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沖縄県「野良猫給餌禁止条例」考~野良猫ノネコ対策は給餌の禁止と殺処分による根絶が望ましいだろう






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Domestic/Inländisch

 「東洋のガラパゴス」との異名を持つ沖縄諸島。ここでは希少な固有種が多く生息しています。しかし残念なことに、すでに絶滅した種も多くあります。希少動物の猫による捕食被害は現在も深刻な問題とされており、特にヤンバルクイナは飛ぶことができず猫の捕食被害には脆弱とされています。沖縄県ではやっと「野良猫への給餌を禁止する条例」の制定に動き出しました。遅きに失した感はありますが、日本のように狂信的な野良猫愛誤の圧力が強い中では、はじめの一歩として評価すべきでしょう。しかし海外の猫による希少種の捕食被害が深刻な地域の事例を参考にすれば、沖縄諸島ではさらに野良猫の殺処分による根絶から、飼猫、猫の持ち込み禁止まで行って猫ゼロを目指すべきだと思います。
 

 沖縄諸島は固有種が多く、その生態系の価値は大変高いです。しかし残念ながら、多くの固有種がすでに絶滅しています。鳥類が多いですが、大きな要因として猫による捕食が考えられます。
 現在も例えば「飛べない鳥」のヤンバルクイナは猫による捕食に対して脆弱とされ、絶滅が危惧されています。沖縄諸島では、捕食性の哺乳類が存在しなかったため(イリオモテヤマネコが生息する西表島を除外)に、地上性の鳥が進化しましたためです。以下に、沖縄諸島で絶滅した種(鳥類)を列挙します。


レッドデータおきなわ 鳥類

(絶滅種)
・リュウキュウカラスバト
・ダイトウノスリ
・ミヤコショウビン
・ダイトウヤマガラ
・ダイトウミソサザイ



 その様な状況で、沖縄県は犬猫の飼養の制限と、野良猫への給餌を禁止する条例の制定に動いています。以下がその「沖縄県の野良猫餌やり禁止条例の草案です。一部を引用します。

沖縄県動物の愛護及び管理に関する条例(案)

(飼い主のいない猫への給餌等について)
第13条 何人も、飼い主のいない猫に対し、県又は市町村が定める方法によらず、給餌又
は給水(以下「給餌等」という。」)を行ってはならない。


*なお、この条例案では、本条に違反しても罰則規定はありません。


 狂信的な野良猫愛誤がのさばり、その圧力が異常に大きい日本においては沖縄県の本条例の制定の動きは小さな一歩として支援したいと思います。しかし猫による捕食圧力を受けている希少生物生息地での野良猫ノネコに対するポリシーと比較すれば、日本の外来種から生態系を保護する政策は非常に遅れていると思います。
 猫による希少生物が捕食被害を受けている地域で猫のノーキルポリシーを貫き、さらにTNRまで許可して行われているのは、私は日本以外では知りません。例えば奄美群島は世界自然遺産にも登録された、固有種が多く生息する地域です。アマミノクロウサギ等が、猫による捕食被害にあっています。しかしそこでも野良猫ノネコのノーキルポリシーが貫徹され、TNRすら行われています。同様の、特に希少な固有種が多い島嶼では、海外では野良猫ノネコは「殺害による根絶が一択」です。さらに相当数の人口が定住する島でも、島内の「猫ゼロ化」とする政策も実際に行われているところもあります。
 沖縄県の「野良猫給餌禁止条例」は、それらの地域に比べれば、なんとも生ぬるい、あまりにも野良猫愛誤に屈した内容と思わざるを得ません。特に処罰がない点は、実効性においてははなはだ疑問です。

 比較にために、海外の猫による野良猫の捕食被害を受けている在来生物生息地での野良猫への給餌禁止に関する厳しい法律の規定を例示します。


・イギリス領 ケイマン諸島

 ケイマン諸島では野良猫ノネコへの給餌以外でも、政府が野良猫ノネコ、さらには飼猫であっても外猫は捕獲し、殺処分を進めています。諸島内の外猫は根絶方針です。

 イギリス領ケイマン諸島では2023年に、島独自の生態系保護のために、野良猫への給餌を最高で「懲役4年と罰金50万ケイマンドル(日本円で約6,000万円)の併科」で処罰する法律を施行しました。それを報じる記事から引用します。

Up to $500,000 fine, 4 years in jail for feeding feral chickens, cats 「ケイマン諸島の自治体では、野生化した鶏や野良猫に餌を与えた場合は最高50万ドルの罰金と懲役4年がで処罰されます」 2023年2月

New regulations that ban the feeding of feral chickens and cats from Friday, 3 Feb., carry a maximum penalty of a fine of up to $500,000 and/or four years in prison for people who repeatedly feed them.
The new regulations are part of a stricter approach to controlling invasive and alien species of animals and plants within the Cayman Islands.
As well as a ban on feeding feral animals, releasing stray dogs or cats after neutering or spaying them is also prohibited under the regulations.
Cats that are allowed to roam freely outside a person’s property, even if microchipped and considered family pets, would be deemed to be feral cats.
A cull of feral cats has been carried out in Little Cayman and on a part of the Bluff on Cayman Brac, in a bid to protect native species, such as Sister Islands rock iguanas and booby birds, that the animals are preying on.
Feeding and supporting feral animals in the wild gives them “strength to breed and impose greater impact on the habitat which actually belongs to Cayman’s native species".

2月3日金曜日から野良のニワトリや猫への餌やりを禁止する新たな規則により、繰り返し餌を与えた者には最高50万ケイマンドル(日本円で6,000万円超)の罰金が科せられるか懲役4年、もしくはその併科で処罰されます。
新しい規則は、ケイマン諸島内の侵略的外来種の動植物を管理するための、より厳格な計画の着手の一環です。
同規則では野良動物に餌を与えることと同様に、野良犬や野良猫を去勢・避妊した後にリリースすること(=TNR)も禁止されています。
たとえマイクロチップが埋め込まれて家族のペットと見なされていたとしても、その人の私有地の外を自由に歩き回ることが許されている猫は野良猫とみなされます。
シスター諸島のイワイグアナやカツオドリなど、野良猫が捕食している在来種を保護する目的で、リトルケイマン島とケイマンブラック島の断崖の一部では、野良猫の殺処分が行われました。
野良動物に餌を与え支援することは、野良動物に「実際に繁殖する力を与え、ケイマンの在来種がいる生息地に大きな影響を与える」ことになります。



・オーストラリア クィーンズランド州

 オーストラリア全州準州では同様の法律があります。なおオーストラリアでは唯一TNRが許可されていたキャンベル首都特別区でのTNRが2023年から禁止され、国土全域でTNRが違法となりました。オーストラリアではほぼ全国土内では野良猫ノネコの給餌は禁止、生きたままの移動、捕獲、飼育、譲渡、販売、リリース(TNR)が禁じられています。

Feral cat Felis catus オーストラリア、クィーンズランド州政府文書

Legal requirements
The feral cat is a category 3, 4 and 6 restricted invasive animal under the Biosecurity Act 2014.
This is a cat that is not owned.
The feral cat must not be moved, fed, given away, sold, or released into the environment.
The Act requires everyone to take all reasonable and practical measures to minimise the biosecurity risks associated with invasive animals under their control.

野良猫に対する法的な要件
野良猫は、バイオセキュリティ法 2914 に基づくカテゴリー 3、4、6 で規制される外来動物に指定されています。
野良猫とは人に飼われていない猫です。
野良猫を(生きたまま。つまりその場で殺さなければならない)移動させたり、餌を与えたり、譲渡したり、販売したり、自然環境に放したりしてはなりません。
この法はすべての人が外来動物を管理下に置き、その動物による生態系保護に対する危険性をを最小限に抑えるために、あらゆる合理的かつ実践的な措置を講じることを義務付けています。



 諸外国に比較すれば、沖縄県の野良猫ノネコへの給餌禁止条例は特に処罰規定がない点から極めて甘く、実効性に乏しいと言えます。日本では猫愛誤の圧力が異常に高く、生態系保全での野良猫ノネコ対策は後手後手になりがちです。生態系保全には遅れた、世界に恥ずべき国と言えます。
 沖縄県の野良猫ノネコ給餌禁止条例の草案ですが、ある面猫愛誤の圧力に屈した骨抜きな内容と言えます。しかしその条例にすら咬みついている狂信的な猫愛誤団体があります。次回記事では、その点について述べます。まさに日本は狂信的な野良猫ノネコ愛誤者により、生態系の破壊に瀕しています。


(動画)

 BEST Feral Cat Hunt of My Life! Day and Night with a Vertebrate Pest Controller - Pig & Fox Shooting 「私の人生で最高の野良猫狩り! 昼も夜も脊椎動物の害獣駆除活動 - ブタとキツネの射殺」 2023年9月22日

 オーストラリアでは、野良猫ノネコは殺害駆除一択です。日本でも沖縄諸島や奄美群島等の、猫による捕食被害を受けている希少な固有種が生息している島では、オーストラリア等の野良猫ノネコに対する政策を導入してもよいぐらいです。




(動画)

 Getting Stuck Into The Feral Cats Again 「またもや野良猫にはまってしまう」 2022年8月6日

 上記の動画とは別人の、オーストラリア、ニューサウスウェールズ州から害獣駆除の委託を受けたハンター。補助金は受けているものの、ボランティア活動と彼は言っています。この人は熱心で、ほぼ毎週の様に野良猫ノネコ等の害獣駆除動画を上げています。また害獣駆除に対する寄付も募集しています。
 オーストラリアの人からすれば、猫による捕食被害を受けている希少生物生息地で猫のノーキルポリシーが貫かれ、TNRすら行われていることが信じられないでしょう。さらに「餌やり禁止」、しかも罰則規定なしのザル条例にすら咬みつく狂信的猫愛誤が、日本で幅を利かせているなどありえないと思うことでしょう。

 
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ドイツは犬猫の狩猟駆除が合法的な例外的な国で犬猫の殺処分に積極的と言える






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある
ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法
ドイツには日本にはない飼主の意思に反して犬等を強制的に行政が殺処分する制度がある
ドイツの狂犬病規則における犬猫の強制殺処分について
ドイツは狂犬病多発国だった。そのような国で「行政は犬猫を保護しない」というのは知能が正常ではない証拠
ドイツでは税関が検疫不備の犬猫を強制的に殺処分する権限がある~日本にはない
ドイツには行政が行う公的施設内の殺処分があり、日本にはない民間施設での殺処分もある
「ドイツでは施設内での公的殺処分はないが犬猫の射殺はある」というデマが日本で拡散定着した不思議
の続きです。
 ドイツでは連邦法で犬猫の狩猟を認めている例外的な国です。おそらく西ヨーロッパではドイツとオーストリアの2カ国だけです。さらに禁止犬種法がある数少ない国の1つです。禁止犬種法では禁止する禁止犬種の強制殺処分の処罰がなければ機能しません。そのような国で「殺処分ゼロ」という荒唐無稽なデマが100数年来拡散され、定着している日本の国民の知能は絶望的です。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。その殺処分の定義を、次のように分類しました。


1、最狭義の殺処分

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分。例)日本の公的施設で行う殺処分。

2、狭義の殺処分

 ②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの。例)ドイツのティアハイム。
 また①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分。例)ドイツの警察官による犬等の射殺。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害。例)ドイツでの、各州の狩猟法で規定された私人に許可されている犬猫の狩猟駆除。


 連載記事では、ドイツでは上記の「1、最狭義の殺処分~行政機関が法律に則り、公的施設内で行う経常的な犬猫殺処分」、「2、狭義の殺処分~民間保護団体が合法的に施設内で行う、経常的な犬猫の殺処分」があることをの得ました。さらにそれらの数は相当数あり、殺処分率も日本より高いことを述べました。例えばヘッセン州では、情報公開請求によって明らかになった「禁止犬種法」に基づく犬の殺処分(狂犬病法や野良犬の捕獲~収容、殺処分の数は含まない)だけでも、人口比で日本の公的な犬の殺処分数の1.1倍ありました。ドイツの民間動物保護施設の犬の殺処分率は大学の調査によれば26.2%で、日本の犬の公的殺処分率11%の2倍を超えます。
 今回は、「3、広義の殺処分~私人にも許可されている、経常的に行われておりかつ相当数ある犬猫の狩猟駆除」について述べます。これらも含めれば、ドイツは実数では、日本の犬猫殺処分数の数十倍は行っています。

 殺処分を狭義から広義まで順に並べれば、次のようになります。
① 行政が法律に則って、施設内で行う経常的な犬猫殺処分。日本の「動物愛護センター」がこれに含まれます。
② 民間の保護施設が合法的に、施設内で行う、経常的な犬猫の殺処分。
③ 行政が法律に則って、施設外で行う経常的な犬猫の殺処分。ドイツの警察官が市中で犬などを射殺するなどが含まれます。
④ 民間人にも許可されている、犬猫の狩猟駆除で相当数あるもの。

 今回はドイツで行われている広義の殺処分、「④ 民間人にも許可されている、犬猫の狩猟駆除で相当数あるもの」について述べます。ドイツでは、連邦狩猟法23条で「ハンターは狩猟鳥獣を犬猫の捕食から守る責務がる」と明記されています。この条文は「ハンターは狩猟鳥獣を犬猫の捕食被害から守るために犬猫を狩猟駆除する責務がある」と解釈されます。そのためにほぼ全ての連邦州(例えばノルトライン-ヴェストファーレン州は猫に限り、狩猟駆除が禁止されています)では条件に幅があるものの、犬猫の狩猟を通年ハンターに許可しています。なおこの犬猫は飼犬猫も含まれます。
 実は犬猫とも、狩猟駆除を国レベルで認めているのは例外です。私が調べた限り西ヨーロッパでは、犬猫とも通年狩猟駆除が民間人に許可されているのはドイツとオーストリアの2カ国だけです。ヨーロッパ以外ではオーストラリアとニュージーランドがありますが、特異な生態系があることにより比較はできません。
 
 ドイツとオーストリアの2カ国は、ヨーロッパの中では通年犬猫の狩猟駆除が合法で例外的な国です。他のヨーロッパの国の犬猫の狩猟を、いくつか例示すれば次の通りになります(誤りがあればご一報ください)。

イギリス
 犬は全土で例外なく、完全に狩猟禁止(日本のように完全に野生化したノイヌは狩猟してもよいという規定もない)。猫は完全に野生化したもの(ノネコ)に限りマン島とガーンジー島のみ許可される。
Hunting and shooting wildlife イギリス政府文書

ベルギー
 かつて猫の狩猟が合法だったワロン地区とフランダース地区はそれぞれ2010年と2015年に廃止。現在は犬猫とも許可されている地区はないと思われる。
Na Vlaanderen verbiedt ook de Waalse regering de kattenjacht. GAIA en de Blauwe Wereldketen reageren verheugd 

オランダ
 猫の狩猟は一部の州で合法。2023年時点では、フリースラント州では猫の狩猟が合法。犬は全域で禁止されている。
Overheid maakt geen einde aan kattenjacht 2023年4月13日

フランス
 一部の自治体では猫の狩猟のみ許可。一部の自治体では公務員が野良犬を射殺駆除できる。

スイス
 連邦狩猟法で猫は通年狩猟対象。犬は禁止だが、一部の州では公務員は射殺駆除できる。
Bundesgesetz über die Jagd und den Schutz wildlebender Säugetiere und Vögel (Jagdgesetz, JSG)


 したがってドイツは犬と猫の、狩猟を広義の殺処分に含めるとすれば「殺処分に積極的な国」と言えるのです。さらにその数が非常に多いのです。高位推計で犬猫併せてドイツでは年間55万頭が、狩猟により殺されているとの資料もあります。以下に引用します。


Jagd auf Katzen: Schießen, schaufeln, schweigen 「猫の狩猟:撃ち殺して、シャベルで穴を掘って埋めて、黙っている」 2015年3月25日

Im Moment ist das Erlegen von Katzen durch Jäger in den meisten Bundesländern legal.
Miezen, die in einem bestimmten Abstand vom nächsten Gebäude (meistens 200 oder 300 Meter) angetroffen werden, gelten automatisch als wildernd und dürfen getötet werden.
Schätzungen aus Tierschutzkreisen gehen von 300.000 bis 500.000 von Jägern getöteten Katzen und 30.000 bis 50.000 Hunden aus.
Eine hohe Dunkelziffer
Längst nicht alle Katzen- oder Hundeabschüsse werden für die Statistik gemeldet.
Nach dem Jägersprichwort schießen, schaufeln, schweigen werden die Zahlen beschönigt, weil der Haustierabschuss das Image der Jäger schädigt.
Totschlagfallen
Bei der Katzenjagd kommt nicht nur das Gewehr zum Einsatz.
Auch Totfangfallen sind in vielen Bundesländern erlaubt und können deutschlandweit frei verkauft werden.

