では、「①ドイツでは猫の販売に関して厳しい規制がある」、「②ドイツでは生体販売ペットショップはほとんどない」という意味になります。結論から言えば①②とも正反対の大嘘、呆れたデマです。
 ①ですが、ドイツには猫のみに適用される飼育基準と販売に関する法令は皆無です。したがって例えば飼育のための最小ケージ寸法などの規定はなく、子猫を親兄弟から分離する最低週齢の規定もありません。したがって金魚の水槽のような狭いガラスケースで5週齢満たないような子猫をペットショップですし詰めにして販売することも合法です。また猫のブリーダーの届出要件も法令で定めていません。事実上ドイツでは、「誰でも無届で猫ブリーダーができる」状態になっています。
 ②ですが、私は今までに何度も、「ドイツには生体販売ペットショップが人口比で日本より多くある」ことを述べてきました。ドイツには生体販売ペットショップが4100以上あり、人口比では日本の1.2倍以上あります。

 まず①の、「ドイツには猫のみに適用される飼育基準と販売に関する法令は皆無」を裏付ける文献から引用します。「猫に関する法律と裁判での判決」をまとめたサイト、Katze & Recht 「猫と法律」 から引用します。


Katzengesetze
Spezielle Gesetze, die sich nur mit der Katze und deren Haltung befassen, gibt es in der Bundesrepublik Deutschland nicht.

猫の法律
ドイツ連邦共和国においては、猫だけを適用とした飼育を規定した特別法はありません。



 引用したサイトは2013年ごろ公開したものと思われます。ドイツ連邦動物保護法(Tierschutzgesetz)2013年版を用いているからです。本法はドイツにおける包括的に動物の取り扱いを定めた法律です。その後の改正で猫の繁殖制限や限定的な放し飼いの禁止、個体識別と登録義務に関する条項13条bが盛り込まれました。しかしその後もドイツの法令では、猫だけを適用とした飼養基準や猫ブリーダーの登録やペットショップでの販売に関する法令はありません。
 一応、ドイツ連邦動物保護法(Tierschutzgesetz)(以下、「ドイツ動物保護法」と記述する)13条bを引用します。現在ドイツにおいては、連邦法で猫のみに関する法律の規定はこれだけです。また下位法においても、この連邦法の委任を受けた、未去勢の猫の放し飼いの禁止や繁殖制限、個体識別と登録義務、事実上の野良猫への給餌禁止を定めた州法令条例だけです。


§ 13b
Die Landesregierungen werden ermächtigt, durch Rechtsverordnung zum Schutz freilebender Katzen bestimmte Gebiete festzulegen, in denen
1.an diesen Katzen festgestellte erhebliche Schmerzen, Leiden oder Schäden auf die hohe Anzahl dieser Tiere in dem jeweiligen Gebiet zurückzuführen sind und
2.durch eine Verminderung der Anzahl dieser Katzen innerhalb des jeweiligen Gebietes deren Schmerzen, Leiden oder Schäden verringert werden können.
In der Rechtsverordnung sind die Gebiete abzugrenzen und die für die Verminderung der Anzahl der freilebenden Katzen erforderlichen Maßnahmen zu treffen. Insbesondere können in der Rechtsverordnung
1.der unkontrollierte freie Auslauf fortpflanzungsfähiger Katzen in dem jeweiligen Gebiet verboten oder beschränkt sowie
2.eine Kennzeichnung und Registrierung der dort gehaltenen Katzen, die unkontrollierten freien Auslauf haben können, vorgeschriebenwerden.

13条b
州政府は域内での放し飼いの猫の保護のために法令によって、特定の地域を指定する権限を与えられています。
1.これらの猫に見られる著しい痛み、苦しみ、または怪我は、それぞれの地域で猫の放し飼いが多いことに起因する可能性があるためです。そして、
2.それぞれの地域で、これらの猫の数を減らすことにより、猫たちの痛み、苦しみ、または怪我を減らすことができます。法令で地域を指定し、放し飼いの猫の数を減らすために、必要な措置を講じます。
1管理されていない放し飼いの未去勢不妊未実施の猫は、各地域で禁止または制限されます。
2.管理されずに自由に徘徊する可能性がある飼い猫は、識別と登録が規定される可能性があります。



 以上のように、ドイツで包括的に動物の飼育を規定する、猫だけに関する連邦法の規定は、引用した動物保護法13条bの規定だけです。繰り返しますがドイツでは、猫の飼養(例えば最低ケージ寸法やケージの採光や材質など。さらには子猫を親兄弟から分離する最低週齢など)に関する法令の規定は一切ありません。また猫のみに適用される飼養基準と販売に関する法令の規定もありません。日本では猫の販売の最低週齢が、8か月以上と法令で定められているのと対照的です。
 したがってドイツでは5週齢に満たない子猫を、金魚の水槽のような矮小なガラス水槽にすし詰めにして、ペットショップで販売することが合法です。渋谷寛弁護士の、「規制の厳しいドイツでは犬猫の生態販売、いわゆるペットショップはほとんどありません」の記述は狂気のデマです。渋谷寛弁護士は「ドイツの猫の飼養と販売に関する規制」の、該当する法令と条文を原文で、そして「ドイツでは生体販売ペットショップがほとんどない」との根拠となる資料を公的統計などを原文で提示されたい。このように根拠法等も提示せずにデタラメを公に垂れ流すとは有害です。この方は環境省の外部委員も務めていますが、環境省は狂人の寄せ集めているのでしょうか。これが日本の動物愛護の最大の後進性です。

