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日本はなぜ外猫による感染症リスクを過小評価するのか






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(Domestic/inländisch)

 記事、
・ 「猫は新型コロナウイルスに感染しやすい」という研究結果  、
・ 中国武漢の猫の15%が新型コロナウイルスに感染しているという研究結果
の続きです。
 これらの記事では、新型コロナウイルスは猫は他の動物種に比べて感染しやすく、人から猫への感染、さらには猫間での感染も確認されていることを述べました。イギリス、リバプール大学の獣医学の教授は、猫から人へ新型コロナウイルスの感染は「あるかもしれない」と発言しました。しかし日本では、「新型コロナウイルスはネコ科から人に感染する可能性はない」という、海外のニュースソースを著しく偏向した内容でしか報道していません。日本では過去にも猫による感染症リスクを過少評価した報道、もしくは猫による感染症のリスクについては報道すらされなかった例が多くあります。私は大変疑問に思います



 野良猫や放し飼いの猫は、人や家畜に感染症を広めるリスク要因です。非常に深刻な狂犬病をはじめ、ネコ科動物のみが終宿主となるトキソプラズマ症、ペスト(アメリカでは毎年のように猫からの感染例があります)、発疹チフス(カリフォルニア州で猫が原因となった流行地でTNRを強行した団体が刑事訴追を受けています)など、多くの感染症を人にもたらすリスクがあります。これは例えば、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)などのアメリカ合衆国政府機関が繰り返し言及し、警告をしています。特にCDCは、「野良猫放し飼い猫は、多くの人に人畜共通感染症をもたらすリスクがあり、TNRは推奨できない」と明言しています(*1)。さらにアメリカ合衆国の連邦政府機関で日本の環境省に相当する、合衆国魚類野生生物局をはじめ、アメリカ合衆国の連邦政府機関では猫のTNRをに反対しており、合衆国連邦機関でTNRを推奨しているところはありません。
 対して日本の省庁は、野良猫放し飼い猫が人などに感染症を広めるリスクについてはあまりにも楽観的であり、問題視していません。環境省は、狂犬病等のワクチンの義務がないままに、地域猫を推奨しています。また日本はマスコミも、野良猫放し飼い猫の感染症のリスクについても楽観的であり、その危険性についてはほぼ報道を行いません。

 現在、旧来型の感染症のみならず、多くの新しい感染症が猫による感染拡大の潜在的リスクになりうることが複数の研究により明らかになっています。例えば鳥インフルエンザは発生当時、「猫には感染しない。したがって猫が感染拡大の要因になりうることはあり得ない」と日本では報道されました。しかしすでに猫から人への感染例が確認されています。
 SFTSはすでに70名を超える死亡例があります。猫から直接感染した症例が確認されています。しかしその後はSFTSに対する注意喚起すら政府機関からは行われず、マスコミも取り上げません。
 さらに猫が感染しなかったとしても、猫の体に付着した病原体により、感染が伝播することもあります。宮崎県を中心とする口蹄疫の流行では、猫による感染拡大があったとする論文が複数あります。しかしこのことを取り上げるマスコミは皆無でした。鳥インフルエンザと豚コレラにおいても、猫が感染原因となったことが疑われる例があります。それらの養鶏場と豚畜産農家では、発生した感染症により、多くのの畜産動物が殺処分されました。
 したがって新しい感染症の新型コロナウイルスでも、仮に猫が感染しなかったとしても、猫がウイルスの飛沫を体に付けて伝播させる可能性までは否定できません。

 かつてBSEが海外で発生した時には、日本は兆単位の公的資金を導入して、極めて厳格な感染防止対策を講じました。そして連日マスコミは、BSEに関するセンセーショナルな報道を繰り返しました。しかし実はBSEは、国内での感染例は1つもないのです。
 対して同じく新しい感染症である、SFTSは、すでに70名の人の死亡例があります。そのうちの数例は、猫もしくは犬から感染した方がなくなっています(*2)。なぜ国内の感染例が1例もないBSEでこれほどの巨額な予算を投入し対策を講じ、かつマスコミがセンセーショナルな報道を繰り返し、たいしてすでに70例も死亡例があるSFTSはほぼ対策はなし、報道するマスコが現在ではほぼないのでしょうか。大変疑問に感じます。
 例えばSFTSであればすでに猫からの感染が確定していますので、リスクの高い地域では地域猫活動の新規認可はやめる、野良猫への給餌の自粛要請や飼い猫の放し飼いを止めるなどの法制化・政策があってしかるべきだと思います。しかし議論すらありません。不思議です。それどころか環境省は現在、さらに地域猫を推進しています。むしろ徘徊猫による感染拡大の可能性を行政機関やマスコミは隠蔽しているようにさえ思えます。

