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禁止犬種法だけで人口比で日本の公的殺処分数の1.25倍の犬を殺処分していたドイツ、ヘッセン州






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(Zusammenfassung)
In Deutschland gibt das „Hundegesetz“ des Bundeslandes der Regierung die Befugnis, gefährliche Hunde zu töten.
Die Zahl der Hunde, die nach diesem Gesetz zwangsweise getötet werden, ist nicht „außergewöhnlich gering".


 記事、禁止犬種と言うだけでドイツでは法施行後数千頭の犬が強制殺処分された可能性がある の続きです。
 特定の犬種、つまり闘犬種として品種改良された犬を危険とみなし、国内への持込、飼育、繁殖等を禁止する法律がある国は海外ではかなり多くあります。飼育が例外的に認められる国でも犬の気質テストに合格し、飼養施設の厳しい基準、去勢、公の場では口輪の義務、犬税がある国では懲罰的な高額な税(ドイツでは一般犬種の10倍程度の高額の犬税が適法との判決があります)が課されます。そして無許可飼育が発覚した場合は、これらの国では犬の強制殺処分の規定があります。それ以外でも「犬の気質テスト」に合格しなければ、犬は殺処分されます。ドイツ、ヘッセン州ではこの「禁止犬種法」が根拠法の犬の殺処分だけでも、直近の日本の公的殺処分数の人口比で1.25倍の犬を殺処分していました。



 サマリーで述べた通り、ドイツには「禁止犬種法」があります。この法律は闘犬種として品種改良された犬種を危険とみなし、原則飼育、繁殖、国内移動、輸入等を禁止する法律です。未許可でこれらの品種の犬を飼育しておることが発覚すれば、犬の飼主は懲役刑を含む刑事罰で処罰されます。そして犬は多くは強制的に殺処分されます。
 禁止された犬種の犬の飼育は、特別な許可を得られれば認められます。しかし飼主が能力テストで合格することと、犬の気質検査で合格しその犬の安全性が確かめられなくてはなりません。合格しなければ犬は殺処分されます。
 さらに禁止犬種の犬の飼育では、飼養設備に基準がありそれを満たさなければならないことや、懲罰的な高額の犬税が課せられます。自治体によっては、一般の犬種の約10倍もの高額の犬税が課せられるところがあります。

 そのようなドイツにおける「禁止犬種」の殺処分数ですが、2004年にドイツ連邦獣医師会が複数の州に対して情報公開請求を行いました。「禁止犬種法」による犬の強制殺処分は決して例外的に少ないとは言えません。
 州によってばらつきはあるものの、ヘッセン州では人口比で日本の公的犬の殺処分数の、人口比で1.25倍の犬を殺処分していました。以下に、ドイツ連邦獣医師会が2004年に複数の州に対して行った、「禁止犬種法」による犬の殺処分数に関する資料から引用します。


Gedanken / Hinweise zu den Urteilen in Hessen Quelle: www.hundejo.de 8.3.04 「ヘッセン州の禁止犬種法に基づく強制殺処分を不服とする裁判での判決についての解説・注記 出典: www.hundejo.de 8.3.04」 2006年2月21日


Gedanken / Hinweise zu den Urteilen in Hessen
Bereinigung der Statistik: Wieviele Hunde wurden nun nach nicht-bestandenem Wesenstest, und wieviele ohne einen solchen - also ohne Gefahrerforschung gemäß HundeVO - getötet, wieviele davon jeweils auf amtliche Veranlassung, wieviele auf Wunsch oder mit Zustimmung ihres Besitzers?
Oder erklärt sich etwa die hohe Zahl getöteter Hunde dadurch, dass Hundehaltern, die Auflagen nicht erfüllen oder die Wesensteste nicht bezahlen konnten, der Hund beschlagnahmt wurde?
Dem Hund dann der Wesenstest vorenthalten wurde, so dass er weiter als "gefährlicher Hund" galt, der Halter die Kosten für die Unterbringung des beschlagnahmten Hundes nicht zahlen konnte - und letztlich der Euthanasie zustimmte?

In Hessen werden viele Hunde ungerechtfertigt eingeschläfert - so lautet der Vorwurf der Bundestierärztekammer.
Als Beweis dient eine Statistik des Innenministeriums in Wiesbaden, wonach in der Zeit von August 2000 bis September 2003 insgesamt 456 Hunde auf amtliche Anordnung getötet wurden.
Diese Zahlen wurden Ende Januar vor dem Verwaltungsgerichtshof in Hessen genannt, wo 15 Halter erfolglos gegen die "Gefahrabwehrverordnung über das Halten und Führen von Hunden" geklagt hatten.
In Rheinland-Pfalz seien im gleichen Zeitraum 59 Hunde eingeschläfert worden, in Niedersachsen 19, und Bayern töte keine Hunde - zumindest nicht offiziell.

Hessens Tierschutzbeauftragte Madeleine Martin erinnert daran, dass die Polizei Mitte der 90er Jahre in Marburg ein Nest von für Hundekämpfe gezüchtete Tiere ausgehoben hatte.
Die seien so aggressiv gewesen, dass 50 getötet werden müssten.

ヘッセン州の禁止犬種法に基づく強制殺処分を不服とする裁判での判決についての解説・注記
禁止犬種の殺処分の統計:ヘッセン州で犬の気質検査(*)に不合格で殺処分された犬は何頭で、また気質検査を受けずに、つまりヘッセン州犬規則に基づく危険度検査を行わずに殺された犬は何頭なのでしょうか、行政の公式命令による殺処分によるものは何頭ですか、そして飼主の要請または同意を得て殺処分された犬は何頭ですか?
または殺処分される犬の数がヘッセン州で多いのは飼養条件を満たさなかったり、気質検査の費用(*1)を支払えなかった犬の飼主から犬が没収されたという事実によって説明されるのでしょうか?
その後行政により没収された犬は依然として「危険な犬」とみなされていたため、犬の気質検査は行われなかcつたものの、飼主は没収された犬の収容費を支払うことができず、最終的には安楽死に同意したというのでしょうか?

ヘッセン州では多くの犬が不当に安楽死(殺処分)させられており、これはドイツ連邦獣医師協会による告発です。
証拠はヘッセン州のヴィースバーデン内務省の統計によって提供されており、それによると、2000年8月から2003年9月までに合計 456頭の犬が行政による命令により殺処分れたとされています。
これらの殺処分の数は2004年1月末にヘッセン州の行政裁判所で言及されましたが、そこでは15人の犬の飼主原告が、「犬の飼育と連れ歩くことに関する危険防止規則」を不服とする裁判で敗訴しました。
ラインラント・プファルツ州では同時期に59頭の犬が禁止犬種法で安楽死させられ、ニーダーザクセン州で19頭が殺処分
され、バイエルン州では少なくとも公には犬を殺処分していません。

ヘッセン州の動物保護官マドレーヌ・マーティンさんは、1990年代半ばに警察がマールブルクで闘犬用の犬の繁殖のアジトを捜索したことを思い出します。
それらの闘犬は非常に攻撃的だったので、50頭を殺処分しなければなりませんでした。(*2)


(*)
Gefahrenabwehr und Ordnungsrecht Standards sowie Benennung von Sachverständigen zur Durchführung von Sachkundeprüfungen und Wesensprüfungen gemäß der Gefahrenabwehrverordnung über das Halten und Führen von Hunden 「ヘッセン州 危険の防止及びその取締に関する法律 犬の飼育および連れ歩くことに関する危険防止規則に基づく飼主の能力検査及び犬の気質検査を実施するための専門家の基準及び任命」

 ヘッセン州(の他、ドイツでは他の州においても概ね同様の内容の法律がある)では、法律で飼育等を原則禁止する犬の飼育では飼主の能力テストと犬の気質検査を課し、それに合格することを条件にして認めるという法律の規定があります。そのテストに合格しない、もしくはテストを受けない場合は犬は没収され、行政機関により強制的に殺処分されます。
 内容は犬の検査官がその犬に安全に触れることができること。日常の情況の試験では他の犬、歩行者、車、自転車、スケーター、ジョガー、ベビーカー、子供、さ​​らにはリードにつながれた他の犬に対して攻撃性を示さないこと。高ストレス下の大きな音(シャッター音、衝撃音、クルマのクラクション等)に対して反応しないこと。さらに強制的に抑え込む、殴る行動を示す、逃げる様子を示すなどしても、犬が冷静であり、攻撃的な行動を示さないことが合格するには必要です。

(*1)
Wesenstest beim Hund – Kosten, Ablauf & Vorbereitung 「犬の気質検査 – 費用、手順、準備」

 犬の法定の気質検査には、~300ユーロ(日本円で約5万円程度)がかかります。又それとは別に、飼主の能力検査の費用もかかります。

(*2)
Gefährlicher Hund

 各州の「禁止犬種法」の立法以前から、他の法律の規定(Gefahrenabwehr 「危険防止法」)を準用して危険な犬の殺処分は行われていた。「禁止犬種法」の立法により、より危険な犬の殺処分の法的根拠が明確化したと言えます。


 このようにドイツでは特にヘッセン州では、原則飼育が禁止されている禁止犬種の飼育許可を得るにはかなりハードルが高いと言えます。そのために3年間で人口624万人のヘッセン州では「禁止犬種法」が根拠の強制殺処分だけで、1年間の平均で152頭を殺処分したことになります。なおドイツでは、他にも野良犬の捕獲殺処分、狂犬病規則による検査殺処分、不適正飼育者のペットを没収して強制的に殺処分する等の制度が法律により規定されており相当数ありますが、この数にはそれらを含みません。ドイツは連邦、州ともに犬猫の殺処分数の公表を行っていません。
 人口624万人のヘッセン州の年間の禁止犬種法による年間の犬の強制殺処分数152頭は、直近の日本の公的犬の殺処分数(*3)の人口比で1.25倍も多いのです。繰り返しますが、この数は「禁止犬種法」に基づく強制殺処分だけです。ドイツでは行政が行う犬の殺処分は先に述べた通り複数の法的根拠があり、相当数行われています。

(*3)
犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(動物愛護管理行政事務提要より作成)

 さらに先に引用した資料の限られた表面化した数値から、ドイツ全土での禁止犬種法による犬の殺処分数を推測します。
・ヘッセン州456頭
・ラインラント・プファルツ州59頭
・ニーダーザクセン州19頭
・バイエルン州0頭
 の4州の禁止犬種法による3年間の犬の殺処分数は合計は534頭です。これを1年の平均にすれば178頭です。上記の州の、合計人口のドイツ全土の人口に占める割合は約37%ですので、ドイツ全土で禁止犬種法による犬の強制殺処分数は概ね年間481頭と推測できます。
 しかし驚くべきデマ情報を環境省が動物愛護団体のアナイスと、環境省が拡散しています。アナイスは環境省の委託を受けて、平成29年に動物愛護に関する訪独調査を行っていますが(*4)、「ドイツでは禁止犬種法が施行されて以来、2017年現在までの(16年間)で同法に基づく犬の殺処分は5頭としています。その調査結果をもとに、環境省も「ドイツでは禁止犬種法成立から今日(2017年)までの16年間で同法で殺処分された犬の数は5頭である」(*5)と、狂ったデマを拡散しています。
 私が今回引用した、ドイツ連邦獣医師会による情報公開請求により推計した数は、禁止犬種法が施行されたから2017年の16年間では、481頭×16年=約7,700頭程度と推測されます。これらの呆れた大嘘デマ資料に関しては、次回記事で詳述します。

(*4)
平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス  25ページ

(*5)
最終更新: 2023年10月7日 環境省(動物虐待、殺処分)調査資料 情報公開 から「平 成 29 年度 ド イツ にお ける 動物 保 護の 取組 みに 係る 調 査業 務報 告書 」(特 定非 営利 活動 法 人ア ナイ ス)より 関 係箇 所を 抜粋 2ページ から


(動画)

 Was, wenn der eigene Hund plötzlich zubeißt? | SAT.1 Frühstücksfernsehen 「犬が突然咬んだらどうしますか? TVドキュメント」 2022年2月27日

概要:人に重傷を負わせた犬は公的施設に収容され安楽死させられる。34歳のヴァネッサさんは、公的な犬の気質検査に合格するための犬の矯正を行う、攻撃的な犬の救助のための施設を運営しています。しかしそれは危険です。ヴァネッサさんは顔を咬まれたことがあります。ドイツでは1,100頭の犬が飼われています。年に1名から6名の犬による死亡事故が発生します。この施設に収容されているほとんどの犬にとっては、殺処分の致死注射から逃れるための最後のチャンスです(犬の気質テストに合格しなければ強制的に殺処分されてしまうため)。

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禁止犬種と言うだけでドイツでは法施行後数千頭の犬が強制殺処分された可能性がある






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(Zusammenfassung)
In Deutschland gibt das „Hundegesetz“ des Bundeslandes der Regierung die Befugnis, gefährliche Hunde zu töten.
Die Zahl der Hunde, die nach diesem Gesetz zwangsweise getötet werden, ist nicht „außergewöhnlich gering".


 特定の犬種、つまり闘犬種として品種改良された犬を危険とみなし、国内への持込、飼育、繁殖等を禁止する法律がある国は海外ではかなり多くあります。特定犬種の飼育はほぼ例外なく認めず、国内で見つかった場合はほぼ強制殺処分する大変厳しいデンマークがあります。飼育が例外的に認められる国でも犬の気質テストに合格し、飼養施設の厳しい基準、去勢、公の場では口輪の義務、犬税がある国では懲罰的な高額な税(ドイツでは一般犬種の10倍程度の高額の犬税が適法との判決があります)が課されます。そして無許可飼育が発覚した場合は、これらの国では犬の強制殺処分の規定があります。ドイツも、禁止犬種法がある国の筆頭です。連邦法で「犬の移動および輸入制限法」及び各州の「禁止犬種法」が施行した2021年以来、数千頭の犬がこの法律だけで殺処分された可能性があります。


 サマリーで述べた通り、海外では「禁止犬種法」がある国はかなりあります。ほぼ例外なく該当犬種が殺処分されるデンマークをはじめ、ドイツ、イギリス、スイス、オーストリア、フランス等のヨーロッパでは多くあります。他にはカナダの一部の州などにもあります。該当犬種を無許可で飼育していることが発覚した場合は、罰則としてその犬を強制的に殺処分する規定が禁止犬種法がある国では定められています。
 ですから「禁止犬種法」があるだけで、「ドイツは殺処分ゼロ」であるわけがないのです(笑)。ドイツでは2021年に、連邦法の、Gesetz zur Beschränkung des Verbringens oder der Einfuhr gefährlicher Hunde in das Inland 「危険な犬の国内での移動および輸入を制限する法律」(以下、「犬の移動および移動制限法」と記述する)が施行され、ピットブルテリア、アメリカン・スタッフォードシャー・テリア、スタッフォードシャー・ブル・テリア、ブルテリアの4種の犬及びその雑種の国内の移動と輸入等が禁止されました。法律に違反した者は、2年以下の懲役または罰金に処せられます。
 さらに下位法の各州法で、禁止犬種の補完や例外的に飼育する場合の規定や、無許可飼育の犬の殺処分等の細部の規定が立法されました。一例として、ドイツの禁止犬種法の州法から引用します。以下はヘッセン州の「犬規則」ですが、ドイツ各州には概ね同様の法令があります。


HundeVO - Gefahrenabwehrverordnung über das Halten und Führen von Hunden - Hessen - 「犬規則 - 犬の飼育および連れ歩くことに関する危険防止規則- ヘッセン州 -」

§ 1 Halten und Führen von Hunden
(3) Gefährliche Hunde darf nur halten, wem eine Erlaubnis durch die zuständige Behörde erteilt worden ist.
(4) Die zuständige Behörde kann jedermann das Halten und Führen eines bestimmten Hundes dauerhaft untersagen, wenn Tatsachen die Annahme rechtfertigen, dass davon eine Gefahr für Leben oder Gesundheit von Menschen oder Tieren ausgeht.

§ 2 Gefährliche Hunde
(1) Gefährlich sind Hunde, die durch Zucht, Haltung, Ausbildung oder Abrichtung eine über das natürliche Maß hinausgehende Kampfbereitschaft, Angriffslust, Schärfe oder eine andere in ihren Wirkungen vergleichbare, mensch- oder tiergefährdende Eigenschaft besitzen.
Pitbull-Terrier oder American Pitbull Terrier,
American Staffordshire-Terrier oder Staffordshire Terrier,
Staffordshire-Bullterrier,
Bullterrier
American Bulldog,
Dogo Argentino,
Kangal (Karabash),
Kaukasischer Owtscharka,
Rottweiler.

§ 14 Sicherstellung und Tötung von Hunden
(2) Die zuständige Behörde kann die Tötung eines Hundes nach § 42 des Hessischen Gesetzes über die öffentliche Sicherheit und Ordnung anordnen, wenn Tatsachen die Annahme rechtfertigen, dass von dem Hund eine Gefahr für Leben oder Gesundheit von Menschen oder Tieren ausgeht.
Die Tötung ist anzuordnen, wenn der Hund einen Menschen getötet oder ohne begründeten Anlass ernstlich verletzt hat.

