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なぜドイツでは警察官による動物の射殺が激増しているのか?






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(Zusammenfassung)
Statistiken zum polizeilichen Schusswaffengebrauch in Deutschland Stand 19. September 2019
Tiere und sachen


 記事、ドイツでは警察官による動物の射殺が激増している、の続きです。
 ドイツにおいては、警察官が市中で遁走している犬などの危険な動物や、怪我をして苦しんでいる動物の苦痛を取り除くためにそれらの動物を射殺することが、各州の警察法により職務権限と定められています。前回記事で取り上げましたが、ドイツ全土では、1年間に警察官により射殺される動物(その多くが犬と思われます)は、数年前から1万頭を超えています。最近の数年間でその数は激増しています。すでに年間の数は、1万3,000件をこえています。



 前回記事、ドイツでは警察官による動物の射殺が激増しているの続きです。
 前回記事で述べたことですが。ドイツでは「市中の危険防止」と、「怪我などをしている動物の苦痛を早く取り除くため」に、警察官の職務権限としてそれらの動物を射殺することを、警察法で規定しています。ドイツでは最近の数年間は、動物の射殺が1万頭を超えています。特にここ数年の増加は著しいです。昨年の動物の射撃数は、1万3000件をこえました。動物の内訳までは公開されていませんが、マスメディアの報道の頻度から、その多くが犬と思われます(最近もサーカス団から逃げ出したシマウマを警察官が射殺した事件が報道されました。また動物園から逃げ出した猛獣を射殺した事件も過去にあります。野生動物が市中や高速道路で暴れるなどで射殺されることもあるでしょう)。なぜこれほどまでに警察官による動物の射撃が激増しているのでしょうか。私なりに分析してみました。それは次の要因が考えられます。


1、EUの域内移動が自由化されたことにより東欧から安価な犬が大量にドイツに輸入され、犬が激増した。

 わずか10年程度で、ドイツの犬の飼育数は2008年の推計550万頭程度から、2018年940万頭超にまで激増しました。母数が増えれば不適正飼育者も増え、捨て犬や咬傷犬も増えます。そのために警察官による犬の射殺が増えたとも考えられます。
 例えば犬の飼育数が激増していることを伝えるこのような資料があります。
Anzahl der Heimtiere steigt weiter an - Hunde und Katzen besonders beliebt 「2008年のドイツの犬飼育数は550万頭と推計される」
Zahl der Heimtiere bleibt auch 2018 stabil 2018年5月8日 「2018年のドイツの犬飼育数は940万頭と推計される」

2、上記の「1、」とも関係する事柄ですが、捨て犬や不適正飼育者から行政が犬の押収(無登録犬や飼育許可を受けていない危険犬種など)しても、受け皿となるティアハイムが過剰収容状態で引き受けられない状態になっています。したがって行政が捨て犬や徘徊犬を捕獲収容せずに、警察官に射殺することを暗に求めているのではないでしょうか。

3、咬傷犬は、ドイツ全州で州が収容して強制的に殺処分する権限を、各州が州法州規則で規定しています。しかし州が犬の強制殺処分を行うことに対して、過激派動物愛護(誤)活動家が反対し、実力行使に及ぶ危険性があります。現に、強制殺処分を決定した当局公務員や、行った獣医師に対する殺人予告すらありました。そのために犬を収容せずに、「危険で収容できなかった」と言う理由で、警察官に現場で射殺するように行政が求めるケースが増えたことが考えられます。


 1、2については、私は過去に取り上げていますので、今回記事では「3、」について述べます。2018年にニーダーザクセン州で、危険犬種である、スタッフォードシャー・テリアの雑種が、飼い主の母子を殺害しました。州当局はこの犬を確保収容したのちに、強制殺処分を決定し、実施しました。しかし、この犬の強制殺処分に反対していた過激派動物愛護(誤)活動家らが猛反発しました。犬の殺処分を決定した公務員と実行した獣医師に対して、「殺害予告」をしています。
 この事件を報じるニュースから引用します。Staatsanwaltschaft ermittelt Kampfhund Chico eingeschläfert: Morddrohung gegen Tierärzte 「検察庁の決定 闘犬種チコ(飼い主の母子を殺害した犬)の殺処分:獣医師は死の危険にさらされています」 2018年4月19日


