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日本は動物虐待に対する処罰が甘いのか~杉本彩氏の動物虐待の厳罰化主張に対する疑問






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 女優で動物愛護活動家である、杉本彩氏が「日本は動物虐待に対する処罰が甘すぎる。厳罰化すべき」と主張しています。同氏は「カリフォルニア州で猫を虐殺した犯人は懲役16年の判決となった」ことをことさら強調しています。しかしカリフォルニア州の本事件は、主たる起訴事実が窃盗罪です。カリフォルニア州の犬猫などの虐待(殺)は、法定刑が懲役1年以下、罰金2万ドル以下です。窃盗罪が動物の殺傷より法定刑が重いのは、日本もアメリカも同じです。主たる起訴事実が窃盗罪の事件を「外国では日本と異なり動物虐待の処罰が厳しい」とは、あきれた都合の良い事実の抜き書きです。またアメリカでは、量刑は単純加算されます。そのような司法制度の違いがある国の判決と日本の判決を比べるのは無意味です。


 まず、杉本彩氏らによる、「日本は動物虐待に対する処罰が甘すぎる。アメリカでは猫を殺害した犯人は懲役16年の判決が言い渡された」マスメディアの記事は、このようなものがあります。【猫惨殺裁判】杉本彩 執行猶予判決に怒る 「法律で裁かれなくても見合った罰は下るはず 2017年12月13日。
 その上で杉本彩氏は、猫(無主物。野良猫)を13匹殺害した被告人に対する判決に執行猶予がついたことに関し、「アメリカで猫を殺害した犯人に対する懲役16年の判決」を根拠に、「日本は動物虐待に対する処罰が甘い。厳罰化すべきだ」と主張しています。具体的には、現行の動物愛護管理法における、「愛護動物のみだりな殺傷に対する、2年以下の懲役または200万円以下の罰金」の法定刑を、最高懲役5年以下、罰金500万円以下に引き上げる」ことです。2017年9月「改正動物愛護管理法を考えるシンポジウム」 より引用します。


動物虐待者は非常に危険な犯罪者であるにもかかわらず、私の知る限り日本では動物虐待者に対して懲役刑が下ったことはない。
これは社会が動物虐待を軽視している証。
■米カリフォルニア
21匹の猫を殺害した26歳の被告に収監16年の判決が下った。(2017年)



 杉本彩氏らが、「日本の動物虐待に対する処罰が甘い。厳罰化を求める」根拠として繰り返し取り上げる、「アメリカ、カリフォルニア州で猫を殺害した犯人に懲役16年の判決が言い渡された」事件ですが、この事件の起訴事実の主な犯罪事実は窃盗罪です。殺害した猫は盗んだものでした。日本でもアメリカでも、動物虐待罪より、窃盗罪のほうがはるかに法定刑が重いのです。
 さらにアメリカの刑事司法においては、量刑の考え方が異なります。仮に日本で、アメリカで猫を16匹盗んで殺害した本事件と同様の事件があったのならば、おそらく一つの罪とされます(複数の法益侵害ないし行為の間に一体性が認められる場合)(*1)。対してアメリカでは、量刑はそれぞれを独立した罪として単純に加算されます(*2)。たとえばアメリカでは、禁固7万4,337年という求刑や、郵便配達夫が郵便物を廃棄し続けていたケースでは、禁錮250年という判決もあるようです(*3)。

 したがって、「アメリカで盗んだ猫を殺害した被告人に対する窃盗罪に対する懲役16年」の判決と、日本の「野良猫(無主物。無主物に対しては窃盗罪は成立しない)を13匹殺害した被告人に対する執行猶予が付いた判決」を比べるのは無意味です。起訴事実も刑事司法制度も異なります。
 もし「アメリカと同様に量刑は単純加算すべきだ。アメリカに見習うべきだ」というのであれば、野良猫の餌やりで、10か所かけもちでしている人は、懲役10年を容認しなければなりません。アメリカでは、野良猫への餌やりが、懲役1年以下で処罰される自治体があるからです(*4)。
 参考のために、アメリカの事件についてのニュースソースを引用します。Serial cat killer sentenced to 16 years in jail 「16年の懲役刑の判決を言い渡された連続猫の殺害犯」。2017年7月17日。


Robert Farmer, 25, was sentenced to 16 years for abducting, torturing and killing nearly two dozen cats that he stole from the streets of a San Jose neighborhood.
A judge read the names of the cats aloud during Farmer’s sentencing, and noted that the body of a tabby cat named Go-Go had not yet been found.
Go-Go’s owner, Miriam Petrova, said Friday’s sentencing provided closure for her and others whose pets were Farmer’s victims.