現在ドイツでは、ほとんどの州でハンターによる猫の殺害が合法です。
最も近い建物から一定の距離(通常は200メートルまたは300メートル)から離れてで見つかった猫は、自動的に野生動物を捕食しているとみなされて殺される可能性があります。
動物保護団体の推計では、ハンターによって殺された猫の数は30万から50万匹、犬は3万から5万頭と推定されています。
報告されていない狩猟例が多数あります
すべての猫や犬の狩猟による殺処分が統計として報告されるわけではありません。
「射殺して、シャベルで(死体を埋めて)、黙っていろ」というハンターの名言によれば、ペットを撃つことは狩猟者のイメージを損なうために数値は隠蔽されています。
致死性のわな
猫の狩猟で使用されるのは銃だけではありません。
致死性のわなも多くのドイツの州では許可されており、ドイツ全土で自由に販売できます。



 このようにドイツで狩猟駆除される犬猫の数は高位推計で55万頭と、大変多いのです。狩猟駆除を広義の殺処分に含めれば、それだけでも日本の公的殺処分数の数十倍はあります。
 さらに何度も述べた通り、ドイツでは、
① 行政が法律に則って、施設内で行う経常的な犬猫殺処分。日本の「動物愛護センター」がこれに含まれます。
② 民間の保護施設が合法的に、施設内で行う、経常的な犬猫の殺処分。
③ 行政が法律に則って、施設外で行う経常的な犬猫の殺処分。ドイツの警察官が市中で犬などを射殺するなどが含まれます。
④ 民間人にも許可されている、犬猫の狩猟駆除で相当数あるもの。
の全てを行っています。それ等の殺処分数をすべて合わせれば、大変な数で、日本とはくらべものにならないぐらい多い
のです。日本での「ドイツは殺処分ゼロ」という荒唐無稽なデマが、拡散され、定着していることが理解できません。
 さらにドイツは数少ない禁止犬種法がある国です。禁止犬種法では、無許可飼育の禁止犬種の犬を行政が強制的に殺処分するという罰則規定がなければ機能しません。ましてやドイツの禁止犬種法は、イギリス等と異なり司法判断を経ずに、行政の判断だけで該当の犬を強制殺処分できる権限があります。より禁止犬種の殺処分のハードルが低く、ドイツは殺処分に積極的な国です。

 「ドイツでは殺処分ゼロだが狩猟駆除で犬猫を殺害している」という、荒唐無稽なデマですが、デマを拡散している人が根拠としてあげているのが、国立国会図書館 諸外国における犬猫殺処分をめぐる状況 ―イギリス、ドイツ、アメリカ― 調査と情報―ISSUE BRIEF― NUMBER 830(2014. 9.16.) です。しかしこの文書には「殺処分はドイツには無い。国や自治体が運営する収容施設は一切なく施設は民間運営のみ」と言う記述は一切ありません。
 この文書は、ドイツには公的な殺処分が法律で明確に規定されており、公的な動物収容所の設置が法律で明文化されているにもかかわらず、一切その記述がありません。それは読者に誤解を与えるでしょう。その他にもこの文書は変更した記述や誤訳等問題が多いです。
 この文書を熟読しても「殺処分はドイツには無い。国や自治体が運営する収容施設は一切なく施設は民間運営のみ」という事実は確認できません。「ドイツには狩猟駆除があり相当数が狩猟駆除されている」が強調されているだけです。それをもって「ドイツは殺処分ゼロ」と飛躍してしまう人は、ご自身の知能が正常に満たないことを自覚されたことがよいでしょう。


(画像)

 ドイツでは動物の保護施設で殺処分はしない。その代わり保護せず即射殺している 2018年1月18日

 私は10年以上前からドイツの公的殺処分(行政組織が法律に則って公的施設内で行う犬猫の殺処分)について情報提供をしてきました。犬猫の狩猟駆除に関しては、私は公立国会図書館の資料(2014年)が出る2年前から情報提供しています。(*)
 「ドイツは犬猫を行政が保護しない(公的施設に収容しない)でその場で即射殺」という、荒唐無稽なデマがなぜこれほどまでに拡散定着しているのか、本当に日本人(というか動物愛護に興味を持つ人)の知能の低さに情けないです。超上から目線の偉そうな記述が失笑を誘います。確かに警察官が犬を射殺している動画は私は複数公開していますし、それを見れドイツでは警察官が犬などを射殺している」のは一目瞭然ではありますが。

togetter.png

(*)
日本は動物愛護後進国なのかー5 ドイツ編 2012年7月18日公開

「ドイツでは施設内での公的殺処分はないが犬猫の射殺はある」というデマが日本で拡散定着した不思議






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある
ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法
ドイツには日本にはない飼主の意思に反して犬等を強制的に行政が殺処分する制度がある
ドイツの狂犬病規則における犬猫の強制殺処分について
ドイツは狂犬病多発国だった。そのような国で「行政は犬猫を保護しない」というのは知能が正常ではない証拠
ドイツでは税関が検疫不備の犬猫を強制的に殺処分する権限がある~日本にはない
ドイツには行政が行う公的施設内の殺処分があり、日本にはない民間施設での殺処分もある
の続きです。
 ドイツでは、最狭義の「行政機関が法律にのっとって公的施設内で行う、経常的な犬猫の殺処分(は注射による薬殺)」はもちろんあり、相当数あります。民間保護施設内で行われる殺処分は率数とも日本より高く、大変多く行われています。ティアハイムでの犬の殺処分率は26.2%で日本の公的殺処分率の2倍を超え、殺処分数は人口比で11倍です。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。その殺処分の定義を、次のように分類しました。


1、最狭義の殺処分

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分。例)日本の公的施設で行う殺処分。

2、狭義の殺処分

 ②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの。例)ドイツのティアハイム。
 また①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分。例)ドイツの警察官による犬等の射殺。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害。例)ドイツでの、各州の狩猟法で規定された私人に許可されている犬猫の狩猟駆除。


 連載記事では、ドイツでは上記の「1、最狭義の殺処分~行政機関が法律に則り、公的施設内で行う経常的な犬猫殺処分」、「2、狭義の殺処分~民間保護団体が合法的に施設内で行う、経常的な犬猫の殺処分」があることをの得ました。さらにそれらの数は相当数あり、殺処分率も日本より高いことを述べました。例えばヘッセン州では、情報公開請求によって明らかになった「禁止犬種法」に基づく犬の殺処分(狂犬病法や野良犬の捕獲~収容、殺処分の数は含まない)だけでも、人口比で日本の公的な犬の殺処分数の1.1倍ありました。ドイツの民間動物保護施設の犬の殺処分率は大学の調査によれば26.2%で、日本の犬の公的殺処分率11%の2倍を超えます。
 今回は、「2、狭義の殺処分~警察官が職務として法律で職務として明記されている、犬猫の射殺による殺処分」について述べます。これらも含めれば、ドイツは実数では、日本の犬猫殺処分数の数十倍は行っています。

 殺処分を狭義から広義まで順に並べれば、次のようになります。
① 行政が法律に則って、施設内で行う経常的な犬猫殺処分。日本の「動物愛護センター」がこれに含まれます。
② 民間の保護施設が合法的に、施設内で行う、経常的な犬猫の殺処分。
③ 行政が法律に則って、施設外で行う経常的な犬猫の殺処分。ドイツの警察官が市中で犬などを射殺するなどが含まれます。
④ 民間人にも許可されている、犬猫の狩猟駆除で相当数あるもの。

 日本では「殺処分はゼロだが射殺はある」というデマですが。これを言っている人は、殺処分の定義を①と②に限定していると思われます。しかし繰り返しますが、ドイツでは犬猫の殺処分は、最狭義から広義まですべて行っています。「犬猫を射殺しているから施設内での殺処分がない」と、なぜ飛躍するのか、私は理解できません。
 今回は「③ 行政が法律に則って、施設外で行う経常的な犬猫の殺処分」について述べます。ドイツは各州の警察法に、緊急時に警察官が拳銃により犬猫等を殺処分することを認めています。しかしそれはあくまでも緊急時です。具体的には「差し迫った動物による危険性があること」、「交通事故などにより犬猫等が重傷を負い、速やかに命を絶つことで苦痛から解放する必要がある場合」の2つのケースです。
 1例として、「ノルトライン-ヴェストファーレン州警察法に関する施行規則」から引用します。ドイツの全州には、概ね同様の規定がある警察法があります。


Verwaltungsvorschrift zum Polizeigesetz des Landes Nordrhein-Westfalen (VVPolG NRW) RdErl. d. Innenministeriums v. 19.12.03 – 44.1-2001 「ノルトライン ヴェストファーレン州警察法 (VVPolG NRW) RdErl に関する施行規制」

Allgemeine Vorschriften für den Schusswaffengebrauch (zu§63)
63.13
Der Schusswaffengebrauch gegen Tiere ist zulässig, wenn von ihnen eine Gefahr ausgeht (sie insbesondere Menschen bedrohen) und die Gefahr nicht auf andere Weise zu beseitigen ist.
Verletzte oder kranke Tiere dürfen nur getötet werden, wenn die Befürchtung besteht, dass sie sonst unter Qualen verenden würden, und weder Eigentümer bzw. Tierhalter noch ein Tierarzt oder Jagdausübungsberechtigte kurzfristig zu erreichen sind.

警察官の銃器の使用に関する一般規制 (63条関連)
63.13
警察官が動物に対して銃器のを使用する場合は、動物が危険をもたらし(特に人に対する脅威がある場合で)、他の方法では危険を排除できない場合には許可されます。
また怪我や病気の動物が苦しみながら死ぬ恐れがあり、飼主や飼育をしている人、獣医師や狩猟が許可されている人にすぐに連絡が取れない場合にのみ、殺害が許可されます。



 ドイツでは、所有者不明で徘徊している犬猫、野良と思われる犬猫はあくまでも行政機関が捕獲して公的動物収容所に収容するのが原則です。公的動物収容所で飼主返還の事務手続き(返還には手数料が徴収されるのは日本の「動物愛護センター」と同じです)や、緊急的な殺処分を終えたのちに、残りを民間の動物保護施設のティアハイムに移譲します。所有者不明犬猫を、民間のティアハイムが行政機関を差し置いて保護することはできません。
 おとなしい犬で、明らかに飼主がいると思われる迷い犬まで警察官が「みだりに」射殺することはできません。あくまでもドイツは、所有者不明の家畜(犬猫も含む)は、遺失物としての適用を受けます。警察官が射殺してよいのは、先に述べた通り「その動物により緊急に危険がもたらされていること」と、「傷病動物で、速やかに命を絶った方が動物の苦しみを長引かせず動物福祉にk適う」の2つの場合のみです。

 「ドイツは犬猫を保護せずその場で射殺するから殺処分ゼロである」と偉そうにネットで解説している人がかなりいます。ドイツでは警察官や民間人ハンターが犬猫を相当数射殺しているのは事実ですが、なぜそれをもって「犬猫は保護をせずに即射殺する。だから(施設内での)殺処分がゼロ」と飛躍するのか理解に苦しみます。そのような方は自身の知能が正常に満たないことを自覚すべきでしょう。
 例えば狂犬病等の重大な感染症に感染していると思われる犬猫が市中を徘徊している場合は、捕獲保護して公的な動物収容所に収容し、行政獣医師が診断を行わなければなりません。これは、Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」(連邦法) により、明確に規定されています。場合によっては、殺処分して狂犬病の検査のために脳組織の生検を行わなければなりません(Verordnung zum Schutz gegen die Tollwut (Tollwut-Verordnung) 「狂犬病予防規則 (狂犬病規則)」 連邦規則 )。
 市中で警察官が犬猫をその場で射殺すれば、動物収容所に収用して行政獣医師による診断を行うことができません。またヘッドショットで脳組織が破壊されれば、狂犬病検査のための良い検体の採取が難しくなる可能性もあります。ドイツは先進国です。そのように、人畜共通感染症の対応すらせず、市中で徘徊する犬猫を警察官がその場で射殺するだけと言うことがあり得るでしょうか。正常な知能があれば「ドイツは犬猫を保護せず射殺するから殺処分ゼロである」があり得ないとわかるはずです。日本人ってこんなにバカが多かったですか?


