ドイツにおける、野良猫駆除に対する世論





 ドイツでは連邦狩猟法(Bundesjagdgesetz)により、狩猟区域でかつ民家から一定以上離れていれば(その距離は州法で定められています)、犬猫は狩猟殺傷が認められています。それは犬猫による在来生物の被害を防止することが目的です。放し飼いの飼い猫犬が狩猟により殺傷されることについて、ドイツではしばしば議論が白熱します。


 ドイツ連邦狩猟法 Bundesjagdgesetz 23条では、狩猟区域内でかつ民家から一定以上離れていれば犬猫は狩猟対象であり、銃などにより殺傷することが合法です。その目的は、犬猫から在来生物を守り、生態系を維持することです。


Bundesjagdgesetz

Jagdschutz
§ 23 Inhalt des Jagdschutzes Der Jagdschutz umfaßt nach näherer Bestimmung durch die Länder den Schutz des Wildes insbesondere vorWilderern, Futternot, Wildseuchen, vor wildernden Hunden und Katzen sowie die Sorge für die Einhaltung der zumSchutz des Wildes und der Jagd erlassenen Vorschriften.

ドイツ連邦狩猟法

在来生物保護
23条
本条の狩猟規定である(在来生物)保護の内容は、外来生物による捕食や感染症の感染から、国が指定した特定の在来野生生物の保護のための詳細な規定が含まれています。
在来生物を脅かす犬や猫に対して、コンプライアンス順守と在来生物の領域への侵害防止、および野生生物の保護のために本法を適用します。



 ドイツでの、狩猟による殺害推計は、毎年猫が40万匹前後、犬が4万~6万5千頭です。しばしば放し飼いの猫や犬が殺傷され、問題になります。大手メディアにもよく取り上げられます。
 狩猟で殺傷される猫の数は、犬の約10倍ではるかに多いです。そのため愛猫家から連邦狩猟法の改正を求める意見が出されたり、政治家への圧力も珍しく無いようです。しかし今のところドイツでは、連邦狩猟法の改正の動きはありません。以下にドイツのニュースを例示しましょう。ソースは、ドイツ国内のペットに関するサイト、「ペット」から。Haustiere


14.9.12: "Tödliche Schüsse auf Katzen sind legal"

Katzenbesitzerin Marion Adolph hat ihren Kater "Krümel" erschossen aufgefunden.
Katze zu erschießen, die sich mehr als 300 Meter von einem Wohngebiet entfernt aufhalte.
Jäger seien durch den sogenannten Jagdschutz gesetzlich dazu verpflichtet, Wildtiere vor wildernden Hunden und Katzen zu schützen.


2012年9月14日 合法的な猫の射殺

猫の飼い主のマリオン、アドルフさんは、彼女らの飼い猫クッキーが射殺されているのを発見しました。
住宅地から300m人以上離れた場所にいる猫を射殺すること。
ハンターは合法的に野生動物を捕食する犬や猫から野生生物を守る義務、いわゆる野生生物保護で猫を射殺したのです。



 上記の事件で、飼い猫「クッキー」を射殺したヘルムート・ブラウツ氏は、以下のように主張しています。「野良猫を射殺することは合法です」から。Tödliche Schüsse auf Katzen sind legal 


Tödliche Schüsse auf Katzen sind legal

Verwilderte Katzen bedrohen seltene Arten.
Jäger haben "besondere Verantwortung"
Nicht immer sei allerdings auf den ersten Blick zu erkennen,ob es sich bei einer herumstreunenden Katzeum eine Hauskatze oder ein verwildertes Tier handele.
Bei verwilderten Katzen gibt es keinen Ermessensspielraum für den Jäger, er muss diese Katze erlegen.



猫を射殺することは合法です。
野良猫は、希少種を脅かします。
ハンターは"特別な責任"があるのです。
その猫は、野良猫なのか飼い猫なのか、一目では必ずしも明確に判別することはできませんでした。
野良猫か飼い猫かを判別する裁量はハンターにはありません。
ハンターは、この猫を殺す義務があります。



 ドイツは、動物愛護と共に、在来生物自然保護や生態系維持にも大変熱心な国です。ですから、野良犬猫は、在来の野生生物を食害したり、その他競合や感染症を広めたりなどして生態系に対して悪影響があるとされ、連邦狩猟法でも野良犬猫の狩猟駆除をハンターに義務付けています。連邦狩猟法で、外来生物の狩猟で明文化されている種は犬と猫のみです。その他の外来生物駆除に関する規定は、州法によって定めるとしています。
 ドイツは、日本のように、公的な犬猫の殺処分施設がありません。ですから民間人のハンターが、有害な野良犬猫の致死処分を担っていると言えます。

 しばしば飼い猫(犬は法律で飼育規制がありますが、猫に関しての飼育規制は、僅かに条例があるのみです。ですから放し飼いにされる猫の数が圧倒的に犬より猫が多いのです)が狩猟の犠牲になることについて、ドイツでは愛猫家から抗議の声が上がったり、議論が沸騰します。
 しかし「飼い猫が殺されるのが嫌ならば、飼い主が目の届くようにきちんと管理すればよい」というのが一般世論のようです。上記、ヘルムート・ブラウツ氏も、同様のことを取材で述べています。また、自然保護や生態系維持の重要性を国民が認識しているためか、野良犬猫の、狩猟駆除を規定した、連邦狩猟法の改正の動きは無いようです。