1条 犬の飼い方とリードの使用
(3) 危険犬種の飼育は所管官庁の許可を受けた者のみが行うことができる。
(4) 所轄官庁は特定の犬の飼育と連れ歩くことが人​​または動物の生命または健康に危険をもたらす可能性があり、それが正当化される場合は、その犬の犬の飼育および連れ歩くことを無期限にに禁止することができる。

2条 危険な犬種
(1) 犬は品種改良、飼育、または訓練を通じて自然な能力を超えた闘争欲求や、攻撃性、致傷性を獲得したもの、またはその能力に匹敵した犬で、人間または動物にとって危険なその他の特性を備えている場合は危険とみなされます。
ピットブル テリアまたはアメリカン ピットブル テリア、
アメリカン・スタッフォードシャー・テリアまたはスタッフォードシャー・テリア、
スタッフォードシャー・ブル・テリア、
ブルテリア
アメリカンブルドッグ、
ドゴ・アルヘンティーノ
カンガル(カラバシュ)、
コーカサス・オフチャルカ、
ロットワイラー。

14条  (行政当局による)犬の押収と殺害
2項 行政の管轄当局は、犬が人間または動物の生命または健康に脅威を与えるという可能性が事実によって正当化される場合は、公共の安全および秩序に関するヘッセン州法第42条に従い、犬の殺害を命じることができます。
犬が人を殺したり、正当な理由なく重傷を負わせたりした場合は殺害を命じなければなりません。



 これらの飼育等が禁止されている危険犬種ですが、違反して無許可での飼育が発覚した場合の強制殺処分は消して例外的に少ないとは言えません。その数を、ドイツ連邦獣医師会が州に情報公開請求を行って調査した資料があります(ドイツは全州で公的機関による犬猫の殺処分が禁止犬種法以外の法的根拠も含めて行われていますが、全州でその数の集計と公開は行われてはいません)。非常にばらつきはありますが、州によってはかなり多くの犬が強制殺処分されています。例えばヘッセン州は、禁止犬種法に基づく殺殺処分だけ(例えば狂犬病規則や野良犬の捕獲殺処分等は含まない数)で人口比で日本の犬の公的殺処分数より多かったのです。
 ドイツでは先に述べた通り、連邦法で2021年に「犬の移動および輸入制限法」が施行され、下位法の州法で該当する犬種等や違反での強制殺処分の詳細が定められました。ドイツ連邦獣医師会による情報公開請求によれば、以来ドイツ全土では今日まで、数千頭の犬が同法だけで強制的に殺処分された可能性があります。次回は、その資料について解説します。


(動画)

 Gefährliche Hunde, deren Einfuhr nach Deutschland verboten ist! 「ドイツへの輸入が禁止されている危険な犬!」 2018年
7月16日

Die Einfuhr bestimmter Hunderassen, welche als gefährlich eingestuft werden, ist in Deutschland verboten.
Die gesetzlichen Regelungen hierzu sind im Hundeverbringungs- und -einfuhrbeschränkungsgesetz (HundVerbrEinfG) zu finden.
Diese Vorschriften sind bereits seit 2011 gültig.
Neben Rassehunden sind auch Kreuzungen von diesem Gesetz betroffen.
In diesem Video ist eine Übersicht über Hunde zu finden, deren Einfuhr nicht genehmigt ist.

ドイツでは、危険として分類されている特定の犬種の輸入が禁止されています。
これに関する法的規制は、「犬の移動および輸入制限法 (HundVerbrEinfG)」 に記載されています。
これらの規制は、2011年から施行されています。
血統書付きの犬に加えて、これらの犬種との雑種犬もこの法律の影響を受けます。
このビデオでは、輸入が許可されていない犬の概要を説明します。


 ドイツ連邦法で国内での移動や輸入等が禁止されている、ピットブルテリア、アメリカン・スタッフォードシャー・テリア、スタッフォードシャー・ブル・テリア、ブルテリアの説明がされています。

フランスのペットショップ生体販売規制の法改正について、正確に報道した日本の媒体は皆無







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France/Frankreich

 記事、
パリでは今でも子犬が店舗販売されている~フランスのペットショップの生体販売規制強化の法改正とは
有名無実なフランスの「ペットショップの犬猫販売禁止」改正法~現在もフランスのペットショップは犬猫を販売している
フランスの犬猫購入の8割がネット通販~ペットショップの犬猫販売規制はほぼ無意味された
の続きです。
 連載記事では、2024年1月1日からフランスで施行された、ペットショップの犬猫の店舗展示販売の原則禁止の改正法について解説しました。しかしこの改正法について正確に報じている情報媒体は、私が確認する限り1つもありません。ピンはNHKや朝日新聞の大メディアから、キリは末端の愛誤個人まで、抱腹絶倒で聞いた者が悶絶死しかねないものばかりです。余りにもひどい例を挙げます。



 連載記事では2024年1月1日からフランスでは、ペットショップに対する「原則ペットショップでは店舗での犬猫販売を禁じる」改正法が施行されました。しかし、
1、保護犬猫は、店舗での展示販売が許可されます。
2、自家繁殖させた犬猫を販売する者はペットショップのカテゴリーに法律上分類されませんので、店舗での展示販売が許可されます。
3、また法解釈上「店舗」とは、「不特定多数の人が自由に入場できる営利販売を目的とした施設」ですので、予約客のみを入場させる施設であれば犬猫も実際には店舗と同じ形状の施設で展示販売できます。

 そのために、日本では「ペットショップ」として産業分類される施設(ペット生体等を販売する店舗)では、現在も犬猫が販売されています。
 さらに追記すれば犬猫以外のペット生体の販売においては「公道に面したショーウインドウでの展示を禁じる」との改正が行われました。犬猫以外は、店舗内部のケージでの展示販売は引続き許可されます。根拠法と該当する条文は以下の通りです。


LOI n° 2021-1539 du 30 novembre 2021 「2021年11月30日 法律第 2021-1539 号」

15条
店舗での犬猫の販売を禁止する。しかし保護犬猫は許可する。



Arrêté du 3 avril 2014 fixant les règles sanitaires et de protection animale auxquelles doivent satisfaire les activités liées aux animaux de compagnie d'espèces domestiques relevant des articles L. 214-6-1, L. 214-6-2 et L. 214-6-3 du code rural et de la pêche maritime

1条
自家繁殖させた犬猫を販売する施設は販売施設(店舗)とはみなされません。したがって自家繁殖させた犬猫を施設で販売する者は法律上ブリーダーの分類となり、ブリーダーとしての規制を受けます(=外見上ペットショップと同じであっても、自家繁殖させた犬猫販売の場合は許可されます)。



LOI n° 2021-1539 du 30 novembre 2021 「2021年11月30日 法律第 2021-1539 号」

 連載記事では、本法の犬猫のペットショップの販売規制のみについて述べてきましたので、他のペットのペットショップでの販売に関する改正も原文を引用します。

(フランス語原文)
Article 16
« III.-La présentation en animaleries d'animaux visibles d'une voie ouverte à la circulation publique est interdite. »

(英語)
Section 16
“III.- The presentation in pet shops of animals visible from a road open to public traffic is prohibited. »

(日本語)
16条
III.-公道に見える状態で、動物のペットショップで展示することは禁止されています(註 つまり公道に面して見える状態のショーウインドウ等での展示ではない、店内の動物の生体展示販売は許可される)。



 以下に抱腹絶倒、悶絶死レベルのデマ報道の例を挙げます。


(画像)

 「フランスではペットショップでの全ての動物の展示を禁止した。ペットショップでの生体展示販売はすべての動物でできなくなる」という、驚くべきNHKの大デマ報道は、2022年2月20日の「地球まるわかり」という番組です。その画像です。
 犬猫の店内の展示販売はやめたものの、犬猫以外のペット生体の店内での展示販売を今も続けているフランスのペットショップは多数あります。例えばこのような店です。Animalerie

バカNHK 地球まるわかり

(画像)

 Dog Club, Animalerie à Paris 「ドッグクラブ パリのペットショップ」 2018年6月7日 から。

 フランスの2024年施行の改正法での「公道に面したショーウインドウでのペットの展示販売を禁止する」とは、このような状態を指します。フランスでは公道に面したショーウインドウでのペットの展示販売や、歩道にまで展示ケース持ち出して販売しているペットショップが少なからずありました。そのような販売方法を禁止するということです。フランスでは、犬猫以外の、店舗内の展示販売は引続き許可されます。

パリ ドッグクラブ 1


ペットとの共生に必要なのは「動物福祉」の視点。ペット業界は変革時代へ 日本財団ジャーナル 2023年12月14日

フランスでは、2024年より原則として動物のショーケース展示や、ペットショップでの犬・猫の販売が禁止となります。
同じくアメリカのニューヨーク州でも2024年12月よりペットショップでの犬・猫・ウサギの販売が禁止に。


 繰り返しますがフランスではペットショップでは、犬猫であっても保護犬猫は展示販売できます。また、日本で定義され、かつ日本人が認識しているペットショップ=ペットの生体を販売する小売店舗、では自家繁殖した犬猫は展示販売できます。また入店を予約制にするなどして不特定多数の人の自由な入場を制限すれば、事実上ペットショップでの犬猫展示販売ができます。犬猫以外のペットは、店内の展示ケースであれば展示販売できます。
 ニューヨーク州では、保護団体に有償のケース貸しをすることにより、犬猫のペットショップの保護犬猫の販売が許可されます。いずれも記述が無茶苦茶。なお本記事で取り上げられている、奥田順之氏による「ペット産業CSR白書-生体販売の社会的責任-」の海外情報は、ほぼデマです。


ペットショップで犬や猫の販売禁止 フランスで動物愛護法が成立 2021年11月19日 朝日新聞

フランスで18日、犬や猫の販売禁止や動物虐待の厳罰化などを盛り込んだ動物愛護法が成立した。
2024年以降はペットショップでの犬や猫の販売を禁じ、ブリーダーから購入するか保護団体からの譲渡などに限定する。


 この記事を書かれた記者さんは、即精神科を受診された方が良いでしょう。フランスは2022年のペットショップでの犬猫販売の制限がないころから、犬猫はネット通販での購入が8割を占めます。2024年1月1日以降も、ネット通販での犬猫販売は認可を受けた特定の動物取扱業者は販売が引き続きでき、制限がありながらもペットショップでの犬猫販売も許可されます。


(画像)

 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 から。

 わざわざ「ことしからすべての犬猫 ペットショップで犬・猫販売禁止」(笑)と、自ら墓穴を掘らなくてもいいのに、悲しいかな、それがNHKの痴脳。単に「ペットショップで犬・猫販売禁止」としておけば突っ込まれても「例外規定があります」と言い逃れできるのに(笑)。

NHK クローズアップ現代


(画像)

 Koji Kawamura から。これが問題のネットワーカーのウォール。スクリーンショットは24年1月31日取得。

 イギリスの法律では、「店頭展示販売の犬猫販売を禁じる、もしくは制限する」という法律の規定は一切ありません(大笑)。フランスでは2024年1月1日から、ペットショップでの犬猫店頭展示販売が原則禁止されましたが、自ら繁殖した犬猫を店舗で展示販売することは禁止されていませんし、店舗の展示販売でも事前に予約した客のみが入場できる施設(実際はペットショップなのだが)での犬猫の展示販売は許可されます。実際現在もそのような業者がパリ等で営業しています。また保護犬猫は一般のペットショップでの店舗での展示販売が許可されています。
 この方にはイギリスの法律の原文のリンクを送り、条文原文を引用しても頑として誤りを認めませんでした。そして執拗に私が間違っているとネット上でつるし上げました。疾患レベルの妄想のレベルに達しているのではないかと、陰ながら心配しています。妄想大会を開催して、この方は一体何を企んでいるのやら。デマの拡散は社会に有害です。

川村 愛誤


 このようにNHKや朝日新聞をはじめとする巨大メディアから、末端の動物愛誤ネットワーカーまで日本ではフランスの、2024年施行のペットショップの生体販売に関する規制強化の改正法について正確に報じている機関・人はありません。私は常に不思議に思っているのですが、なぜ外国の法律云々の話で、その法律の原文を調べないのでしょうか。それが完全に正確です。
 NHKも朝日新聞ですら、記事を書いた人は法律原文を確認した形跡はありません。おそらく現地のマスコミの報道をつまみ食いして、もしくは他の日本の報道の内容を元にしているとしか思えません。さらに自分たちの憶測を都合よく加えて、元の情報とはかけ離れた内容になっています。特に海外の動物愛護情報は、日本語の情報ではほぼ正確なものはありません。海外の動物愛護情報を調べたい方は、その国の原語の、法律ならば法律原文を読むことをお勧めします。

フランスの犬猫購入の8割がネット通販~ペットショップの犬猫販売規制はほぼ無意味







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France/Frankreich

 記事、
パリでは今でも子犬が店舗販売されている~フランスのペットショップの生体販売規制強化の法改正とは
有名無実なフランスの「ペットショップの犬猫販売禁止」改正法~現在もフランスのペットショップは犬猫を販売している
の続きです。
 連載記事では、2024年1月1日からフランスでは、ペットショップの犬猫の店舗展示販売の原則禁止の改正法が施行されたにもかかわらず、実効性に乏しいことを書きました。現在もフランスでは、ペットショップで現在も犬猫販売が合法的に行われています。さらにフランスではその法改正以前から犬猫の購入の8割がネット通販であり、ペットショップでの店舗展示の犬猫販売原則禁止はあまり意味はありません。



 2024年1月1日からフランスでは、ペットショップに対する「原則ペットショップでは店舗での店舗販売を禁じる」改正法が施行されました。しかしこれはザル法で、実効性が低いと言わざるを得ません。現在もフランスでは、複数のペットショップが犬猫の販売を継続しています。この法改正を機に、犬猫の販売を取りやめたペットショップがあることは否定しませんが。
 「ペットショップでの店舗での犬猫の展示販売を禁じる」は、例外規定があります。それは「保護犬猫であれば許可する」です。また「自ら繁殖した犬猫を販売する販売施設はペットショップとみなされない」という法律の定義があり、自家繁殖の犬猫であれば外形上は「店舗」であっても、展示販売できます。
 さらに法解釈では「店舗とは不特定多数の者が自由に入場できる、営利販売を目的とした施設」です。例えば事前に予約した客のみの入場を認める施設の場合は「店舗」ではないのです。そのためにフランスでは「ペットショップでの犬猫販売を原則禁止する」という改正法が施錠された後も、合法的に犬猫に販売を継続しているペットショップが複数存在します。

 したがってフランスの、「ペットショップでの犬猫販売を原則禁止する」との法改正は、極めて目の粗いザル法であり、実効性に低いのです。さらに元々フランスでは犬猫販売のシェアは圧倒的にネット通販が高いのです。「ペットショップでの犬猫販売を原則禁じる」という法改正がほぼ機能していないのと共に、ペットショップでの犬猫販売のシェアがきわめて低いことから、この改正法の影響力は日本で報じられているほど大きくはありません
 「フランスの犬猫購入のシェアは8割がネット通販からである」なのです。2割のうちペットショップ以外に、ブリーダーによる対面販売もあるでしょう。もともとペットショップによる犬猫販売のシェアは、フランスでは低いのです。2020年のフランス国会の下院議会での資料を以下に引用します。


Assemblée nationale 「フランス下院議会 法律案」 2020年9月20日

(フランス語 原語)
À ce jour, 80 % des ventes de chiens et de chats se font via des sites et plateformes de vente en ligne non spécialisés, faisant d’Internet la première animalerie française.
Il s’agit par la même occasion de lutter contre le trafic illégal d’animaux domestiques puisque les animaux importés en violation de notre réglementation en la matière sur le territoire national sont souvent vendus via ces plateformes de vente en ligne non spécialisées.
Pourtant, de telles ventes résultent souvent d’achats impulsifs, conduisant à de trop nombreux abandons et n’assurent pas des conditions d’élevages respectueuses de notre cadre législatif en vigueur en faveur du bien‑être animal.
en application desquelles tout individu désirant vendre un animal domestique par petite annonce doit se déclarer auprès de la chambre d’agriculture afin d’obtenir un numéro SIREN, exigé lors du dépôt d’annonce en ligne.
Pourtant et malgré l’existence de cette réglementation, le nombre d’annonces frauduleuses ne diminue pas.
En effet, afin de contourner les exigences légales, les vendeurs utilisent de faux numéros d’immatriculation SIREN.
Ainsi, beaucoup de faux professionnels publient de telles annonces sur tout type de site, et complexifient et entravent les contrôles.