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 ドイツでは動物の保護施設で殺処分はしない。その代わり保護せず即射殺している 2018年1月18日

 私は10年以上前からドイツの公的殺処分(行政組織が法律に則って公的施設内で行う犬猫の殺処分)について情報提供をしてきました。犬猫の狩猟駆除に関しては、私は公立国会図書館の資料(2014年)が出る2年前から情報提供しています。
 「ドイツは犬猫を行政が保護しない(公的施設に収容しない)でその場で即射殺」という、荒唐無稽なデマがなぜこれほどまでに拡散定着しているのか、本当に日本人(というか動物愛護に興味を持つ人)の知能の低さに情けないです。確かに警察官が犬を射殺している動画は私は複数公開していますし、それを見れドイツでは警察官が犬などを射殺している」のは一目瞭然ではありますが。

togetter.png


(画像)

 ドイツ連邦警察による統計資料。2019年の「動物と財物」に対するドイツ警察による銃撃は15,475件でした。報道されるのは犬がほとんどですので、犬が多くの割合を占めると思います。同時期のマスコミの報道によればこの数はほぼ動物に対数銃撃という認識です。
 「財物への銃撃」は、例えば暴走する自動車を止めるためにタイヤを撃つなどが想定されますが、動物への社芸に比べればはるかに少ないと考えられます。「緊急時に限る」と法律で規定されている割には、動物への銃撃は多すぎるとは思いますが。

 ドイツ 警察官による犬猫等の射殺 2021年

世界一厳しい禁止犬種法があるデンマーク~日本より殺処分が少なく動物の権利が認められた国という大嘘







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Denmark (Greenland)/Dänemark (Grönland)

 記事、私有地に侵入した犬猫は土地所有者は射殺することが合法なデンマーク の続きです。
 ピースワンコ・ジャパンという、民営動物保護施設を運営する特定非営利活動法人があります。派手な広告により寄付金を集めていますが、保護施設内のネグレクトによる虐待飼育や、収容している犬に狂犬病予防注射を受けさせていない狂犬病予防法違反で捜査を受けたりと、問題が多い団体です。さらに当団体は特に海外の動物愛護での嘘プロパガンダ活動があまりにもあからさまです。私が知る限り当団体による海外動物愛護情報は、全てで真逆の大嘘デマでした。「ドイツ殺処分ゼロ」等の嘘デマ情報を効果的に用い、情弱者を騙して「殺処分ゼロ」をうたい巨額の寄付金を集めています。最近も酷いデマ記事を公開していますので取り上げます。



 「日本は動物愛護後進国で、先進国と比較して犬猫の殺処分が多い」という趣旨の記事を、サマリーで示したピースワンコ・ジャパンが公開しています。その記事から引用します。


殺処分が多い国ランキングとは?日本の現状や犬を救う方法を解説! 2023年11月19日

日本にも動物愛護法が定められていますが、動物保護先進国と言われる国と比較すると日本は遅れているのが現状です。
殺処分が少ない国として、以下の7か国をご紹介します。
ドイツ
イギリス
オーストラリア
スウェーデン
デンマーク
ニュージーランド
スイス
これらの国は動物先進国と呼ばれており、動物の権利や人間と共存するための法律を定めています。



 真実は以下の通り。
・ドイツ~施設内での公的殺処分数だけでも人口比で日本より多い州がある。民間保護施設のティアハイムの犬の殺処分率は26.2%で日本の11%の2倍を超え、殺処分数は2万頭余りで人口比で11倍。その他警察官による犬猫等の射殺や、民間人にも許可されている犬猫の狩猟駆除数を含めれば、ドイツの犬猫殺処分の実数は日本の数十倍。
・イギリス~施設内で行う犬の公的殺処分数だけでも7,000頭前後あり、人口比で日本の5倍以上。民間シェルターでの殺処分数を合わせれば推計年間8万頭で人口比で日本の50倍以上。
・オーストラリア~施設内で行われる犬の殺処分数は年間4万頭で、人口比で日本の公的犬の殺処分数の約88倍。猫はさらに多いと推測されている。またノネコ野良猫の狩猟駆除は官民合わせて高位推計は年間200万匹で、それらをすべて合わせればオーストラリアの犬猫殺処分の実数は日本の数百倍~1,000倍超になる。
・ニュージーランド~国全体の殺処分数は公表されていないが、公表している自治体では人口比で日本の90倍の犬を公的施設で銃殺しているところがある。野良猫ノネコは狩猟駆除の対象。
・スイス~年間の野良猫の狩猟駆除数は10万匹で、人口比で日本の公的猫殺処分数の約123倍。ティアハイムでの犬の殺処分数率は日本の公的犬殺処分率より高い。

 これらの数値は、該当国の各種統計や行政機関が情報公開請求によって開示した数字、大学や動物保護団体等による調査資料、マスコミの報道に基づいています。ピースワンコ・ジャパンの当記事の内容はあまりにもひどいので、折々典拠を示してただしていきたいと思います。

 今回は前回に続き、デンマークについて述べます。デンマークは世界で最も厳しい禁止犬種法がある国と言われています。法律で規定された13種の犬とその雑種と思われる犬は、かつては警察(犬の専門家ではない)の外見の判断だけでも警察が没収することができ、司法判断を要せずに警察の判断だけで殺処分することができました。現在は、第三者機関が判定に関与します。殺処分を回避するには、犬の飼主がその犬が禁止犬種の血統でないということを証明しなければなりません。血統書がない犬と雑種は、その証明が不可能です。このデンマークの禁止犬種法は、内外で非常に大きな批判を受けました。
 禁止犬種法(例えば野良犬を行政が保護したもの、狂犬病法等の他の法律に基づく殺処分は含みません)の殺処分数だけでも、デンマークは日本の公的犬の殺処分より多い犬を殺処分しています。そのデンマークの禁止犬種法ですが、ドイツのメディアの記事から引用します。


Ja, diese 13 Hunderassen darf die Polizei in Dänemark töten lassen 「そうです、デンマークの警察はこれらの13種の犬を殺すことが許可されています」 2020年6月18日

Verschiedene Hunderassen seien in Dänemark laut Gesetz verboten, lautet eine Behauptung.
Bei Verstößen darf die dänische Polizei Hunde auch einschläfern lassen.
Immer wieder kursieren Behauptungen über ein Gesetz in Dänemark, das angeblich 13 als gefährlich eingestufte Hunderassen verbiete.
Auch Touristen seien von der Regelung betroffen und müssten in Dänemark um das Leben ihres Hundes fürchten – weil die Tötung drohe.
Das dänische Gesetz ist seit dem 1. Juli 2010 in Kraft und gilt auch für Touristen.

Ein dänisches Gesetz verbietet 13 Hunderassen
Demnach ist die Haltung, Einfuhr und Zucht bestimmter Hunde in Dänemark verboten.
Betroffen davon sind die Rassen:
Pitbull Terrier,
Tosa Inu,
Amerikanischer Staffordshire Terrier,
Fila Brasileiro,
Dogo Argentino,
Amerikanische Bulldogge,
Boerboel,
Kangal,
Zentralasiatischer Owtscharka,
Kaukasischer Owtscharka,
Südrussischer Owtscharka,
Tornjak,
Sarplaninac.
Auch Kreuzungen und Mischlinge dieser Rassen sind verboten.

Die Polizei darf Listenhunde beschlagnahmen und einschläfern lassen.
In dem Artikel auf MeinHund24 heißt es außerdem, wegen des Gesetzes sei en seit Inkrafttreten im Jahr 2010 angeblich mehr als 1.400 Hunde in Dänemark getötet worden, die meisten davon Welpen.

デンマークでは、多くの犬種が法律で禁止されていると言われています。
(禁止犬種法の)違反があった場合は、デンマーク警察は犬を安楽死させることも認められています。
危険と分類される13の犬種を禁止するとしている、デンマークの法律にかんして疑惑が広まり続けています。
観光客もこの規制の適用を受けるので、デンマークでは飼犬が当局に強制的に殺処分されてしまう危険ががあるために、デンマークに犬連れで旅行する外国人観光客は犬の命の心配しなければなりません。
デンマークの(禁止犬種の)法律は2010年7月1日から施行されており、外国人観光客が連れてきた犬にも適用されます。

デンマークの法律では13種類の犬が禁止されています
デンマークでは特定の犬種の飼育、輸入、繁殖が禁止されています。
法律の適用を受ける品種は次のとおりです。
ピットブルテリア、
土佐犬、
アメリカン・スタッフォードシャー・テリア、
フィラ・ブラジレイロ、
ドゴ・アルヘンティーノ
アメリカンブルドッグ、
ボーアボール
カンガル、
中央アジアオフチャルカ、
コーカサスオフチャルカ、
南ロシアオフチャルカ、
トルヤック、
サルプラナク。
これらの品種間のミックス種や他犬種との雑種も禁止されています。

デンマークでは警察は禁止犬種のリストに掲載された犬を押収し、安楽死させることが許可されています。
ドイツの犬雑誌、マイン・フント24(私の犬24 MeinHund24)の記事では、この法律が2010年に施行されて以降、この法律に基づいてデンマークでは1,400頭以上の犬が殺処分され、そのほとんどが子犬である
とされているとも述べられています。



 デンマークの人口は約540万人で、日本の人口の約20分の1です。デンマークのいわゆる「禁止犬種法」が施行された2010年から2020年の10年間で、同法に基づき殺処分された犬の数はドイツのメディアの調査によれば1,400頭です。年間の同法に基づく犬の殺処分数は、平均で140頭です。
 対して日本の犬の殺処分数は直近で、2,739頭です。(*)人口比では、140×20=2,800頭です。つまりデンマークは禁止犬種の、飼主の意思に反して行われる強制殺処分だけでも、日本の犬の殺処分数より多いのです。この数には例えば狂犬病法に基づく殺処分や、野良犬の捕獲殺処分等は含みません。前回記事で述べた通り、土地所有者は私有地内に侵入する飼犬野良犬を捕獲し、当局に引渡す権利があります。当局は最終的に、その犬を殺処分する権限がありますが、その数も含みません。

(*)
犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(動物愛護管理行政事務提要より作成)   対象期間:令和3年4月1日~令和4年3月31日(2021年4月1日~2022年3月31日)

 日本には飼主の意思に反して、飼犬猫を行政が殺処分する法的根拠はありません。飼主の意思に反して飼犬を行政が殺処分する権限は、先に引用したピースワンコ・ジャパンの記事にある、ドイツ、イギリス、スイス(いずれも禁止犬種法がある。咬傷犬の強制殺処分もある)、オーストラリア、ニュージーランド(咬傷犬の強制殺処分規定がある)はいずれもあります。スウェーデンは調べていません。
 それが「動物の権利が認められている」とは、私には理解できません。蛇足ですが、ピースワンコ・ジャパンなどが喧伝している「デンマークでは犬の外飼いは禁止されている」は大嘘です。デンマークにはそのような法律の規定はありません。


Hundeloven 「デンマーク 犬に関する法律」

 禁止犬種とその強制殺処分に関する規定は、1条a、1条bにあります。また犬の飼育に関する規定は6条にありますが、「警察署長が危険と判断した犬を飼育する場合は高さ1.8メートル以上のフェンスで囲い、出入り口には鍵を付けなければならない」という規定はあります。しかし「外飼いは禁止する」という条文の明文規定はありません
 その他、禁止犬種以外の犬の殺処分の規定が多数あります。私有地内に犬が侵入した場合、土地所有者は財産被害の防止のためならば犬を殺害してよく、犬の所有者は犬の殺害に対する補償を請求できない、などです。公の場で実際に咬傷事故を起こさなくても、犬が人等を襲う行動を示したりすれば、それだけで警察署長はその犬の殺処分を命じることができる等が規定されています。


(動画)

 Hundegesetz in Dänemark tötet unschuldige Hunde! 「デンマークの犬法では罪のない犬が殺される!」 2014年7月6日

 2010年に施行されたデンマークの犬法は、警察の独断だけで飼犬を強制殺処分でき、犬の飼主はほぼ弁明の余地がないという内容でした。そのあまりにも厳しい規定は、内外から批判されました。2014年以降は禁止犬種か否かは第三者機関が関与するとの法改正が行われ、やや強制殺処分の適用がやや緩和されましたが、それでもデンマークは、世界一厳しい禁止犬種法がある国という評価は変わらないと思います。
 この動画では、Seit dem neuen Gesetz im Juli 2010 mussten etwa mehr als 1800 unschuldige Hunde ihr Leben lassen. 「2010年7月に新しい法律(デンマークの禁止犬種法)」が可決されて以来、1,800頭以上の罪のない犬が命を落としました」とあります。こちらでは、デンマークにおける禁止犬種法に基づく犬の殺処分は年平均450頭と、先に引用したドイツの犬雑誌の数値より大幅に多くなっています。

私有地に侵入した犬猫は土地所有者は射殺することが合法なデンマーク







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Denmark (Greenland)/Dänemark (Grönland)

*この記事は公開後に読者様のご指摘により、訂正を行っています。(追記)をご覧ください。

 ピースワンコ・ジャパンという、民営動物保護施設を運営する特定非営利活動法人があります。派手な広告により寄付金を集めていますが、保護施設内のネグレクトによる虐待飼育や、収容している犬に狂犬病予防注射を受けさせていない狂犬病予防法違反で捜査を受けたりと、問題が多い団体です。さらに当団体は特に海外の動物愛護での嘘プロパガンダ活動があまりにもあからさまです。私が知る限り当団体による海外動物愛護情報は、全てで真逆の大嘘デマでした。「ドイツ殺処分ゼロ」等の嘘デマ情報を効果的に用い、情弱者を騙して「殺処分ゼロ」をうたい巨額の寄付金を集めています。最近も酷いデマ記事を公開していますので取り上げます。

 私は最近、ピースワンコ・ジャパンの記事のデマを取り上げたことがあります。デマサイト「ドイツでは犬の入手はほとんどがティアハイムから」の検証 です。
 内容は、
・ドイツの民間動物保護施設ティアハイムは、運営費はすべて寄付金で賄われている。
・ドイツは行政による殺処分は行われない。
・ドイツでは逆に犬の飼育に関してとても厳しい法律があり、お留守番を6時間以上させてはいけない。
・ドイツをはじめとするヨーロッパには、生体販売をするショップがない。ドイツ国内にも一軒だけ、生体販売をしているショップがあります。
・ドイツでは、ペットを飼おうと思ったら、ティアハイムからという方がいちばん多いです。

 ですが、全てが真逆の荒唐無稽の大嘘です。これらの情報がデマであるとの典拠は、リンクの記事に示しています。よくここまで典拠を示さずに、嘘をべらべらとしゃべることができるものだと感心します。精神疾患すら疑われるレベルです。最近も以下の記事を公開しています。


殺処分が多い国ランキングとは?日本の現状や犬を救う方法を解説! 2023年11月19日

日本にも動物愛護法が定められていますが、動物保護先進国と言われる国と比較すると日本は遅れているのが現状です。
殺処分が少ない国として、以下の7か国をご紹介します。
ドイツ
イギリス
オーストラリア
スウェーデン
デンマーク
ニュージーランド
スイス
これらの国は動物先進国と呼ばれており、動物の権利や人間と共存するための法律を定めています。



