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「フェリシモ猫部 猫ブログ」の呆れた大嘘~イギリスでは市民組織が行政と同レベルの権限が移譲されている?



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(summary)
Stupid blog
海外における動物支援の制度と日本を比較してみる
"Today,ASPCA, Humane Law Enforcement Divisionhas full law enforcement authority in all states of the United States"is a big lie.
ASPCA Humane Law Enforcement Division
In December 2013, the President of the ASPCA stated that the Law Enforcement Division would be disbanding.


 記事、
TNRによりメリーランド州は殺処分ゼロを実現したという大嘘~「フェリシモ猫部」ブログ
「ドイツでは動物の権利が憲法で保証されている」という抱腹絶倒解釈~フェリシモ猫部ブログ
フェリシモ猫部 猫ブログのアメリカに関する大嘘の羅列~英文検索ぐらいしろよ(呆)
続・フェリシモ猫部 猫ブログのアメリカに関する大嘘の羅列~英文検索ぐらいしろよ(呆)
の続きです。
 これらの記事では、通販会社のHPにある、フェリシモ猫部ブログの記事、神野さんに聞く!アメリカメリーランド州での動物支援活動(前編)海外における動物支援の制度と日本を比較してみる、の噴飯(*1)ぶりを書きました。今回は、後者の記事の「イギリスでは市民組織が行政と同レベルの権限が移譲されている」が大嘘であることを取り上げます。


*1、噴飯 フンパン

( 名 ) スル
〔おかしさにこらえきれず、食べかけていた飯粒を吹き出す意〕
ばかばかしくて、思わずふき出して笑うこと。



 「フェリシモ猫部 猫ブログ」の記事、海外における動物支援の制度と日本を比較してみる、には、このような記述があります。「アメリカやイギリスのように、(日本は)市民組織が行政と同レベルの権利を委譲されているわけではないため、(動物)虐待者に対する捜査や逮捕などはできず、地域の警察との連携が必要な状況には代わりはありません」。
 この記述によれば、「イギリスでは、動物虐待犯罪においては、市民組織が行政と同レベルの権限が移譲されている」という意味になります。イギリスでは、動物犯罪分野に限れば、行政と同レベルの権限が移譲されている市民組織はただのひとつもありません(動物犯罪分野以外でもおそらくそうだと思います。調べておりませんが)。

 フェリシモ猫ブログの本記事では、「イギリスで行政レベルと同レベルの権利を移譲されている市民組織」とは、おそらくRSPCA(
Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals (RSPCA)、 日本名:英国動物虐待防止協会)のことをさしていると思われます。出典にもRSPCAのHPのリンクがあります(RSPCAのHPでは行政と同レベルの権限があるとの記述はありませんが?)。このRSPCA内の職員に、インスペクター(inspecter)という職員がおり、動物犯罪の警察の捜査に協力したり、市民からの通報を受けて刑事告発を行うなどしています。しばしば日本では、このRSPCAのインスペクター(inspecter)が「イギリスのアニマルポリス」と紹介され、中には公的組織と著しく混同する記述も見られます。公的組織との記述はなくとも、本フェリシモ猫ブログのように、「公的組織と同様の法執行権限が移譲されている」、もしくはそのように誤認させる記述も多く見られます。
 しかしそれは完全に間違いです。RSPCAのインスペクターは、もちろん逮捕権限はありませんし、動物犯罪の捜査に限っても単独で行うことはできず、あくまでも警察の指揮命令下で極めて限定的な補助的活動しか行えません。フェリシモ猫ブログの「行政レベルと同レベルの権利を移譲されている」は、「単独で、その組織の判断で捜査、押収、逮捕、などが行える」との意味になります。完全に誤りです。以下に、RSPCAのインスペクターに関する記述を引用します。


Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals (RSPCA)

Legal standing and inspectors' powers
While the Protection of Animals Act 1911 provided a power of arrest for police, the British courts determined that Parliament did not intend any other organisation, such as the RSPCA, to be empowered under the Act and that the RSPCA therefore does not possess police-like powers of arrest, of entry or of search (Line v RSPCA, 1902).
Like any other person or organisation that the law deems to have a duty to investigate – the RSPCA is expected to conform to the rules in the Police and Criminal Evidence Act 1984 so far as they relate to matters of investigation.

RSPCA officers are trained to state, following giving the caution, that the person is "not under arrest and can leave at any time".
The Animal Welfare Act 2006 has now replaced the Protection of Animals Act 1911, and it empowers the police and an inspector appointed by a local authority.
Such inspectors are not to be confused with RSPCA Inspectors who are not appointed by local authorities. In cases where, for example, access to premises without the owner’s consent is sought, a local authority or Animal Health inspector or police officer may be accompanied by an RSPCA inspector if he or she is invited to do so, as was the case in previous law.