(英語)
To date, 80% of sales of dogs and cats are made via non-specialized online sales sites and platforms, making the Internet the leading French pet store.
At the same time, it is a question of fighting against the illegal trafficking of pets since animals imported in violation of our regulations in this area on national territory are often sold via these non-specialized online sales platforms.
However, such sales often result from impulse purchases, leading to too many abandonments and do not ensure farming conditions that respect our current legislative framework in favor of animal welfare.
under which any individual wishing to sell a domestic animal by classified ad must declare himself to the Chamber of Agriculture in order to obtain a SIREN number, required when filing an online ad.
However, despite the existence of this regulation, the number of fraudulent advertisements does not decrease.
Indeed, in order to circumvent legal requirements, sellers use false SIREN registration numbers.
Thus, many fake professionals publish such ads on any type of site, and complicate and hinder controls.

(日本語)
今日に至るまでフランスでは犬と猫の販売の80%が、ペットの専門外のオンライン販売サイトやインターネット環境を通じて行われており、インターネットはいわばフランスの主要なペットショップになっています。
同時にこのことはペットの違法な売買との闘いの問題になっており、フランスの国内での規制に違反して輸入された動物が、これらのペットの専門外のオンライン販売の環境を媒介して販売されることが多いためです。
しかしそのようなオンライン販売はペットの衝動買いの原因となることが多く、あまりにも多くのペットの遺棄につながり、動物福祉を推進し、それを尊重するフランスの法律による畜産の制度を担保できません。
小さなオンライン広告でも飼育動物の販売を希望する個人は、オンライン広告を出す際には、必要な登録番号を取得するために、農業会議所に申告する必要があります。
しかしこの規制があるにも関わらず、不正広告は減りません。
実際には法的要件を回避するために、販売者は偽の登録番号を使用しています。
その為に多くの偽のペット専門業者がそのような偽広告をあらゆる種類のサイトに掲載し、管理を複雑にして規制を妨げています。



 フランスの犬猫のネット通販は、2024年から施行される改正法により、認可を受けた特定の動物取扱業者のみ行えるようになりました。それまでは一定規模未満の、零細犬猫の繁殖家が犬猫をネットで通信販売することがフランスでは認められていました。
 しかしEU域内ではEU加盟国であれば、外国の通販会社から自由に商品をネットで購入できます。ですからフランスの「犬猫販売は認可を得た特定の動物取扱業でのみに認める」という法改正は、あまり意味がありません。フランス国内の認可動物取扱業が出品する犬猫よりも、東欧などで生産された子犬の方がはるか安価だからです。それらの子犬は、ネットでの犬猫等のペットの通販に全く規制がないドイツや、オランダの通販サイトでも産地が偽装されて売られています。EU域内での子犬子猫の産地偽装とネット通販の問題に関しては、別の機会で取り上げます。


(画像)

 フランスの大手犬ネット通販サイト、paruvendu Chien chiot : annonces から。

フランス 犬 ネット販売 20220213


 さらにフランスの「ペットショップでの犬猫販売は原則禁止する。しかし保護犬猫は店舗での展示販売は許可する」という法改正は、保護団体への補助金支給額の減額の対する保護団体の救済策という面もあります。しかし安価な輸入子犬がネットで買えるので、ペットショップに保護犬猫の店舗での展示販売を認めても効果は限定的でしょう。
 保護犬猫の販売をペットショップに協力させる見返りに、補助金の減額の保護団体の不満のガス抜きという面もあるのです。この点については、日本で報道しているマスコミは一社もありません。フランスのこの法改正は実効性に乏しく、さらに妥協の産物でもあるのです。遠いアジアの島国が「動物福祉に前進した素晴らしい画期的な法改正」という評価とは、少し事情が異なるようです(笑)。


(動画)

 Privé de contrats aidés, ce refuge craint l'euthanasie pour ses animaux 「(フランスで)補助金契約が打ち切られたこの動物保護施設は、動物の安楽死を懸念しています」 2017年12月12日




(動画)

 URGENCE POUR LES REFUGES – Euthanasie massive de chiens et chats 「フランスの動物保護施設の緊急事態 – 犬と猫の集団殺処分」 2017年12月10日

Nous devons absolument trouver une solution à ce risque d’euthanasie massive d’animaux dans les refuges et avons besoin de votre implication.
Avec la fin des contrats aidés financés par le gouvernement français, les associations et refuges n’ont plus assez d’employés à temps partiel ou complet pour s’occuper de tous les animaux rescapés.
Les employés sont débordés et n’ont plus assez de ressources humaines pour alimenter, vacciner et prendre soin des animaux qu’ils ont recueillis.

We absolutely must find a solution to this risk of mass euthanasia of animals in shelters and need your involvement.
With the end of subsidized contracts financed by the French government, associations and shelters no longer have enough part-time or full-time employees to take care of all the rescued animals.
Employees are overwhelmed and no longer have enough human resources to feed, vaccinate and take care of the animals they have collected.

私たちは保護施設内の動物の大量安楽死というこのリスクに対する解決策を絶対に見つけなければならず、皆様の関与を必要としています。
フランス政府が資金提供する補助契約の終了により動物保護協会や保護施設には、保護されたすべての動物の世話をするのに十分なパートタイムまたはフルタイムの従業員がいなくなりました。
従業員は圧迫状態で収容した動物に餌を与え、ワクチン接種をし、世話をするのに十分な人的資源がありません。


有名無実なフランスの「ペットショップの犬猫販売禁止」改正法~現在もフランスのペットショップは犬猫を販売している







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France/Frankreich

 記事、パリでは今でも子犬が店舗販売されている~フランスのペットショップの生体販売規制強化の法改正とは の続きです。
 前回記事では、2024年1月1日からフランスでは、ペットショップの生体販売に関する規制が強化された改正法が施行されたことを書きました。ペットショップでは原則犬猫の店舗での展示販売が禁じられますが、例外規定により実効性は低いです。保護犬猫と自家繁殖した犬猫は除外されるからです。さらに「店舗」でなければペットショップは犬猫の販売が可能です。



 前回記事、パリでは今でも子犬が店舗販売されている~フランスのペットショップの生体販売規制強化の法改正とは で述べたことですが、2024年1月1日から施行されたフランスのペットショップに対する「原則ペットショップでは店舗での店舗販売を禁じる」改正法が施行されました。しかしこれはザル法で、実効性が低いと言わざるを得ません。現在もフランスでは、ペットショップが犬猫の販売を継続しています。この法改正を機に、犬猫の販売を取りやめたペットショップがあることは否定しませんが。
 「ペットショップでの店舗での犬猫の展示販売を禁じる」は、例外規定があります。それは「保護犬猫であれば許可する」です。また「自ら繁殖した犬猫を販売する販売施設はペットショップとみなされない」という法律の定義があり、自家繁殖の犬猫であれば外形上は「店舗」であっても、展示販売できます。

 かつてカリフォルニア州でも、「ペットショップでの犬猫の販売を禁じる」という法改正を行い、2019年に施行しました。これもフランスの法改正と同じく、「保護犬猫は除外する」との例外規定があります。また「自家繁殖した犬猫を販売する者はブリーダーのカテゴリーでありペットショップではない」という法律上の定義により、そのために、法律が施行後も外見上はペットショップそのものの店舗で、犬猫の販売が続けられました。
 その後は保護犬猫の販売価格の上限を定めるなどのさらなる規制強化の改正を行い、現在はペットショップでの偽装保護犬猫販売は減りつつあります。その点については、カリフォルニア州の動物保護団体が動画にまとめています。


(動画)

 A CAPS Investigation: California Pet Shops Selling Fake Rescue Dogs 「CAPS(動物保護団)の調査:カリフォルニア州のペットショップが偽の保護犬を販売している」 2019年3月19日




The law prohibits pet shops from selling puppies, kittens, or rabbits unless the animals come from shelters or rescues.
However, two fake rescues, Bark Adoptions and Pet Connect, have popped up, acting as passthroughs between puppy mills and pet shops.

カリフォルニアの法律では、動物がアニマルシェルターや保護団体から来たものでない限り、ペット ショップが子犬、子猫、ウサギを販売することを禁止しています。
しかし、Bark Adoptions と Pet Connect という2つの偽の保護団体が現れ、パピーミルとペット ショップの間の中間業者として機能しています。



 フランスの「ペットショップの店舗では原則犬猫の展示販売を禁止する」という法改正は、カリフォルニア州法と法律の設計はほぼ同じです。フランスのこの改正法は、さらにザル法と言えるカリフォルニア州法より抜け穴が大きいのです。
 それは「ペットショップでの犬猫の販売を禁止するのは店舗での展示販売」だけという点です。この店舗(フランス語:établissements 英語:establishments)の法解釈が、「不特定多数の人が自由にアクセスでき、営利を目的とした販売施設」です。つまり事前に予約をした、限られた人だけが入れる場所」であれば法解釈上「店舗」ではないのです。「展示ルーム」を事前予約制にして、一般の人の自由な入場を制限すれば、犬猫の展示販売が可能と言うことなのです。ですからいままで営業してきたペットショップの店舗をそのままの状態で、「ご来店は事前にご予約下さい」とすればよいだけす。これはカリフォルニア州法のザル法のザルの目よりもはるかに粗く、法律があってもないのと同じです。以下に実例を挙げます。


Les Animaux de Paris

 パリにある、総合的な品ぞろえのペットショップ。ホームページによれば「全てがフランス産の犬、猫、ウサギ、モルモットのさまざまなペットの種類を販売しています。私たちは、パリの当店で直接ペットを提供します。お客様はご来店なさって、直接ペットを見て選んでお持ち帰り下さい」とあります。その上で犬猫の販売に限り、次の条件「犬猫をご覧になりたい場合は事前にご予約下さい。一般の人が自由にアクセスできない別室でご覧いただけます」と示されています。

(フランス語原文)
Nos chiots et nos chatons sont dorénavant visibles sur simple demande.
N’hésitez pas à nous solliciter sur place afin que nous vous les présentions dans un espace dédié.

(英語)
Our puppies and kittens are now visible upon simple request.
Do not hesitate to contact us on site so that we can present them to you in a dedicated space.

簡単なお願いに応じて下されば、お客様は私たちの子犬と子猫をご覧いただけるようになりました。
犬猫の専用スペース(註 予約客しか入られない犬猫の専用展示ルーム)にて案内させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。



Les Chiots - Paris - Dog Club

(フランス語 原文)
LE DOG CLUB EST FIER DE VOUS PRÉSENTER SES NOUVEAUX ARRIVANTS. EN RAISON DE LA LOI N°221-1539, L'ACCÈS DU MAGASIN N'EST PLUS UN ESPACE LIBRE. NOUS INVITONS À NOUS CONTACTER AU 0143276856 AFIN DE POUVOIR FAIRE UNE RÉSERVATION

(英語)
THE DOG CLUB IS PROUD TO INTRODUCE ITS NEW ARRIVALS. DUE TO LAW N°221-1539, ACCESS TO THE STORE IS NO LONGER A FREE SPACE. WE INVITE TO CONTACT US AT 0143276856 IN ORDER TO MAKE A RESERVATION

ドッグクラブ(ペットショップ)は誇りを持って、新しい犬を紹介します。
法律第 221-1539号(フランスの「原則ペットショップの犬猫の店舗での展示販売を禁じる」との法律の規定)により、店舗への入場は自由ではなくなりました。
ご予約の際は、0143276856までご連絡ください(=事前予約をすれば、事実上店舗に入れる)。



(画像)

 Dog Club, votre animalerie et vente de chiots à Paris のホームページからのスクリーンショット。2024年2月20日アクセス
 
 これは完全に「店舗の展示販売」と言えるでしょう。しかし「不特定多数の人が自由にアクセスできない状態で、予約した客だけが入れる」のであれば、フランスの法律の解釈では「店舗」ではないということです。フランスの「ペットショップでの犬猫販売を原則禁じる」との法改正は、完全に有名無実といっても差し支えないと思います。
 当初のアメリカ、カリフォルニア州の「ペットショップでは犬猫ウサギの販売を原則禁じる」との法改正より、さらに目が粗いザル法と言えます。

dog club paris

パリでは今でも子犬が店舗販売されている~フランスのペットショップの生体販売規制強化の法改正とは







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France/Frankreich

 2024年1月1日からフランスでは、ペットショップの生体販売に関する規制が強化された改正法が施行されました。この改正法が可決される以前から日本ではマスコミ等が大きく取り上げ、報道されてきました。しかし私が確認した限り、完全に正確な報道は末端の愛誤ネットワーカー等はもとより、NHKをはじめ、ただの1つもありませんでした。法令に関することであれば、その法令の原文で、該当する条文を確認すればよいだけ、というより唯一無二の買う人手段だとと思いますが、彼らはなぜその当たり前のことをしないのでしょうか。


 2024年1月1日からフランスでは、改正法によるペットショップにおける生体販売の規制が施行されました。サマリーで述べた通りこの改正法に関しては、日本では正確に伝えている情報は末端の動物愛誤家ネットワーカーはもとより、NHK等のマスコミに至るまで私が確認した限り、ただの1つの正確に伝えている情報はありません。この法改正の要点をまとめれば、正しくは次の通りです。

1、ペットショップの、店舗(*)での犬猫の展示販売を禁止するが、保護団体由来の犬猫は店舗内の展示販売は許可される。
2、犬猫以外のペット生体は公道に面したショーウインドウでの展示は禁止するが、店舗内での展示販売は引続き許可される。
3、犬猫のオンライン販売は、認可を受けた特定の動物取扱業者のみが行える(法改正前は動物取扱業者以外も犬猫等のオンライン販売が許可されていた)。


(*)自家繁殖させた犬猫を販売する施設は、フランスの法律では「店舗=ペットショップ」とはされません。したがって日本では「ペットショップ」に分類される業態でも、自家繁殖させた犬猫を販売する限りフランスでは禁止対象ではないです。

 上記の根拠法と、その引用は次の通りです。


LOI n° 2021-1539 du 30 novembre 2021 「2021年11月30日 法律第 2021-1539 号」

(フランス語原文)
Article 15
« II.-La cession à titre onéreux ou gratuit de chats et de chiens est interdite dans les établissements de vente mentionnés au premier alinéa du I.
« En partenariat avec des fondations ou associations de protection des animaux, les établissements de vente d'animaux de compagnie mentionnés au même premier alinéa peuvent présenter des chats et des chiens appartenant à ces fondations ou associations, issus d'abandons ou dont les anciens propriétaires n'ont pas été identifiés.

(英語)
Section 15
“II.-The transfer for consideration or free of charge of cats and dogs is prohibited in the sales establishments mentioned in the first paragraph of I.
“In partnership with foundations or associations for the protection of animals, the establishments selling pets mentioned in the same first paragraph may present cats and dogs belonging to these foundations or associations, resulting from abandonment or whose former owners have not been identified.

(日本語)
15条
II. Iで、最初の文書に記載されている販売施設(ペットショップ)では、猫と犬の対価による、または無料での譲渡は禁止されています。
(しかし例外規定として)動物保護のための財団または協会と協力して上記で記述されているペットを販売する施設(ペットショップ)は、遺棄された結果、または以前の所有者が特定されていないこれらの財団または協会が所有する猫および犬を展示することができます。


(フランス語原文)
Article 16
« III.-La présentation en animaleries d'animaux visibles d'une voie ouverte à la circulation publique est interdite. »

(英語)
Section 16
“III.- The presentation in pet shops of animals visible from a road open to public traffic is prohibited. »

(日本語)
16条
III.-公道に見える状態で、動物のペットショップで展示することは禁止されています(註 つまり公道に面して見える状態での展示ではない、店内の動物の生体展示販売は許可される)。


(フランス語原文)
Article 18
« VI.-L'offre de cession en ligne d'animaux de compagnie est interdite.
« Par dérogation au premier alinéa du présent VI, une offre de cession en ligne d'animaux de compagnie est autorisée sous réserve :

(英語)
Section 18
“VI.-The online sale of pets is prohibited.
“By way of derogation from the first paragraph of this VI, an online sale of pets is authorized subject to:

(日本語)
18条
VI.-ペットのオンライン販売は禁止されています。
このVIの最初の記述の例外規定として、ペットのオンライン販売は以下の条件に従えば許可されます。



(*)
 さらにフランスの法律では「ペット販売店(ペットショップ)」の定義は「自ら繁殖を行うものがペットを販売する販売施設(店舗)はペットショップではなくブリーダーとして扱われる」としています。日本では店舗でペットの生体を販売する事業形態を「ペットショップ」と産業分類では定義していますが、日本の定義とフランスの法律上の定義は異なるということです。
 ですから単に「フランスではペットショップでの犬猫販売を禁じた」と報じれば、大多数の人は「店舗でに犬猫の展示販売を禁じた」と勘違いするはずです。ですから、日本のマスコミの報道の「フランスでは犬猫のペットショップでの販売を禁じた」は、誤解を招くこととなり、正確な報道とは言えません。上記の法律、LOI n° 2021-1539 du 30 novembre 2021 15条にある、 les établissements de vente 「店舗、販売店(ペットショップ)」の定義を規定している法令から引用します。


Arrêté du 3 avril 2014 fixant les règles sanitaires et de protection animale auxquelles doivent satisfaire les activités liées aux animaux de compagnie d'espèces domestiques relevant des articles L. 214-6-1, L. 214-6-2 et L. 214-6-3 du code rural et de la pêche maritime

Instructions du ministère de l'agriculture depuis 1998 et Bulletin officiel depuis 2014 Objet : Application de l'arrêté ministériel du 03 avril 2014 fixant les règles sanitaires et de protection animale auxquelles doivent satisfaire les activités liées aux animaux de compagnie d'espèces domestiques relevant du IV de l'article L214-6 du code rural et de la pêche maritime

(フランス語)

SECTION II : DISPOSITIONS COMPLEMENTAIRES PAR ACTIVITES
CHAPITRE I : Dispositions spécifiques aux établissements de vente et opérateurs commerciaux
Les élevages de chiens et chats qui vendent à des particuliers ou fournissent des animaleries ne sont pas considérés comme des établissements de vente et sont traités au chapitre II.

