続・特定の犬種は強制的に殺処分するオランダ~「オランダは殺処分ゼロ」の大嘘

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Netherlands/Niederlande
記事、
・オランダは人口比で日本の44倍の犬を殺処分している~「オランダは殺処分ゼロ」の大嘘、
・特定の犬種は強制的に殺処分するオランダ~「オランダは殺処分ゼロ」の大嘘、
の続きです。
オランダは、かつて危険とされる特定の闘犬品種の犬の飼育、繁殖、国内持ち込みを禁じる「禁止犬種法」がありました。オランダの禁止犬種法は、例外なく該当する犬を押収し、強制的に殺処分を行い、飼い主に対しては懲役6か月以下で処罰するという大変厳しいものでした。この法律は2008年に撤廃されましたが、2018年1月に、再び同様の内容の法令が成立施行されました。「単に法で禁じる犬種というだけで押収されて殺処分される」。日本ではこのような法令はありません。しかしテレビ東京では、どうぶつピース!!希少な日本犬に人生を捧げたオランダ人&猫カフェの裏側SP(2019年2月8日放送)で、「オランダでは殺処分ゼロ」と、全く事実に反する大嘘を放送しました。このような嘘情報を報じるメディアは無責任極まりないです。
私はかつて、大変厳しいオランダの「禁止犬種法」(通称「ピットブル法」)を記事にしたことがあります。この法律では、いわゆる闘犬種の犬の品種の飼育、繁殖、国内持ち込みを禁じ、違反者から犬を押収し、強制的に殺処分を行うというものです。違反者の飼い主などは、懲役6か月以下で罰せられます。この件については前回記事、特定の犬種は強制的に殺処分するオランダ~「オランダは殺処分ゼロ」の大嘘、で述べました。このオランダの極めて厳しい「禁止犬種法」(ピットブル法)は2008年に廃止されました。しかし9年後の2008年1月にはほぼ同様の内容で法令が成立施行されました。
今回記事では、この復活した、オランダの「禁止犬種規則」に関するメディアの報道を取り上げます。まず、Netherlands to implement stricter rules for "high risk" dogs 「オランダは『高い危険性のある』犬種に対する、より厳格な規則を実行します」 2017年7月14日
The Netherlands may soon compile a list of "high risk" dogs for which stricter rules will apply.
The owners of dogs on the list will be subject to stricter rules and measures.
Some of the measures include that the owner and dog must go for training, short leashes in public areas and muzzles in free walking areas.
High risk dogs will also be euthanized after the first serious biting incident and there will be a time limit on how long a high-risk dog can be in an animal shelter.
オランダ政府はまもなく、より厳格な規則が適用される「危険度が高い」犬種のリストをまとめるでしょう。
リストに載っている犬種の飼い主は、より厳格な規則と法的措置の対象となります。
いくつかの政策には、それらの犬の飼い主と犬は訓練を受けなければならないこと、公共の場では短いリード、そして自由に歩くことのできる場所では口輪が必要です。
危険性の高い犬種は、最初の深刻な咬傷事故であっても後に安楽死(殺処分)させられ、危険性の高い犬の、アニマルシェルターにおける収容期間に制限を設けます(註 つまり一定期間後は必ず殺処分されることを意味します)。
次に、オランダの「危険な犬に対する規則」が成立施行したことと、その内容についての記事から引用します。2018 Breed Specific Legislation in the Netherlands: a critical review and suggestions 「オランダの2018年の特定の犬の品種に関する法律:批評的検討と提案」 2017年7月14日
Breed-Specific Legislation in The Netherlands
Breed Specific Legislation has been proposed to come into effect in the Netherlands again from January 2018, after a nine-year absence.
1. Owners of the 21 breeds listed below concerned will need to follow a ‘course on raising a dog’ (opvoedcursus).
2. Local municipalities will be allowed to put up regulations applying only to the listed breeds, such as:
Compulsory muzzle
Compulsory short leash
Ban from certain public areas where many children often play
The Government is also working on additional future measures:
A breeding and import ban
A central dog bite incident register (any breeds)
A central anti-social behaviour register by dogs and/or owners (any breeds)
What breeds are on the list?