 真実は以下の通り。
・ドイツ~施設内での公的殺処分数だけでも人口比で日本より多い州がある。民間保護施設のティアハイムの犬の殺処分率は26.2%で日本の11%の2倍を超え、殺処分数は2万頭余りで人口比で11倍。その他警察官による犬猫等の射殺や、民間人にも許可されている犬猫の狩猟駆除数を含めれば、ドイツの犬猫殺処分の実数は日本の数十倍。
・イギリス~施設内で行う犬の公的殺処分数だけでも7,000頭前後あり、人口比で日本の5倍以上。民間シェルターでの殺処分数を合わせれば推計年間8万頭で人口比で日本の50倍以上。
・オーストラリア~施設内で行われる犬の殺処分数は年間4万頭で、人口比で日本の公的犬の殺処分数の約88倍。猫はさらに多いと推測されている。またノネコ野良猫の狩猟駆除は官民合わせて高位推計は年間200万匹で、それらをすべて合わせればオーストラリアの犬猫殺処分の実数は日本の数百倍~1,000倍超になる。
・ニュージーランド~国全体の殺処分数は公表されていないが、公表している自治体では人口比で日本の90倍の犬を公的施設で銃殺しているところがある。野良猫ノネコは狩猟駆除の対象。
・スイス~年間の野良猫の狩猟駆除数は10万匹で、人口比で日本の公的猫殺処分数の約123倍。ティアハイムでの犬の殺処分数率は日本の公的犬殺処分率より高い。

 これらの数値は、該当国の各種統計や行政機関が情報公開請求によって開示した数字、大学や動物保護団体等による調査資料、マスコミの報道に基づいています。ピースワンコ・ジャパンの当記事の内容はあまりにもひどいので、折々典拠を示してただしておきたいと思います。

 今回はデンマークについて述べます。デンマークは世界で最も厳しい禁止犬種法がある国と言われています。法律で規定された13種の犬とその雑種と思われる犬は、かつては警察(犬の専門家ではない)の外見の判断だけでも警察が没収することができ、司法判断を要せずに警察の判断だけで殺処分することができました。現在は、第三者機関が判定に関与します。殺処分を回避するには、犬の飼主がその犬が禁止犬種の血統でないということを証明しなければなりません。血統書がない犬と雑種は、その証明が不可能です。禁止犬種法(例えば野良犬を行政が保護したもの、狂犬病法等の他の法律に基づく殺処分は含みません)の殺処分数だけでも、デンマークは日本の公的犬の殺処分より多いの犬を殺処分しています。
 またデンマークは私有地に侵入する犬猫を、事前に警告さえすれば、土地所有者が射殺してよいと法律に定められています。私有地の全てですから、農地や放牧地はもちろんのこと、森林や草原も含まれます。これらのデンマークの犬の殺害に対しては、特に隣接するドイツ人が批判しています。以下に、デンマークの「私有地に侵入した犬猫を土地所有者は射殺してよい」法律に対する、ドイツメディアの批判記事から引用します。


In Dänemark werden Haustiere per Gesetz erschossen 「デンマークでは(犬などの)ペットの射殺は法律で定められています」 2023年7月23日

Die Tierschutzorganisation "Tasso e. V." klagt an, dass Grundstückseigentümer dort streunende Haustiere auf ihrem Besitz erschießen dürfen.
600.000 gemeldete Hunde leben in Dänemark, jeder neunte Däne ist Hundehalter (in Deutschland jeder 15. Einwohner).
Das Feld- und Weggesetz von 1872 (mark- og vejloven) erlaubt es dänischen Grundstückseigentümern, also Privatpersonen, „streunende“ Hunde und Katzen auf ihrem Grundstück zu erschießen.
Besonders Jäger und Landwirte seien laut, diesem feudalh errschaftlich anmutenden Gesetz Geltung zu verschaffen.
in denen einige von ihnen darauf hinweisen, dass sie alle freilaufenden Hunde auf ihren Grundstücken erschießen werden.
Die ersten Fälle von erschossenen Hunden und Katzen gab es bereits.

ドイツの動物保護団体「タッソ(Tasso e.V.)」は、デンマークの不動産所有者が、自分の所有地内で徘徊ペットを撃つことを許可されていると訴えています。
デンマークには60万頭の登録犬がおり、デンマーク人の9人に1人が犬の飼い主です(ドイツでは国民の15人に1人です)。
1872年制定の「山野および道路法」 (markog vejloven) は、デンマークの不動産所有者、つまり個人が自分の私有地内で「徘徊している」犬と猫を射殺することを許可しています。
特にデンマークのハンターと農民は、この前時代的な法律の運用を求めています。
その中には自分の土地の内では、放飼いになった犬を射殺すると言っている者もいます。
犬や猫が射殺される事件が、すでに発生しています。



(追記)

 引用した記事は2023年公開の、ドイツメディアによるものです。「私有地内に侵入するペット(犬猫)を、土地所有者は射殺して与野で、ドイツ人旅行者が犬を同行して持ち私有地に入ったら撃たれる可能性がある」という内容です。しかし2014年に、デンマークでの「私有地内に侵入するペットを措置所有者が射殺してよい」との法律は、射殺の要件が厳しくなりました。
 
Bekendtgørelse af lov om mark- og vejfred

 13条、14条では私有地内に侵入する猫に関しては、差し迫った財産被害の危険性がある場合は射殺してよいと解釈されます。その他の動物(犬が含まれると解釈できる)の場合は、飼主がわかっていれば1年以内に飼い主に警告しているか、飼主がわからない場合は新聞広告に出す等で警告を行えば、私有地内に侵入した場合は射殺できるとあります。
 その他のケースでは、5条~9条で、土地所有者は侵入した動物(犬等が含まれると解釈できる)を捕獲し、動物の侵入により受けた損害を引換えに動物の所有者に請求することができるとあります。また捕獲した動物を行政機関に引渡し、行政機関はその動物を売却でき、売却金額とその動物から受けた損害を相殺する権利が土地所有者にあるとあります。動物に金銭的価値がなければ、農林水産大臣がその処分方法について定めることができるとあります。

The Danish dog law

 Since 1 July 2014 it is illegal to shoot stray dogs in Denmark.「2014年7 月1日以降は、デンマークでは野良犬を撃つことは違法になりました」。とあります。改正前はほぼ無条件で野良犬(徘徊犬)を射殺することが合法だったと思われます。他鵜して行政機関に補器取らせることは事前警告がいりません。現在は私有地に侵入する犬に関しては、1年に内に飼い主がいれば事前に警告する、飼主が不明に場合は広告を出すなどをして警告すれば、土地所有者は射殺が合法です。なお猫は現在も私有地に侵入したものは、財産被害の危険性があれば事前警告なしでも射殺が合法です。



つまり2014年の改正は、「侵入した動物を即時土地所有者は射殺してよい」から、猫の場合は差し迫った財産被害がある場合に限る、犬については事前に警告している場合に限りとの改正があったという音と解釈できます。デンマーク語は私は分かりませんが、とりあえず、頂いたデンマーク政府の英語文書と、デンマーク語の根拠法を追記して、現時点でわかる範囲で訂正しておきます。やはりその国のことは、その国の政府文書や法令を元にしなければなりませんね。

 


 次回は、「世界で最も厳しいデンマークの禁止犬種法」について取り上げます。いずれにしても「デンマークは犬の殺処分に寛容。すぐに犬が殺される怖い国」という、周辺国の認識があります。特に隣国のドイツ人です。ドイツでもいい加減、犬猫の殺処分には抵抗が少ない国ではありますが。


(動画)

 Mit Hund in Dänemark - Von der Durchreise bis Todesurteil 「デンマークで犬と一緒に-強制送還から犬の殺処分決定まで」 2020年4月19日

 ドイツ人によるドイツ語の動画。この中ではデンマークの犬に関する法律の規定が厳しく、ドイツ人がデンマークに犬を連れて旅行する場合の注意点が述べられています。禁止犬種法による該当犬種の強制殺処分と、私有地内では土地所有者が侵入した犬猫をほぼ無制限に射殺してよい規定などが述べられています。デンマークで、禁止犬種法により愛犬を強制的に殺処分された女性の実例も取り上げられています。概要は後ほどつけます。

ドイツには行政が行う公的施設内の殺処分があり、日本にはない民間施設での殺処分もある






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある
ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法
ドイツには日本にはない飼主の意思に反して犬等を強制的に行政が殺処分する制度がある
ドイツの狂犬病規則における犬猫の強制殺処分について
ドイツは狂犬病多発国だった。そのような国で「行政は犬猫を保護しない」というのは知能が正常ではない証拠
ドイツでは税関が検疫不備の犬猫を強制的に殺処分する権限がある~日本にはない
の続きです。
 ドイツでは、最狭義の「行政機関が法律にのっとって公的施設内で行う、経常的な犬猫の殺処分(は注射による薬殺)」はもちろんあり、相当数あります。民間保護施設内で行われる殺処分は率数とも日本より高く、大変多く行われています。ティアハイムでの犬の殺処分率は26.2%で日本の公的殺処分率の2倍を超え、殺処分数は人口比で11倍です。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。その殺処分の定義を、次のように分類しました。


1、最狭義の殺処分

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分。例)日本の公的施設で行う殺処分。

2、狭義の殺処分

 ②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの。例)ドイツのティアハイム。
 また①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分。例)ドイツの警察官による犬等の射殺。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害。例)ドイツでの、各州の狩猟法で規定された私人に許可されている犬猫の狩猟駆除。


 連載記事では、ドイツの「1、最狭義の殺処分~行政が、法律にのっとって、制度として経常的に、施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分」が厳然とあることを述べました。また相当数あります。


 ドイツでは犬猫の公的殺処分の根拠法が複数の法令に分かれており、管轄する行政機関が別々です。例えば所有者不明の徘徊犬猫と不適正飼育者のペットの没収は、農業畜産関係の獣医局が管轄です。咬傷犬と禁止犬種の無余暇飼育の犬の没収と収容は警察が所管します。そのために犬猫の公的殺処分数を縦断的に集計して公表することは、連邦政府州政府ともしていません。
 個別に例えば「禁止犬種法」に基づく犬の強制殺処分数を、ドイツ連邦獣医師会が州政府に情報公開請求を求めたことがありました。それにより明らかになった犬の殺処分数はヘッセン州では、禁止犬種法が根拠の殺処分だけで(狂犬病法や動物保護法、動物衛生法による殺処分を除外した数)だけでも、人口比で日本の1.1倍ありました。(*)その他ベルリン州下院議会の議事録(*1)に、「犬の押収の殺処分を含む処分内訳と予算」等で、ドイツの公的殺処分の実態を断片的に垣間見ることができます。

(*)
ドイツは行政が危険な犬を強制的に殺処分する~危険な犬の殺処分を禁じている国はおそらく皆無

(*1)
ベルリン「犬の行政施収容数と殺処分等の処分の内訳と予算」~州下院議会議事録

 このように殺処分数を公表していないだけで、ドイツでは最狭義の「行政が行う、法律にのっとって、制度として経常的に、施設内で行う、便益を目的としない、犬猫の殺処分」が厳然とあります。ただしすでに述べた通り、その数をドイツ政府は公表しておらず、すでに述べた理由から、ドイツにおける公的殺処分の総数がわかりにくいのです。
 うがった見方をすれば、動物愛護(誤)活動家が、情報操作によって世論の誤誘導を意図している可能性が高いです。ドイツでの公的殺処分数の集計公表を行っていないことを悪用して、「ドイツは殺処分ゼロ」というデマを拡散しているのです。

 次に、「2、狭義の殺処分~ 法律にのっとって、制度として経常的に、施設内で行う、便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの」について述べます。
 まずドイツの民間動物保護施設のティアハイムの犬の殺処分率と殺処分数は、それぞれが26.2%、2万頭余りです。ドイツ全土におけるティアハイムの犬の平均殺処分率は26.2%と、2014年に公表された、ハノーファー獣医科大学の調査資料にあります。またティアハイムの年間の犬の引受数は約8万頭で、譲渡される率は75%という、マスコミの調査があります。それから推計すれば、ドイツのティアハイムの犬の殺処分数は年間2万800頭です。(*2)
 ドイツのティアハイムの犬の殺処分率26.2%は、日本の公的殺処分率11%の2倍をはるかに超えます。またドイツのティアハイムの年間の犬の殺処分数は、人口比で日本の公的犬の殺処分数2,739頭の人口比で11倍です。(*3)

(*2)
日本の11倍の犬を殺処分しているドイツのティアハイム~犬の年間殺処分数は2万頭

(*3)
犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(動物愛護管理行政事務提要より作成)   対象期間:令和3年4月1日~令和4年3月31日(2021年4月1日~2022年3月31日)

 次に、ドイツのティアハイムによる猫の殺処分数のついてです。2023年にティアハイムの統括団体、ドイツ動物保護連盟が行った調査によれば、全ティアハイムの平均の猫の殺処分率は20%でした。この数値はお身内の調査での自主申告によるもので第三者の調査ではありませんから、過少である可能性も高いです。またマスコミの調査等によればドイツの全ティアハイムの猫の引受数は13万匹で、譲渡率は75%です。
 これらの数字から導けば、ドイツのティアハイムが年間に殺処分する猫の数は2万6,000匹です。この数は、人口比で日本の公的な猫の殺処分数11,718匹の3.4倍になります。(*4)

(*4)
ティアハイムの猫の殺処分数は年間2万匹で人口比で日本の3.4倍。しかし実数はさらに多いと思われる

 このようにドイツでは、行政機関、もしくは民間団体が「施設に犬猫を収容し、施設内で行う殺処分」だけでも、少なくとも数倍以上はあります。ドイツの施設内での殺処分は、所有者不明犬猫や法律に基づいて飼主から没収した犬猫の一次収容は行政施設が行います。飼主からの引き取りは行いません。一定期間飼主返還や、緊急的な殺処分を行った後に、残りの犬猫を民間ティアハイムに移譲します。行政機関は一般譲渡は行いません。
 民間ティアハイムは、行政機関から移譲を受けた犬猫の二次収容を行います。そして一般譲渡(販売)を担います。また飼主が任意で不要になったペットを手放したいときは、行政機関ではなく民間のティアハイムが有料(かなり高価で、中型犬以上で日本円で3万円前後)で引き取り
ます。

 さらにドイツにおいては警察官が警察法に基づき、市中で犬猫等を射殺する殺処分や、民間人にも許可されている、非占有下の犬猫を狩猟駆除する殺処分もあります。これも広義の殺処分と言えます。
 これらの殺処分については、次回以降の記事で詳述します。広義の「民間人にも許可されている非占有下の犬猫の狩猟駆除」まで含めれば、ドイツは日本の数十倍の犬猫を殺処分していることになります。

ドイツでは税関が検疫不備の犬猫を強制的に殺処分する権限がある~日本にはない






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メールはこちらへお寄せください。  dreieckeier@yahoo.de