(英語)
SECTION II: ADDITIONAL PROVISIONS BY ACTIVITIES
CHAPTER I: Provisions specific to sales establishments and commercial operators
Dog and cat breeders that sell to individuals or supply pet stores are not considered sales establishments and are covered in Chapter II.

(日本語)
第2章 動物取扱の活動別の追加規定
第1節: 販売施設(店舗)および商業事業者に適用する固有の規定
ペットを個人に販売したり、ペットショップに供給等をする犬猫のブリーダーは販売施設(店舗)とみなされず、第2節(註 犬猫ブリーダーの規定)で扱われます。



 現在も、パリ市内では子犬を専門に販売している店舗(日本の定義では「ペットショップ」になります)が複数営業しています。Paris animalerie 「パリ ペットショップ」で検査鵜したところ、最初のページだけで子犬の専門販売店が2店ヒットしました。
 また店舗検索サイト、Mappy でもパリ市内の子犬を販売している店舗があります。


(動画)

Dog Club, Animalerie à Paris 「ドッグクラブ パリのペットショップ」 2018年6月7日

 1974年から営業している、パリ14区にある子犬販売専門のペットショップ。現在も営業して子犬を販売しています。フランスでのペットショップでの犬猫の販売規制はかなり目の粗いザル法です。その点については後ほど取り上げます。この店以外でも、パリ市内では子犬販売のペットショップが現在も複数営業しています。

Dog Club, votre animalerie et vente de chiots à Paris のホームページ




 次回以降で、あまりにも面白いフランスのペットショップの生体販売規制の改正に関するデマ情報をいくつか例示します。甚だしきは「フランスでは全てのペットの展示販売を禁止した」などという、荒唐無稽な、ぶったまげるようなデマ報道をNHKもしています。他には「フランスでは犬猫の入手は保護団体個人間での譲渡のみ可能になる」という、聞いた者が悶絶死しかねない情報も。
 フランスでは引続きブリーダーの直販は許可されています。さらにもともと犬猫の購入の8割がオンライン販売からです(2020年 国会下院資料)。
 法律云々の話であれば、必ずしなければならないのは法律の原文の確認でしょう。NHK等のピンの部類の巨大メディアから、キリの末端動物愛誤ネットワーカーに至るまで、ただの1人も法律原文を確認した人がいる形跡がないとは驚きです。私は伝聞や自分の憶測だけで情報を公けにする勇気はありません。給料をもらっているマスコミ関係者ですら、デマを平気で報道します。その神経の強靭さには敬服するしかないです。

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日本は動物福祉に先進的すぎる(皮肉)法改正により繁殖引退雌犬の大量余剰が発生した~NHKの「日本は動物福祉に遅れている」は真逆の大嘘







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(Domestic/Inländisch)

 記事、
「繁殖引退犬の大量余剰」これは動物愛護管理法の悪改正の当然の帰結
国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低い日本~それは動物福祉向上が目的ではないことを意味する
国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低いが交配下限年齢の規制がない日本~動物福祉が目的ではないことが明らか
「日本で繁殖雌犬の余剰が大量発生するのはペットショップがあり動物福祉に遅れているから」というNHKの報道は論外
「ドイツ等は動物福祉に進んでペットショップでの犬猫販売を抑制しているから繁殖引退犬の余剰が発生しない」というNHKの頓珍漢
の追記です。
 NHKは2024年2月5日放送の「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」という番組を放送しました。その番組では「日本は現在引退繁殖犬の大量余剰問題があるが、その原因は動物福祉に遅れてペットショップがあるからだ」と結論づけています。そして「ペットショップでの犬猫販売が抑制されている、禁止されている動物福祉に進んだ国」としてドイツ、フランス、イギリスを挙げ、その先進的な動物福祉の法制度を挙げています。短い記述ですが、看過できない誤りがありますので指摘しておきます。



 サマリーで示した通り、2024年2月5日に放送された「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」では、現在日本では繁殖引退雌犬の大量余剰が問題になっていることが報じられました。その理由として、2019年に改正された動物愛護管理法の犬ブリーダーに対する繁殖雌犬の交配年齢の上限や、繁殖業者の従業員一人当たりの世話をする犬の数の上限の制限などがあるとしています。

 そしてNHKは番組の最期にドイツ、フランス、イギリスを挙げて「これらの動物福祉先進国では犬猫のペットショップでの販売を禁止、もしくは抑制しているため繁殖引退犬の養生問題が起きない」と締めくくっています。しかしその因果関係の説明はありません。むしろ繁殖雌犬の繁殖上限の法令による規制がなく、生涯ぎりぎりまで繁殖させ、繁殖効率が落ちれば殺処分(安楽死)させれば繁殖引退雌犬の大量余剰問題は起きないのではないでしょうか。
 ドイツ、フランス、イギリスは法令による繁殖雌犬の上限がありません(かなり多くの資料でこれらの国で法令による雌犬の繁殖上限年齢があるとしていますが、24年2月現在ありません。反論のある方は根拠法の原文のリンクと該当する条文を示して下さい)。むしろそれがある日本の方が動物福祉に配慮していると言えるのではないでしょうか。また日本はおそらく世界で唯一、犬猫繁殖業者の繁殖犬猫の終生飼養を法令で義務付けている国です。それは動物福祉に進んでいるのではないでしょうか。むしろ動物福祉に進んでいる日本だからこそ、繁殖引退雌犬の大量余剰問題が発生していると言えます。NHの報道は、真逆の嘘です。


(*)
令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令


(画像)

さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 のホームページから

クローズアップ現代


 NHKの本番組では、次のように結論づけています。「日本でこのように繁殖引退雌犬の大量余剰問題が発生する根本原因はペットショップである。動物福祉先進国であるドイツ、フランス、イギリスでは犬猫の販売禁止や抑制を行っているために、日本のような繁殖引退雌犬の大量余剰問題は起きない」。そして以下に画像に示す図を提示しています。この図の短い記述でも誤り偏向が盛りだくさんなのです。
 ペットショップでの犬猫販売があることが「繁殖引退雌犬の大量余剰問題の原因」という因果関係の説明を、NHKはしていません。いきなりの論理の飛躍で驚きます。


(画像)

 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 から

NHK クローズアップ現代


 番組で示された、ドイツ、フランス、イギリスの一覧表ですが、完全に誤っています。


イギリス~生後6ヵ月未満の犬猫 ペットショップでの販売禁止

 正しくは、イギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4ヶ国からなる連合国家で、それぞれに独立した立法権があります。イングランドは2020年から、ウェールズとスコットランドは2021年に「自家繁殖ではない犬猫の販売もしくは仲介は、動物取扱業者(註 保護団体は除外)は6ヵ月以上のものに限るとしています。北アイルランドは犬猫の販売は自家繁殖それ以外を問わず、8週齢から販売できる、です。
 イギリスでは、「ペットショップの犬猫販売は6ヵ月以上」云々という法律の条文は存在しません。日本では自家繁殖の有無にかかわらず、「ペット生体を店舗で展示販売している小売業」をペットショップという意味で使っています。(日本標準産業分類(平成25年[2013年]10月改定))。
 イギリス(uk)では、自家繁殖した犬猫であれば、店舗での展示販売(日本の定義ではペットショップになる)は禁じられていません。6ヵ月未満の犬猫の販売を禁じているのはあくまでも「自家繁殖させていない犬猫の販売仲介」です。ですから店舗の展示販売飲むではなく、自家繁殖させていない犬猫を店舗の展示販売することを含め、中間のペット卸売業者、ペットオークション等の仲介業は6ヵ月未満の犬猫を取り扱うことができません。この点については私は最近記事にしています。

「イギリスではペットショップの犬猫販売が禁止されている」のデマを固持する愛誤ネットワーカー
「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている」という、老害愛誤ネットワーカーのデマ
「イギリスでは犬猫の店頭販売が禁止」という荒唐無稽な愛誤情報の生成メカニズム~伝言ゲーム


フランス~今年からすべての犬猫 ペットショップで販売禁止

 このNHKの記述は完全に誤っています。フランスでは2024年1月1日から「ペットショップでの犬猫の展示販売」を原則禁止しました。しかし保護犬猫は、ペットショップの店舗での展示販売が許可されています。 (*1)
 フランスでは法律でのペットショップの定義は「自家繁殖を行わないペット生体を販売する者」です。(*2)したがって自家繁殖させた犬猫であれば店舗での展示販売(日本ではペットショップになる)でも、それは法律上「ペットショップ」ではないので、規制対象外になります。フランスのパリ市内では、1974年代から営業を続けている子犬販売の専門の老舗ペットショップ等、複数の犬の販売を専門に行っているペットショップが複数現在も営業しています。もちろんこの法規制を機に、犬猫に販売を取りやめた店もあります。
 しかしNHKもよほど頭が悪いのか、「すべての犬猫 ペットショップで販売禁止」とわざわざ墓穴を掘って恥をかかなくてもいいのに。単に「ペットショップでの犬猫販売禁止」とでもしていれば、突っ込まれても「例外規定がある」と言い逃れができる(大笑)。その痴脳には毎回笑わせてくれます。

(*1)
LOI n° 2021-1539 du 30 novembre 2021 visant à lutter contre la maltraitance animale et conforter le lien entre les animaux et les hommes

(*2)
Code rural et de la pêche maritime Article L214-6


(動画)

Dog Club, Animalerie à Paris 「ドッグクラブ パリのペットショップ」 2018年6月7日

 1974年から営業している、パリ14区にある子犬販売専門のペットショップ。現在も営業して子犬を販売しています。フランスでのペットショップでの犬猫の販売規制はかなり目の粗いザル法です。その点については後ほど取り上げます。この店以外でも、パリ市内では子犬販売のペットショップが現在も複数営業しています。

Dog Club, votre animalerie et vente de chiots à Paris のホームページ

「ドイツ等は動物福祉に進んでペットショップでの犬猫販売を抑制しているから繁殖引退犬の余剰が発生しない」というNHKの頓珍漢







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(Domestic/Inländisch)

 記事、
「繁殖引退犬の大量余剰」これは動物愛護管理法の悪改正の当然の帰結
国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低い日本~それは動物福祉向上が目的ではないことを意味する
国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低いが交配下限年齢の規制がない日本~動物福祉が目的ではないことが明らか
「日本で繁殖雌犬の余剰が大量発生するのはペットショップがあり動物福祉に遅れているから」というNHKの報道は論外
の続きです。
 NHKは2024年2月5日放送の「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」という番組を放送しました。その番組では「日本は現在引退繁殖犬の大量余剰問題があるが、その原因は動物福祉に遅れてペットショップがあるからだ」と結論づけています。そして「ペットショップでの犬猫販売が抑制されている、禁止されている動物福祉に進んだ国」としてドイツを挙げています。しかしドイツの犬の供給はほとんどが外国産の安い犬です。つまりドイツの法制度やペットショップの有無と繁殖引退雌犬の余剰は無関係です。



 サマリーで示した通り、2024年2月5日に放送された「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」では、現在日本では繁殖引退雌犬の大量余剰が問題になっていることが報じられました。その理由として、2019年に改正された動物愛護管理法の犬ブリーダーに対する繁殖雌犬の交配年齢の上限や、繁殖業者の従業員一人当たりの世話をする犬の数の上限の制限などがあるとしています。
 本連載では、主に犬ブリーダーの交配年齢の上限を「6歳まで」とした規制強化の悪影響を取り上げます。2019年に動物愛護管理法が改正に基づき、「令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」が制定され、犬の繁殖を行う者は、雌犬の交配の年齢の上限を「6歳まで」と規制が強化されました。(*)

(*)
令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令


(画像)

さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 のホームページから

クローズアップ現代


 さらにNHKの本番組では、次のように結論づけています。「日本でこのように繁殖引退雌犬の大量余剰問題が発生する根本原因はペットショップである。動物福祉先進国であるドイツ、フランス、イギリスでは犬猫の販売禁止や抑制を行っている(ために、日本のような繁殖引退雌犬の大量余剰問題は起きない」。そして以下に画像に示す図を提示しています(この図の短い記述でも誤り偏向が盛りだくさんなのですが。それは後ほど詳述します)。
 ペットショップでの犬猫販売があることが「繁殖引退雌犬の大量余剰問題の原因」という因果関係の説明を、NHKはしていません。いきなりの論理の飛躍で驚きます。


(画像)

 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 から

NHK クローズアップ現代


 前回記事では、ドイツ、フランス、イギリスでは犬の平均寿命が日本と比較して著しく低いことと、繁殖雌犬の繁殖の法定の上限年齢がなく、民間のケネルクラブの自主規制でも日本よりはるかに上限年齢が高いことを述べました。ドイツ、フランス、イギリスでは繁殖雌犬は寿命ぎりぎりまで繁殖させられるために、繁殖引退犬の余剰がほぼ発生しないのです。
 さらに追記すれば、ドイツ、フランス(イギリスもかなり多い)では、犬の新規需要はほぼ安い外国産外の子犬の輸入に頼っています。特にドイツでは、犬の新規需要の約8割が安価な輸入子犬で、ほぼネットで販売されます。原産国は主に東欧ですが、繁殖が行われるのはドイツ、フランスの国外ですので、ドイツ、フランス国内での繁殖引退犬の発生はほぼ発生しません。今回記事ではその点について述べます。

 NHKは「ドイツ等は動物福祉に進んでペットショップでの犬猫販売を抑制しているので日本のように繁殖引退犬の大量余剰が発生しない」と報じています。しかし前回記事で示した理由と共に、ドイツでは現在ほぼ国内での子犬生産はありませんので、繁殖引退犬の余剰はほぼ発生しません。
 ドイツで生産される子犬は年間6万頭台です。それに対して主に東欧からですが、安価な子犬が合法違法含めて年間50万頭が輸入されており、主にネットで販売されます。ちなみにティアハイムが販売する犬の数は年間6万頭程度です。したがってドイツ国内で生産された子犬の供給シェアは、10%未満です。つまり繁殖雌犬はドイツ国外いるために、ドイツ国内では繁殖雌犬の余剰はほぼ発生しないのです。それを裏付ける資料から引用します。


Anzahl der neugeborenen Hundewelpen in Deutschland in den Jahren 2000 bis 2022 「2000 年から 2022 年までにドイツで生産された子犬の数」 2023年9月1日(有料サイトのため、一部がマスキングされています)

Die Statistik bildet die Entwicklung der Anzahl neugeborener Hundewelpen in Deutschland in den Jahren 2000 bis einschließlich 2022 ab.
Im Jahr 2022 wurden in Deutschland insgesamt 69.391 Hundewelpen geboren.

この統計は2000 年から 2022 年までの間の、ドイツの生まれた子犬の数の推移を示しています。
2022年にはドイツでは、合計6万9391頭の子犬が生まれました。(*)



Dr. Ralf Unna - "Illegaler Welpenhandel wird zu ernstem Problem!" 「ラルフ・ウンナ博士-ドイツでは、違法な子犬取引が深刻な問題になっています!」 2017年4月22日

Welpenhandel geht in Richtung organisierte Kriminalität.
Rund neun Millionen Hundebesitzer gibt es in Deutschland - und die Zahl steigt.
Jährlich kommen ungefähr 500.000 Welpen dazu, immer mehr illegal und aus dem Ausland.
Als Produktionsstätten für die Welpen gelten zum Beispiel die Nachbarländer Polen und Tschechien.
Von dort werden die Tiere dann in Transportern in die Niederlande und nach Belgien gebracht, wo deutsche Kunden die Tiere für einen Bruchteil des Preises erstehen können, den ein ordentlich gezüchteter Rassehund in Deutschland kostet.

子犬の密売は組織犯罪に変わっています。
ドイツには約900万の飼犬がいて、その数は増え続けています。
毎年約50万頭の子犬が違法に海外から持ち込まれて、増えています。
例をあげれば隣国のポーランドやチェコ共和国が子犬の生産地
と考えられています。
そこから動物(犬)はバンで(註 産地偽装のために)オランダとベルギーに運ばれ、ドイツの犬を買う客はドイツで適正に繁殖された血統書付きの犬の数分の1の価格で犬を購入できるのです。



TIERSCHUTZHUND 5 Gründe, warum manche Hunde besonders schwer vermittelbar sind 「保護犬 一部の犬が引取られるのが難しい5つの理由」 2022年8月29日

In Deutschland kommen jährlich rund 80.000 Hunde in ein Tierheim.
Von diesen Tieren bekommen ungefähr nur drei Viertel innerhalb die Chance auf eine Adoption.