Nachdem Kampfhund Chico sein Frauchen und deren Sohn totgebissen hatte, wurde das Tier eingeschläfert.
Für Tierschützer ist das Mord.
Sie fordern: "Kein Vergeben für dieses Verbrechen an einem Folteropfer."
Hannover - Der Staffordshire-Terrier-Mischling hatte Anfang April seine 52 Jahre alte, im Rollstuhl sitzende Besitzerin und deren 27 Jahre alten Sohn totgebissen.
Die Veterinärbehörde der Stadt Hannover die Entscheidung getroffen, Chico einzuschläfern.
Die Tierschutzorganisation Animal Peace bezeichnet dies als Verbrechen.
Und weiter: "Tod den Entscheidungsträgern! Wir fordern die Todesstrafe für die verantwortlichen unberechenbaren Mörder".
Die Morddrohungen gegen Tierärzte und Behördenmitarbeiter haben nun die Staatsanwaltschaft Hannover auf den Plan gerufen.
Es sei ein Verfahren wegen des Verdachts der Aufforderung zu Straftaten eingeleitet worden, sagte Oberstaatsanwalt Thomas Klinge.
Die Tierschützer vertreten die Ansicht, dass Tiere und Menschen juristisch gleichzusetzen sind und begründen so auch ihren Ruf nach Todesstrafe für die Ärzte und städtischen Mitarbeiter.

闘犬種のチコは、飼い主である母親と息子を咬んだために安楽死(殺処分)されました。
アニマルライツ活動家にとっては、それは殺人と同じです。
アニマルライツ活動家らは、「拷問の犠牲者(註 殺処分された犬のこと)に対する犯罪を許さない」と要求しています。
ハノーファー(註 ニーダーザクセン州州都)では月初旬に、スタッフォードシャー・テリアの雑種の犬が、52歳の飼い主の母親と、車椅子に乗った飼い主の27歳の息子を咬み殺しました。
ハノーファー市の行政獣医師は、犬チコを安楽死させる決定をしました。
動物保護団体のアニマルピースは、これを犯罪と呼んでいます。
そしてさらに、「チコの殺処分を決定したものに死を!責任を予測できない殺人者に対して我々は、死刑を要求する」としています。
獣医師と政府当局者に対する殺害の脅迫は現在、ハノーファー検察庁に行動を促しました。
検察官のトーマス・クリンゲ氏は、犯罪の疑いがあるために、刑事手続きが開始されたと述べました。
アニマルライツ活動家は、動物と人間を法的に同一視しているために、獣医と地方自治体の公務員に対する死刑の要求を正当化できると考えています。



(動画)

 Mahnwache für Hund Chico: "Er ist unser Chico Guevara" チコと言う名の犬のための徹夜の抗議集会:「犬チコは、私たちのゲバラ(註 暗殺されたキューバの社会主義革命家)です」 2018/04/23
 なぜ飼い主を咬み殺した犬を、暗殺された社会主義革命家になるのかわからんわ。動物愛護(誤)家の論理の飛躍は、万国共通のようです。ところで後方に見える犬禁止マークはドイツではよく見ます。「ドイツでは犬をどこにでも連れて行ける」は大嘘です。

Rund 80 Menschen haben sich in Hannover zu einer Mahnwache für den Hund Chico getroffen.
Der Hund hatte vor zwei Wochen seine Besitzerin und deren Sohn totgebissen - das Ordnungsamt ließ ihn einschläfern.

チコと言う名の犬のために、徹夜で約80人がハノーファーに集まりました。
2週間前に、チコと言う名の犬は、飼い主と飼い主の息子を咬み殺しました-法執行機関は犬を安楽死させました。





(動画)

 Tödliche Kampfhund-Attacke: War "Chico" eine tickende Zeitbombe? 「致命的な闘犬種の犬の攻撃 『チコ』は時限爆弾だったのでしょうか?」 2018/04/20公開
 闘犬種のチコが、飼い主の母子を咬み殺したことを伝えるTVニュース。ニュースが報道された翌日に、チコは安楽死(強制殺処分)されました。

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メモ

(メモ)

スイスは30万匹の野良猫が生息しており、毎年10万匹を殺しているというむちゃくちゃな国 2019年8月2日
https://www.grenchnertagblatt.ch/schweiz/ueber-100000-tote-kaetzchen-pro-jahr-nun-fordert-petition-kastrationspflicht-131574904

東京大学小野塚知二 バカ
https://www.facebook.com/kazue.tada.7/posts/2412671458821828

ドイツでは野良猫が250匹も生息している。猫税を検討すべきだ。
https://www.jagdverband.de/content/die-k-frage-braucht-deutschland-eine-katzensteuer?fbclid=IwAR15_oObQpbAMdoasGmfzSqDTNrnMTC3bkPjhV1HMeEviTkb0FpuJ2K5_Y4







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さんかくたまご

Author:さんかくたまご
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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