RSPCAのインスペクターの法的立場と権限
イギリスの、The Protection of Animals Act 1911 「動物保護法1911」では、警察に動物犯罪において逮捕の権限を与えていますが、イギリスの裁判所は、議会は立法において警察以外のいかなる組織に本法の権限(動物犯罪の逮捕権限)を付与する意図はなかったと判断しました。
RSPCAはこの法律の範囲内で権限を与えられるべきであり、従ってRSPCAは警察のような逮捕(arrest=強制力を伴う)、家宅への立ち入り(entry=強制力を伴う)、そのほかの捜索(search=強制力を伴う)権限を有していません。
法律は、調査(investigation=強制力を伴わない)する義務を負っているとみなす他の個人または組織と同様に-RSPCAは、調査(investigation=強制力を伴わない)に関係することに限り、The Police and Criminal Evidence Act 1984 「警察および犯罪証拠法1984」の規則に準拠することが期待されています。
RSPCAの職員(インスペクター)は、被疑者が「インスペクターには逮捕権限はなく、いつでも調査を断ることができる」という注意をいつでも払うように訓練を受けています。
The Animal Welfare Act 2006(動物福祉法2006)は、the Protection of Animals Act 1911(動物保護法1911)の代わりになりましたが、(動物犯罪に対する法執行の)権限を地方自治体から任命された警察と、検査官(地方公務員)に付与します。
このような地方自治体が任命していない、RSPCAのインスペクターと混同してはなりません。
例えば、このようなケースですが、所有者の同意なしに施設への立ち入りが必要となった場合は、地方自治体の公務員、動物衛生検査官(公務員)、または警察官は、RSPCAのインスペクターにより求められた場合は、RSPCAのインスペクターに同行する場合があり、それは以前の法律と同じです。



 イギリスでは、動物犯罪の捜査に関しては、かつては、the Protection of Animals Act 1911「動物保護法1911」が定めていました。法改正により、それらの規定は新法、The Animal Welfare Act 2006 「動物福祉法2006」に引き継がれました。いずれの法律も、動物犯罪における逮捕権は警察官にのみにあるとしています。
 さらに、土地建物に立ち入る調査権限など、逮捕以外の法執行権限においても、地方自治体が任命した公務員である検査官(a local authority inspecter)や、公務員である、動物衛生検査官(an animal Health inspector)、または警察官に限られ、民間組織のRSPCAのインスペクターは、単独では調査すら行えません。RSPCAのインスペクターの法執行権限は極めて限定的です。

 つまり、フェリシモ猫部 猫ブログの記事、海外における動物支援の制度と日本を比較してみる、の記述、「アメリカやイギリスのように、(日本は)市民組織が行政と同レベルの権利を委譲されているわけではないため、(動物)虐待者に対する捜査や逮捕などはできず、地域の警察との連携が必要な状況には代わりはありません」=「イギリスでは、動物虐待犯罪においては、市民組織が行政と同レベルの権限が移譲されている」は完全なあやまり、大嘘です。その他にも、イギリスにおいては、動物犯罪分野に限れば、行政と同レベルの権限が移譲されている市民組織はただのひとつもありません。RSPCAのインスペクターは民間組織としては、イギリスでは、例外的に法執行の補助権限が認められている組織だからです。
 しかし少し考えれば、民間団体に「市民組織が行政と同レベルの権限が移譲されている」ことがありえますか。しかも動物虐待に限っても犯罪捜査という、人権に対する高度な配慮や、守秘義務が関係することがらです。それが「行政組織と同レベルの権限」が移譲されるのだろうかと、ライターは疑問に思わないのでしょうか。

 私が「フェリシモ猫部 猫ブログ」の記事の中で、ざっと目を通したのは、海外における動物支援の制度と日本を比較してみると、神野さんに聞く!アメリカメリーランド州での動物支援活動(前編)、の2本だけです。
 文字数もわずかですが、これだけ嘘、誤り、偏向をてんこ盛りにできるものだと感心します。私は、「フェリシモ猫部 猫ブログ」に対して、これらの誤りについて、ソースをつけて指摘しました。しかしそのコメントは公開されず、私はコメント投稿禁止を喰らいました。これがいわゆる「愛誤」の体質です。愛誤には自浄作用がありません。誤り、嘘、偏向情報を、無知蒙昧な愛誤ブロガーが提供し、都合がよければ、その情報が真実であるか否かは関係なく、さらに末端の愛誤が拡散させ、定着させるという図式です。それはまさに、日本の動物愛護の後進性の証明だと私は思います。


(動画)

 RSPCA Shoot a Dog 2010/07/15 に公開。RCPCAが、保護犬猫を拳銃で大量殺処分をしていることを揶揄した動画。RSPCAが、「行政と同レベルの権限が移譲されている」のは、殺処分の権限かもしれませんね(笑い)。イギリスでは、動物保護団体の職員が、拳銃で保護犬猫などを殺処分することは合法です(一部の自治体では禁じられています)。RSPCAは、約半数の、健康な犬猫を、主に拳銃で殺処分していました。