ドイツでは、毎年約8万頭の犬がティアハイムに入所します。
これらの動物(犬)のうち新しい飼主引き取られる機会を得られるのは、約4分の3(6万頭)だけです。
(*1)

(*1)
ドイツのティアハイムの年間の犬譲渡数は6万頭。輸入犬は50万頭でほぼネットで販売される

 ドイツのティアハイムの犬の殺処分率は2014年のハノーファー大学の調査によれば26.2%であり、上記の記事の「ティアハイムで譲渡される犬は4分の3」という数値にほぼ一致します。なおドイツ語文献では「全ティアハイムの譲渡率は90%以上」という資料はありません。


 このようにドイツで「国内ブリーダーが繁殖雌犬を寿命ぎりぎりまで繁殖させ、お役御免になれば安楽死させる」以前に、国内での子犬生産はほぼない状態です。ドイツ国内の新規の犬の供給は外国生産の子犬ですので、繁殖雌犬はドイツ国外の国の問題です。ですからNHKが報じる「ドイツ等の動物福祉に先進的な国は犬猫販売のペットショップ抑制、もしくは禁止しているので繁殖引退雌犬の余剰問題は起きない」は的外れも甚だしいです。
 ではドイツの犬に供給元となっている、東ヨーロッパの犬に繁殖場ではどうなっているのでしょうか。近年はハンガリーがドイツなどの西ヨーロッパの犬の供給元として台頭していますが、ハンガリーの犬の繁殖場を取材した記事があります。以下に引用します。


Tierschützerin: "Die Haltungsbedingungen in den Welpen-Produktionen sind grauenhaft" 「動物保護活動家 子犬の工場生産的な施設での飼育環境はひどい」 2022年5月4日

Wir haben mit Sabine Winkelmann dazu gesprochen, die ein Tierheim nahe Budapest betreibt.
Welpenhandel – in seiner illegalen Form nach Drogen- und Waffenhandel eines der lukrativsten Geschäfte in Deutschland.
Sie betreten ein finsteres Gebäude, in der Regel gibt es kein oder nur sehr wenig Tageslicht.
Es empfängt Sie außerdem ein beißender Ammoniakgeruch, der sich mit dem von Kadavern mischt.
Sie sehen ausgezehrte Muttertiere, denn der Zyklus dieser Hündinnen wird häufig medikamentös verändert, damit sie mehrmals im Jahr Welpen bekommen können.
Und Sie sehen halb verhungerte Tiere, denn wenn eine Hündin keinen Nachwuchs mehr bekommen kann, erhält sie einfach kein Futter – bis sie stirbt.

ハンガリー、ブダペストの近郊で動物保護施設を運営するザビーネ・ヴィンケルマン氏に話を聞きました。
子犬の密売ーそれは違法なビジネスの系統では、ドイツでは麻薬と武器の密売に次いで最も儲かるビジネスの1つです。
子犬繁殖の暗い建物に入ると、大概は日光がほとんどかまたはまったく入りません。
そこではまた、動物の死臭と混ざり合ったアンモニアの刺激的な臭いも感じられるでしょう。
雌犬の性周期は薬によって変えられ、年に数回も子犬を産むことが可能となり、そのためやせ細った母犬が見られます。
そして半分飢え死にしそうな犬も見られます。
雌犬が子犬を産めなくなったならば、死ぬまで餌を与えられないからです。



 ドイツを例示しましたが、フランスも同様に主に東欧からの違法合法を含めた子犬の輸入が大変多いのです。2020年の国会下院の資料ではフランスの犬猫の購入の8割がネット販売からで(*2)、その多くが輸入犬です。中には「フランス産」と偽装された犬もあります。さらにEU域内であれば、外国のサイトから商品を自由に購入できます。
 イギリスはEUから離脱してドイツやフランスほど輸入子犬は多くはないと思う方も多いでしょうが、実はイギリスでもかなりの子犬の違法も含めての輸入があります(*3)。それらの子犬は「イギリス国内の、登録が不要の零細個人ブリーダー」に売り主が偽装されて、多くがネットで販売されています。イギリスでは、無認可ブリーダーから購入される犬の割合は75%という推計もあります(*4)。そのかなりの多くが、外国から違法も含めて輸入された国内産と偽装された子犬と思われます。したがってフランスもイギリスも、国内法規の犬の繁殖等に関する動物福祉に関する法規が厳しいとしても、それは繁殖引退雌犬の余剰の多寡とはほぼ関係ありません。全くNHKの番組「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」の制作者は無知無学で、頭が空っぽとしか言いようがありません。

(*2)
フランスの犬猫取得に占めるネット販売のシェアは80%。ペットショップの犬猫販売制限は無意味?

(*3)
Cruel puppy-smuggling gangs use posh Airbnbs to trick buyers 2023年9月23日

 この記事では、イギリスにおいても東欧等からの子犬の密輸が多く、それらの子犬は偽装された住所でイギリス人の個人繁殖家(イギリスでは一定規模未満の犬の繁殖であれば犬ブリーダーの登録を必要とせず、ネット販売も規制を受けません)を騙ってネット販売されているという内容です。私はドイツにおける東欧等からの子犬輸入は、実際に見聞していますし、多くのテレビドキュメントも見ています。しかしイギリスの子犬の違法輸入とネットでの偽装販売はそれほど詳しくはありません。この点については、後ほど調べて詳細を記事にしたいと思います。

(*4)
イギリスでは犬の75%が無認可ブリーダーにより売られている~杉本彩氏の真逆のデマ

「日本で繁殖雌犬の余剰が大量発生するのはペットショップがあり動物福祉に遅れているから」というNHKの報道は論外







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「繁殖引退犬の大量余剰」これは動物愛護管理法の悪改正の当然の帰結
国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低い日本~それは動物福祉向上が目的ではないことを意味する
国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低いが交配下限年齢の規制がない日本~動物福祉が目的ではないことが明らか
の続きです。
 NHKは2024年2月5日放送の「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」という番組を放送しました。その番組では「日本は現在引退繁殖犬の大量余剰問題があるが、その原因は動物福祉に遅れてペットショップがあるからだ」と結論づけています。そして「ペットショップでの犬猫販売が抑制されている、禁止されている動物福祉に進んだ国としてドイツ、イギリス、フランスを挙げています。しかしそれは全くの論外で、無理やりなこじつけです。



 サマリーで示した通り、2024年2月5日に放送された「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」では、現在日本では繁殖引退雌犬の大量余剰が問題になっていることが報じられました。その理由として、2019年に改正された動物愛護管理法の犬ブリーダーに対する繁殖雌犬の交配年齢の上限や、繁殖業者の従業員一人当たりの世話をする犬の数の上限の制限などがあるとしています。
 本連載では、主に犬ブリーダーの交配年齢の上限を「6歳まで」とした規制強化の悪影響を取り上げます。2019年に動物愛護管理法が改正に基づき、「令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」が制定され、犬の繁殖を行う者は、雌犬の交配の年齢の上限を「6歳まで」と規制が強化されました。(*)

(*)
令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令


(画像)

さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 のホームページから

クローズアップ現代


 さらにNHKの本番組では、次のように結論づけています。「日本でこのように繁殖引退雌犬の大量余剰問題が発生する根本原因はペットショップである。動物福祉先進国であるドイツ、フランス、イギリスでは犬猫の販売禁止や抑制を行っている(ために、日本のような繁殖引退雌犬の大量余剰問題は起きない」。そして以下に画像に示す図を提示しています(この図の短い記述でも誤り偏向が盛りだくさんなのですが。それは後ほど詳述します)。
 ペットショップでの犬猫販売があることが「繁殖引退雌犬の大量余剰問題の原因」という因果関係の説明を、NHKはしていません。いきなりの論理の飛躍で驚きます。


(画像)

 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 から

NHK クローズアップ現代


 結論から言えば、ペットショップでの犬猫販売の有無は、繁殖引退雌犬の余剰とは関係ありません。連載記事ですでに述べた通りその理由はドイツ、フランス、イギリスに比べて、雌犬の繁殖の法令による上限年齢がこれらの国は強制力がある法令はなく、民間の自主規制でも日本に比較して著しく低くことが挙げられます。
 さらにドイツ、フランス、イギリスの犬の平均寿命は日本に比べて著しく低いのです。またこれらの国では、犬の人為的な致死処分に対して、日本に比べて寛容です。ドイツは犬の死因の80%から90%、イギリスは80%超です。特に営利生産の犬ブリーダーは、一般飼主に対して自分が飼育している飼犬の安楽死処置に抵抗はないでしょう。対して日本は国際的にも特異な「犬の繁殖業者は犬を終生飼養しなければならない」という、動物愛護管理法の規定があり、繁殖を引退した犬の安楽死処置がほぼ不可能です。
 ですから雌犬が繁殖を引退してから、寿命を迎えるまでの余命が日本はこれらの国と比較して極端に長いために、必然的に繁殖引退犬の余剰が大量に発生します。以下に、その根拠となる一覧を示します。

犬の平均寿命の各国比較


・イギリス 10.33歳(註 死亡年齢中央値)
Canine Medicine and Genetics Longevity and mortality in Kennel Club registered dog breeds in the UK in 2014

・フランス 11歳
Espérance de vie, calcul en années humaines : tout savoir sur l'âge de votre chien

・ドイツ 11歳
Wie alt werden Hunde?



 なお、ドイツ、イギリス、フランスでは、法令による雌犬の繁殖の上限年齢の規制はありません。多くのデマ資料がありますが、これらの国で法令による雌犬の繁殖年齢の上限はいずれもありません(2024年2月現在)。
 民間のケネルクラブにより自主規制があり、次の通りです。民間の自主規制ですら、日本の法定の繁殖雌犬の上限年齢より、著しく高くなっています。また民間のケネルクラブの自主規制は、生産した子犬の血統書の発行をしないというだけで、必ずしも消費者は血統書を求めてはいません。血統書無しでも商品としての犬は生産できます。

民間の自主規制による雌犬の「交配」(註 「出産」ではない)の上限年齢


・イギリス
The Kennel Club's rules in regards to registration
出産が8歳以上になると見込まれる雌犬の交配の禁止。ただし獣医師が許可した場合は通常認められる(全英ケネルクラブ)

・ドイツ(VDH 全ドイツケネルクラブ)
Zuchttauglichkeitsprüfung
8歳以上の雌犬の交配を禁じる

・フランス 全仏ケネルクラブ(LOF)
Gestation de la chienne et âge avancé
雌犬の9歳以上の交配は禁止。



 その上ドイツ、イギリス、フランスでは、日本に比べて犬の安楽死を行いことに非常に寛容です。ですから特に営利の犬の繁殖業者は法定の犬の繁殖の上限年齢が高い、もしくはないことと相まって生涯ぎりぎりませ繁殖させ、繁殖効率が悪くなれば安楽死処置を行うと考えられます。ですから日本のように、繁殖引退雌犬の大量余剰問題が発生しないのです。以下に、これらの国の犬の安楽死率がきわめて高いことを示す資料から引用します。


Canine Medicine and Genetics Longevity and mortality in Kennel Club registered dog breeds in the UK in 2014 「犬の医学と遺伝学(学術誌) 2014年の全英ケネルクラブに登録された犬種の寿命と死亡率」 2018年

Mortality data on 5663 deceased dogs registered with the UK Kennel Club were collected from an owner-based survey.
The overall median age at death across all breeds was 124 months [10.33 years] .
Of all deaths reported, 79.58% involved euthanasia.
The overwhelming majority of reported deaths in dogs (79.58%) in this study involved euthanasia.
These findings concur with results reported from primary-care veterinary practice in the UK which reported that 86.4% of deaths involved euthanasia.

UK Kennel Clubに登録されている5663頭の死亡犬の死亡率データは、飼い主ベースの調査から収集されました。
イギリスの犬のすべての品種の全体的な死亡年齢の中央値は124か月[10.33歳]でした。
報告されたすべての死亡のうち、79.58%が安楽死に関与していました。
この研究で報告された犬の死亡の圧倒的多数(79.58%)は安楽死に関係していました。
これらの調査結果は、死亡の86.4%が安楽死に関係していると報告したイギリスのプライマリケア獣医診療から報告された結果と一致しています。


* さらにイギリスでは、犬猫の所有者管理者であれば、獣医師資格がなくとも銃による殺処分が合法です。


Mehr Tierschutz mit Versicherung? Empirische Studie zu Tierkrankenversicherungen für Hund und Katze aus der Perspektive von Tierärztinnen und Tierärzten sowie Tierhalterinnen und Tierhaltern im deutschsprachigen Raum 「ペット医療保険でより多くの動物が保護されるのか? ドイツ語圏の獣医師とペットの飼主の視点から見た犬と猫のペット医療保険に関する実証的研究」 2020年8月

Einige Berichte deuten darauf hin, dass Entscheidungen zur Beendigung des Lebens eines Tieres auf der Grundlage wirtschaftlicher Faktoren (wirtschaftliche Euthanasie) immer häufiger getroffen werden (Kipperman et al. 2017).
dass Schätzungen zufolge in Deutschland vier von fünf Haustiere durch Euthanasie sterben.

ドイツではいくつかの報告においては、経済的要因(経済的な理由による安楽死)に基づいて動物の命を終わらせる決定がより一般的になっていることが示唆されています(Kipperman et al.2017)。
ドイツではペットは5分の4(つまり80%)が安楽死で死亡していると推定されています。


* つまりドイツでは「経済的な理由で犬を安楽死させることが一般的」と言うことです。それはすなわち営利の犬繁殖業者は、より繁殖引退犬を経済的理由で安楽死させることが一般的であるということがうかがえます。


 その他には「ドイツでは犬の死因の90%以上が安楽死である」という資料も複数あります。フランスでは、犬の死因に占める安楽死が占める割合の資料は見つかりませんでした。しかし犬の平均寿命がイギリスとドイツとほぼ同じですので、安楽死は一般的に行われていると推測されます。獣医療が普及した先進国においては、日本のように犬の安楽死がほぼ行われない国では、犬の平均寿命が15歳近くなど著しく高くなるからです。
 NHKが一覧表で示したドイツ、フランス、イギリスでは、繁殖引退雌犬の余剰が大量に発生することはありません。繰り返しますがそれは日本と異なり法定の繁殖雌犬の繁殖上限年齢がなく、民間の自主規制でも著しく高いことがあります。さらにこれらの国では犬の安楽死が容易いことで寿命ぎりぎりまで繁殖させ、お役御免になれば繁殖雌犬を安楽死処置させるからです。NHKの報道の「ドイツ、イギリス、フランスはペットショップでの犬猫販売を禁止もしくは制限している動物福祉に進んだ国だから、繁殖引退雌犬の大量余剰が発生しない」は妄論です。短い記述ですが、NHKのこの一覧表でも偏向誤りがあります。それは次回以降の記事で述べます。

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 記事、
「繁殖引退犬の大量余剰」これは動物愛護管理法の悪改正の当然の帰結
国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低い日本~それは動物福祉向上が目的ではないことを意味する
の続きです。
 日本では日本の繁殖雌犬の交配の上限年齢は6歳で国際比較では異常に低いですが、下限年齢の規制はありません。日本以外で繁殖雌犬を、法令により年齢により交配もしくは出産を制限している国においては、上限年齢よりも下限年齢に制限をしていることが多いです。日本が繁殖雌犬の交配の上限年齢を異常に低く下限年齢に規制がないのは、動物福祉ではなく、犬ブリーダーから若い繁殖雌犬を放出させることが目的だからです。



 サマリーで示した通り、2024年2月5日に放送された「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」では、現在日本では繁殖引退雌犬の大量余剰が問題になっていることが報じられました。その理由として、2019年に改正された動物愛護管理法の犬ブリーダーに対する繁殖雌犬の交配年齢の上限や、繁殖業者の従業員一人当たりの世話をする犬の数の上限の制限などがあるとしています。
 本連載では、主に犬ブリーダーの交配年齢の上限を「6歳まで」とした規制強化の悪影響を取り上げます。2019年に動物愛護管理法が改正に基づき、「令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」が制定され、犬の繁殖を行う者は、雌犬の交配の年齢の上限を「6歳まで」と規制が強化されました。(*)

(*)
令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令


(画像)

さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 のホームページから

クローズアップ現代


 サマリーで示した通り、2019年の法改正により日本では、繁殖雌犬の交配の上限年齢が定められました。交配の年齢は6歳までですが、下限年齢の規定はありません。


令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令

第二条 法第二十一条第一項の規定による第一種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で定める基準は、次の各号に掲げる事項について、当該各号に定めるとおりとする。
三 動物の飼養又は保管をする環境の管理に関する事項
六 動物を繁殖の用に供することができる回数、繁殖の用に供することができる動物の選定その他の動物の繁殖の方法に関する事項
ホ 販売業者、貸出業者及び展示業者にあっては、販売、貸出し又は展示の用に供するために犬を繁殖させる場合には、生涯出産回数を六回までとするとともに、雌の交配時の年齢を六歳以下とすること。



 日本のように、繁殖雌犬の交配の規制で「上限年齢はあるが下限年齢はない」国は、私が確認した限りありません。逆に上限年齢の規制はあるが、下限年齢の規制がある国はイギリスがあります。
 以下に一覧を示します。なおこれはあくまでも法令によるもので、民間の自主規制のケネルクラブの規約は含みません。日本ではJKCの自主規制により、「雌犬の交配は生後9ヵ月1日から」としています。(*1)

(*1)
正しいブリーディングと守るべき心得 JKC

3、法令による雌犬の「交配」(註 「出産」ではない)の最低年齢

・イギリス
The Animal Welfare (Licensing of Activities Involving Animals) (England) Regulations 2018
1歳以上とする。生涯出産回数は6回まで。しかし「交配」もしくは「出産」の上限年齢の定めはない。

・インド
雌犬の「交配」は18ヵ月齢以降でなければならず、獣医師によって健康と診断されなければならない。
Be Aware of Regulations Related to Dog Breeding in India.