(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある
ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法
ドイツには日本にはない飼主の意思に反して犬等を強制的に行政が殺処分する制度がある
ドイツの狂犬病規則における犬猫の強制殺処分について
ドイツは狂犬病多発国だった。そのような国で「行政は犬猫を保護しない」というのは知能が正常ではない証拠
の続きです。
 ドイツでは、犬猫の輸入検疫の際に、狂犬病ワクチン接種の証明がされていないものは、税関が強制的に飼主の意思に反してでも殺処分する権限があります。これはもちろん税関(行政組織)が法律に基づき、通常業務として行いますので最狭義の「殺処分」と言えます。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。その殺処分の定義を、次のように分類しました。


1、最狭義の殺処分

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分。例)日本の公的施設で行う殺処分。

2、狭義の殺処分

 ②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの。例)ドイツのティアハイム。
 また①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分。例)ドイツの警察官による犬等の射殺。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害。例)ドイツでの、各州の狩猟法で規定された私人に許可されている犬猫の狩猟駆除。


 今回記事では狭義の殺処分の、ドイツの「1、最狭義の殺処分~行政が、法律にのっとって、制度として経常的に、施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分」について説明します。

 まずドイツの殺処分制度ですが、次の犬猫が殺処分の対象となります。
① 所有者不明犬猫(野良犬猫や迷い犬猫)
②法律違反等で飼主から行政が没収(強制的に取り上げた)した犬や猫。例えば咬傷犬や禁止犬種、不適正飼育のペット等
③狂犬病法規則に基づき、感染が疑われる検査のための殺処分が必要な犬猫
④通関で狂犬病ワクチン等の証明がなされていない犬猫
⑤飼主が飼えなくなった等で、飼主の意思で手放される犬猫


 行政が公的施設で収容し、殺処分を行うのはするのは、①、②、③、④です。

 今回は「④通関で狂犬病ワクチン等の証明がなされていない犬猫」を、行政滅入れにより強制的に殺処分する、ドイツの制度について述べます。まずドイツ大使館のホームページから引用します。
 なお自分のペットの犬を西ヨーロッパに持ち込んだ方の話によれば、ドイツの空港検疫で不備があるとされ、実際に犬猫が殺処分されることは比較的聞く話とのことです。なお日本では、飼主の意思に反してまで検疫不備の犬猫の殺処分を、行政が行う法的根拠はありません。


ドイツへの犬、猫などの持ち込みについて ドイツ大使館

狂犬病の予防接種の証明書がないペット、もしくはマイクロチップを提示するこ とができないペットは、管轄官庁によりもと来た国へ送致されるか、健康検査が終わるまで検疫所に預けられます(費用は飼い主負担)。
非常手段として、飼い 主の費用負担なしに殺処分されることもあります。



 次は、上記の規定の根拠法です。


Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」(連邦法)

§ 5 Maßnahmen zur Ermittlung einer Tierseuche
(1) Stellt die zuständige Behörde auf Grund eines tierärztlichen Gutachtens, sonstiger Anhaltspunkte oder einer Anzeige nach § 4 den Verdacht oder den Ausbruch einer anzeigepflichtigen Tierseuche unter Haustieren fest, so ordnet sie an, dass die kranken und verdächtigen Haustiere unverzüglich von anderen Tieren abgesondert und, soweit erforderlich, eingesperrt und bewacht werden.
(2) Die Feststellung des Verdachtes oder des Ausbruchs einer anzeigepflichtigen Tierseuche nach Absatz 1 sowie die epidemiologischen Untersuchungen sind von einem approbierten Tierarzt der zuständigen Behörde durchzuführen.
(3) Soweit über den Ausbruch einer Tierseuche nur mittels bestimmter an einem verdächtigen Tier durchzuführender Maßnahmen diagnostischer Art Gewissheit zu erlangen ist, können diese Maßnahmen von der zuständigen Behörde angeordnet werden. Dies gilt auch, wenn die Gewissheit nur durch die Tötung und Zerlegung des verdächtigen Tieres zu erlangen ist.
§ 13 Verbringungs- und Einfuhrverbote
(1) Das innergemeinschaftliche Verbringen, die Einfuhr, die Ausfuhr und die Durchfuhr
1. seuchenkranker und verdächtiger Tiere

5条 動物の病気を発見するための措置
1項 管轄当局が獣医師による報告書、その他の証拠、または4条に基づく報告書に基づいて、家畜の間で届出対象動物疾病の疑いまたは発生があると判断した場合においては病気、またはその疑いがあるペットに対して以下の措置を命じるものとします。そしてその動物を直ちに他の動物から隔離し、必要に応じて警備を行うこと。
2項 1項に基づく届出対象動物の疾病の疑い、または発生の判断、および疫学調査は、所管当局の認可を受けた獣医師によって実施されなければならりません。
3項 動物の疾病の発生についての確定診断がり患していることが疑わしい動物に対して実施される特定の診断手段によってのみ達成できる場合は、これらの措置は所轄官庁によって命令される場合があります。 これはり患が疑われる動物を殺処分し、解剖することによってのみ確定診断を得られ場合にも当てはまります。
13条 (疾病動物の)譲渡および輸入禁止
1項 国内の移動、輸出入、輸送が禁止されます。
1号 感染症に感染している動物、およびその疑いのある動物



 狂犬病の確定診断は、感染が疑われる動物の脳組織を取り出して生検をしなければ得られません。つまり狂犬病の確定診断のためには、その動物を殺処分することが必須となります。
 ドイツでは、狂犬病が疑われる犬猫が入国しようとする際に狂犬病のワクチン接種の証明が十分ではない場合は、税関が飼主の意思に反してでもその動物を殺処分し、確定診断を得る権限が法律により認めされています。「ドイツでは殺処分ゼロ」、「ドイツは公的(行政が行う)殺処分がない」、「殺処分を行う施設(犬猫を殺処分のために収容する施設)もない」と偉そうにデマを垂流している人に「ドイツで狂犬病の感染疑いがある犬猫が発見された場合はどうしていますか」とお尋ねしました。しかし一度も回答した方はいませんでした。
 「ドイツは公的殺処分がない。殺処分を行う施設もない」とはお笑いです。今回引用した、Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」では、税関(行政)が感染疑いがある犬猫の隔離と収容、さらに殺処分することを規定しています。


(画像)

 ペットの殺処分がゼロの国はあるのか(法苑180号)  から。正直言って、精神障害すら疑われるほどの妄想もしくは酷い作話です。

渋谷寛 ドイツ 行政ではなく 民間が保護する


ドイツは狂犬病多発国だった。そのような国で「行政は犬猫を保護しない」というのは知能が正常ではない証拠






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある
ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法
ドイツには日本にはない飼主の意思に反して犬等を強制的に行政が殺処分する制度がある
ドイツの狂犬病規則における犬猫の強制殺処分について
の続きです。
 前回記事ではドイツの「狂犬病予防規則」に基づく狂犬病感染が疑われる犬猫の強制殺処分について述べました。ドイツはかつては狂犬病多発国でした。現在も狂犬病が年間20症例ほどあります。そのような国で「犬猫の殺処分がゼロ」、もしくは「公的殺処分がない」、「行政は犬猫の保護をしない」と言っている人は、自分の知能が正常に満たないことを自覚すべきです。



 ドイツはかつては先進国でありながら、狂犬病の多発国でした。特に80年代~90年代は東欧の民主化や、ソ連から独立した国の政情が不安定で対策がままならず、狂犬病が蔓延しました。そのために東欧と陸続きのドイツでは、先進国では狂犬病が例外的に多い国だったのです。
 90年代までは年間の狂犬病の症例が数千例ありました。今では対策が功を奏して激減したというもいのの、国内感染は年間20例ほどあります。このような国で狂犬病1つとっても「ドイツは犬猫殺処分ゼロ」、その派生形としての「ドイツでは公的(行政が行う)殺処分がゼロで、そのための施設もない」、「ドイツは行政は犬猫の保護をせず民間が行う」の大嘘、デマ情報を信じる人は、自分の知能が正常に満たないことを自覚されたほうがよいです。まず最初に、ドイツの狂犬病発生の歴史を述べます。


Tollwut 「狂犬病」

Tollwut bei Tieren in Deutschland...Während noch im Jahr 1980 insgesamt 6800 Fälle gemeldet wurden, waren es im Jahr 1991 noch 3500.
Seit 2010 werden im Schnitt rund 20 Fälle pro Jahr registriert (Stand: Ende 2018).

ドイツにおける動物の狂犬病
1980年には合計6,800の狂犬病の症例が報告され、1991年には3,500症例ありました。
2010年以降は、年間の平均で約20症例が確認されています(2018年末現在)。



 「ドイツは犬猫殺処分ゼロ」、その派生形としての「ドイツでは公的(行政が行う)殺処分がゼロで、そのための施設もない」、「ドイツは行政は犬猫の保護をせず民間がおこなう」の大嘘、デマ情報が日本では拡散されています。ドイツの狂犬病の過去の多数の発生や、現在も国内での発生がありながら、このような荒唐無稽な大嘘デマを信じる方は、ご自身の知能が正常に満たないことを自覚して頂きたいです。
 しかし驚くことに、底辺の動物愛誤活動家のみならずバ官狂症(環境省)の審議会委員の弁護士や、国会議員ですら、この聞いた者が悶絶死しかねない大嘘デマを拡散しています。彼らは本当に知能が正常に満たないのか、意図的に何らかの利害により自分の地位を悪用して大嘘デマを拡散しているのでしょうか。その例を挙げます。


ペットの殺処分がゼロの国はあるのか(法苑180号)  2017年1月10日 

わが国での現状は、迷子になり飼い主のわからないペット、飼い主が飼育困難となったペットたちを動物愛護センターが引き取ります。
貰い手の見つからないペットは一週間ほどで殺処分されてしまいます。
飼い主が、飼いきれず持ち込んだ場合には、数日で殺処分されてしまうこともあるようです。
我が国の行政による殺処分の方法は、対象となる数匹の犬猫のいる小部屋へ二酸化炭素を注入する方法がほとんどです。徐々に酸素が薄くなり、呼吸が苦しくなり、数分の間苦しみもがいて死んでゆきます。
ところで、ペットの先進国とされているドイツでは殺処分がゼロだという報道がなされたことを聞いたことがあります。
ドイツでは、行政機関がペットを保護するのでなく、民間の動物保護団体がペットを引き取ります。(*1)
「ティアハイム」と呼ばれている動物保護施設です。
引取りをした後は、飼い主や里親が見つかるまで保護し続け、原則として殺処分はしないそうです。(*5)
規制の厳しいドイツでは犬猫の生態販売、いわゆるペットショップはほとんどありません。(*2)
ペットを飼い始めようと思い立ったときには、まずはティアハイムへ行き、気に入ったペットを探すという慣習があるのです。(*3)
ところが、実際には殺処分はゼロではないそうです。
それは、生き続けることが苦痛でしかないと思えるペットの場合です。例えば、末期がんで苦しんでいる、不治の伝染病、高齢のため足腰が立たなくなったペットは殺処分の対象にされるのです。(*4)


(*1) ドイツでは迷い犬などの遁走したペット、野良動物、行政が押収没収した犬などのペット動物の一次収容は行政の責務であり、収容は公的施設(公的動物収容所)と法律で規定されています。

(*2)
ドイツの生体販売ペットショップの数は4,370店(2020年)で、人口比で日本の1.3倍あります。またドイツはペット販売を規制する独立した法律すらない、ペット販売には緩い国です。

(*3)
ドイツの犬猫の入手に占める、ティアハイムの譲渡が新規の犬猫入に占める手シェアは1割程度です。保護犬の入手シェアは日本と変わりません。

(*4)
連載記事で示した通りドイツでは禁止犬種法がある国で、禁止犬種の無許可飼育の犬は行政が没収して公的動物収容所に送り、強制的に殺処分します。また咬傷犬、行政が危険と判断した犬、不適正飼育者のペット(アニマルホーダーなど)も行政が没収して公的動物収容所に送り、強制的に殺処分(注射による薬殺)します。行政機関でも民間保護施設(ティアハイム)においても、傷病以外に「問題行動がある動物は殺処分しなければならない」と法令もしくは民間団体のガイドラインで明記されています。

(*5)
連載記事で述べた通り、ドイツのティアハイムの犬の殺処分(注射による薬殺)率は26%で日本の公的殺処分率の11%を大きく上回ります。また犬の殺処分数は人口比で日本の公的殺処分数の11倍。


(画像)

 ペットの殺処分がゼロの国はあるのか(法苑180号)  から。

渋谷寛 ドイツ 行政ではなく 民間が保護する


 「そうだそうだ」の伝聞系の連発です。根拠法や判例等の典拠を一切示さない、デマ大嘘しか書かれていない小学生の作文並みのゴミ記事です。法律や公的制度にかかわる事柄に関する事柄であるにもかかわらず。これで法曹資格をお持ちで、バ官狂症の審議会委員を努めているのだから、まさに日本の動物愛護関係者は底辺知能ばかり揃っている証明です。
 この渋谷寛便後死のコラムの矛盾ですが、ドイツの狂犬病予防規則の条文からも証明できます。以下に、Verordnung zum Schutz gegen die Tollwut (Tollwut-Verordnung) 「狂犬病予防規則 (狂犬病規則)」 連邦規則 (以下、「狂犬病予防規則」と記述する) から引用します。


Verordnung zum Schutz gegen die Tollwut (Tollwut-Verordnung) 「狂犬病予防規則 (狂犬病規則)」 連邦規則 (以下、「狂犬病予防規則」と記述する)

§ 6 Im Falle des Ausbruchs oder des Verdachts des Ausbruchs der Tollwut in einem Betrieb oder an einem sonstigen Standort gilt vor der amtlichen Feststellung für seuchenverdächtige Haustiere Folgendes:
1. Der Besitzer muss alle Haustiere an ihrem jeweiligen Standort so absondern, dass sie nicht mit Haustieren anderer Besitzer sowie mit Menschen in Berührung kommen können.