(参考資料)

 RSPCAが、約半数の犬猫を、主に拳銃で殺処分していたことを、私は記事にしています。ペットを大量銃殺していた、最も権威あるイギリスの動物愛護団体。画像は、RSPCAが犬猫殺処分に用いていたのと、同じタイプの家畜屠殺用拳銃。

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日本には駐車違反取締り強化のため駐車監視員という制度がありますが、逮捕捜索権限はもちろん交通反則切符の作成交付権限すらありません。確認業務を行うだけです。

民間への業務委託の必要性がある分野ですらごくわずかな権限しか与えられていないのに数が多いとはいえない動物虐待について民間に業務委託する必要性は考えられません。

Re: タイトルなし

野生動物への餌やり反対 様、コメントありがとうございます。

> 日本には駐車違反取締り強化のため駐車監視員という制度がありますが、逮捕捜索権限はもちろん交通反則切符の作成交付権限すらありません。確認業務を行うだけです。

イギリスの法律、The Protection of Animals Act 1911 、The Animal Welfare Act 2006においては、「動物犯罪に限っても、逮捕権限は警察官に限る」としています。
イギリスには動物行政に関わる専門の公務員がいますが、それでも逮捕権限はないとしています。
RSPCAのインスペクターがかつて越権行為で、動物犯罪事件の証拠収集を行いましたが、イギリスの裁判所は、「捜査権限がない民間団体が収集した証拠は採用できない」とした判例があります。


> 民間への業務委託の必要性がある分野ですらごくわずかな権限しか与えられていないのに数が多いとはいえない動物虐待について民間に業務委託する必要性は考えられません。

イギリスではその方針です。
未だかつて、動物犯罪において、逮捕権限を民間団体に移譲したことはただの一度もありません。
RSPCAの動物犯罪で関与できる範囲は、任意の調査と、一般から動物虐待の情報を受けて、告発することです。
それと動物犯罪の警察の強制捜査に協力することなどです。
たとえば警察官は、動物の取り扱いなどは専門外ですから、動物の押収などで協力します。
例えば、日本でも民間の弁護士の有志が、労働基準法違反オンブズマンをしているケースがあります。
独自にブラック企業の労働環境を調査したり(強制力はありません。あくまでも任意調査です)、電話相談を受け付けて、労働法違反の案件があれば、ボランティアで告発することがあります。
それに近いと思います。

No title

いい屠殺銃ですね。私の見たことがあるのは金属パイプに簡単な引き金がついたものだけです。使いやすそうです。

基本的に一民間組織が一般の家に許可なく立ち入ることは犯罪です。
そこまでの民間委託はしないでしょう、普通。
もし仮にしかるべき公的組織が民間団体に権利を与えたとしたも、踏み込む前に必ずその許可証を見せなくてはならないと思います。ましてや逮捕権限など・・・・・・一体いつの時代ですか?と言いたくなりますね。

Re: No title

昇汞 様、コメントありがとうございます。

> いい屠殺銃ですね。私の見たことがあるのは金属パイプに簡単な引き金がついたものだけです。

パイプ状のものはかなり古いタイプです。
多分、今はほとんどないと思います。


> 基本的に一民間組織が一般の家に許可なく立ち入ることは犯罪です。

日本の場合は、警察でもよほど緊急性がなければ、強制的に立ち入るとなれば、裁判所の許可が必要です。
厚労省の麻薬取締官は単独での強制捜査権があります。
そのほかには、海上保安官が船舶に限って単独の逮捕権(拿捕)があるくらいでしょう。
いずれも公務員です。
一般行政職ではなく、特別司法警察職員として限られた人です。


> そこまでの民間委託はしないでしょう、普通。

だから、ASPCAの動物犯罪に限っても、逮捕権限を与えたケースは、国際的にも例外中の例外なのです。
それを「アメリカ、イギリスでは一般的」と書くのは、この方の基礎教養ってどうなってるの、と疑問が生じます。


> もし仮にしかるべき公的組織が民間団体に権利を与えたとしたも、踏み込む前に必ずその許可証を見せなくてはならないと思います。ましてや逮捕権限など・・・・・・一体いつの時代ですか?と言いたくなりますね。

警察でも、通常逮捕の場合は、裁判所が許可した逮捕令状を提示しなければ強制的に身柄拘束できません。
現行犯逮捕や緊急逮捕の場合は、かなり条件が厳しいです。
むやみに行えば、人権侵害になります。
公務員は身分が保証され、それが違法逮捕・捜査の歯止めとなります。
また、相当の研修も受けています。
「市民団体に警察と同様の権限が移譲され」とサラッ、と書けてしまうこのライターの一般教養と正常な感性の欠如を疑います。

イギリスでは、100年も前から「動物犯罪に限っても逮捕権限は警察官に限る」と法律で明記しています。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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