・スェーデン
Regel 2:5
雌犬の交配は18ヵ月齢以降 かつ2回目以降の発情であること。

・フランス
Code rural et de la pêche maritime Version consolidée au 3 août 2020
雌犬の「交配」は2回目以降の発情から。
ANNEXES de l’arrêté du 3 avril 2014, fixant les règles sanitaires et de protection animale auxquelles doivent satisfaire les activités liées aux animaux de compagnie d’espèces domestiques relevant des articles L. 214-6-1, L. 214-6-2 et L. 214-6-3 du code rural et de la pêche maritime.

・アメリカ合衆国 ヴァージニア州(州法)
West's Annotated Code of Virginia. Title 3.2. Agriculture, Animal Care, and Food. Subtitle V. Domestic Animals. Chapter 59. General Provisions
雌犬の「交配」は18ヵ月齢以降とする。




 このようにイギリスでは雌犬の交配の上限年齢の規制はありませんが、下限年齢ではあります。また、最初の発情での交配を禁じている国があります。
 他の繁殖雌犬の交配の上限年齢を規制している国では、全て下限年齢の規制があります。日本が上限年齢の規制がありながら、下限年齢がないのとは対照的です。

 犬は小型犬大型犬より、最初の発情の月齢に大きな差があります。小型犬では早ければ生後6ヵ月からあり、大型犬では18ヵ月以上になる場合もあります。個体差はありますが、大型犬では2歳以上の場合もあります。(*2)
 一方、雌犬の交配におおいては「動物福祉上、最初の発情は見送るべき。交配は2回目以降とすることを推奨する」と、各国の獣医師団体やケネルクラブが示しています。その理由は母体がまだ十分に成長していない状態で妊娠・出産をすれば、母体に悪影響を及ぼすからです。

(*2)
犬のヒート(生理)とは?生理期間や出血以外の症状、発情期に注意すべきこと

 しかし日本は繁殖雌犬の交配の下限年齢月齢は、法令での規制はありません。ですから最初の発情で交配させることが合法です。さらに交配の上限が国際比較では異常とも言える6歳という低さですので、利益を追求しようと思えば最初の発情で交配をせざるを得なくなります。なおJKCでは「9ヵ月齢未満の雌犬の交配で生まれた仔犬の血統登録は行わない」との規約がありますが、必ずしも販売される犬に血統書がつけられているわけで社ありません。近年人気の「ミックス犬」ですが、当然血統書は発行できません。ミックス犬の流行は、法令による「雌犬の交配は6歳まで」という制約と、JKCの「雌犬の交配の下限は9ヵ月齢とする」の規約の回避のために、意図的に流行らせたのかもしれません。
 さらに繁殖雌犬の「生涯の出産は6産までとする」という規制と、「交配は6歳まで」という低い年齢制限から、最初の発情から、発情が来るたびに休みなく交配出産が行われる可能性があります。特に、最初の発情が遅い、発情周期が長い大型犬ではそうなるでしょう。むしろ交配の上限年齢を8歳までとし、繁殖を休む年を設けた方が、繁殖雌犬の健康には良いと思われます。

 日本の繁殖雌犬の「交配の上限年齢は国際比較では異常に低い6歳である」ことと、「繁殖雌犬の個配下限年齢の規制がない」ことは、犬の動物福祉向上を目的としたものではないことは明白です。連載記事ですでに述べた通り、この規制は「犬ブリーダーから出来るだけ早く、できるだけ若い犬を無理やり放出させる。そして放出させた犬を愛誤団体の保護犬譲渡ビジネスの仕入れに回して愛誤団体を支援する」ことが目的なのです。
 少し考えれば、あからさまにわかることです。しかも、殺処分ゼロ議員連盟と海外の動物愛護に関するデマを機関銃のように乱射し続けているその愛誤議員らの団体のアドヴァイザー(笑)の杉本彩氏らは、海外の法律に関する大嘘資料(*3)を作成して環境省に圧力をかけていました。まさに国賊です。

(*3)
犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟 第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書

 この資料にかかれている海外の法令ですが、ほぼ全てで誤り、嘘、偏向があります。例えば「その法律にはそのような規定がない」、「その規定は別の法律にある」、「存在しない行政指導文書」、「民間の自主規制を安宅に強制力のある法令と誤認させる記述」など、目も当てられない酷さです。この点については、私はブログ記事にしています。このような嘘デタラメ偏向の要望書を真に受けた、環境省も国賊でしょう。

なぜ「殺処分ゼロ議員連」は先の衆院選で惨敗したのか?〜嘘に有権者はノーを突きつけた
「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~読んだ人が悶絶死するレベル
「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」という悶絶誤訳
「犬の出産の下限上限年齢を制限する法令はない」~西山ゆう子氏のデマ
「犬の出産の下限上限年齢を制限する法令はない」理由~西山ゆう子氏のデマ
「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~ドイツの法令は妄想作文レベル
続・「殺処分ゼロ議員連」による要望書はデタラメ羅列~ドイツの法令は妄想作文レベル
「殺処分ゼロ議員連」の役立たずの偏向文書~なぜ立法の参考で法令ではなく強制力がない行政指導を挙げるのか?
イギリスの犬飼養の数値基準は殺処分ゼロ議員連の要望より緩い
アメリカの犬1頭当たりの最小ケージ広さの法定数値基準はハンカチ1枚分の広さ
アメリカの離乳前子猫1頭当たりの最小ケージ広さの法定数値基準はコースター1枚分の広さ
殺処分ゼロ議員連のペット業者に対する数値基準の法制化要望の決定的な欠陥
動物取扱業者に対する環境省の狂った数値基準の方針
「フランスでは猫の出産は1歳以上6歳までと規定されている」という殺処分ゼロ議員連のデマ文書
全英ケネルクラブは雌犬の8歳以上の出産を認めている~殺処分ゼロ議員連「要望書」の大嘘
環境省の「動物取扱業の数値基準の方針~海外の犬猫の出産は6歳まで」は完全なデマ
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
環境省の「動物取扱業者に対する数値規制方針」は歴史的悪法になるのか
「悪法」で行き場を失う犬猫たち~環境省「動物愛護管理法数値基準の方針」
国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?
続・国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?
動物取扱業者に対する環境省の狂った数値基準の方針
「フランスでは猫の出産は1歳以上6歳までと規定されている」という殺処分ゼロ議員連のデマ文書
全英ケネルクラブは雌犬の8歳以上の出産を認めている~殺処分ゼロ議員連「要望書」の大嘘
環境省の「動物取扱業の数値基準の方針~海外の犬猫の出産は6歳まで」は完全なデマ
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
「悪法」で行き場を失う犬猫たち~環境省「動物愛護管理法数値基準の方針」
国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?
続・国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?
「スウェーデンでは犬猫の帝王切開による出産は3回まで」は捏造~殺処分ゼロ議員連要望書

国際比較で雌犬の繁殖上限年齢が異常に低い日本~それは動物福祉向上が目的ではないことを意味する







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(Domestic/Inländisch)

 記事、「繁殖引退犬の大量余剰」これは動物愛護管理法の悪改正の当然の帰結 の続きです。
 現在日本では、引退繁殖雌犬の余剰が大量に発生しています。これは2019年の動物愛護管理法の改悪により、当然予想できたことです。日本の繁殖雌犬の交配の上限年齢は6歳ですが、国際比較では異常に低いのです。さらに日本の犬の平均寿命は国際比較で突出して長いのです。ですから日本では繁殖雌犬が引退した後の余命が著しく長くなり、繁殖引退犬の余剰が大量に発生します。繁殖雌犬の交配に上限を立法したのは余剰犬の発生を意図したのであり、動物福祉の向上を目的とはしていません。その目的とは「愛誤団体の保護犬ビジネスを支援」するためです。



 サマリーで示した通り、2024年2月5日に放送された「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」では、現在日本では繁殖引退雌犬の大量余剰が問題になっていることが報じられました。その理由として、2019年に改正された動物愛護管理法の犬ブリーダーに対する繁殖雌犬の交配年齢の上限や、繁殖業者の従業員一人当たりの世話をする犬の数の上限の制限などがあるとしています。
 本連載では、主に犬ブリーダーの交配年齢の上限を「6歳まで」とした規制強化の悪影響を取り上げます。2019年に動物愛護管理法が改正に基づき、「令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」が制定され、犬の繁殖を行う者は、雌犬の交配の年齢の上限を「6歳まで」と規制が強化されました。(*)

(*)
令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令


(画像)

さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 のホームページから

クローズアップ現代


 サマリーで示した通り、2019年の法改正により日本では、繁殖雌犬の交配の上限年齢が定められました。交配の年齢は6歳までで、下限年齢の規定はありません。


令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令

第二条 法第二十一条第一項の規定による第一種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で定める基準は、次の各号に掲げる事項について、当該各号に定めるとおりとする。
三 動物の飼養又は保管をする環境の管理に関する事項
六 動物を繁殖の用に供することができる回数、繁殖の用に供することができる動物の選定その他の動物の繁殖の方法に関する事項
ホ 販売業者、貸出業者及び展示業者にあっては、販売、貸出し又は展示の用に供するために犬を繁殖させる場合には、生涯出産回数を六回までとするとともに、雌の交配時の年齢を六歳以下とすること。



 この日本における「犬を繁殖させる場合には、生涯出産回数を六回までとするとともに、雌の交配時の年齢を六歳以下とする」規程は、国際比較では異常なほど低いのです。それ以前に強制力のある法令で定めている国はほぼありません、以下に表を示します。

1、法令による雌犬の「交配」(註 「出産」ではない)の上限年齢

・スェーデン
Regel 2:5
10歳以上の交配を禁じる。ただし未出産の犬の場合は7歳以上の交配を禁じる。

・インド
Be Aware of Regulations Related to Dog Breeding in India.
雌犬の8歳以上の「交配」を禁じる。

・アメリカ合衆国 ヴァージニア州(州法)
West's Annotated Code of Virginia. Title 3.2. Agriculture, Animal Care, and Food. Subtitle V. Domestic Animals. Chapter 59. General Provisions
8歳以上の雌犬の交配を禁じる。

*法令における、ブリーダーの雌犬の「交配」年齢の上限の規定は、、上記の3つしか確認できませんでした。



2、民間の自主規制による雌犬の「交配」(註 「出産」ではない)の上限年齢

・アメリカ合衆国
When to Breed a Dog — When Is The Best Breeding Age For Dogs? 
AKC’s Guide to Responsible Dog Breeding
12歳以上の交配を雄雌とも禁じる(AKC)
8歳以上の雌犬の交配を禁じる(UKC) 

・イギリス
The Kennel Club's rules in regards to registration
出産が8歳以上になると見込まれる雌犬の交配の禁止。ただし獣医師が許可した場合は通常認められる(全英ケネルクラブ)

・ドイツ(VDH 全ドイツケネルクラブ)
Zuchttauglichkeitsprüfung
8歳以上の雌犬の交配を禁じる

・ニュージーランド(ニュージーランド ケネルクラブ)
New Zealand Kennel Club (Inc)
8歳以上の雌犬の交配を禁じる。ただし獣医師の許可を得た場合は認められる。

・フランス 全仏ケネルクラブ(LOF)
Gestation de la chienne et âge avancé
雌犬の9歳以上の交配は禁止。



 日本では雌犬の交配年齢の上限は6歳までという、国際比較では異常に低い法令による規定があります。しかし交配年齢の下限は定められていません。海外では、法令もしくは民間の自主規制による、雌犬の交配の最低年齢、もしくは最初の発情での交配を禁止する規定は法令と民間の自主規制ではかなりあります。

3、法令による雌犬の「交配」(註 「出産」ではない)の最低年齢
・インド
雌犬の「交配」は18ヵ月齢以降でなければならず、獣医師によって健康と診断されなければならない。
Be Aware of Regulations Related to Dog Breeding in India.

・イギリス
The Animal Welfare (Licensing of Activities Involving Animals) (England) Regulations 2018
1歳以上とする。生涯出産回数は6回まで。しかし「交配」もしくは「出産」の上限年齢の定めはない。

・スェーデン
Regel 2:5
雌犬の交配は18ヵ月齢以降 かつ2回目以降の発情であること。

・フランス
Code rural et de la pêche maritime Version consolidée au 3 août 2020
雌犬の「交配」は2回目以降の発情から。
ANNEXES de l’arrêté du 3 avril 2014, fixant les règles sanitaires et de protection animale auxquelles doivent satisfaire les activités liées aux animaux de compagnie d’espèces domestiques relevant des articles L. 214-6-1, L. 214-6-2 et L. 214-6-3 du code rural et de la pêche maritime.

・アメリカ合衆国 ヴァージニア州(州法)
West's Annotated Code of Virginia. Title 3.2. Agriculture, Animal Care, and Food. Subtitle V. Domestic Animals. Chapter 59. General Provisions
雌犬の「交配」は18ヵ月齢以降とする。



 さらに、雌犬の交配年齢の民間の自主規制がある国で、犬の平均寿命が確認できる国を挙げます。


・イギリス 10.33歳
Canine Medicine and Genetics Longevity and mortality in Kennel Club registered dog breeds in the UK in 2014

・フランス 11歳
Espérance de vie, calcul en années humaines : tout savoir sur l'âge de votre chien

・ドイツ 11歳
Wie alt werden Hunde?



 上記から、イギリス、フランス、ドイツの、繁殖雌犬の繁殖引退後の余命は概ね次の通りとなります。
・イギリス~1年半程度
・フランス~1年半程度
・ドイツ~2年半程度

 対して日本は6歳の終わりごろぎりぎりに交配、7歳2か月ごろに出産、子犬が離乳して出産するのは7歳半ば程度となります。日本の犬の平均寿命が14.76歳(*)と、国際比較で突出して長いのです。そのため、繁殖雌犬が繁殖を引退した後の余命は7年以上と、イギリス、フランス、ドイツと比べて異常なほど長くなります。それが日本で繁殖引退雌犬の余剰が大量に発生する要因です。
 しかしこれは法改正前からそのようになることがわかりきっていたことです。むしろ意図的に、立法にかかわった議員ら(この改正は議員立法です)は、余剰犬を大量に発生させたと言えます。 
 その目的は第一種動物取扱業者の犬ブリーダーから、純血種犬を無理やり放出させ、それらの犬を愛誤団体による「保護犬譲渡ビジネス」の支援に利用することです。保護犬譲渡ビジネスをしている愛誤団体は、純血種犬が喉から手が出るほど欲しいのです。しかも比較的若い犬が供給されます。その仕入れのために、国際的にはあり得ないほどの、繁殖雌犬の繁殖上限年齢を低くする立法を行ったことが露骨にわかります。さらにこの立法では、繁殖雌犬の交配の下限年齢の規制はありません。このことにより、さらに立法が犬の福祉向上を目的としたものではなく、愛誤団体の支援だということが明らです。この点は、次回以降の記事で説明します。


(画像)

 2019年の動物愛護管理法改悪のための参考として、殺処分ゼロ議員連盟が作成した、犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟 第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書 から

 この文書の記述は、ほぼ全てが嘘、誤り、偏向です。一例ですが、イギリスには「犬の出産(または「交配」)」上限年齢を規定する法令は存在しません。全英ケネルクラブでは「出産が8歳を超える見込みの交配は禁じる。しかし獣医師が認めた場合は許可する」という、民間の自主規制があります。法令で禁止されている、「8歳以上の出産」を民間のケネルクラブが規約で定められますか。
 少し調べればすぐに分かることでも堂々と嘘をつき、所管省の環境省に提出するとは、まさに犯罪に近いです。恥知らずの厚顔無恥とは、まさにこのことでしょう。そのように嘘まで使って、露骨に関係する団体のための利益誘導の立法まで行うとは、国賊です。それにしてもこの恥しらずの資料を公開し続けていることに驚きです。

殺処分ゼロ議員連 津曲 バカ


The Kennel Club's rules in regards to registration 「全英ケネルクラブにおけるブリーダー登録におけるルール」

Sometimes The Kennel Club will not accept an application to register a litter.
This will happen if any of the following circumstances apply:
The dam has already reached the age of 8 years at the date of whelping, save in exceptional circumstances, and only provided the application is made prior to the mating, and the proposed dam has previously whelped at least one other registered litter and permission has been received.