The breeds are listed on the official Government page as follow:
Akita
Alano
American Bulldog
American Pitbull Terrier
American Staffordshire Terrier
Anatolian Shepherd
Bandog
Boerboel
Bull Mastiff
Bull Terrier
Bully Kuta
Cane Corso
Dogo Argentino
Dogo Canario
Fila Brasileiro
Rottweiler
Staffordshire Bull Terrier
(Caucasian) Owcharka
(South Russian) Owcharka
Pitbulls, bullies and variants
Tosainu
HRD crosses and look-alikes are will also be considered HRD’s but dogs with a pedigree will not.
The second list: listed but not considered high-risk
The government created a secondary list with breeds that were originally bred for fighting that are deemed lower-risk by the government:
Boxer
Dobermann
Dogue de Bordeaux
English Bulldog
Mastiff
Shar-Pei
Mastino Napoletano
Special local measures by municipalities
The local municipalities will have free range to enact local Breed-Specific measures (e.g. compulsory muzzles and leashes, or a complete ban from certain areas).
オランダの特定の犬の品種に関する規則
9年ぶりに、2018年1月から、オランダでも特定の犬の品種に関する規則が施行される予定です。
1.下記の21品種の飼い主は、「犬の飼育に関する手順」(opvoedcursus)に従う必要があります。
2.地方自治体は、以下のような記載された品種にのみ適用される規制を設けることが許可されます。
強制的に口輪を使用すること
強制的に短いリードを使用すること
多くの子供たちが遊ぶ、特定の公共の場(児童公園)へのこれらの犬の立ち入り禁止
政府はまた、将来の追加措置にも取り組んでいます。
繁殖と輸入の禁止
政府の犬咬傷事件登録簿(特定の品種)の作成
犬や飼い主(特定の品種)による反社会的行動の政府の登録簿の作成
リストにはどんな品種がありますか?
品種は政府の公式ページに次のように記載されています。
秋田犬
アラーノ
アメリカン・ブルドッグ
アメリカン・ピットブルテリア
アメリカン・スタッフォードシャーテリア
アナトリアン・シェパード
バンドッグ
ボーア・ブール
ブルマスティフ
ブルテリア
Bully Kuta(ブーリー・カタ)
Cane Corso(カルネ・コルソ)
ドーゴ・アルゼンチーノ
ドーゴ・カナリオ
フィラ・ブラジレイロ
ロットワイラー
スタッフォードシャー・ブルテリア
(コーカシアン)オフチャルカ
(サウス・ロシアン)オフチャルカ
ピットブル、ブリーズ(bullies )と変種
土佐犬
上記の特定犬種との交配や類似した犬も特定犬種と見なされますが、血統書を持つ犬はそうではありません。
2番目のリスト:記載されているがハイリスクとは見なされない
政府は、もともと政府によってリスクが低いと考えられていた闘犬のために繁殖された品種を含む、二次リストを作成しました
ボクサー
ドーベルマン
ドッグド・ボルドー
イングリッシュ・ブルドッグ
マスチフ
シャーペイ
マスティーノ・ナポリターノ
市町村による特別地域対策
地方自治体は、地域の犬の品種の独自の対策(例:強制的な口輪義務やリードに関する規定、あるいは特定の地域からの完全な禁止)を制定するための自由な範囲を持ちます(註 完全な禁止とは、すなわち地方自治体がこれらの犬を押収して強制的に殺処分する法制化を行えることを意味します)。
(動画)
Eigenaresse afgemaakte hond op Radio Rijnmond: ''Een hond is geen auto, maar een levend wezen' 2017/07/14 に公開
オランダで、2人の子供を咬んで行政に押収されたのちに、強制殺処分された犬のニュース(オランダ語)。オランダ語に堪能な方が解説していただければありがたいです。オランダは、特定の犬種のみならず、咬傷事故を起こした犬も、行政が強制的に殺処分する権限が法律で定められています。
(画像)
どうぶつピース!!希少な日本犬に人生を捧げたオランダ人&猫カフェの裏側SP、から。
(オランダは)実は 世界でも屈指の動物に優しい国でもあるんです。
やむをえない事情で飼えなくなったペットを、保護する施設は国中に。
オランダでは 新しい飼い主が見つかるまで保護されるので、日本と違い殺処分は ゼロとなっているんです。
こうした保護施設はボランティアの協力と、市の補助金で成り立っています。
ずいぶんと事情が異なるようで(笑い)。

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