違法ではないわなでも殺傷されるドイツの猫~呆れた動物愛護(誤?)専門家、武井泉氏

Please send me your comments. dreieckeier@yahoo.de
Bitte senden Sie mir Ihre Kommentare. dreieckeier@yahoo.de
メールはこちらへお寄せください。 dreieckeier@yahoo.de
(Zusammenfassung)
Bundesjagdgesetz
§ 19 Sachliche Verbote
(1) Verboten ist
7. Saufänge, Fang- oder Fallgruben ohne Genehmigung der zuständigen Behörde anzulegen;
8. Schlingen jeder Art, in denen sich Wild fangen kann, herzustellen, feilzubieten, zu erwerben oder aufzustellen;
9. Fanggeräte, die nicht unversehrt fangen oder nicht sofort töten, sowie Selbstschußgeräte zu verwenden;
記事、
・呆れた動物愛護(誤?)専門家たち~ペトことと武井泉氏、
・「ドイツでは飼い犬の登録制度がある自治体はただ一つ」は大間違い~呆れた動物愛護(誤)専門家、武井泉氏、
・続・「ドイツでは飼い犬の登録制度がある自治体はただ一つ」は大間違い~呆れた動物愛護(誤)専門家、武井泉氏、
・「ドイツでは飼い猫については自治体においても登録制度はない」は大間違い~呆れた動物愛護(誤?)専門家、武井泉氏、
・「ドイツでは、最寄りの複数の居住用建物から300メートル上離れた狩猟区域内で発見された場合、野良猫とみなされる」はデタラメ~呆れた動物愛護(誤?)専門家、武井泉氏、
・続・「ドイツでは、最寄りの複数の居住用建物から300メートル上離れた狩猟区域内で発見された場合、野良猫とみなされる」はデタラメ~呆れた動物愛護(誤?)専門家、武井泉氏、
・わなで殺傷されるドイツの猫と犬~呆れた動物愛護(誤?)専門家、武井泉氏、
・違法なわなで殺害されるドイツの猫~呆れた動物愛護(誤?)専門家、武井泉氏、
の続きです。
これらの記事では、武井泉氏による、広島県から委託を受けて作成した、海外の動物愛護政策等に関するレポート(動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)が、嘘、誤り、偏向に満ちていてひどい内容であることを書きました。本資料における記述、「ドイツ連邦狩猟法~動物を拘束するわなの製造販売流通と所持も許されている」が誤りであることを述べます。ドイツでは、特定の有害動物(例えば外来種ネズミ)などの駆除目的であれば、殺傷能力の低い、歯がないトラバサミ形状のわなは、狩猟法の適用外とされています。しかしこのようなわなでも、飼い猫を含めて被害にあっています。
武井泉氏の、動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、その内容のデタラメの羅列には、まさに悶絶します。そのほんの一例ですが、このような記述があります。「ドイツ連邦狩猟法~動物を拘束するわなの製造販売流通と所持も許されている」。しかしそれはデタラメです。
前回記事で述べたことですが、ドイツ連邦狩猟法(Bundesjagdgesetz) 19条における、わなの規定に関するまとめを再掲します。
Bundesjagdgesetz 「ドイツ連邦狩猟法」
§ 19 Sachliche Verbote
(1) Verboten ist
7. Saufänge, Fang- oder Fallgruben ohne Genehmigung der zuständigen Behörde anzulegen;
8. Schlingen jeder Art, in denen sich Wild fangen kann, herzustellen, feilzubieten, zu erwerben oder aufzustellen;
9. Fanggeräte, die nicht unversehrt fangen oder nicht sofort töten, sowie Selbstschußgeräte zu verwenden;
19条 実際に禁止されていること
(1)禁止される事項は、
7. 所管官庁の許可なくイノシシを捕獲する、または落とし穴で捕まえること。
8. 野生動物を捕獲することができるあらゆる種類のくくりわなの製造、販売、購入、または使用。
9. 完全に無傷で捕獲することのないわな猟具、または速やかに殺害することのない自動発射銃の使用。
・ドイツ連邦狩猟法における、わなの規定のまとめ
1、イノシシの落とし穴(動物を拘束するわなと解釈できる)による捕獲は、所管官庁の許可がいる(許可を得れば使用は合法)。
2、動物を拘束するわなのうち、くくりわなはいかなる種類のものでも、製造、販売、購入、使用が禁止されている。
3、動物を殺傷しない(「1、」以外の)の動物を拘束するわな(箱わな、囲いわななど)は、製造、販売、購入、使用が合法である。
4、動物を殺傷するわなのうち、「2、」の、くくりわな以外の動物を拘束するわな(たとえば歯付きのトラバサミなど)は使用は禁止されるが、製造、販売、購入は規制がない。ただし小動物を対象とする、殺傷の程度が低いくくりわな以外の動物を拘束するわなは狩猟法の適用外なので、製造、販売、購入、使用を罰することができない(例えば外来ネズミ捕獲用ののこぎり歯がないトラバサミなど)。
5、動物を拘束しないわなでも、自動発射銃のわなは禁止。
今回は、「ドイツ連邦狩猟法の適用外で、有害な小動物を対象とする殺傷の程度が低いくくりわな以外の動物を拘束する、製造、販売、購入、使用を罰することができないわな」について述べます。ドイツにおいては、ネズミや有害な外来生物を対象とした、小型ののこぎり歯がないトラバサミ形状のわななどで、くくりわな以外の殺傷能力が低いものは狩猟法の適用外です。そのわなの対象としている動物以外を事実上捕獲する目的であっても、生産、販売、購入、さらに使用まで処罰することができません。
事実、明らかに猫の殺傷を意図したと思われるケースも多くあります。実際にドイツでは、頻繁にこれらの禁止されていない(狩猟法の適用外の)わなで猫(飼い猫も)が頻繁に殺傷されています。Katze in Falle verletzt - Jäger klärt mögliche Illegalität 「わなでケガをした猫ーハンターの違法性は明らかである」 2018年9月26日 から引用します。
Cluvenhagen - Als Klaus Müller seine Katze Paula am vergangenen Samstagmorgen vor dem Haus an der Schleusenstraße fand, stellte sich schnell heraus, warum das Tier so kläglich miaute.