・画像は、神戸市動物管理センターの動物慰霊碑。献花やお供え物が絶えません。碑銘は「慈」。私は諸外国と比べて日本は、動物愛護精神は高いと思います。

動物慰霊碑2



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ペットの管理は自己責任で

無責任に猫の外飼いをしてしまい、自宅から離れた場所で猫が射殺されようとも、それがハンターの義務である周知されているドイツは素晴らしいですね。

日本では、いい加減に多数の猫を外飼いまたは野良猫への餌やりをしても、それが不適正飼育とされなく猫も駆除される危険性が低いので、ドイツとは大違いです。

ま、日本には猫を射殺するハンターはほとんどいませんが、NKK方式で快適な住生活を維持しようとするボランティアは増えていると感じます。

Re: ペットの管理は自己責任で

三二一閣下様、コメントありがとうございます。

> 無責任に猫の外飼いをしてしまい、自宅から離れた場所で猫が射殺されようとも、それがハンターの義務である周知されているドイツは素晴らしいですね。

民間人のハンターは、ハンターの義務として、外来生物の駆除を行っているようです。
直近の統計では、アライグマの狩猟駆除は約5万頭でした。
「ドイツは、50年以上生息している外来生物は在来生物として保護している」とは大嘘です。


> 日本では、いい加減に多数の猫を外飼いまたは野良猫への餌やりをしても、それが不適正飼育とされなく猫も駆除される危険性が低いので、ドイツとは大違いです。

日本の動物愛護管理法では、飼育されていなくても犬猫などの愛護動物は保護の対象です。
それは諸外国の動物愛護に関する法律の中では例外です。
アメリカの条例やドイツの動物保護法でも、対象となるのは人に飼育されているもののみです。
日本の特殊な動物愛護管理法の規定を拡大解釈し、騒ぎ立てて猫の放し飼い、野良猫への餌やりをし(事実上の飼育)、それらの猫を保護すべきと愛誤が主張できるのは、国際的に見て異端です。


>日本には猫を射殺するハンターはほとんどいませんが、NKK方式で快適な住生活を維持しようとするボランティアは増えていると感じます。

ドイツでは、野良猫犬をはじめとする外来生物を射殺駆除するハンターは、ボランティア精神でしているでしょうね。
実際ボランティアでしょう。
「猫ボラw」より、NKK会員の方がボランティアかもしれません。

No title

>「飼い猫が殺されるのが嫌ならば、飼い主が目の届くようにきちんと管理すればよい」というのが一般世論のようです。
>自然保護や生態系維持の重要性を国民が認識しているためか、野良犬猫の、狩猟駆除を規定した、連邦狩猟法の改正の動きは無いようです。

突き詰めれば、ペット飼育も自然保護も「責任ある徹底管理」という事ではないかと思いますが、曖昧さが目立つ我が国には是非とも取り入れて欲しいものですね。
さて、そんなドイツを見習えとは、愛誤の皆さんもたまには良いことを言うものですね(w)。
せっかくですから、得意の拡散で「ドイツのペット管理と自然保護への確固たる姿勢を見習うよう、日本中に広めましょう」とでもやれば尚良しでしょう。
そうすれば、*カだの*チ**だのプ*だのと地獄の底より落ちている世間の評価も、5mmくらいは浮かぶのではと思いますけどね。

Re: 迷惑餌やり反対派様

迷惑えさやり反対派様、コメントありがとうございます。

>ペット飼育も自然保護も「責任ある徹底管理」という事ではないかと思いますが、曖昧さが目立つ我が国には是非とも取り入れて欲しいものですね。

日本の動物愛護管理法では、犬猫等の愛護動物は、人に飼育されていないものでも同法の保護の対象とされています。
ですから野生化し、生態系に悪影響を及ぼす野猫野良猫でも、駆除しようとすれば野良猫愛誤がど異物愛護法を盾にして妨害するのです。
それは環境省も苦慮しているみたいで、沖縄の環境省の施設での研究のために捕獲した野猫を愛誤の攻撃により放獣したりしています。
ドイツでは、はっきりと「狩猟区域で民家から300m離れた犬猫は動物保護法の保護対象ではない」のです。
その点では曖昧さはないです。


> せっかくですから、得意の拡散で「ドイツのペット管理と自然保護への確固たる姿勢を見習うよう、日本中に広めましょう」とでもやれば尚良しでしょう。

そうして頂ければ、日本におけるドイツの動物愛護に関する誤解も大分訂正されるでしょう。
しかし海外の動物愛護に関する法律精度を調べれば調べるほど、日本ほど野良猫や猫の不適正飼育に甘い国は例を見ないです。
ドイツも米国の条例等でも、動物愛護に関する法律の対象となるものは、人が飼育しているものだけです。
人の管理が及ばない野良猫にまで、保護の対象であると解釈できる規定があるのは、日本の動物愛護管理法ぐらいで例外です。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
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・1日の最高純アクセス数1324
・カテゴリー(猫)別最高順位7267ブログ中15位
・カテゴリー(ペット)別最高順位41358ブログ中37位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

・座右の銘は「人の行く裏に道あり花の山」
・好きな生き物 メジロ
・尊敬する人 ガブリエルシャネル(シャネル社創業者)
・好きな言葉 Das Beste oder nichts「最善か無か」。ダイムラー・ベンツ社の企業理念。私自身は何事も中途半端でいい加減です。ですからこの言葉に憧れます。

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