ロバート・ファーマー被告人(25歳)は、サンノゼ近郊の街から盗んだ約2ダースの猫を捕獲、虐待し、殺害したために16年間の懲役刑の判決を受けました。
裁判官はファーマー被告人の判決の際に、猫の名前を朗読しましたが、「ゴーゴー」と呼ばれる縞模様の猫の死体はまだ見つかっていないと指摘しました。
ゴーゴー(猫の名前)飼い主である、ミリアン・ペトロヴァ氏は、金曜日の判決では、彼女と他の人たちのがファーマー被告人の犠牲だったと語りました。



 実際には、アメリカ、カリフォルニア州の、犬や猫などの虐待や殺害に対する法定刑はどうなのでしょうか。カリフォルニア州法では多くのケースにおいて細かな規定がありますが、まとめると概ね、次のようになります。
・犯罪の構成要件は、「悪意(故意)」があり、かつ「その動物に苦痛を与えること」です。
・法の適用範囲は、任意の哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類に及ぶ。
・虐待による殺傷は、基本的には法定刑は懲役1年以下または罰金2万ドル以下、もしくはその併科(ただし「闘犬」などの虐待行為に関しては別の処罰規定がある)。


 その国の刑事司法制度に違いなどもあり、法律の条文だけでは一概には言えません。しかし私が一読した限りにおいては、カリフォルニア州が日本と比べて、特段動物虐待に対する法的刑が厳しいとは思えませんでした。ケースによっては、日本の動物愛護管理法が厳しいとさえ感じます。次回記事では、具体的に、動物虐待に関する、カリフォルニア州法を取り上げます。


(動画)

 San Jose Cat Killer Sentenced To 16 Years Prison 「サンノゼ(カリフォルニア州)の猫殺害犯は、懲役16年判決を言い渡されます」 2017/07/14 に公開
 この事件、こちらの動画にもある通り、殺害された猫のいくつかは盗まれたものです。ですから主な起訴事実は「窃盗罪」であり、無主物の猫を殺害した日本の事件と比較することはできません。杉本彩氏らがこのカリフォルニア州の事件を根拠に、「日本の動物虐待は処罰が軽い」と主張するのは、例えば日本で、女性を誘拐し、強姦してビデオ録画し公開した事件で、被告人に懲役15年の判決が言い渡されたとします。それを持って、「わいせつビデオの公開は日本では懲役15年になる。アメリカはわいせつ物の公開に対しての処罰が甘い」と言っているのと同じです。このようなバカげた屁理屈を堂々と公にするのが、愛誤の無知と知能の低さです。杉本彩氏に協力する弁護士もいるのに呆れます。

A Santa Clara County Superior Court judge has sentenced a 26-year-old California man to 16 years in prison for killing 21 cats, some of which he lured from people's homes.

サンタクララ郡の上級裁判所判事は、26歳のカリフォルニア人男性に21匹の猫を殺害したとして、懲役16年の刑を言い渡しましたが、猫のうちのいくつかは、飼い主の家から誘拐されたものです。





(追記)

 杉本彩氏主催の、2017年9月「改正動物愛護管理法を考えるシンポジウム」。こちらでは、極めて問題がある発言が多数あります。例えばごく一部ですが、このようなものです。


松野(前衆議院議員 松野頼久氏):日本はヨーロッパ先進諸国にならって8週齢ですよ、と決めれば済む話だと常々言っています。
特に8週齢は、ヨーロッパ先進諸国の中では当たり前なんです。
それを出来ない日本っていったいなんなんだろうと思います。



 EU諸国のうち、9カ国は犬猫とも販売に対する週齡規制は皆無です(2016年資料)。EUのうち、犬猫とも8週齡未満の販売を禁じているのはおそらくフランス一国です(STS-REPORT SCHWEIZER TIERSCHUTZ STS Auf den Hund gekommen: Illegaler Hundehandel und -import fördern Tierleid und Kriminalitätドイツは、猫に関しては、販売の週齡規制そのものがありません
 私はかつて「イギリスでは猫も8週齡未満の販売を禁止する法案が出されている」と書いた記憶があります。今調べたところ、法案は通過し、今年の10月1日から施行されます(Puppy and kitten sales at pet shops set to be banned A ban on licensed sellers dealing in dogs and cats less than eight weeks old is already coming in on 1 October.)。つまりこの発言当時は、まだ法案が通っていなかったのです。
 なお現在の、イギリスの犬の8週齡未満販売禁止の根拠法はこちらです。Breeding and Sale of Dogs (Welfare) Act 1999
 そもそも杉本彩氏は、「日本以外の先進国はペットショップがない」と、吹き出しそうな嘘情報を、超上から目線で言ってのける方ですから。精神科を受診したほうが良いレベルでしょう。氏の主催したシンポジウムの人選も似たようなレベルの方ばかりです。


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犬猫詐欺

杉本彩犬猫イカサマ財団か。

寄付したら犬猫の治療には使われず、スタッフの飲食に消えるという…

杉本彩が愛護活動家なんてとんでもない!
芸能界での生き残りをかけて借金と脱税対策のために財団つくったのよ笑

Re: 犬猫詐欺

ケイダッシュ 様、コメントありがとうございます。

> 杉本彩犬猫イカサマ財団か。

寄付寄付クレクレの話は聞いていますし、販売価格も高いと聞いています。


> 杉本彩が愛護活動家なんてとんでもない!
> 芸能界での生き残りをかけて借金と脱税対策のために財団つくったのよ笑

情報ありがとうございます。
動物愛護の専門家を自称し、環境省の外部委員になりたがっているなどの話を聞くと、この人の知識を鑑みれば、詐欺的な人と判断せざるを得ないです。

「日本以外の先進国ではペットショップはない」と言い切る人ですから、詐欺師かバカのいずれかでしょう。
そのほか最近の週刊女性の取材でも「ドイツでは犬の繁殖で雌犬の繁殖回数や年齢などの法律の制限がある」と堂々と嘘発言をしていました。
イギリスにはありますが、ドイツではありません。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
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よろしくお願いします。

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