続・「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇」は歴史的有害図書

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domestic/inländisch
記事、「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇」は歴史的有害図書、の続きです。
2010年に初版が発行されえ、10年近く経た今日でも版を重ね、日本の動物愛誤家の「バイブル」ともいえる著書があります。朝日新聞記者の太田匡彦氏による、、「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇 2010/9/17 太田 匡彦 (著)」です。しかし本書の内容は、ほぼすべてが真実の正反対の羅列です。本書の記述においては出典を示しておらず、「伝聞」を根拠としています。例えば、「日本のペットショップでは売れ残りの犬を冷蔵庫で凍死させて処分している」ことが普通に行われているとの記述です。つまり信ぴょう性が著しく低いのです。伝聞であれば、いくらでも事実のねつ造はできます。
今回は前回記事、「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇」は歴史的有害図書、に続いて、朝日新聞記者の太田匡彦氏による著作、「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇 2010/9/17" 」の、問題記述について取り上げます。
「日本ではペットショップが売れ残りの犬を冷蔵庫で凍死させて処分している」という記述です。まず本書から、該当する記述を引用します。
ペットビジネスに失望した男性がいた。
男性は常時20匹~30匹の犬や、ペットフードなどを販売する大手チェーン店の研修に出向いた。
研修開始から3日ほど、開店前の店舗内で店長が生後約6カ月のビーグル犬を、生きたままポリ袋に入れるのを見かけたという。
「このコはもう売れないから、そこの冷蔵庫に入れといて。死んだら、明日のゴミと一緒に出すから」と店長から告げられ、男性は難色を示した。
しかし、店長は続けた。
「ペットショップというのは、絶えず新しい子がいるから活気があって、お客さんが来てくれる。これができないなら、ペットショップなんてできない。仕事だと思って、やるんだ」。
5、「ペットショップが売れ残りの犬を冷蔵庫で凍死させて処分した(註 「このような日本は動物愛護後進国である。海外の先進国ではありえない」と言ったニュアンスで本書は記述しています。また「ペットショップでは普通に行われている」とも取れる表現です)」という事件は、日本では1件も確認できていません。マスメディアの報道や、それにより有罪判決を受けたという判例データベースにも、そのような事件は存在しません。またペット業界重鎮の上原勝三氏(ペットパーク)も、一件もないと断言しています。
対してアメリカ合衆国では「冷蔵庫で売れ残りのペットを凍死させて処分した」という事件は、ペットショップ、中間業者、ブリーダーともしばしば報道されています。これらの業者が刑事訴追され、有罪判決を受けた例もいくつもあります。また、ペット中間業者が売れ残りペットを自社で二酸化炭素死を行い、処分していたケースもあります。
その他アメリカでは州によってはペット業者が犬猫を銃殺により殺処分することが合法です(*1)。合法ですので、行われていても報道されません。イギリスでも保護施設を含める動物取扱業者が銃により殺処分することが合法です。イギリスでは、権威ある動物保護団体、RSPCAが約半数の保護動物を銃により殺処分していました。
この記述を元にして、日本の動物愛誤家は、ペットショップ、ひいてはペット業界の攻撃をしてきました。曰く「売れ残りのペットを冷蔵庫で凍死させて殺処分しているような国は、動物愛護後進国の日本だけだ」。
そして先に指摘した本書の記述「ペットの大量生産大量販売は日本独自のシステムである」とともに、「ペットショップがあるのは先進国では日本だけ」、もしくは「海外先進国では生体販売ペットショップはほぼない」という、嘘プロパガンダも長年、日本のペット業界の攻撃の具とされてきました。これらが大嘘であることは、すでに前回記事で述べた通りです。
繰り返しますが、「売れ残りペットを冷凍庫で凍死させて殺処分する」ペットショップやペット中間業者、ブリーダーは、アメリカ合衆国ではしばしば報道されています。また警察などの捜査が入り、ペット業者は刑事訴追され、有罪判決も受けています。しかし私が調べた限り、日本では「ペットショップなどのペット業者が売れ残りペットを冷蔵庫で凍死させて殺処分した」という事件は1件も確認できていません。私は、アメリカ合衆国での、ペット業者が売れ残りペットを冷凍庫で凍死させて殺処分した事件を取り上げた記事を書いています。
・売れ残りの犬を冷凍庫で凍死させて処分したペットショップ~アメリカ
根拠を示さない伝聞であれば、なんとでも架空の話を創作できます。本書の著者である太田匡彦氏には、「日本ではペットショップが売れ残り犬を冷蔵庫で凍死させて処分している」ことを裏付けるニュースソースや、刑事訴追を受けて有罪判決を受けた判決文などを具体的に一つでも示していただきたいものです。
対してアメリカ合衆国では先に挙げた通り、いくつもの売れ残りペットを冷凍庫で凍死させて処分した」事件の報道があります。また別に、アメリカ合衆国のブリーダーが犬を冷凍庫で凍死させて殺処分していた事件などもあります。
Dozens of dogs seized; puppies found in freezer 「数十頭の犬が押収されました。子犬が冷凍庫の中で見つかりました」 2015年5月7日 から引用します。
Several dead puppies were found wrapped in plastic in the home's freezer.
MUNCIE, Ind. — Authorities made a macabre discovery — of the frozen carcasses of 18 puppies, and six deceased reptiles, in the property owner's freezer.
