「ロサンゼルスでは保護動物を引き取ることが当たり前」という、懲りない大嘘サイト「ぺトこと」~ロサンゼルスの保護犬猫入手割合は約1割

Please send me your comments. dreieckeier@yahoo.de
Bitte senden Sie mir Ihre Kommentare. dreieckeier@yahoo.de
メールはこちらへお寄せください。 dreieckeier@yahoo.de
(summary)
LA's ‘Puppy Mill-Pet Shop Ban’… Success or Hypocrisy?
記事、
・懲りない大嘘サイト「ペトこと」~狂気の動物愛誤家たち、
・「ロサンゼルス市には生体販売ペットショップがない」という、懲りない大嘘サイト「ペトこと」~狂気の動物愛誤家たち、
・ペットショップ規制で犬のインターネット販売が激増したロサンゼルス市~狂気の動物愛誤家たち、
・ロサンゼルス市の「パピーミル-ペットショップ禁止条例」は、成功かそれとも偽善か?~アメリカのメディアの記事から、
・ロサンゼルス市の「パピーミル-ペットショップ禁止条例」は偽善に終わった~無くならない禁止動物のペットショップ販売、
・ペットショップでのペット盗難が続発しているロサンゼルス、
・ロサンゼルス市の「パピーミル-ペットショップ禁止条例」は偽善に終わった~激減した保護動物譲渡数、
・ロサンゼルス市の「パピーミル-ペットショップ禁止条例」は偽善に終わった~規制後は、犬のインターネット販売が激増、
・「ロサンゼルスには殺処分がほぼない」という、懲りない大嘘サイト「ぺトこと」~ロサンゼルスの犬猫殺処分数は人口比で日本の約~14倍、
の続きです。
私が何度か「あまりにも嘘、誤りが多い問題サイト」と指摘している、ぺトこと、ですが、このような記述があります。「ロサンゼルスは、(保護犬猫を)引き取ることが当たり前」。しかしそれは大嘘です。ロサンゼルス市の保護犬猫の入手シェアは1割程度と推定され、東京都とそれほど変わりません。
問題の記事はこちらです。滝川クリステルさん、ローラさん、別所哲也さんが語る保護犬・保護猫を家族に迎えるということ 山本恵太 2018年6月7日 から引用します。
ローラ:ロサンゼルスには(生体販売をしている)ペットショップが無くて、引き取ることが当たり前で殺処分もほとんどないし、そういう現実を知って、もっと日本もそうなっていくべきなんじゃないかなって。
滝川:先進国の中でも日本は殺処分が多いんですよね。
ロサンゼルス市における、犬猫入手シェアですが、公、民間とも統計・推計値は公表されていないようです。しかし複数の統計値から「ロサンゼルス市における保護犬猫の入手割合」の推計を導くことができます。それによると、「ロサンゼルス市における保護犬猫の入手割合は、1割程度」となります。それが「引き取ることが当たり前」といえるのかどうか。私は常々「嘘つきは具体的な数値を挙げずに形容動詞や形容詞を多用する」と書いています。まさにこの「ぺトこと」の記事がそうです。
「ロサンゼルス市における保護犬猫の入手割合」ですが、私は以下の資料により導きました。
1、ロサンゼルス市における犬猫飼育総数(①)。
2、アメリカ合衆国における、犬猫の平均寿命(②)。
3、①、②から、年間のロサンゼルス市の犬猫入手総数を推計する。
4、保護犬猫の譲渡数推計は公表されている。
5、「3」で求めた数値に対する、保護犬猫譲渡数の割合を求める。
1、① ロサンゼルスにおける犬猫飼育総数に関する資料はこちら。
Estimated Number of Households That Own Dogs, Cats or Birds Los Angeles County 20years Los Angeles Almanac 1998 -2018 20年間における、家庭で飼育されている犬、猫または鳥のロサンゼルスにおける推定数 ロサンゼルス アルマナック 1998ー2018」 2018年
本資料によれば、ロサンゼルスにおける、一般家庭での犬の飼育数は、犬1,008,014頭、猫1,024,220匹です。
2、②アメリカ合衆国における、犬と猫の平均寿命の資料はこちらです。Life Expectancy of Dogs and Cats 「アメリカ合衆国における犬と猫の平均寿命」 2018年 本資料によれば、アメリカ合衆国における犬の平均寿命は10歳~12歳(便宜上11歳とします)、猫は14歳です。
3、飼育総数を平均寿命で割れば、年間の犬猫入手数を推計することができます。それによりロサンゼルスにおける1年間の犬取得総数は91,638頭、猫は73,159匹、合計は164,797頭となります。
4、ロサンゼルスにおける、直近の保護犬猫の譲渡数に関する資料はこちらです。LA's ‘Puppy Mill-Pet Shop Ban’… Success or Hypocrisy? 「ロサンゼルス市の『反パピーミル-ペットショップ禁止条令」は、成功かそれとも偽善か?」2017年6月5日