6条 狂犬病流行地、または別の場所で狂犬病が発生または発生した疑いがある場合は、感染が疑われる家畜の感染が確定される前に、以下が適用されます。
1号 ペットの所有者は、他の所有者のペットや人と接触しないように、全てのペットを各々別の場所に隔離しなければなりません



 「ドイツでは、行政機関がペットを保護するのでなく(=行政機関はペットの保護をしない)、民間の動物保護団体がペットを引き取ります」。この方の知能と精神は正常なのでしょうか。およそ先進国で公衆衛生上等から、犬猫を隔離する公的機関と公的な殺処分がない国は皆無と断言します。
 ドイツはすでに述べた通り、かつては狂犬病多発国でした。狂犬病1つとっても感染疑いがある犬猫の隔離施設と、検査殺処分(狂犬病の確定診断は脳組織の生検が必要=殺処分不可避)がないはずがありません。狂犬病の疑いがある犬猫があれば、早く診断を確定して犬猫等の移動制限などの行政命令を出す必要があります。もちろんドイツにはその制度があります。殺処分~狂犬病の確定診断が遅れれば、その命令の発布が遅れることとなり、国民を感染症の危険にさらすからです。

 民間団体が狂犬病に感染した犬猫を安全に扱えるのか疑問です。また犬猫の移動制限を発布するのは行政しかできません。仮に民間団体が狂犬病感染犬猫を保護して狂犬病検査まで行い、その犬猫の狂犬病感染が確定したら、犬猫の移動制限により保護犬販売が制限され不利益をこうむります。ですから公正な判断ができません。こんなことすら理解できないとは、この方は今からでも境界知能の検査を受けられたほうがよいかと思います。
 また連載記事で述べた通り、ドイツでは家畜(犬猫も含む)は飼主がないと確定しているもの以外は非占有であれば、すべて遺失物扱いになります。行政裁判所の確定判決があります。そのために所有者不明犬猫の一次保護は例外なく行政か、民間が行う場合は行政の許可を受けなければなりません。


(参考資料)

 「ドイツには公的殺処分がない。そのための施設(公的な犬猫等の動物を収容する公的施設)もない」という、底辺知能もしくは精神に異常をきたしているライターによる噴飯記事の例。全員今からでもしかるべき医療機関を受診した方がよいと思います。

世界と日本の違い

ドイツには殺処分場がない。
なんと!ドイツは殺処分数ゼロと言われています。理由としては、殺処分場がないと言うこと。


ドイツでは動物の保護施設で殺処分はしない。その代わり保護せず即射殺している

確かに殺処分はドイツには無い
国や自治体が運営する収容施設は一切なく施設は民間運営のみ
ハンターが狩っていい動物に犬猫が入ってるので多くが森に捨てられ野生動物やハンターの標的に仕留められているのが実情
あくまで殺処分が無いだけ


【動物愛護】ペット先進国ドイツ=殺処分0は嘘?!

民間人による駆除が行われ公的保護施設がないから「ドイツ=行政殺処分0」と言えるのでは?
あくまでも行政殺処分が0なんです!
だって、行政施設がありませんから!



(画像)

 参議院議員の塩村あやか氏(当時は東京都議)による講演会ポスターと、講演の内容。「殺処分ゼロに要注意」という日本語もおかしいですし、講演の内容はほぼ全てで大嘘デマでした。力説していたのが「ドイツ、イギリスでは公的な殺処分がない」です。この方は今からでも知能と精神状態の検査を受けられた方がよいでしょう。

塩村文夏 東大阪講演会

塩村あやか バカ
塩村あやか バカ 1

ドイツの狂犬病規則における犬猫の強制殺処分について






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある
ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法
ドイツには日本にはない飼主の意思に反して犬等を強制的に行政が殺処分する制度がある
の続きです。
 犬猫の殺処分とは最狭義では「行政が法律にのっとって」、「行政の制度として存在し」、「便益を目的としない、つまり実験や死体を工業原料として用いる目的ではない」、犬猫の致死処分という意味で用いられていると思います。今回記事では、ドイツでの狂犬病規則による犬猫の強制的な殺処分について述べます。ドイツは90年代まで狂犬病症例が数千例ある多発国でした。もちろん狂犬病感染が疑われる犬猫の行政による隔離観察と確定診断のための殺処分があります。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。
 前回記事ではその殺処分の定義を、次のように分類しました。


1、最狭義の殺処分

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分。例)日本の公的施設で行う殺処分。

2、狭義の殺処分

 ②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの。例)ドイツのティアハイム。
 また①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分。例)ドイツの警察官による犬等の射殺。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害。例)ドイツでの、各州の狩猟法で規定された私人に許可されている犬猫の狩猟駆除。


 今回記事では狭義の殺処分の、ドイツの「1、最狭義の殺処分~行政が、法律にのっとって、制度として経常的に、施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分」について説明します。

 まずドイツの殺処分制度ですが、次の犬猫が殺処分の対象となります。
① 所有者不明犬猫(野良犬猫や迷い犬猫)
②法律違反等で飼主から行政が没収(強制的に取り上げた)した犬や猫。例えば咬傷犬や禁止犬種、不適正飼育のペット等
③狂犬病法規則に基づき、感染が疑われる検査のための殺処分が必要な犬猫
④通関で狂犬病ワクチン等の証明がなされていない犬猫
⑤飼主が飼えなくなった等で、飼主の意思で手放される犬猫


 行政が公的施設で収容し、殺処分を行うのはするのは、①、②、③、④です。

 今回はドイツの「③狂犬病法規則に基づき、感染が疑われる検査のための殺処分が必要な犬猫」の、行政が公的動物収容所で行う強制的な検査殺処分について述べます。ドイツでは行政機関が犬猫等を収容する公的な動物収容所の設置を連邦法が許可しており、またそこでの傷病の疑いがある犬猫等の殺処分も許可しています。その根拠法は、Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」(連邦法) と言うことは、ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法 で述べた通りです。
 さらに狂犬病に関しては、Verordnung zum Schutz gegen die Tollwut (Tollwut-Verordnung) 「狂犬病予防規則 (狂犬病規則)」という独立した法律があり、その中でも特に犬猫の感染、感染の疑いがあるものの行政による強制的な検査殺処分等について規定しています。
 なお狂犬病の確定診断は脳組織の生検が必要で、殺処分が必須です。以下に、本法の犬猫に関する条文から引用します。


Verordnung zum Schutz gegen die Tollwut (Tollwut-Verordnung) 「狂犬病予防規則 (狂犬病規則)」 連邦規則 (以下、「狂犬病予防規則」と記述する)

§ 7 Tötung und unschädliche Beseitigung
(1) Ist der Ausbruch oder der Verdacht des Ausbruchs der Tollwut in einem Betrieb oder an einem sonstigen Standort amtlich festgestellt, so kann die zuständige Behörde die sofortige Tötung und unschädliche Beseitigung der seuchenverdächtigen Tiere anordnen; bei seuchenverdächtigen Hunden und Katzen hat sie die Tötung und unschädliche Beseitigung anzuordnen.
(2) Abweichend von Absatz 1 kann die zuständige Behörde bei seuchenverdächtigen Hunden oder Katzen anstelle der Tötung und unschädlichen Beseitigung die behördliche Beobachtung bis zur Bestätigung oder Beseitigung des Verdachts anordnen, wenn diese Tiere
1. einen Menschen gebissen haben oder
2. nachweislich unter wirksamem Impfschutz stehen.
§ 9 Schutzmaßregeln bei Ansteckungsverdacht
(1) Für Hunde und Katzen ordnet die zuständige Behörde die sofortige Tötung an, wenn anzunehmen ist, dass sie mit seuchenkranken Tieren in Berührung gekommen sind. Sie kann die sofortige Tötung dieser Hunde und Katzen anordnen, wenn anzunehmen ist, dass sie mit seuchenverdächtigen Tieren in Berührung gekommen sind.

§ 7 殺処分と殺処分された死体の無害な廃棄について
1項 狂犬病の流行地、または別の場所で狂犬病の発生または発生の疑いが公式に確認された場合は、管轄当局は感染の疑いのある動物の即時の殺処分および殺処分された死体の無害な処分を命令することができます。 狂犬病の疑いのある犬と猫の場合は、殺処分を行い死体を無害に処分するよう命令しなければなりません。
2項 1 項の規定の例外として以下の場合は狂犬病の疑いがある犬または猫の場合において、管轄当局はそれらの犬猫を殺処分して無害に処分する代わりに、疑われる感染が確定されるか感染がないことが確認されるまで、公的な観察を命令することができます。
1号 人を咬んだ犬猫で、
2.号 ワクチン接種が有効で、それにより感染の防止効果があることが証明されたもの。
9条 感染が疑われる場合の防御措置
1項 管轄当局は、犬と猫が狂犬病に罹患している動物と接触したと考えられる場合には、即時殺処分を命令します。 これらの犬や猫が感染の疑いのある動物と接触したと考えられる場合は、即時殺処分を命じることができます。



 ドイツの狂犬病予防規則においての、犬猫の行政による強制的な殺処分規定は、日本の狂犬病予防法よりはるかに厳しいと言えます。日本では、狂犬病が疑われる犬猫は原則隔離して経過観察を行います。即時の殺処分は禁止されています。(*)
 またドイツでは、狂犬病の症状が全く出ていなくても「疑いがある」だけでも、例えば「同時に輸入した犬の1頭で狂犬病の陽性が確認された」というだけで、同時に輸入された犬の全てを強制的に殺処分します。現に、そのようなケースが報道されています。(*1)

(*)
狂犬病予防法

第九条 前条第一項の犬等を診断した獣医師又はその所有者は、直ちに、その犬等を隔離しなければならない。
(殺害禁止)
第十一条 第九条第一項の規定により隔離された犬等は、予防員の許可を受けなければこれを殺してはならない。



(*1)
Landkreis Bbamberg Tollwut im Landkreis Bamberg 「バンベルク郡におけるプレスリリース バンベルク郡で狂犬病が発生しました」 2013年年7月26日

Landesamt für Gesundheit und Lebensmittelsicherheit bei einem importierten Hundewelpen aus dem Landkreis Bamberg Tollwut nachgewiesen.
Impfpass erfolgte in Marokko die vorschriftsmäßige Tollwutimpfung.
Der behandelnde Tierarzt reagierte äußerst schnell und umsichtig und äußerte den Verdacht auf Tollwut.
Der erkrankte Welpe wurde eingeschläfert und zur Untersuchung an das Bayer.
Der Tollwutverdacht wurde vom Labor am nächsten Tag bestätigt.
Nicht bzw. unzureichend geimpfte Tiere, die Kontakt zu einem tollwutkranken Tier hatten, werden auf behördliche Anweisung sofort getötet.

バンベルク郡の「健康と食品安全局」において、(モロッコから)輸入された子犬に狂犬病が検出されました。
その子犬は、(記録上では)モロッコで適切にワクチン接種が行われていました。
担当の獣医師は、(症状から)非常に迅速かつ慎重に対応し、その子犬の狂犬病の感染の疑いがあることを表明しました。
その病気の子犬を安楽死させ、バイエルン州が調査を行いました。
狂犬病の疑いは翌日に、実験室で診断が確定されました。
ワクチン未接種、もしくは不適切なワクチン接種をした動物、さらには狂犬病に感染した動物と接触した動物は、公式見解により、即時殺処分しなければなりませんでした。



 ドイツはかつては狂犬病多発国でした。1990年代までは年間の狂犬病の症例数が数千もあったのです。例えば当時のトルコやヨルダンよりも、はるかに発生数が多かったのです。(*2)現在も年間20症例程度があります。日本は狂犬病でパニックになった最も多い年でも人の症例は1949年が74人、1950年で犬の症例が879頭でした。日本は1958年以降は、人動物とも狂犬病の発生はありません。
 そのようなドイツで、狂犬病1つとっても「犬猫の殺処分がゼロ」であるわけがないのです。日本で流布されている「ドイツ殺処分ゼロ」のデマの派生型では、「ドイツでは犬猫は射殺するので殺処分がゼロだ(これは施設内での殺処分がゼロという意味でしょうか?)」、「ドイツでは殺処分がゼロでそのための施設もない(動物を隔離収容する公的施設がないという意味でしょうか?)」等があります。では現在も発生している狂犬病感染の犬猫は、ドイツでは一体どうしているのでしょうね(笑)。少し考えれば、正常な知能があれば「ドイツは犬猫の殺処分がゼロ」、「ドイツは犬猫は射殺するので殺処分がゼロ」、「殺処分のための施設もない」が」荒唐無稽な大嘘、デマと言うことがわかります。
 狂犬病にもし感染している疑いがある犬猫は隔離して診断や、殺処分して脳組織を取り出して生検して確定診断することが必須です。ドイツではそれらの犬猫を路上に引き出して警察官が射殺するのですかね?「ドイツでは犬猫の殺処分がゼロ、そのための施設がない。犬猫は殺処分しない代わりに射殺する」と、得意になってぶったまげるようなデマを拡散している人に、狂犬病の疑いがある犬猫はドイツではどのようにしているのか、面と向かって聞いてみたいものです。このような聞いた者が悶絶死しかねないデマを拡散している人は、今からでも境界知能の検査を受けられた方がよいでしょう。

(*2)
Tollwut


(画像)

 1990年のヨーロッパにおける狂犬病発生状況。ドイツはかつては、西ヨーロッパ諸侯の中では、格段に狂犬病発生数が多い国でした。

狂犬病1990

ドイツには日本にはない飼主の意思に反して犬等を強制的に行政が殺処分する制度がある






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
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 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある
ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法
の続きです。
 犬猫の殺処分とは最狭義では「行政が法律にのっとって」、「行政の制度として存在し」、「便益を目的としない、つまり実験や死体を工業原料として用いる目的ではない」、犬猫の致死処分という意味で用いられていると思います。今回記事では、ドイツでは飼主の意思に反して行われる犬等の強制的な殺処分について述べます。ドイツでは咬傷犬、禁止犬種、不適正飼育者にペットを行政が飼主から取り上げて強制的に殺処分します。このような制度は日本にはありません。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。
 前回記事ではその殺処分の定義を、次のように分類しました。


1、最狭義の殺処分

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分。例)日本の公的施設で行う殺処分。

2、狭義の殺処分

 ②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの。例)ドイツのティアハイム。
 また①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分。例)ドイツの警察官による犬等の射殺。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害。例)ドイツでの、各州の狩猟法で規定された私人に許可されている犬猫の狩猟駆除。


 今回記事では狭義の殺処分の、ドイツの「1、最狭義の殺処分~行政が、法律にのっとって、制度として経常的に、施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分」について説明します。

 まずドイツの殺処分制度ですが、次の犬猫が殺処分の対象となります。
① 所有者不明犬猫(野良犬猫や迷い犬猫)
②法律違反等で飼主から行政が没収(強制的に取り上げた)した犬や猫。例えば咬傷犬や禁止犬種、不適正飼育のペット等
③狂犬病法規則に基づき、感染が疑われる検査のための殺処分が必要な犬猫
④通関で狂犬病ワクチン等の証明がなされていない犬猫
⑤飼主が飼えなくなった等で、飼主の意思で手放される犬猫


 行政が公的施設で収容し、殺処分を行うのはするのは、①、②、③、④です。

 今回はドイツの「②法律違反等で飼主から行政が没収(強制的に取り上げた)した犬や猫。例えば咬傷犬や禁止犬種、不適正飼育のペット等」を行政が強制的に殺処分する制度についてのべます。「ドイツは殺処分ゼロ」どころか、日本にはない、飼主の意思に反してでも犬等を行政が犬等を飼い主から取り上げて、強制的に殺処分する」法的根拠がいくつもあり、実際に相当数あります。
 これらの制度では、行政機関が飼主から犬等を没収して公的動物収容所に収容したうえで、薬物(ペントバルビタール)による注射で殺処分されます。具体的に挙げれば次の通りです。


Tierschutzgesetz 「動物保護法」(ドイツ連邦法)

§ 16a
(1) Die zuständige Behörde trifft die zur Beseitigung festgestellter Verstöße und die zur Verhütung künftiger Verstöße notwendigen Anordnungen.
2. ein Tier, das nach dem Gutachten des beamteten Tierarztes mangels Erfüllung der Anforderungen des § 2 erheblich vernachlässigt ist oder schwerwiegende Verhaltensstörungen aufzeigt, dem Halter fortnehmen und so lange auf dessen Kosten anderweitig pfleglich unterbringen, bis eine den Anforderungen des § 2 entsprechende Haltung des Tieres durch den Halter sichergestellt ist; ist eine anderweitige Unterbringung des Tieres nicht möglich oder ist nach Fristsetzung durch die zuständige Behörde eine den Anforderungen des § 2 entsprechende Haltung durch den Halter nicht sicherzustellen, kann die Behörde das Tier veräußern; die Behörde kann das Tier auf Kosten des Halters unter Vermeidung von Schmerzen töten lassen, wenn die Veräußerung des Tieres aus rechtlichen oder tatsächlichen Gründen nicht möglich ist oder das Tier nach dem Urteil des beamteten Tierarztes nur unter nicht behebbaren erheblichen Schmerzen, Leiden oder Schäden weiterleben kann.