Eine Tierärztin hatte die Falle als verbotenes Tellereisen identifiziert – und lag damit falsch.
„Das ist eine Bisamfalle“.
Bisamfallen sind absolut zugelassen.
Der Bisam „wegen seiner Lebensweise und seiner Wühltätigkeit nachhaltige und gefährliche Schäden an Ufern, Deichen, Dämmen und anderen wasserwirtschaftlichen Einrichtungen“.
"Sie muss die Falle mit hochgeschleppt haben“, sagte Klaus Müller.
Vermuten er und seine Frau Michaela Schikorra, dass die Falle am Entwässerungsgraben neben der Straße ausgelegt wurde.
Mit Paula ging es gleich zur Tierärztin.
クルーフェンハーゲン - クラウス・ミュラーさんが土曜日の朝に、シュレーセンシュトラーセの家の前で、彼の飼い猫のポウラを見つけたとき、すぐになぜひどい状況になっているのかが明らかでした。
獣医師はこのトラップを禁止されているトラバサミと認識しており、間違っていました。
「これは、マスクラットのわな(註 マスクラット=外来種の大型ネズミを捕らえるための、トラバサミ形状のものでのこぎり歯がなく殺傷能力が低いわな)です」。
マスクラットのわなは、完全に許容されています。
マスクラットは、 「その生態と荒っぽい行動のために、土手、堤防、ダムその他の水利管理施設に対して継続的でかつ危険な損害」を及ぼしてきました。
クラウス・ミュラー氏は、「飼い猫のポウラはわなに捕らえられたに違いない」と語りました。
彼と彼の妻ミハエラ・シコラさんは、わなが道路の横にある排水溝に仕掛けられていたと考えています。
ポウラは、すぐに獣医に連れていかれました。
このように、「トラバサミ」の形状をしていても、狩猟法での適用を受けないわなもドイツでは広く使われています。また本来の目的とする動物ではなく、頻繁に猫も犠牲になりますし、一定の割合で猫を意図的に狙う者もいるでしょう。この、「マスクラットのわな」などの、狩猟法の適用を受けないわなは、「狩猟法における真空地帯」とドイツでは言われています。
このように、ドイツ(に限らず日本でも)では、わなに関しては、その形状や威力、対象とする動物によって細かい法律の規制(規制がないものも含めて)があります。それを大雑把に、「動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング」で、「ドイツ連邦狩猟法では~動物を拘束するわなの製造販売流通と所持も許されている」と、公的機関から委託された報告書で平気で書いてしまえる神経というのは恐れ入ります。よほど頭の中身もドンブリなのでしょう。本報告書の誤りの指摘は、まだほんの氷山の一角です。その指摘は、年内に終わらないかもしれません。三菱UFJリサーチ&コンサルティングに調査依頼をした広島県はどうお考えなのでしょうか。
(画像)
Jetzt zufrieden,Herr jäger? 「さあ、これで満足なの、ハンター様?」 2005年
若干古い新聞記事ですが、ドイツの最大手新聞、Bild紙の記事。ドイツでは、猫犬、特に猫が違法合法問わず、わなで殺傷されていることが問題となっています。

・マスクラット(英 maskrat 独 bisam musquash maskeratte)
~
マスクラット(Ondatra zibethicus)は、ネズミ科マスクラット属に分類される齧歯類。本種のみでマスクラット属を構成する。ヨーロッパでは、土手や堤防に穴をあけるなどの水利施設への被害があり、ドイツやオランダなどでは悪性外来種として積極的に駆除されている。
- 関連記事