猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~2009年に1万8,000人の死者を出したインフルエンザ(H1N1)流行の一因は猫だった?


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(summary)
・Experimental Pandemic (H1N1) 2009 Virus Infection of Cats
Pandemic (H1N1) 2009 virus may cause respiratory disease in cats and that human-to-cat transmission is the most likely route of infection.
記事、
・猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~東京大学らの研究、
・猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~早くから猫から人への感染の可能性が指摘されていた、
の続きです。
これらの記事では、鳥インフルエンザによる人の死亡例はすでに1997年に確認されていたことを述べました。さらに鳥インフルエンザは猫にも感染し、猫から猫への感染が2007年にすでに確認されていました。その上で、当時から猫が鳥インフルエンザの中間宿主となり、猫が原因となる人などへの感染流行の可能性が指摘されていました。今回記事では、2009年から201年にかけて、1万8,000人の死者を出した、新型インフルエンザ(H1N1)の流行の一因が、猫による感染である可能性を指摘する論文を取り上げます。
まず、2009年から2011年にかけて、推定で1万8,000人の死者を出した、新型インフルエンザ(H1N1)の流行についての説明です。油断するには早い!鳥インフルエンザの脅威(防犯・セキュリティのセコムトップ > 鳥インフルエンザ(H5N1)対策情報サイト > 油断するには早い!鳥インフルエンザの脅威 セコム)、より引用します。
2009年4月にメキシコで発生した新型インフルエンザ(H1N1)は瞬く間に世界中に広がり、パンデミックを起こしました。
その発生から1年4ヵ月が経過した2010年8月、WHO(世界保健機関)はパンデミックの終息を宣言しましたが、この間に世界200ヵ国以上で流行し、18,000人以上もの人が亡くなりました。
しかも、この数はウイルス検査で新型インフルエンザの感染が確認された例だけを集計したものです。
WHOのマーガレット・チャン事務局長は、パンデミック終息宣言の声明の中で「今回は幸運に助けられた」と話しています。
ウイルスが強毒性に変異しなかったこと、オセルタミビル(タミフル)への耐性を持ったウイルスが広がらなかったこと、ワクチンの型が良く合っていたことなどを理由としてあげています。
しかしつい最近になって、このH1N1新型インフルエンザウイルスは「高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1と容易に遺伝子の交雑(交換)を行なって、毒性の強い新たなウイルスを作り出しやすい」という事実が東京大学医科学研究所の河岡教授らの研究で明らかにされました。
新型インフルエンザ(H1N1)の出現により、すっかり忘れ去られてしまった鳥インフルエンザ(H5N1)ですが、アジアや中東などでヒトへの感染が報告され続けており、相変わらず50%程度と高い致死率となっています。
新型インフルエンザ(H1N1)は豚由来のインフルエンザです。2009年から2011年にかけて世界的に流行(パンデミック)し、死亡者数は推定で1万8,000人とされています。このインフルエンザ(H1N1)においても、猫が人から感染することが実証されています。そのことは、このインフルエンザ(H1N1)の世界的流行において、猫が大きな役割を果たした可能性を示しています。
Experimental Pandemic (H1N1) 2009 Virus Infection of Cats 「2009に流行した、インフルエンザ(H1N1)の実験での猫のウイルス感染」 2010年11月 US National Library of Medicine収録論文。
Intratracheal infection of domestic cats with pandemic (H1N1) 2009 virus resulted in mild-to-moderate clinical signs and virus replication throughout the respiratory tract.
The pathogenesis in the respiratory tract in cats was similar to that occurring in humans, macaques, and ferrets .
Infection with pandemic (H1N1) 2009 virus causes respiratory disease in cats.
Our data show that pandemic (H1N1) 2009 virus may cause respiratory disease in cats and that human-to-cat transmission is the most likely route of infection.
2009年に世界的に流行したインフルエンザ(H1N1)ウイルスの、イエネコ(いわゆる「猫」)の気管内感染は、軽度から中等度の臨床徴候および気道全体でのウイルス増殖をもたらしました。
猫の気道における病因は、人、マカクサル、及びフェレットで発生したものと同様でした。
2009年に世界的に流行したインフルエンザ(H1N1)ウイルスの感染は、猫で呼吸器疾患を引き起こします。
私たちのデータは、2009年に世界的に流行したインフルエンザ(H1N1)ウイルスが猫で呼吸器疾患を引き起こし、さらに人と猫の感染が、拡大感染となった経路である可能性が高いこと示しています(註 逆に猫から人への感染もありうるということでしょう)。
2010年に公表された上記の論文は、インフルエンザ(H1N1)の世界的流行の一因であった可能性を示唆しています。さらに、東京大学医科学研究所の河岡教授らの研究では、このH1N1新型インフルエンザウイルスは「高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1と容易に遺伝子の交雑(交換)を行なって、毒性の強い新たなウイルスを作り出しやすい」という事実が明らかにされました。
そして、記事、猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~東京大学らの研究、で取り上げた、2016年の、鳥インフルエンザ(H7N2型)がニューヨークで猫から人へ感染した症例が報告されたこと。そして東京大学らの研究、「鳥インフルエンザ(H7N2型)が、猫に感染し、ウイルスが猫の間で保持されていたことが明らかとなった。また、本ウイルスが猫を介して人やそのほかの動物に伝播する可能性が示唆された」事実です。これらは、まさに、「ウイルスが遺伝子の交雑(交換)を行なって、毒性の強い新たなウイルスを作る」ことが現実化しているということです。そして「猫」が、インフルエンザ(H1N1)、鳥インフルエンザ(H5N1)、鳥インフルエンザ(H7N2)いずれにも感染し、それが人への感染拡大をもたらした可能性があります。さらに、猫を中間宿主とする、新たな極めて毒性が強いウイルスが出現する可能性も大きいのです。
(動画)
NYC's Bird Flu Outbreak Drives Hundreds Of Cats Into Quarantine 「ニューヨーク市の鳥インフルエンザ発生で数百匹の猫を隔離する」。2017/01/13 に公開。
日本では、仮に猫が人や家禽の鳥インフルエンザの感染源になることが実証されていていたとしても、猫の隔離や移動制限は行われないでしょう。なぜかわかりませんが、猫に関しては感染症のリスクを意地になって否定する勢力があるからです。日本は異常な猫愛誤国家ですから。
Hundreds of domestic cats have been quarantined in New York City after contracting a strain of highly contagious avian flu at shelters operated by a major animal rescue organization.
According to Reuterrs, officials say the virus has also infected at least one veterinarian.
More than 450 cats will remain at a temporary shelter for up to 90 days until a University of Wisconsin lab confirms they are no longer contagious.
大手のアニマル・レスキュー団体が運営するシェルターで、非常に伝染性の高い鳥インフルエンザに感染した後に、数百匹のイエネコ(いわゆる「猫」)がニューヨーク市で隔離されています。
ロイター通信によると、当局者は、このウイルスは少なくとも1人の獣医師に感染していると述べているとのことです。
ウィスコンシン大学の研究室が、すでに感染していないことを確認するまで90日以上、450匹以上の猫が、一時的にシェルター留め置かれます。
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