 なおドイツでは、犬に関しては連邦規則である、動物保護犬規則(Tierschutz-Hundeverordnung)で、極めて厳しい飼養基準やブリーダーに関する基準が定められています。その他にも多くの犬に関する連邦法令州法令があります。日本では犬と猫を同列に扱いますが、それとは対照的です。
 またブリーダーに関する規定も、ドイツでは、猫に関してはブリーダーの届出要件の法令による規定すらありません。ドイツでは猫のブリーダーは、事実上「届出すらいらないので誰にでもできる」状態です。この件については、次回記事で取り上げます。


(動画)

 Tierleid Zoohandel: Verdeckte Ermittlungen zeigen grausame Realität (Peta) 「ペットの商業取引で苦しむ動物:で覆面調査は残酷な現実を示しています(Peta)」 2011/08/27公開
 ペットショップでの猫の販売は1:10~。ドイツには生体販売ペットショップが4100以上あり、人口比では日本より多いです。1店舗当たりの巨大化が近年進んでいます。ドイツにおける生体販売ペットショップの売上高は、日本の1.6倍程度です。ドイツはペットショップをはじめとする生体販売に対する規制が緩い国ですので、エキゾチックアニマルなどの販売も多く動物種の取扱量が多い、ペットショップ先進国です。

In den letzten Jahren ist der Handel mit sog. Heimtieren leider wieder im Wachsen begriffen.
Der Gesamtumsatz der Heimtierbranche beträgt 3,148 Milliarden Euro allein in Deutschland.
Dass die Tiere in dieser hauptsächlich auf Gewinn orientierten Branche auf der Strecke bleiben, zeigt PETAs Recherche in verschiedenen Zoohandlungen Deutschlands.

近年残念なことに、いわゆるペットの商業取引が再び拡大しています。
ペット産業の総売上高は、ドイツだけで31億4,800万ユーロです。
PETAがドイツのさまざまなペットショップで行った調査によると、ペットショップの動物は主に、利益志向の業界に取り残されています。





(画像)

Online pet sales in the EU What’s the cost? 「EUにおけるオンラインでのペット販売 その費用は?」 2019年(イギリスの著名動物愛護団体、ブルークロスによる調査資料)から引用

 現在ドイツにおいては、猫の販売週齢規制そのものがありません。渋谷寛弁護士が引用の論説を「法苑」に寄稿した2017年は、日本では猫の最低販売日齢が49日と法令で定められていました。渋谷寛弁護士のデタラメ論説はあまりにもひどすぎます。調べもせずに大嘘を垂れ流すのは、何らかの精神疾患があるとしか思えません。

EU8週齢

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メモ

(メモ)

有害なデマ記事、「法苑」180号記事のweb魚拓
これだけのデマの羅列で、指摘を受けながら訂正しないメディアもどうかと思う。
これで渋谷寛弁護士の無知蒙昧嘘つき体質が永遠に保存されした。
https://megalodon.jp/2020-0625-1942-11/https://www.sn-hoki.co.jp:443/articles/article090780/


ところで私のブログ記事を6月23日に丸ごとwebキャッシュで保存してくださったようですが。
どうもありがとうございます。
何らかの理由で記事が削除、サイトが閉鎖された事態を想定して、やろうと思っていましたが量が多くて」手つかずのままでした。

しかし自分のデタラメデマ拡散の有害性を棚に上げる人間性の卑しさといいますか、呆れたものです。
西山ゆう子氏は、かつて私のブログ記事に関して難癖をつけて削除の圧力をかけてきました(削除されていません)。
まず最初に、自分が誤った情報提供をしたことを謝罪して訂正記事を出すべきでしょう。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、脅迫めいた回答をしてきました。
まず自分の不勉強と、デマ情報を流した落ち度を広く社会に謝罪して訂正記事を書くべき。

愛誤の嘘つき不勉強はかねてから病的レベルだとは認識していますが、人間性の卑しさも底辺。

こちらの「弁護士ドットコム」の方がましでしょう。
こちらでは島弁護士がドイツなどに関するデタラメ記事を書いており、私は抗議しています。
記事の内容はだんまりで訂正していますが、対応としてはまだましな部類でしょう。
https://www.bengo4.com/c_23/n_5587/
この方も一時期、無恥蒙昧な恥ずかしいデタラメ情報をマスコミに垂れ流していましたが、今では息をひそめているようです。

「法苑」の、本当にこれだけデマ記事を公開し続けてよく恥ずかしくないものだと。
指摘した以外にもデタラメばかりです。
19世紀中ごろにティアハイム~で、ペット動物の保護と誤認させる記述がありますが、ティアハイムは第二次世界大戦頃までは馬専用(馬しか扱っていない)施設でした。
もともとは産業革命で内燃機関が普及する以前の馬の過酷な使役と運用馬の酷使に対する馬の福祉施設です。
犬猫を扱いようになったのは第二次世界大戦後で、当初は事実上馬専用施設でした。
ティアハイムが犬猫を等を扱うようになったのは、内燃機関が普及して、馬を保護する必要性が薄れたからです。
大手のティアハイムは(マンハイムティアハイムなど)は、行政の下請けで年間にを2000頭ほど銃殺していました。
ドイツの自治体で、動物収容設備を持たないところがあるのは、ティアハイムがモータリゼーションで馬の保護の需要がなくなり経営難に陥ったのを自治体が救済するという意味と、自治体が新たに施設を建設するコストを削減したいという、双方の利害が一致したからです。
渋谷弁護士の無知蒙昧ぶりにはあきれ果てる。
こういうのを厚顔無恥、面の皮が厚いというのだろう。
無知ほど図々しい。
知ったかぶりに偉そうにもう、滑稽どころか嘔吐しそう。
最新記事も全部とキャッシュコピーを取れよ、ゴミ、底辺人間が(笑い)。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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