16条a
1項 所管官庁はの違反を排除し、将来の違反を防止するために必要な命令を行うものとする。
2号 行政獣医師の意見に従い、2条の要件を満たしていないためにネグレクされた、または深刻な行動障害を示した動物は飼主から取り上げられて、飼主の費用で2条の要件に従って動物を飼育できるようになるまで他の場所に収容されます。
動物を他の場所に収容できない場合、または所管官庁が期限を設定した後に飼主が2条の要件に従って動物を飼育することが保証できない場合は、当局は動物を売却することができます。
法的な理由、または事実上の理由で動物の売却が不可能な場合、または行政獣医師の判断により動物が治癒が不可能な苦痛や傷病を持ちながらでしか生きられない場合においては当局は、動物の苦痛を解消するために飼主の費用で動物を殺すことができます。


 この条文では不適正飼育者から犬等のペットを取り上げて、強制的に殺処分する権限を行政機関に認めています。例えばアニマルホーダーに飼われている犬猫等は、ネグレクト飼育等により酷い傷病があったり行動障害があることが多いのです。そのために治療して生かしても譲渡が難しい行動障害の矯正が難しく譲渡に適さない動物は、安楽死させた方が動物福祉にかなうということです。
 それ等の動物はもちろん前回記事で示した、公的な動物収容所に収容され、薬物により安楽死させられます。「飼い主の意思に反して動物を行政が無理やり行政が殺処分する。さらにその費用は飼い主が負担しなければならない」というのは、日本ではありえない規定でしょう。


(画像)

 例として、ベルリンで起きた大規模アニマルホーダーの摘発と起訴有罪、飼育していた犬100頭以上の強制殺処分を行政が行った事件を報じる新聞記事を取り上げます。ドイツの新聞、Thüringen und Deutschland 「チューリンゲンとドイツ」の2013年11月26日

「アニマルホーダーから行政が押収した動物は、強制的に殺処分(安楽死)を行う」。すなわち動物保護法16条aの規定においては、行政はアニマルホーダーから犬猫などを押収して(飼い主の所有権のはく奪)、殺処分を行う権限がある」です。

Berlin, 26.11.2013.
Am vergangenen Freitag, den 22.11.2013, wurde Marietta P. vor dem Amtsgericht Eisenach wegen Tierquälerei in der ehemaligen Kaserne von Vitzeroda zu einer Freiheitsstrafe von 1 Jahr verurteilt.
Die Strafe wurde zur Bewährung ausgesetzt, die Bewährungsdauer beträgt 3 Jahre.
Außerdem muss die 50-jährige Animal Hoarderin 200 Stunden gemeinnützige Tätigkeit ableisten.
Zusätzlich wurde ihr ein generelles Tierhalteverbot für 5 Jahre auferlegt.
Gegenstand des Strafverfahrens war die Tatsache, dass Marietta P. in dem maroden Kasernengebäude bei der behördlichen Räumung am 10.11.2011 etwa 125 Hunde, 6 Katzen und 1 Stachelschwein unter katastrophalen Bedingungen gehalten hat.
Viele Hunde mussten eingeschläfert werden, 4 Hunde sind bis heute nicht vermittelbar.
Schon etliche Male hat die erwerbslose Marietta P. in den vergangenen 20 Jahren an unterschiedlichen Standorten immer wieder unverhältnismäßig viele Tiere unter teilweise katastrophalen Bedingungen gehalten.

ベルリン、2013年11月26日
先週の金曜日、2013年11月22日に、マリエッタ・Pはヴィッツローダの旧兵舎の廃屋で動物虐待を行ったとして、アイゼナハ地方裁判所で1年間の懲役の判決が言い渡されました。
判決文では執行猶予を明らかにし、保護観察期間を3年としています。
また50歳(マリエッタ・P)のアニマルホーダーには、200時間の社会奉仕活動が科されました。
その上彼女には、5年間の動物の飼育が禁じられました。
刑事訴追の原因は、マリエッタ・Pが、2011年10月11日に公的機関から退去を命じられているにもかかわらず、元兵舎の廃虚と言う劣悪で致命的な条件下で、125頭の犬、6匹の猫、及び1匹のヤマアラシを飼育していたことです。
ほとんどの犬は殺処分(安楽死)させなければなりませんでした、そのうちの4頭の犬の情報は得られていませんが。
過去20年間の間に、無職のマリエッタ・Pはすでに何度も何度も別の場所で、時には致命的な条件下で異常に多くの動物を飼育していました。


マリエッタ


・各州の犬法:例として「ベルリン州犬法」を挙げます。
Gesetz über das Halten und Führen von Hunden in Berlin (Hundegesetz - HundeG) Vom 7. Juli 2016  「ベルリン州における犬の保持と導くことに関する犬の法律 犬法」(ベルリン州 州法)

Abschnitt 5 Anordnungsbefugnisse, Datenschutz, Verordnungsermächtigung, Bußgeldvorschriften
§ 30 Anordnungsbefugnisse
(9) Die zuständige Behörde kann die Tötung eines Hundes anordnen, wenn Tatsachen die Annahme rechtfertigen, dass
1. auch in Zukunft von dem Hund eine konkrete Gefahr für Leben oder Gesundheit von Menschen oder Tieren ausgeht und
2. dieser Gefahr nicht auf eine andere zumutbare und tierschutzgerechte Weise begegnet werden kann.
Die Kosten der Tötung und der Tierkörperbeseitigung hat die Halterin oder der Halter des Hundes zu tragen, bei herrenlosen Hunden die letzte Halterin oder der letzte Halter.

第5章 行政が犬の飼い主に対して命令を行う権限、犬の飼育に関するデータ保護、行政の規則を制定する権限、罰金に関する規則について
30条 行政が命令を出す権限
9項 これらの事実により次の推定が正当化される場合は、所管官庁は犬の殺害を命じることができます
1号 その犬が将来、人や動物の生命や健康に具体的に危険をもたらす可能性があること、
2号 この危険に対しては、他の合理的で動物福祉に優しい方法では対処することはできません。
犬の飼い主は犬の殺処分の費用や捕獲の費用を負担しなければならず、野良犬の場合は最後の飼い主が負担しなければなりません



 ドイツではほぼ全州で「禁止犬種法」があります。それは特定の犬種を「危険な犬種」として指定して飼育等を禁じ、無許可飼育の犬を行政が強制的に殺所分する、もしくは咬傷事故を起こした犬、行政が行動などから危険と判断した犬を殺処分する権限を、行政に許可しています。
 ドイツは国際的には少数派の「禁止犬種法」がある国です。当然特定犬種を禁止するには、違反に対する処罰としてその犬を強制的に殺処分しなければ立法の意味がありません。また咬傷犬を行政が強制的に殺処分する法的根拠は日本にはありません。仮に人を殺した犬でも、飼主が拒否すればその犬を強制的に殺処分する法的根拠は日本にはありません。


 なおドイツでは、行政が殺処分した犬猫の数は連邦政府州政府ともその数の公表は行っていません。しかし情報公開請求により明らかになった数字では、かなりの数です。
 例えばヘッセン州では「禁止犬種法」による犬の殺処分だけで、人口比で日本の1.1倍ありました。つまり前回記事で取り上げた、ドイツで所有不明犬猫の捕獲と公的機関内での殺処分、さらに次回記事で取り上げる「狂犬病規則」に基づく検査殺処分の数を含まない数字です。
 それらをすべて合わせれば、ドイツでは、数値を公表していないだけで公的な動物収容所内での犬猫の殺処分数はかなり多いと推測されます。以下に、ヘッセン州における、ドイツ獣医師会による情報公開請求により明らかになった「禁止犬種法に基づく犬の殺処分数」についての記事を引用します。


Gedanken / Hinweise zu den Urteilen in Hessen 「意見:ヘッセン州の判断について特筆すべき点」

"Gefährlicher Hund" galt, der Halter die Kosten für die Unterbringung des beschlagnahmten Hundes nicht zahlen konnte - und letztlich der Euthanasie zustimmte?
Dieser Rasseliste gegen den Gleichheitsgrundsatz verstoßen werden.
In Hessen werden viele Hunde ungerechtfertigt eingeschläfert - so lautet der Vorwurf der Bundestierärztekammer.
Als Beweis dient eine Statistik des Innenministeriums in Wiesbaden, wonach in der Zeit von August 2000 bis September 2003 insgesamt 456 Hunde auf amtliche Anordnung getötet wurden.

「(法律で飼育が禁じられているいわゆる闘犬カテゴリーの)危険な犬」ですが、飼い主は行政に没収された犬の(公的動物収容所の)飼育コストを支払うことができませんでしたーそのために最終的に飼い主は(行政が行う)安楽死に合意したのでしょうか?
リストアップされた禁止犬種の飼育が違法となるのは、法の平等の原則に反します。
ヘッセン州では、多くの犬が不当に安楽死させられますーそのようにドイツ連邦獣医師会が主張しています。
証拠は、ヴィースバーデンにあるヘッセン州内務省の統計にあり、これによると2000年8月から2003年9月までの期間に、合計456頭の犬が公的な制度に基づき行政殺処分されました。



HundeVO - Gefahrenabwehrverordnung über das Halten und Führen von Hunden - Hessen - 「ヘッセン州の犬の飼養及び導くことに関する危険防止規則 (ヘッセン州 犬規則)

(2) Die zuständige Behörde kann die Tötung eines Hundes nach § 42 des Hessischen Gesetzes über die öffentliche Sicherheit und Ordnung anordnen, wenn Tatsachen die Annahme rechtfertigen, dass von dem Hund eine Gefahr für Leben oder Gesundheit von Menschen oder Tieren ausgeht.
Die Tötung ist anzuordnen, wenn der Hund einen Menschen getötet oder ohne begründeten Anlass ernstlich verletzt hat.

14条  (行政当局による)犬の確保とと殺害
2項 行政の管轄当局は、犬が人間または動物の生命または健康に脅威を与えるという仮定が事実によって正当化される場合は、公共の安全および秩序に関するヘッセン州法第42条に従い、犬の殺害を命じることができます。
犬が人を殺したり、正当な理由なく重傷を負わせたりした場合は殺害を命じなければなりません。



 ドイツでは前回記事で示した「所有者不明犬猫の一次保護は行政が公的な動物収容所(の設置は連邦法により規定されています)により行うか、行政が許可した者しか行えない。公的な動物収容所での殺処分も行われる(その法的根拠も明文化されている)」もあります。さらに今回説明した、「飼主の意思に反してでも行政が動物を取り上げて強制的に殺処分する(日本にはありません)」制度があります。
 「ドイツでは犬猫の殺処分を達成した国」という、まさに狂った真逆のデマが、なぜこれほどまでに日本で蔓延、定着しているのか不思議です。日本では、動物愛護(誤)にかかわる人たちの知能と精神状態が正常に達しているとは思えません。

ドイツの犬猫の公的(行政が法律にのっとり制度として施設内で行う)殺処分制度の根拠法






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、
デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?
ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある。
の続きです。
 犬猫の殺処分とは最狭義では「行政が法律にのっとって」、「行政の制度として存在し」、「便益を目的としない、つまり実験や死体を工業原料として用いる目的ではない(派生的な利用を除外する。例えば殺処分した犬猫の死体をかつては肥料の原料等に払い下げていました)」、犬猫の致死処分という意味で用いられていると思います。前回記事では、この意味での殺処分は、ドイツにおいてもあることをのべました。今回はドイツが公的動物収容所を持ち、そこでの殺処分も行う法的根拠について述べます。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。
 前回記事ではその殺処分の定義を、次のように分類しました。


1、最狭義の殺処分

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分。例)日本の公的施設で行う殺処分。

2、狭義の殺処分

 ②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うもの。例)ドイツのティアハイム。
 また①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分。例)ドイツの警察官による犬等の射殺。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害。例)ドイツでの、各州の狩猟法で規定された私人に許可されている犬猫の狩猟駆除。


 今回記事では狭義の殺処分の、ドイツの「1、最狭義の殺処分~行政が、法律にのっとって、制度として経常的に、施設内で行う、⑤便益を目的としない、犬猫の殺処分」について説明します。

 まずドイツの殺処分制度ですが、次の犬猫が殺処分の対象となります。
① 所有者不明犬猫(野良犬猫や迷い犬猫)
②法律違反等で飼主から行政が没収(強制的に取り上げた)した犬や猫。例えば咬傷犬や禁止犬種、不適正飼育のペット等
③狂犬病法規則に基づき、感染が疑われる検査のための殺処分が必要な犬猫
④通関で狂犬病ワクチン等の証明がなされていない犬猫
⑤飼主が飼えなくなった等で、飼主の意思で手放される犬猫


 行政が公的施設で収容し、殺処分を行うのはするのは、①、②、③、④です。

 まず①ですが、所有者が不明の徘徊犬猫(所有者がない野良犬猫、または所有者がある遁走した迷い犬猫)は、ドイツでは行政機関が捕獲して公的施設に収容します。①の犬猫の一次収容は、行政機関が行うか、私人が行う場合は行政機関から許可をえなけばなりません。何故ならばドイツ民法(*)では、所有者不明の徘徊している家畜は、例外なく「遺失物」として扱わなければならないからです。
 根拠法は、Bürgerliches Gesetzbuch 「ドイツ民法」 960条 966条、967条 です。「所有者不明の猫(家畜)は、必ず自治体が引取る義務がある」との、この民法の条文を根拠とした、行政裁判所の確定判決があります。日本では「明らかに所有者があると思われるもの」のみが遺失物法の適用ですので、所有者がないと思われる猫(野良猫)を私人が直接保護して行政機関に申し出ずに飼育する、第三者に譲渡や販売をしても違法ではありませんが、ドイツでは犯罪になります。

