呆れた動物愛護(誤?)専門家たち~ペトことと武井泉氏

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Domestic/inländisch
私がしばしばこちらで書いてきたことですが、日本の動物愛護の最大の後進性は、「情報が正確に伝わっていないこと」です。特に海外情報に関しては、情報提供者の能力不足もさることながら、意図的に嘘情報を提供することが、他の分野に比べて極めて多く行われていると感じます。マスメディアの報道やジャーナリストの著作、動物愛護団体のHPは当然ながら、大手シンクタンクの研究者、大学の教員、省庁まで、あからさまに誤った情報を提供しています。いくつかの目に余る事例を具体的に取り上げたいと思います。
嘘つきほど「私の情報は正確である」ということを強調します。さらには、「自称専門家ではあるが、到底専門家とは言い難い」、「一応職業としては専門家ではあるが、それに見合う能力が決定的に欠けている」人たちほど、自分自身を「専門家である」と強調する傾向にあるようです。残念ながら日本の動物愛護に関しては、私が知る限り、特に海外情報においては、正確な情報を偏向なく提供している「専門家(団体も含めて)」の方は極めて少数です。
まず、「専門家」を自称しておきながら、提供する情報、特に海外情報ではことごとく嘘、偏向、誤りがあり、私が確認した限り、正確な記事はほぼないという呆れた末端メディアがあります。「ペトこと」と言いますが、専門性に特化した ライターによる執筆では、次のように述べています。「専門性に特化したライターによる執筆~専門家は、得意領域に特化した記事を担当することで正確性と新規性ある情報をお届けしています」。しかし代表者がこのような驚く内容の記事を書いています。
(画像)
ペトことの、【さとおやライフVol.1】イベントで出逢って一目惚れ。シェルターにいたコーギーと暮らし始めました 2016年6月22日記事の、訂正前のスクリーンショット。

現在は、「イギリスでは日本と違ってペットショップでの生体販売が少なく(*1)、国が認めているブリーダーからかシェルターと呼ばれる犬や猫を保護する施設から引き取って飼い始めることがあります」と訂正されています。しかし訂正後のこの文章においても誤りがあります。イギリスは免許を受けた生体販売ペットショップは、2018年の業界団体の調査資料では約3,000あり、人口比で日本より1.6倍も多いのです(*1)。
このような事実は専門家でなくても、中学生レベルの英語検索でわかります。ネット上では、イギリスでの子犬の安売りの、巨大店舗のペットショップチェーンなどの動画や記事が多数ヒットします。またイギリスでは生体販売ペットショップが約3,000店舗あることなどは、複数の資料がインターネットで入手できます。
このペトことに記事を寄稿した方に、武井泉氏という方がいます。この方は大手シンクタンクの研究員で、神戸のファッション通販会社、フェリシモ 猫部のブログ記事も寄稿しています。このフェリシモの武井さんによる記事の誤りはひどく、目に余るものは何度か訂正を申し入れ、こちらでも何度か取り上げています。例えばこのような記事です。私が指摘した以外でも、多数の誤りや偏向があります。
なお、以下の記事の引用は、私が記事を公開した当時の、フェリシモブログの記事の記述をそのまま引用しています。現在は一部訂正されています。
・TNRによりメリーランド州は殺処分ゼロを実現したという大嘘~「フェリシモ猫部」ブログ
・「ドイツでは動物の権利が憲法で保証されている」という抱腹絶倒解釈~フェリシモ猫部ブログ
・フェリシモ猫部 猫ブログのアメリカに関する大嘘の羅列~英文検索ぐらいしろよ(呆)
・「フェリシモ猫部 猫ブログ」の呆れた大嘘~イギリスでは市民組織が行政と同レベルの権限が移譲されている?
さらに、前述、ペトことでも、明白に誤りがあり、かつ読者を著しく誤認させるような偏向がある記事を書いています。
・「イギリスには生体販売ペットショップが約2,300ある」という「ペトこと」の大嘘
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こちらの記事では、武井泉氏は「イギリス(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland UK)には、ライセンスを受けた生体販売ペットショップが約2,300ある」と記述しています。
しかしこの記述は誤りで、「約2,300の免許を受けた生体販売ペットショップがある」のは、イギリス(UK)の構成国の一つである、イングランドのみの数字です。日本でいうイギリス(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland UK)とは、イングランド、北アイルランド、スコットランド、ウェールズの4ヵ国で構成される、同一の君主をもつ連合国です。イギリス全体では、免許を受けた生体販売ペットショップは約3,000あります(*1)。2018年に公開された、業界団体などによる複数の資料があります。
そのほかにもこの記事では誤りや、あからさまな誤りまでとは言えないものの、読者に著しく誤解を与える偏向記述が多数あります。詳しくは拙記事をお読みくだささい。
前述武井泉氏は、「フェリシモ猫部 ブログ」や「ペトこと」の記事以外でも、目に余る誤りを多数おかしています。シンクタンクが主催したシンポジウムでのパネラーとしての発言などでもそうです。
最近では、某県の委託を受けて武井泉氏は、所属するシンクタンクの研究員として「海外の動物愛護政策」に関するレポートを提出しています。次回以降の記事では、このレポートやシンポジウムでの明らかな誤りについて具体的に指摘します。
(動画)
Dogs 4 Us Demo Jan 2012.wmv 2012/02/01 に公開
イギリスにある、犬猫の安売りに特化した、生体販売ペットショップチェーン。複数の巨大店舗を展開しています。「5週齢の子犬が売られている」とあります。
(動画)
Dogs4Us Animal Abuse Exposed on TV 「テレビで暴かれたDogs4us による動物虐待」。2017/03/02 に公開
上記の動画の、イギリスの犬猫安売り巨大ペットショップチェーン。現在ももちろん営業しています。イギリスは生体販売ペットショップは、人口比で日本の1.6倍もありますし、国際比較でもペットショップが多い国です。ペトことの、「イギリスでは日本と違い、ペットショップでの販売は禁止」との報道は、まさに狂気です。私は、末端メディアとはいえこのような真実と正反対の大嘘を堂々と報じることが、日本愛護の最大の後進性だと思います。
・Ornamental Aquatic Trade Association Ltd (OATA) PET SHOPS (イギリスのペットショップ業界団体による調査 2018年公開資料)
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Pet shop licences are vital to demonstrate proper animal welfare. They are required by establishments that sell vertebrates, like fish, to the public.
By far the greatest number of shops that require a pet shop licence are aquatic shops.
We estimate there are about 3,000 pet shops in the UK and about 2,000 of these sell fish.
ペットショップの免許は、適切な動物の福祉を実現するためには必要不可欠です。
それらは、魚のような脊椎動物を一般に販売する施設では必要とされています。
ペットショップの免許を必要とする店舗は、水性生物を取り扱う販売店が最も多くあります。
私たちは、イギリス(UK 英:United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)には、約3,000の生体販売ペットショップがあり、これらのうち、魚類を販売しているのは約2,000店舗であると推定しています。
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