He is preliminarily charged with multiple counts of cruelty to an animal and neglect of a vertebrate animal.
"a mix between a hoarder and a puppy mill."
Pelfrey — whose property had been investigated by animal control authorities in the past — refused to allow a voluntary inspection Wednesday, prompting authorities to obtain a search warrant.
(犯人の)自宅の冷凍庫で、プラスチック袋に包まれた、数頭の死んだ子犬が見つかりました。
インディアナ州マンシーー当局は不気味な、所有者(パピーミルオーナー)の冷凍庫の中で、18頭の子犬と6匹の死んだ爬虫類の凍死死体の発見をしました。
犯人は、動物への複数の残虐行為と脊椎動物のネグレクトにより事前に刑事告発されています。
「アニマルホーダーとパピーミルの混合型」。
過去にアニマル・コントロール当局によって調査されていたペルフリー容疑者は水曜日の任意検査を拒否したために、当局に捜索令状の取得を促しました。
(動画)
20 dogs found dead in freezer, nearly 200 rescued from NJ hoarding situation 「20頭の犬が冷凍庫の中で死んでいるのが見つかりました。200頭近くが、ニュージャージー州でアニマルホーダー状態から救出されました」 2019年6月14日
今まで引用した事件とは、別の事件です。先に引用した事件と同様に、この捜査を受けた容疑者は、「パピーミルとアニマルホーダーの混合型」と思われます。
このようにアメリカ合衆国では、「犬などのペットをペット業者が冷蔵庫で凍死させて処分した」という事件は多数あります。本書にある通り、日本のペットショップが売れ残りの犬を冷蔵庫で凍死させて処分することが常態化していれば、なぜマスメディアで報じられた事件が一件もないのでしょうか。繰り返しますが、「伝聞」という形をとればいくらでも事実のねつ造ができます。太田匡彦氏には、「売れ残りの犬を冷蔵庫で凍死させて処分した」ペットショップの具体名をぜひ挙げていただきたいです。
しかしこのような出典も挙げない、根拠薄弱な伝聞を基にした、デタラメを満載した有害図書を、いまだに信奉している読者が存在していることは驚きです。
(画像)
日本の歴史的有害図書と言える、朝日新聞記者の太田匡彦氏の著作、「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇 (朝日文庫) 文庫 – 2013/7/5 」。この本の要旨は、「ブリーダー、ペットオークション、ペットショップによる、大量生産販売のペット流通は日本独自」と断じています。また「ペットオークションがあるのは日本だけ」とも書かれています。さらに太田匡彦氏は行政関係者、政治家、ペット業界関係者に「ペットオークションがあるのは日本だけ。日本は恥ずべき」と吹聴しています(ペットパーク 上原勝三氏談)。このような見え透いた大嘘を垂れ流す太田さんのほうがよほど恥です。
犬の商業生産数、販売数、生体販売ペットショップ数とも、人口比では日本はアメリカ、イギリス、ドイツよりはるかに少ないのです。また、ペットオークションは、アメリカ合衆国で盛んに行われています。そして愛誤界で鬼の首を取ったようにペットショップ非難の根拠としている、本書の「日本のペットショップは売れ残り犬を冷凍庫で凍死させて殺処分している。こんな残酷なことをしている国は日本だけだ」という記述があります。しかし私が調べた限り、日本でそのような事件は一つも見つかりません。前述上原勝三氏も、「そのような事件は日本では一例も確認していない」と述べています。アメリカでは頻繁に報道されているのですが。太田さん、ぜひ一例でも挙げていただきたいものです。

・AVMA Advocacy State And Local Documents Euthanasia Laws 「全米獣医師会 コンパニオンアニマルの安楽死(殺処分)に関する州法一覧」 2018年最終更新
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例えば、ノースカロライナ州では、ペットショップや犬ブリーダーのペット業者が、自ら犬を殺処分することが合法です。ですから合法的な手段(銃殺、一酸化炭素)で在庫の犬を殺処分したとしても、ニュースにすらなりません。
Who may perform
Veterinary clinics
Certified facility meaning a certified animal shelter, kennel or pet shop that employs at least one Certified Euthanasia Technician or licensed veterinarian to perform euthanasia on animals at that certified facility.
Method
Any method of euthanasia approved by the American Veterinary Medical Association (AVMA), the Humane Society of the United States (HSUS), or the American Humane Association (AHA)
Intracardiac injection if animals are anesthetized or heavily sedated
Carbon monoxide may be used except on animals that appear to be less than 16 weeks of age, animals that are pregnant, and animals that are near death.
殺処分を行う者
獣医クリニック
認定施設とは、認定施設で動物の安楽死を行うために少なくとも1人の認定安楽死技術者または認可獣医を雇用する認定動物シェルター、ブリーダーまたはペットショップを意味します。
方法
アメリカ獣医学会(AVMA)、アメリカ人道協会(HSUS)、またはアメリカ人道協会(AHA)によって承認された安楽死の方法(註 AVMAは銃殺も安楽死方法として認めている)。
動物に麻酔または鎮静作用が強い場合の心臓内注射
一酸化炭素は、16週齢未満であると思われる動物、妊娠中の動物、および死にかけている動物を除いて使用できます。
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