全英ケネルクラブは、生まれた子犬の血統登録を受け付けないことがあります。
これは、次のいずれかの状況が当てはまる場合に生じます。
少なくともすでにケネルクラブの許可を得て1回の出産の経験がある母犬で、出産日に8歳に達する場合は、例外的な状況を抜いて交配前に申請が行われ、その母犬が出産に耐えられるという獣医師の所見の裏付けがあり許可を得ている限り、交配が行えます。

「繁殖引退犬の大量余剰」これは動物愛護管理法の悪改正の当然の帰結







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(Domestic/Inländisch)

 2024年2月5日のNHKの放送「クローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」では、現在日本でブリーダーが手放した、引退繁殖雌犬の大量余剰問題が取り上げられました。しかしこれは2019年の動物愛護管理法の改悪により、当然予想できたことです。2019年の動物愛護管理法は2019年に「犬の繁殖では雌犬の交配の上限年齢を6歳までにする」等の改悪が行われました。これは国際比較では突出して交配年齢の上限が若いのです。そもそも犬の交配年齢の上限を立法化している国はほぼありません。さらに日本は極めて犬の平均寿命が長いのです。つまり日本では繁殖を終えたのちの、繁殖雌犬の平均余命が著しく長くなります。それが繁殖引退犬の余剰の大量発生の原因です。


 サマリーで示した通り、2024年2月5日に放送された「NHKクローズアップ現代 さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う」では、現在日本では繁殖引退雌犬の大量余剰が問題になっていることが報じられました。その理由として、2019年に改正された動物愛護管理法の犬ブリーダーに対する繁殖雌犬の交配年齢の上限や、繁殖業者の従業員一人当たりの世話をする犬の数の上限の制限などがあるとしています。
 本連載では、主に犬ブリーダーの交配年齢の上限を「6歳まで」とした規制強化の悪影響を取り上げます。2019年に動物愛護管理法が改正に基づき、「令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」が制定され、犬の繁殖を行う者は、雌犬の交配の年齢の上限を「6歳まで」と規制が強化されました。(*)

(*)
令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令


(画像)

さまよう繁殖引退犬 ペット業界の“異変”を追う 初回放送日: 2024年2月5日 のホームページから

クローズアップ現代


  サマリーで示した、209年の動物愛護管理法改正時に制定された「犬の繁殖業者は、繁殖雌犬の交配の年齢の上限を歳までとする」ですが、国際比較では極端に上限年齢が低いのです。と言うより、犬ブリーダーで法令により交配年齢の上限を定めている国はほぼありません。私が調べた限り、インドとアメリカのヴァージニア州では犬ブリーダーによる繁殖雌犬の交配年齢の上限は8歳までとしています。その他ではスウェーデンで10歳までとしているとが確認できたのみです(そのほかで読者様がご存じの外国の犬ブリーダーの雌犬の交配年齢の上限を定めた法令があればご一報ください。その場合は必ず原文の根拠法のリンクをお願いします)。
 イギリス、ドイツ、アメリカの大多数の州、スイス、オランダ等は、繁殖雌犬の交配年齢、もしくは出産年齢の上限は、民間のケネルクラブの自主規制にゆだねています。そして概ねその上限年齢は8歳とするところが多いです。さらにイギリス等では「獣医師が認めれば8歳を超えれば出産を許可する」としています。例として、全英ケネルクラブの規約から引用します。


The Kennel Club's rules in regards to registration 「全英ケネルクラブにおけるブリーダー登録におけるルール」

Sometimes The Kennel Club will not accept an application to register a litter.
This will happen if any of the following circumstances apply:
The dam has already reached the age of 8 years at the date of whelping, save in exceptional circumstances, and only provided the application is made prior to the mating, and the proposed dam has previously whelped at least one other registered litter and permission has been received.

全英ケネルクラブは、生まれた子犬の血統登録を受け付けないことがあります。
これは、次のいずれかの状況が当てはまる場合に生じます。
少なくともすでにケネルクラブの許可を得て1回の出産の経験がある母犬で、出産日に8歳に達する場合は、例外的な状況を抜いて交配前に申請が行われ、その母犬が繁殖に耐えられるという獣医師の所見の裏付けがあり、許可を得ている限り繁殖が行えます。



 概ねドイツも、犬ブリーダーの、雌犬の交配の上限年齢を8歳としています。ドイツは犬種別の血統書登録団体が分かれており、それぞれ独自の自主規制を設けているために、ドイツのケネルクラブの規約を引用しません。一応全独ケネルクラブは「雌犬の交配は8歳まで」としています。いずれにしても日本の犬ブリーダーの雌犬の交配の上限年齢が法令であれ民間の自主規制であれ、国際比較で突出して低いということです。
 さらに犬の平均年齢は、日本は極めて長いのです。例えばイギリスは、犬の死亡年齢の中央値は10.33歳です(要するにイギリスでは役に立たなくなった繁殖雌犬は安楽死させられるということですが、日本ではそのように繁殖引退犬を「処分」することはほぼ不可能でしょう)。対して日本の犬の平均年齢は2023年の資料では14.76歳です。それは日本の繁殖雌犬の、繁殖を終えたのちの余命がイギリス等の海外に比べて著しく長いということを意味します。


Canine Medicine and Genetics Longevity and mortality in Kennel Club registered dog breeds in the UK in 2014 「犬の医学と遺伝学(学術誌) 2014年の全英ケネルクラブに登録された犬種の寿命と死亡率」 2018年

Mortality data on 5663 deceased dogs registered with the UK Kennel Club were collected from an owner-based survey.
The overall median age at death across all breeds was 124 months [10.33 years] .
Of all deaths reported, 79.58% involved euthanasia.
The overwhelming majority of reported deaths in dogs (79.58%) in this study involved euthanasia.
These findings concur with results reported from primary-care veterinary practice in the UK which reported that 86.4% of deaths involved euthanasia.

UK Kennel Clubに登録されている5663頭の死亡犬の死亡率データは、飼い主ベースの調査から収集されました。
イギリスの犬のすべての品種の全体的な死亡年齢の中央値は124か月[10.33歳]でした。
報告されたすべての死亡のうち、79.58%が安楽死に関与していました。
この研究で報告された犬の死亡の圧倒的多数(79.58%)は安楽死に関係していました。
これらの調査結果は、死亡の86.4%が安楽死に関係していると報告したイギリスのプライマリケア獣医診療から報告された結果と一致しています。



 イギリスでは犬ブリーダーの雌犬の出産年齢の上限が民間の自主規制が8歳(獣医師の診断があればそれ以上でもほぼ認められる)で、8歳代で出産を行い子犬を2ヶ月以上かけて育てれば、イギリスの犬の死亡年齢の中央値が10歳台なので繁殖引退後の余命は1年半ほどで寿命が尽きます。ですからイギリス等では、繁殖を終えた雌犬の余剰が大量に発生して問題になることはありません。
 日本では犬ブリーダーの交配年齢の上限が6歳ですので、7歳代で出産して子育てしたとしても引退後の余命は7年間あります。当然繁殖を終えた雌犬の余剰が大量に発生するのは必然です。これは改正法が施行される以前から、当然予想できたことです。

 犬ブリーダーの雌犬の交配の上限年齢を国際比較で著しく低く法令で定めたのは、まさに悪法です。それにより繁殖引退犬の余剰が大量発生するのは当然予想できたことです。行き場を失った繁殖引退犬の遺棄や、悪質な保護団体の金儲けの道具にされたりしていることが、NHK本番組でも報道されています。
 2019年の動物愛護管理法の改正は、議員立法でした。主導したのは著しく動物愛誤に偏った「殺処分ゼロ議員連盟」のメンバーです。それに基づく省令「令和三年環境省令第七号 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」により、犬ブリーダーの雌犬の交配年齢の上限が6歳と、定められたのです。
 うがった見方をすれば、愛誤議員が第一種動物取扱業者の締め付けと、純血種の繁殖引退犬の大量余剰を促し、それを「保護犬」として販売する機会を愛誤団体に与えることを意図したとも考えられます。まさに動物福祉目的とは逆です。なぜならば雌犬の交配年齢の上限を6歳にすることは、動物福祉上にかなうという獣医学的根拠はありません。獣医学的見地からは繁殖雌犬にとって悪影響を及ぼしかねない、むしろ逆効果ですらあるのです。その理由は次回以降の記事で述べます。

「イギリスでは犬猫の店頭販売が禁止」という荒唐無稽な愛誤情報の生成メカニズム~伝言ゲーム







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(summary)
In England, Wales and Scotland within the UnitedKingdom, third parties such as pet shops cannot sell dogs or cats unless they are at least 6 months old.
In Northern Ireland, cats and dogs can be sold in pet shops if they are over eight weeks old.


 記事、
「イギリスではペットショップの犬猫販売が禁止されている」のデマを固持する愛誤ネットワーカー
「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている」という、老害愛誤ネットワーカーのデマ
の続きです。
 「イギリスではペットショップでの犬猫の店頭展示販売が禁止されている」とデマを拡散しているネットワーカーがいます。このようなデマの発生は、伝聞を繰返すことにより元の情報が改ざんされるからです。イギリス(英国 united kingdom uk)はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4ヶ国からなる連合国家)の現行法では、イングランド、ウェールズ、スコットランドは生後6ヵ月以上であれば、犬猫の自家繁殖しないペット販売業者の店頭展示販売が許可されています。さらにこれらの国では、自家繁殖した犬猫であれば店頭展示販売は8週齢からできます。イギリスのうち北アイルランドは、自家繁殖したか否かにかかわらず、犬猫は8週齢から店頭展示販売できます。イギリス(英国 unitedkingdom uk)では、犬猫の店頭展示販売を禁止する法律は存在しません(大笑)



 伝言ゲームとは、「人から人へ言葉を順に伝え、正確に伝わらない様を楽しむ遊びである。また『伝言ゲーム』という表現は、内容の不正確さが次第に増していくような、人づての情報伝達方法の比喩としても用いられる」です。情報の伝播と共に元の情報が改ざんしていく事象は、社会心理学の研究対象にも取り上げられています。
 ウィキペディアによれば、伝言ゲームでは「『昨日うちの猫が仔猫を4匹産んだ』が『さのららさの苗かこめこ4きんだ』など意味不明で呪文のような言葉になってしまうことも珍しくない」とあります。今回の連載で取り上げた「イギリスでは犬猫の店頭販売が禁じられている」というデマも、元の情報「イギリスでは複数の地域でペット販売業者が自ら繁殖したものではない犬猫は6ヶ月以上でなければ販売できない」からの改ざんは、まさに滑稽です。驚くことに「イギリスでは犬猫の販売を禁止した」という、聞いた者が悶絶死しかねないヴァージョンもあるようです。

 連載で例示した、「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている」ですが、そのデマ情報を必死に拡散している老害愛誤ネットワーカーがいます。以下がその投稿のスクリーンショットです。


(画像)

 Koji Kawamura から。これが問題のネットワーカーのウォール。スクリーンショットは24年1月31日取得。

 イギリスの法律では、「店頭展示販売の犬猫販売を禁じる、もしくは制限する」という法律の規定は一切ありません(大笑)。その他の記述も誤りです。フランスでは2024年1月1日から、ペットショップでの犬猫店頭展示販売が禁止されましたが、自ら繁殖した犬猫を店舗で展示販売することは禁止されていませんし、実際現在もそのような業者がパリ等で営業しています。また保護犬猫は除外されています。フランスのペットショップの犬猫販売禁止に関しても、NHKをはじめ、正確な報道は日本では私が知る限り1つもありませんが。

川村 愛誤


上記の「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている」は、完全に誤っています。正しくは前回記事で示した通り正しくは以下の通りです。

 
正~イギリスでは複数の地域ではペット販売業者が自家繁殖させた犬猫以外は6ヵ月齢から店頭展示販売か否かにかかわらず販売できる。これらの地域でも自家繁殖させた犬猫は、自家繁殖か否かにかかわらず8週齢から店頭展示販売できる。イギリスでは自家繁殖か否かにかかわらず、犬猫は生後8週齢から店頭展示販売ができる地域もある。

誤~イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている。



 元の情報、すなわちその根拠法やイギリス(uk)やイングランド政府等による文書では、「pet shop/pet store(ペットショップ/ペットストア)」、「at the store/store(店舗で) exhibition sales(展示販売)」というワードは1つも!出てきません。日本で喧伝されている「イギリスではペットショップでの犬猫販売を禁じた」、「イギリスでは店頭展示販売を禁じた」というデマ情報の元は、いわゆるルーシー法(lucy law)です。「ルーシー」とは、イギリスのパピーファーム(パピーミルと同義)で劣悪環境で繁殖させられた子犬の名前です。そのような不幸な犬を生み出さないために、「自家繁殖しないペット販売業者」の規制強化を行った、The Animal Welfare (Licensing of Activities Involving Animals) (England) Regulations 2018 「動物福祉規則 (動物を扱うに関する活動のための免許) (イングランド法) 規則 2018」の改正法の通称です。 
 本法では繰り返し、third party(サードパーティ 第三者)というワードが出てきます。これは同法の定義によれば、「自ら繁殖を行わない認可を受けたペット販売業者」です。third party に含まれるのは「自家繁殖をせずに仕入れ販売を専ら行うペット販売小売店、ペットの卸売業者、ペットオークション業者」等です。「店頭展示販売か否か」は全く言及されていません。

 その上で、third party の犬猫販売に制限を設けています。イギリス(uk)では、犬猫は生後8週齢から原則販売できますが、third party(=自家繁殖しないペット業者) に限り「犬猫は生後6ヶ月未満のものは販売してはならない=6ヶ月以上の犬猫は販売できる」と、イングランド、ウェールズ、スコットランドで法改正しました。イギリスのうち、北アイルランドでは自家繁殖しないペット業者も犬猫は生後8週齢から販売できます。
 犬猫の販売に関しては、「店頭展示販売か否か」は一切イギリスの法律には規定がありません。それは政府文書でも同様です。以下に引用します。


Lucy’s Law spells the beginning of the end for puppy farming Third-party puppy sales banned in England from Monday 6 April 2020年4月6日 イングランド(イギリスを構成する4ヶ国のうちの1ヵ国)政府文書 プレスリリース

Today (Monday 6 April) the Government has introduced landmark new legislation to tackle the low-welfare, high volume supply of puppies and kittens, by banning their commercial third-party sale in England.
Lucy’s Law is the short-hand for the amendment to The Animal Welfare (Licensing of Activities Involving Animals) (England) Regulations 2018, which makes unlawful the sales of puppies and kittens (under six months in both cases) by third party sellers/anyone other than the breeder.
Lucy’s Law currently comes into force on 6 April in England only.

