「犬猫の殺処分を行う必要がある」が国民の大多数の意見~地域猫の管理責任を問う


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Domestic/Inländisch
記事、
・動物愛護管理法の犬猫引取り制限は改悪だったのか~猫被害の増大をもたらした、
・地域猫活動で野良猫は減少するのか~地域猫の管理責任を問う、
・続・地域猫活動で野良猫は減少するのか~地域猫の管理責任を問う、
の続きです。2013年に環境省は、人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト、を策定しています。その内容は、「犬猫の殺処分を減らす~なくす(殺処分ゼロ)を目標とする」という内容です。そのために、野良猫対策として環境省は「地域猫活動」を推奨しています。しかし「殺処分をなくす(殺処分ゼロ)」と、「地域猫の推進」は、国民の世論は支持しているのでしょうか。
前回記事、地域猫活動で野良猫は減少するのか~地域猫の管理責任を問う、では、国(環境省)が人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト、を2013年に策定したことを書きました。その中では「犬猫の殺処分をなくす」ことを目標としています。所有者のない猫の対策としては「地域猫活動」を推奨しています。
しかしそれらは国民の世論の支持を得ているのでしょうか。国が方針を示し、それに基づいて各自治体が施策を策定し、それを実行するのは、国はその方針の有効性の根拠を示すことが必要です。しかし国はそれをしていないことを前回記事で書きました。さらに、その方針が国民世論の支持を得ていることが必要出ると私は思います。しかしその点においても、甚だ疑問と言わざるを得ません。
まず、国の「犬猫の殺処分をなくす(殺処分ゼロ)」という方針です。内閣府が、犬猫殺処分に関する世論調査を行っています。平成22年ですが、国の政府機関による同様の調査はこの資料のみです。「動物愛護に関する世論調査」の概要 平 成 2 2 年 1 0 月 内閣府政府広報。
以下に、画像を示しますが、それによると、「殺処分を行う必要がある」が、55.8%と過半数を占めました。対して「殺処分を行う必要はない」は、29.3となっています。「殺処分を行う必要がある」が「殺処分を行う必要はない」の倍近くの比率を占めていることになります。つまり、環境省の「犬猫の殺処分をなくす(殺処分ゼロ)」という方針は、国民世論に沿ったものとは言えません。
さらに、同資料の13ページでは、「(3)飼えなくなった犬・猫の処置」についての調査も行っています。その調査では、「保健所や動物管理センターに引き取ってもらう」が30.3%を占めます。日本の現状を考えれば、獣医師に安楽死を依頼する習慣がありませんし、また開業獣医師も安楽死処置を断るケースが多いのです。
また日本は、十分な不要犬・猫の再譲渡システムが整備されているとは言えません。受け皿がない状態で、単に保健所が犬猫の引取り拒否を行うのは弊害が多いと思います。飼い主のない猫(野良猫)に関しては、環境省は地域猫を推奨していますが、前回記事で述べた通り、「野良猫を減らす効果」はないと考えて良いでしょう。さらに野良猫の温存は、猫による被害が発生します。重大な、例えば感染症の発生なども考えられます。その問題点については、次回以降の記事で論じます。
(画像)
「動物愛護に関する世論調査」の概要 平 成 2 2 年 1 0 月 内閣府政府広報より。

一方、環境省の「地域猫活動の推奨」はどうなのでしょうか。地域猫活動においては、給餌がつきものです。野良猫の給餌に関して、比較的信頼に耐える調査があります。
京都市の条例、通称「餌やり禁止条例」に関する、フジテレビの番組、バイキングが2016年3月23日に放映されました。フジテレビは本調査を、市場調査大手の、マクロミル社に依頼しています。結果は、「野良猫の餌やりを禁止する」ことを77%が賛成しています。この件については、私は記事にしています(世論に従い、日本は野良猫への餌やり禁止の厳罰化に踏み切るべきである)。
(画像)
2016年3月23日放映。フジテレビの番組、バイキングから。

したがって、環境省による「犬・猫の殺処分をなくす(殺処分ゼロ)」と、飼い主のない猫(野良猫)の引取りをせずに、「地域猫を推奨」するという方針は、国民の世論に沿ったものではありません。むしろ国民世論に反しています。その点でも、環境省の本方針は、問題があると私は思います。
次回以降の記事では、「地域猫活動における管理責任について~地域猫活動を原因とする感染症の発生などの重大な被害が生じた場合の法解釈」について述べます。地域猫による被害発生の例えば民事上の不法行為責任は、地域猫活動家は逃れられないと私は解釈します。さらに、行政があからさまに所有者不明猫の引取りを拒否し、地域猫として管理することをを強く圧力をかけたのならば、私は自治体も不法行為の連帯責任が生じると解釈します(続く)。
(動画)
【大迷惑】餌やりババアのせいで山梨県庁が野良猫だらけに!捕獲&去勢大作戦。Nスタ ニュースウオッチ。2017/01/20 に公開。要するに、「地域猫活動」の実態とはこのようなものです。山梨県も地域猫活動を支援しています。お膝元で、お手本になるような活動を末永く続けてくださいね。
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