 次回記事では、ドイツにおける感染症流行地での猫犬に対する対策を取り上げます。要約を先に述べれば、ドイツでは多くの自治体で、鳥インフルエンザの流行地では、猫犬とも公共の場に出す場合はリードで拘束する必要があります。 
 自治体によっては違反者は罰金3万ユーロ(日本円で354万円 1ユーロ=118円)までが科せられる可能性があり、そのような犬猫は行政により強制的に殺処分されます。また猫犬をリードをせずに徘徊させたことにより鳥インフルエンザを養鶏場の鶏などにに感染させた場合は、猫犬の飼い主に対して補償を命じることができる
としています。

 いずれにしても、野良猫、放し飼い猫と言う自由に徘徊する無管理状態の家畜が存在することは、公衆衛生上のリスク要因です。それは新型コロナウイルスに限ったことではありません。過去に繰り返されてきた日本の、省庁、マスコミの偏向には、私は異常なものを感じます(*3)。日本は狂った「野良猫放し飼い猫愛誤先進国」なのかもしれません。
 野良猫放し飼い猫による公衆衛生上のリスクを排除するためには、野良猫の温存する政策を廃止することが必要です。そして飼い猫の、放し飼いから完全室内飼いへと移行させることです。それは猫の動物福祉の向上にもつながります。 


(*1)
Rabies Prevention and Management of Cats in the Context of Trap, Neuter, Vaccinate, Release Programs

(*2)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
SFTS発症動物について(ネコ, イヌを中心に)

(*3)
新型コロナウイルス情報(ペットを飼っている皆様へ) 環境省


 私見ですが、日本語訳の記事、新型コロナ、猫にも感染の可能性 「心配は不要」と専門家 2020年4月3日は、私はかなり偏向があると感じます。元記事はこちらです。Cats may get coronavirus, but experts say it's nothing to worry about  「猫はコロナウイルスに感染する可能性があるりいますが、専門家は心配することは何もないと言っています」 2020年4月2日 元記事は私は偏向を感じますが(例えばイギリスのメディアは、猫から人への感染はある可能性があるという、獣医学の教授の意見を掲載しています。
 上記のアメリカCNNの記事は、楽観的で偏向があると私は感じますが、それでもAVMA(全米獣医師会)の、「猫にも感染する可能性があるという前提での対応を求める」との意見を併記しています。日本語訳記事は、それすら触れていません。


(動画)

 豚コレラ6例目、農場に野良猫10匹 死肉の食べ痕も(豬瘟.豚コレラ)(トキソプラズマ.弓形蟲感染症.Toxoplasma gondii) 2019年6月12日公開
 昨年猛威を振るった豚コレラ。岐阜県の養豚場で発生した我が国6例目の豚コレラは、野良猫がウイルスを物理的に伝播したことが感染原因と疑われています。猫がそのウイルスに感染しなかったとしても体にウイルスを付着させて畜舎内に自由に出入りすれば、感染の原因となりえます。




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非公開コメント

〉〉政府機関からは行われず、マスコミも取り上げません。

この国って、猫に支配でもされてるんでしょうか?

Re: タイトルなし

犬好き 様、コメントありがとうございます。

> 〉〉政府機関からは行われず、マスコミも取り上げません。
>
> この国って、猫に支配でもされてるんでしょうか?

私が「日本は野良猫愛誤国家」という所以です。
「アメリカはTNR大国で広く普及している」と日本では拡散しているメディアや団体もありますが、明らかな嘘です。
アメリカは連邦政府機関でTNRを推奨しているところはありません。
むしろ野良猫を管理する魚類生物局や、日本の厚労省に近いCDCは、完全にTNRを否定しています。
対して日本の環境省は地域猫を推進しています。
CDCは、TNR猫(外猫全般に言えることでしょうが)は、感染症のリスクを高めてかつ猫を減らす効果はないと断じています。
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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