この資料によれば、「ロサンゼルスの、猫と犬の養子縁組の数は、会計年度の合計では、2011年から2012年の19,158件から、2015年から2016年の17,291件へと確実に減っています」とあります(最新の数値はさらに減っている可能性があります)。
5、ロサンゼルスにおける、直近の年間に犬猫取得総数は164,797頭です。これを保護犬猫譲渡数17,291頭で割ると、10.5%になります。つまり、ロサンゼルスにおける、犬猫の入手総数にしめる保護犬猫の割合は、1割程度ということです。
この「1割程度のロサンゼルスの保護犬猫の入手割合」が果たして「あたり前」なのかどうか。私は疑問に思います。「当たり前」といえるのは、私の感覚としては、8~9割、少なくとも過半数であることが必要と思います。
ちなみに東京都は、犬猫の入手先調査を行っています。その数値も挙げておきましょう。こちらがその資料です。東京都における犬及び猫の飼育実態調査の概要 (平成23年度)。
東京都の平成23年資料では、保護犬(行政機関からの譲り受け+譲渡団体からの譲り受け)の入手割合は9.1%、猫は5.7%です。ロサンゼルスが著しく保護犬猫の譲渡割合が高いとは思えません。「ロサンゼルスは保犬猫を引き取ることが当たり前」と報じたメディア、ぺトことは、ロサンゼルスの保護犬猫の入手割合の具体的数値と、この根拠となるソースを示すべきでしょう。それが情報を提供するメディアの社会的責任です。
この連載の次回以降の記事では、ぺトことの記事、滝川クリステルさん、ローラさん、別所哲也さんが語る保護犬・保護猫を家族に迎えるということ 山本恵太 2018年6月7日 の記述、「
人口比ではカナダケベック州は日本の約200倍、オセアニア、フランスは数十倍、アメリカは十数倍の犬猫を殺処分しています。また日本で「殺処分ゼロ」と喧伝されているドイツですが、ティアハイムが行っている殺処分数だけでも人口比で日本の3倍近くになります。またドイツには州が行うなどの犬の公的殺処分があります。さらに、ドイツにおいては犬猫の狩猟駆除が通年狩猟法で推奨されており、その数は日本の公的殺処分数の十数倍です。滝川クリステル氏はドイツに関しての発言、「ドイツではペットショップが一つもない」などという荒唐無稽な大嘘をマスメディアに繰り返し発言しています。ドイツは人口比で日本より生体販売ペットショップが多いのです。これらの点については、次回以降の記事で書きます。
(画像)
東京都における犬及び猫の飼育実態調査の概要 (平成23年度) から


(動画)
ローラ、保護犬・保護猫の里親探し支援 活動に称賛の声広がる 2018/06/09 に公開
この動画は、滝川クリステル氏が開催したイベントで、ローラ氏の発言を取り上げたものです。「アメリカやヨーロッパに行くとペットショップがなくて、みんな保護して引き取るの」。「アメリカやヨーロッパではペットショップがない」とは大きく出ましたなあ(笑い)。ヨーロッパでは、おそらく法律でペットショップを禁じている国は皆無です。イギリスは人口比で日本の約1.6倍の生体販売ペットショップがあります。ドイツも、約1.3倍あります。人口約370万人のロサンゼルスには約280のペットショップがあり、多くが生体販売を行っています。犬猫も売っています。
ロサンゼルスの保護犬猫入手割合は1割程度で、東京都の保護犬入手割合とさほど変わりません。ドイツのティアハイムの犬の販売(譲渡)シェアも1割なく、東京都と変わりません。イギリスはむしろ日本より低い可能性があります。スイスは日本よりはるかに保護犬販売(譲渡)シェアが低いのです。
ローラさんと、ぺトこと編集者は、「ロサンゼルスなどの保護犬猫入手割合」の具体的な数値と、その根拠となるソースを提示すべきでしょう。よほどバカなのか、精神に異常をきたしている病的虚言癖なのでしょうか。「ペトこと」編集者も然り。もう、精神科を受診したほうがいいレベル。まじまじと彼らの顔を面と向かって見てみたい。
- 関連記事
-
- 続・「犬の大量生産販売とオークションは日本独特」という、太田匡彦氏の大嘘~アメリカ編
- 「アメリカ合衆国では事実上8週齢未満の犬猫販売を禁じている」という、環境省のデタラメ資料
- アメリカ合衆国の生体販売ペットショップ数は日本の約7倍~相変わらずの杉本彩氏の狂気発言
- 「ロサンゼルスでは保護動物を引き取ることが当たり前」という、懲りない大嘘サイト「ぺトこと」~ロサンゼルスの保護犬猫入手割合は約1割
- 「ロサンゼルスには殺処分がほぼない」という、懲りない大嘘サイト「ぺトこと」~ロサンゼルスの犬猫殺処分数は人口比で日本の約~14倍
- ロサンゼルス市の「パピーミル-ペットショップ禁止条例」は偽善に終わった~激減した保護動物譲渡数
- ロサンゼルス市の「パピーミル-ペットショップ禁止条例」は偽善に終わった~規制後は、犬のインターネット販売が激増