本日(4月6日月曜日)、政府はイングランド(註 イングランドはイギリスを構成する4ヶ国のうちの1ヵ国)におけるthird party(第三者=自ら繁殖を行わないペット販売業者)による子犬と子猫(puppy kitty 子犬子猫は法律の定義で6ヵ月未満のもの)の商業販売を禁止することで低福祉で大量生産による子犬と子猫の供給問題に取り組む、画期的な新法を施行しました。
ルーシー法は、動物福祉(動物を扱う活動にかかわるライセンス)(イングランド法)規則2018 の改正法の略称であり、自ら繁殖を行う者以外の third party=第三者の販売者による子犬および子猫(いずれの場合も生後6ヵ月未満)の販売を違法とします。
ルーシーの法は現在イングランドでのみで効力を有し(註 後にウェールズとスコットランドが追随して同様の立法を行った。しかし北アイルランドでは現在も自ら繁殖を行わないペット販売業者であっても、8週齢以上であれば犬猫は店頭展示販売を含めて販売できる)、4月6日に発効します。



 繰り返しイギリス、イングランド等の法律や政府文書では third‐party(=自家繁殖しないペット販売業者) というワードは出てきますが、「店頭展示販売」は一言も出ていません(大笑)。問題のスクリーンショットを投稿した、老害愛誤ネットワーカーさんは「イギリスでは犬猫の店頭販売を禁止した」と大デマを繰り返し、それを前提で議論することを呼びかけています。妄想大会になることは間違いありません。
 くだんのネットワーカーさんには、「イギリスでは犬猫の店頭販売を禁じた」が誤りであることを何度も私は根拠法の原文や政府文書を示して個人的なメッセージやスレッドに投稿して忠告しました。しかし全く意に介せず。逆に「イギリス大使館に問い合わせる(お前が間違っていることで恥をかかせてやるらな)という、赤恥の上塗りを何度もやらかしました。イギリス大使館から返事がなかったらしく、それを受けての投稿が示したスクリーンショットです。
 私が在外公館に問い合わせた質問では全て回答が来ました。このネットワーカーさんの質問が悪かったのでしょうか。例えば「イギリスで犬猫の店頭展示販売を禁止している法律を教えてください」では、イギリス大使館も「話にならんわ」と判断するでしょう。

 冒頭でも説明した「伝言ゲーム」ですが、それによりくだんのイギリス、イングランドの犬猫販売に関する法改正が、日本で全く誤って伝えられているようになった過程は次の通りです。


① イギリス、イングランドで「自家繁殖していないペット業者」の犬猫販売は生後6ヶ月以上のものに限る(店頭展示販売か否かは関係ない)との法改正があった=元の正しい情報。

② イギリスのマスコミの一部の報道では「ペットショップなどの、自家繁殖をしないthird‐party の犬猫販売は生後6ヶ月以上のものに限るとイングランドで法改正が行われた」とした。

③ 日本のマスコミが、「イギリスでは、子犬子猫(イギリスの法律では子犬子猫=puppy kitty は生後6ヵ月未満の犬猫。それ以上のものは含まない)をペットショップで販売することを禁じた」と報じた。

④ 日本のマスコミ、もしくは愛誤団体の「イギリスでは、ペットショップの犬猫販売を禁じた」との情報。

⑤ イギリスでは、犬猫の店頭展示販売を禁じた(デマを拡散している老害愛誤ネットワーカーの情報)。(狂度大w)

⑥ イギリスでは犬猫の販売を禁じた(最狂wヴァージョン)


 くだんの老害愛誤ネットワーカーさんは⑤に異常なほど固持していますが、妄想レベルでは見下している最狂ヴァージョンの⑥と変わりません。五十歩百歩です。
 なお日本では「先進国ではペットショップの生体販売を云々」という(誤)情報が多いですが、情報発信をしている人自身が、それらの国の「ペットショップ」の定義に無知です。くだんのイギリスをはじめ、ベルギー、フランス、アメリカでは「ペットショップ」の定義を「自家繁殖せずにペット生体を小売りする業態」です。日本では動物取扱業の法規制が第一種では生産者も仕入れ再販者も同じくくりと言うこともあって、ペットショップを「店舗でペットを展示販売する業態(そのペットが自家繁殖か否かにかかわらず)」と誤認識している人がほとんどです。それが⑤のような、伝言ゲームでのデマが生成される一因です。
 最後に、イギリスでの「ペットショップ」の定義を法律原文から引用しておきます。イギリスでは「自ら繁殖させたペット」であれば、店頭展示販売しても、その業者は「ペットショップ」ではありません。さらに「自ら繁殖しないペット」を販売しても、一定条件下では、その業者はペットショップとはみなされません。
 伝言ゲームで踊らされて、荒唐無稽なデマ情報を拡散する前に、何よりも原典を確認することが第一です。老害愛誤ネットワーカーさんは、赤恥を晒し続ける前に反省してください(笑)。


Pet Animals Act 1951 「ペット動物法1951」 uk法(法律の効力はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドのイギリス全域に及ぶ)

7 Interpretation.
(1)
(a)a person shall not be deemed to keep a pet shop by reason only of his keeping or selling pedigree animals bred by him, or the offspring of an animal kept by him as a pet;
(b)where a person carries on a business of selling animals as pets in conjunction with a business of breeding pedigree animals, and the local authority are satisfied that the animals so sold by him (in so far as they are not pedigree animals bred by him) are animals which were acquired by him with a view to being used, if suitable, for breeding or show purposes but have subsequently been found by him not to be suitable or required for such use, the local authority may if they think fit direct that the said person shall not be deemed to keep a pet shop by reason only of his carrying on the first-mentioned business.

7 本法における用語の解釈
(a) 自分で繁殖させた血統書付きの動物、または自分がペットとして飼っているペット動物が繁殖したものを販売するという理由だけでは、その者はペット ショップを経営しているとはみなされません(=ペット販売業者で、血統書付きのペット動物を自家繁殖させたもの、もしくは自分が私的に飼っているペットが生んだ子を販売するものはペットショップではない)。
(b) 血統書付動物の繁殖業と兼務してペット動物を販売する業を営む場合において、その者が繁殖もしくはショーに出すことを目的としてペット動物を他者から入手したところ、後にそれが繁殖もしくはショーには適さないとために不要とその者が判断し、その者がそのペット動物(その事業者が繁殖したペット動物ではないもの)を販売した場合においても、地方自治体はそれが適切と判断すれば、その者がペットショップを経営しているとはみなされないと決定することができます(=血統書付きペット動物を自家繁殖してそれを販売する業者が繁殖親、もしくはショーに出場させることを目的として他者からペット動物を購入してその後、その目的に合わないと業者が判断し、そのペット動物を自己の事業で販売してもその業者はペットショップとみなされないと地方自治体は決定することができます)。



(参考資料)

Lucy's Law 「ルーシー法」 英語版ウィキペディア

Lucy's Law is a regulation which limits the sale of puppies and kittens as pets in England.
The law came into effect in April 2020, with licensed commercial traders no longer allowed to sell kittens or puppies as pets if they were less than six months old and they had not been bred by the seller.
Even though Lucy had been maltreated in Wales, where there were many puppy farms, the regulations only applied to England.
This was because animal welfare regulations were devolved to the National Assembly for Wales.

ルーシー法は、イングランド(イギリスを構成する4ヶ国のうちの1つ)で子犬と子猫をペットとして販売することを制限する規則です。
この法律は2020年4月に施行され認可を受けたペット商業事業者は、生後6ヵ月未満の販売者が繁殖させていない子猫と子犬をペットとして販売することが許可されなくなりました
ルーシーは多くのパピーファーム(註 パピーミルと同義)があったウェールズ(イギリスを構成する4ヶ国内の1つ)で虐待を受けていたにもかかわらず、規制はイングランドにのみ適用されました。
動物福祉に関する規則が、ウェールズ議会に委任されていたためです(註 イングランド議会で可決された法案は、ウェールズでは自国の議会で可決されなければ効力を有しないため。ウェールズでもこの規則は可決承認され2021年に施行されました。さらにスコットランドも追随し、同様の法律を立法しました)。


 英語版ウィキペディアでも、「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁じられた」などとは一切記述がありません。くだんの老害愛誤ネットワーカーの「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止された」という、荒唐無稽なガセネタ情報は一体どこから仕入れたのやら。
 このデマ情報で、自分のウォールで議論を深めていきたいそうです(大笑)。社会に有害なデマ、妄想大会を開催していったい何をしたいのやら。

「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている」という、老害愛誤ネットワーカーのデマ







Please send me your comments.    dreieckeier@yahoo.de
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メールはこちらへお寄せください。   dreieckeier@yahoo.de

(summary)
In England, Wales and Scotland within the UnitedKingdom, third parties such as pet shops cannot sell dogs or cats unless they are at least 6 months old.
In Northern Ireland, cats and dogs can be sold in pet shops if they are over eight weeks old.


 記事、「イギリスではペットショップの犬猫販売が禁止されている」のデマを固持する愛誤ネットワーカー の続きです。
 「イギリスではペットショップでの犬猫の店頭展示販売が禁止されている」と拡散しているネットワーカーがいます。しかしこれはデマです。イギリス(英国 united kingdom uk)はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4ヶ国からなる連合国家です。現行法では、イングランド、ウェールズ、スコットランドは生後6ヵ月以上であれば、自家繁殖しないペット業者は犬猫の店頭展示販売が許可されています。さらにこれらの国では、自家繁殖した犬猫であれば店頭展示販売は8週齢からできます。イギリスのうち北アイルランドは、自家繁殖かどうかにかかわらず、犬猫は8週齢から店頭展示販売できます。イギリス(英国 unitedkingdom uk)では、犬猫の週齢月齢による店頭展示販売の規制はありません。「自家繁殖か自家繁殖しないか」での販売の可否の区分はあります。



 「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている」という、デマ情報を必死に拡散している老害愛誤ネットワーカーがいます。以下がその投稿のスクリーンショットです。


(画像)

 Koji Kawamura から。これが問題のネットワーカーのウォール。スクリーンショットは24年1月31日取得。

 なお「フランスでは犬猫の店舗展示販売が禁止」も正確ではありません。24年1月1日から禁止したのは、「自ら繁殖しない営利ペット業者が犬猫を店舗展示販売をすることを禁じるが、保護犬猫は許可する」です。イギリスの法律では、「店頭展示販売の犬猫販売を禁じる、もしくは制限する」という法律の規定は一切ありません
 その他の記述も誤りです。フランスでは自ら繁殖した犬猫を店舗で展示販売することは禁止されていませんし、実際現在もそのような業者がパリ等で営業しています。フランスのペットショップの犬猫販売禁止に関しても、NHKをはじめ、正確な報道は日本では私が知る限り1つもありません。

川村 愛誤


 上記の「イギリスでは犬猫の店頭展示販売が禁止されている」は、完全に誤っています。正しくは前回記事で示した通り以下の通りです。イギリス(uk unitedkingdom 英国)では「犬猫の店頭での展示販売を禁じる、もしくは制限する」という法律は存在しません。「自家繁殖しないペット業者」に対する犬猫販売の制限」はありますが。ぜひ、上記の老害愛誤ネットワーカーさんには、該当する法律の原文のリンクと、条文を原語で示していただきたいものです(大笑)。

1、イギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4ヶ国からなる連合国家ですが、自家繁殖しない犬猫の販売の制限をしているのは、イングランド、ウェールズ、スコットランドです。北アイルランドは自家繁殖していないペット販売業者でも、犬猫とも8週齢から店頭展示販売できます。

 イギリスの立法制度では、3つの法域に分かれています。(*)それはイングランドとウェールズ、スコットランド、北アイルランドです。それぞれの法域で独自の立法権があります。先ず[自家繁殖しないペット販売業者での犬猫の販売を6ヶ月齢以上に制限する]と立法したのはイングランド+ウェールズで、2018年に法律が可決成立しました(施行は2020年)。その後スコットランドも同様の法律を立法(施行は2021年)しました。
 北アイルランドは現在も自家繁殖しないペット販売業者であっても、犬猫は8週齢から販売でき
ます。北アイルランドでは法律上、犬の販売は8週齢未満は行ってはならないとする規定しかありません。猫の販売週齢は確認できませんでした。

(*)
英国法

2、イングランド、ウェールズ、スコットランドでは、自家繁殖を行わないペット販売業者は、犬猫は生後6ヵ月から販売できます。6ヶ月以上の犬猫ならば、店頭展示販売ももちろん許可されています。自家繁殖を行っていれば、その犬猫を店頭展示販売することは8週齢から許可されます。つまり外見上ペットショップ「店舗を構え、ショーケースでペットを展示する」であっても、自家繁殖した犬猫ならば8週齢から店頭展示販売できます。北アイルランドでは、自家繁殖させていない犬猫であっても、犬猫は8週齢から店頭展示販売できます。

3、イングランド、ウェールズ、スコットランドでの法律上「犬猫は6ヵ月齢以上でなければ販売できない」とする業者の定義は、「自家繁殖せずにペット販売、もしくは仲介を行う業者」です。無店舗販売も含まれます。したがって店頭展示販売であっても自家繁殖させた犬猫を販売する者は、法律上これらの国でも自家繁殖させた犬猫であれば8週齢から店頭展示販売できます。

 以下に、根拠法を示します。


The Animal Welfare (Licensing of Activities Involving Animals) (England) Regulations 2018 「動物福祉規則 (動物を扱うことに関する活動のための免許) (イングランド法) 規則 2018」 これは現行法の条文原文の全文です。

PART 1
Interpretation
2. In these Regulations—
”adult dog” means a dog aged 6 months or more;
“puppy” means a dog aged less than 6 months;

SCHEDULE 3
Specific conditions: selling animals as pets
... Sale of animals
5.—(1) [animal of any of the following descriptions may be sold as a pet, or sold with a view to being resold as a pet,
by or on behalf of the licence holder—]
(d) puppies, cats, ferrets or rabbits, aged under 8 weeks.
[(e) puppies or kittens which were not bred by the licence holder.]
[(3) In this paragraph, “kitten” means a cat aged less than 6 months.]

第一部
本規則における用語の説明
2. 本規則では次のとおりです-
「成犬(adult dog)」とは、生後6か月以上の犬を意味します。
「子犬(puppy)」とは、生後6か月未満の犬を意味します。

付則 3
動物をペットとして販売する特定の条件
~動物の販売~
5.—(1) [以下のいずれの動物も動物取扱業免許保持者によって、または免許保持者の代理としてペットとして販売したり、ペットとして再販することを目的として販売したりすることはできません—]
(d) 生後8週齢に満たない子犬、子猫、フェレット、子ウサギは販売してはならない。
(e) 動物取扱業免許保持者により自家繁殖されていない子犬子猫(註 本法における子犬の定義は生後6ヵ月未満の犬)を、当該動物取扱免許保持者が販売することはできない。
(3)本項においては、「子猫」とは、生後6ヵ月未満の猫をいいます。


(*)
英国法 イギリス、イングランドで立法された法律は、ウェールズでも効力を有します。したがって上記の規定はウェールズでも効力が及びます。


The Animal Welfare (Licensing of Activities Involving Animals) (Scotland) Regulations 2021 「動物福祉規則 (動物を扱う活動に関するための免許)(スコットランド法)2021」現行法

PART 1
Interpretation
2. In these Regulations—
4 “kitten” means a cat aged less than 6 months,
“puppy” means a dog aged less than 6 months.

SCHEDULE 3 Regulation 2
Specific conditions: selling animals as pets
6.—(1) No animal of any of the following descriptions may be sold as a pet, or sold with a view to being resold as a pet, by or on behalf of the licence holder—
(d) puppies, kittens, ferrets or kits, aged under 8 weeks, and
(e) puppies or kittens which were not bred by the licence holder.

第一部
本規則における用語の意味
2. この規則では、次のとおりです。
4 「子猫」とは、生後6ヵ月未満の猫をいいます。
「子犬」とは生後6ヵ月未満の犬を指します。

付則3 規則2
特定の条件: 動物をペットとして販売する場合において
6.—(1) 以下のいずれかの動物は、ライセンス所有者によって、またはライセンス所有者に代わって、ペットとして販売したり、ペットとして再販することを目的として販売したりすることはできません。
(d) 生後8週齢に満たない子犬、子猫、フェレット、子ウサギは販売してはならない、そして、
(e) 動物取扱業免許保持者が自家繁殖したものではない子犬または子猫(本法における子犬子猫の定義は生後6ヵ月齢未満)を、当該動物取扱免許保持者が販売することはできない。



 なお北アイルランドでは「動物取扱業者が自家繁殖させない犬猫の販売は6ヵ月齢以上のものに限る」という法律の規定はありません。(*1)(*2)The Welfare of Animals (Dog Breeding Establishments and Miscellaneous Amendments) Regulations (Northern Ireland) 2013 「動物福祉 (犬の繁殖施設およびその他の改正) 規則 (北アイルランド法) 2013」で、SCHEDULE 4 Licence Conditions 「付則4」で、9. A licence holder shall retain ownership and possession of a puppy until the puppy is at least 8 weeks old. 「9. 犬ブリーダー免許保持者は子犬が少なくとも生後 8 週間になるまでは子犬の所有権を保持し保有しなければなりません」という規定しかありません
 ですから北アイルランドでは、「犬ブリーダーは子犬が8週齢以降は誰に対しても販売できる」と言うことです。それが再販売を業とする、店頭展示販売を行うペットショップであってとしてもです。

Welfare of Animals Act (Northern Ireland) 2011 「動物福祉法(北アイルランド法)2011」 現行法

The Welfare of Animals (Dog Breeding Establishments and Miscellaneous Amendments) Regulations (Northern Ireland) 2013 「動物福祉 (犬の繁殖施設およびその他の改正) 規則 (北アイルランド法) 2013」現行法


 以上より、繰り返しますが次のことがわかります。
1、イギリスのうち、イングランド、ウェールズ、スコットランドは、自家繁殖していない犬猫でも動物取扱業者は生後6ヵ月以上ならば店舗展示販売であっても販売できる。
2、イギリスのうち、イングランド、ウェールズ、スコットランドは、自家繁殖させた犬猫であれば店舗展示販売であっても8週齢から販売できる。
3、イギリスのうち、北アイルランドは自家繁殖か否かにかかわらず、生後8週齢から店舗展示販売であっても犬を販売できる。

 つまり画像で示した、老害愛誤ネットワーカーの「イギリス(イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランド全てを含むとの意味になる)では犬猫の店舗展示販売を禁じた」は、全く根拠のない妄想です。イギリス国内の法律では「店舗展示販売での犬猫の販売禁止」などという文章は皆無です。そんな荒唐無稽なデマ情報は、宇宙人から電波で提供されたのでしょうか(笑)。ぜひ老害愛誤ネットワーカーさんには、その根拠法の原文のリンクと該当する条文を示していただきたい(大笑)。
 見えないものが見えるようでは危ないですね。余りに妄想が酷ければ、しかるべき機関を受診されたほうがよろしいかと心配しております。その他でも画像の投稿は誤りがあります。フランスのペットショップに関しての誤りは、次回以降の記事で取り上げます。

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プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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