 またドイツでは犬猫の公的動物収容所を州自治体が設置する権限については、Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」(連邦法) 6条1項2号a) (*1)により定めています。 
 ドイツでは、公的動物収容所に収容された犬猫は一定期間内に、飼主への返還を行います。返還には手数料が徴収されるのは日本の「動物愛護センター」と同じです。またドイツでは、日本と異なり、行政が猫も捕獲と公的動物収容所への収容を行います。一定期間内に飼主返還と、傷病や攻撃性等で一般譲渡が難しいと判断された犬猫は殺処分されます。

 ドイツの公的な動物収容所での殺処分の根拠は、Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」(連邦法) 6条1項20号a) により、許可されています。
 所有者不明犬猫の公的動物収容所での飼主返還や、緊急的な殺処分の手続きを終えたのちに、残った犬猫は民間のティアハイムに移譲します。民間ティアハイムは、行政から移譲を受けた犬猫の一般譲渡(販売)を担います。ティアハイムは、さらに傷病や問題行動により譲渡できなかった犬猫、譲渡が難しいと判断された犬猫を殺処分します。ティアハイムの平均の犬の殺処分率は26.2%(2014年 ハノーファー大学調べ)で、2020年度の日本の公的殺処分率の2倍をはるかに超えます。この数字は、公的動物収容所での殺処分が含まれていませんので、実際に殺処分率はそれよりもさらに高くなります。

 今回はドイツの「①所有者不明犬猫(野良犬猫や迷い犬猫)」の一次保護は行政もしくは私人が行う場合は行政機関が許可しなければ行えないことと、行政機関による公的な動物収容所での犬猫殺処分が行える根拠法について取り上げました。狂犬病規則においても所有者不明犬猫は「感染の疑いがある」ものは公的動物収容所での強制殺処分の対象になりますが、それは「③狂犬病法規則に基づき、感染が疑われている検査のための殺処分が必要な犬猫」の説明で詳述します。


(*)
Bürgerliches Gesetzbuch 「ドイツ民法」

§ 960 Wilde Tiere 「ドイツ民法 960条」 (3) Ein gezähmtes Tier wird herrenlos, wenn es die Gewohnheit ablegt, an den ihm bestimmten Ort zurückzukehren. 「3項 家畜はは飼主を失い、元の飼育場所に戻る習慣がなくなれば野生動物とみなす」
 つまり「飼主の有無が不明な場合は家畜は所有者があることが否定できず、遺失物としての扱いを受けなけらない」との意味です。行政裁判所の確定判決があります。

捕獲した所有者不明猫を自治体は必ず保護しなければならないという判決~ドイツ、ミュンスター行政裁判所
 本記事では「原告の野良猫を捕獲した者が自治体に猫の引取りを求め、拒絶されたことにより自治体に捕獲した猫の引取を求めた裁判の判決を取り上げています。ミュンスター行政裁判所は民法960条、966条、967条を根拠に「所有者不明の家畜(猫)は遺失物であり自治体に引き取り義務がある」としました。


(*1)
Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」(連邦法)

§ 6 Ermächtigungen zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen
(1) Das Bundesministerium wird ermächtigt, durch Rechtsverordnung mit Zustimmung des Bundesrates, soweit es zur Erfüllung der Zwecke des § 1 Satz 1 erforderlich ist, Vorschriften zu erlassen
2. über
a) den Betrieb oder die sonstige Einrichtung, in dem oder in der mit Tierseuchenerregern umgegangen wird,
20. über das Töten
a)seuchenkranker oder verdächtiger Tiere,

§ 6 動物の病気を予防しそれを防止するための認可
(1) 連邦省は1条1項の目的を達成するために必要な範囲で連邦上院の同意を得て、規則(省令)により規制を発布する権限を有する。
2号 上記においては、
a) 病気の動物の病原体を取り扱う等の施設の設置、
20号 上記の施設に収容した動物の殺処分について
a) 感染症に罹患している動物、またはその疑いのある動物の殺処分



 このようにドイツでは、Gesetz zur Vorbeugung vor und Bekämpfung von Tierseuchen (Tiergesundheitsgesetz - TierGesG) 「動物の疾病の予防及び管理に関する法律(動物衛生法 - TierGesG)」により法律で、公的動物収容所の設置を行えることが定められています。またその動物収容所では「感染症に感染している疑い」がある動物の殺処分も認めています。「疑い」があるだけで殺処分をしてよいのですから、野良動物はほぼその疑いがあるでしょう。
 しかし日本では荒唐無稽なデマが蔓延しています。それは「ドイツでは行政ではなく民間が犬猫の保護を行う(=行政は行わない)」、「ドイツでは犬猫の公的(行政が行う)殺処分がない。そのための施設もない」です。連載記事で引用している「わんちゃんホンポ」の3流メディアの記事以外に、バ環境省の審議会委員の弁護士や、国会議員ですが、この驚くべきデマを狂ったように拡散しています。
 繰り返しますが、ドイツでは所有者不明犬猫の一次保護は行政もしくは私人であれば行政が許可しなければできません。「犬猫の公的殺処分」ですが、連邦法で州自治体等が公的な犬猫等の動物収容所の設置を行うことを認めています。また公的な動物収容所での犬猫の殺処分の許可も法律で明記されています。

ドイツの犬猫の公的殺処分制度について~もちろんドイツには行政が公的施設で行う殺処分がある。






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 記事、デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか? の続きです。
 前回記事では、日本で繰り返し流布される「ドイツでは国レベルで殺処分を達成している。捨てられるペットがなく、飼えなくなったペットは民間動物保護施設のティアハイムが引取り譲渡できなかったものは終生飼育される」は真実とは真逆のデマと述べました。犬猫の殺処分とは最狭義では「行政が法律にのっとって」、「行政の制度として存在し」、「便益を目的としない、つまり実験や死体を工業原料として用いる目的ではない(派生的な利用を除外する。例えば殺処分した犬猫の死体をかつては肥料の原料等に払い下げていました)」、犬猫の致死処分という意味で用いられていると思います。この意味での殺処分は、ドイツにおいてももちろんあります。



 「ドイツでは殺処分ゼロである」との情報が繰り返し日本で流布されています。結論から言えば、これは全く根拠がないデマです。例えば次のような記事があります。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 上記の記事にある記述、「ドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国」は、先に述べた通り、根拠のない全くの大嘘デマです。その点をドイツ語の典拠(ドイツの法令、政府文書、学術論文、動物保護施設のホームページ、マスコミの報道等の信頼性がきわめて高いもの)を挙げて連載で明らかにしていきます。その前提として、犬猫の「殺処分」の定義を明らかにしておきます。


1、最狭義の殺処分の定義

 ①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない(犬猫を殺害することにより例えば実験データを得る、死体を工業原料に用いることを目的とした以外のもの。日本では派生的に殺処分した犬猫の死体をかつては肥料の原料等に化製場に払い下げていたことはあるが、派生的な利用は除外します)、犬猫の殺処分。 日本で動物愛護(誤)家が口汚くののしっている、いわゆる「愛護センター」における殺処分がこれに該当します。

2、狭義の殺処分。

 「②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」を、民間施設が行うものを含めます。ドイツのティアハイムの犬の殺処分数は、人口比で日本の11倍あります。殺処分率は日本の公的殺処分率の2倍を超えます。
 また「①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設外で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」も含めます。例えばドイツは各州の警察法で、市中の安全確保等での銃器による犬等の殺害を警察官に職務権限として認め、明記されています。ドイツでは、警察官による犬等の射殺が年間1万5,000を超えます。ですからこれは狭義の殺処分に含まれるでしょう。対して日本は数年に一度程度偶発的に警察官が市中で犬を射殺することはありますが、この行為は法律で警察官の職務権限として明記されていません。緊急避難としてその行為は合法とはされますが、経常的に行われるものでもなく極めてまれであるために、これは狭義の殺処分にも含まれないとします。

3、広義の殺処分

 「法律で許可された」、「私人にも認められている」、「経常的に行われている」、「相当数あり」、「便益を目的としない」犬猫の殺害が含まれます。ドイツでは各州の狩猟法で、通年一定条件下の犬猫の殺害を私人にも許可しています。その数は2015年の推計では最大猫50万匹、犬5万匹が狩猟により殺害されているとしています。
 また獣医師が合法的に犬猫を安楽死処置するのも、これに含まれるでしょう。ドイツでは、学術調査で犬の死因の80%以上が獣医師による安楽死としています。なおドイツの最高裁では、「飼主の経済的理由でペットを安楽死させるのは合法」という判決が確定しています。


 他に「殺処分」と「安楽死」の定義についても触れておきます。以下に示すように、「安楽死」と「殺処分」はほぼ同義です。動物の殺害(殺処分)を、できるだけ苦痛を伴わない様に行うことが安楽死です。以下に示すようにドイツでは「危険な犬を行政命令による殺害」することを安楽死としています。要するに、日本で用いられる「殺処分」と同義です。
 またドイツでも、日本で行われている二酸化炭素死を安楽死としています。その他にも銃殺、頚椎脱臼、放射線照射による殺処分も安楽死としています。日本では銃殺や頚椎脱臼が安楽死として認められるかは疑問です。


Tiereuthanasie 「動物の安楽死」 ドイツ語版ウィキペディア

Als Tiereuthanasie bezeichnet man die Tötung eines kranken oder verletzten Tieres durch befugte Personen wie Veterinärmediziner, Polizei oder auch Jäger.
Die Tötung muss begründet sein und eine Methode angewendet werden, die dem Tier möglichst wenig Angst und Schmerz verursacht.
In Deutschland ist der häufigste Grund für das Einschläfern von Haustieren eine unheilbare Erkrankung oder ein Unfall des Tieres.
Außerdem dürfen die Polizei- und Ordnungsbehörden zur Gefahrenabwehr das Einschläfern von gefährlichen Tieren, vornehmlich aggressiven Hunden anordnen.

動物の安楽死とは、獣医師、警察、狩猟者などの権限を与えられた人によって、病気や怪我をした動物を殺害することです。
殺害は法律で許可されていなければならず、動物に恐怖や苦痛をできるだけ与えない方法を使用しなければなりません。
ドイツではペットを安楽死させる最も一般的な理由は、不治の傷病や動物の事故です。
さらに警察や規制当局は危険を回避するために、危険な動物、特に攻撃的な犬の安楽死(殺処分)を命令する場合があります



 結論を述べれば、ドイツでは最狭義の殺処分から広義の殺処分まで、すべて行っています。特に最狭義の殺処分「①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺処分」では、日本にはない、咬傷犬、禁止犬種の無許可飼育の犬、不適正飼育者(アニマルホーダーなど)のペットを、飼主の意思に反して行政が強制的に殺処分する権限があります。その数もかなり多く、例えば情報開示請求により明らかになったヘッセン州の「禁止犬種法」に基づく犬の殺処分数だけでも、日本の公的な犬の殺処分数の人口比で1.1倍ありました。
 その他に、ドイツでは日本と異なり、野良猫も行政が捕獲し公的動物収容所で殺処分します。ドイツでは、所有者不明犬猫の一次保護(施設の収容)は、行政しかできません。
 ドイツでは狂犬病規則に基づき、狂犬病の疑いがある犬猫は、行政が強制的に検査殺処分します。日本では、狂犬病予防法の規定では、飼主の同意がなければ強制的に犬の殺処分はできまん。その他にも通関で狂犬病の検疫不備の犬猫は、通関事務所が強制的に殺処分する権限があります。日本にはありません。

 むしろドイツは、最狭義の殺処分「①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺害」においても、むしろ日本より厳格に行っているということです。しかし連邦政府も州政府も、その数の公表はしていません。散発的に明らかになる数では、例えば獣医師会の情報公開請求等では、むしろ日本よりドイツは行政が施設内で行う犬猫の殺処分数が多いのです。
 次回以降の記事では、ドイツの最狭義の殺処分「①行政が、②法律にのっとって、③制度として経常的に、④施設内で行う、⑤便益を目的としない犬猫の殺害」の、根拠法の原文の該当する条文等を具体的に挙げて説明します。

デマ「ドイツは殺処分ゼロ、ティアハイムは9割以上譲渡で譲渡できなかったものは終生飼育、捨て犬がない」はなぜ繰り返されるのか?






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(Zusammenfassung)
In Deutschland wird eine große Zahl von Hunden und Katzen durch öffentliche und private Einrichtungen eingeschläfert.
In Japan wird jedoch genau die gegenteilige Unwahrheit verbreitet.


 「ドイツでは国レベルで殺処分を達成している。捨てられるペットがなく、飼えなくなったペットは民間動物保護施設のティアハイムが引取り譲渡できなかったものは終生飼育される」は真実とは真逆の荒唐無稽な大嘘、デマです。しかし長年日本ではこの情報は流布され続けています。ドイツでは犬猫の殺処分は実数で日本の数十倍はあります。行政は日本にはない咬傷犬、禁止犬種、不適正飼育者のペットを強制的に殺処分する権限があります。狂犬病法や通関法での強制殺処分もあり、日本と異なり野良猫も行政が捕獲して殺処分もします。ティアハイムの犬の殺処分数は日本の公的殺処分数の人口比で11倍です。犬の譲渡率は日本の方がはるかに高いです。またドイツはペットの遺棄が大変多い国です。


 日本で長年繰り返し流布されている海外の動物愛護情報のデマの定番には、ドイツに関することです。概ね次の通りです。しかしこれらの情報は、真実とは真逆の大嘘です。
1、ドイツは国レベルで殺処分ゼロを達成している。
2、それはティアハイムが不要ペットをすべて引取り、譲渡するため。譲渡出来なかったものはそこで終生飼育される。
3、ドイツでは動物愛護の意識が高く、ペットの遺棄がほぼない。


 上記のデマですが、ごく最近も呆れた記事が公開されました。以下に引用します。要旨は「ドイツでは飼えなくなったペットは民間の保護団体のティアハイムが引取り、ほとんどが新しい飼主に譲渡される。だからペットの遺棄がなく、殺処分ゼロを国レベルで達成している」です。その他でも短いながらも、正確な記述は1つもありません。


なぜ犬を捨てる人がいるの? 飼育放棄の原因となる6つの理由に「本当によく考えてほしい」「お迎え前に知っておくべき」 2023年11月27日

動物愛護先進国「ドイツ」の取り組み
今の日本では、残念ながら犬の殺処分をなくすことは難しいでしょう。
そこでここでは、「殺処分ゼロ」を国単位で達成しているドイツの取り組みをご紹介します。
ドイツでは「ティアハイム」という民間の保護施設が国内に500ヵ所以上存在しています。
年間約1.5万頭(*)もの動物がティアハイムに保護され、そのほとんどが殺処分されることなく新たな飼い主に引き取られています。
エサ代や治療費は寄付や会費で賄われており(*1)、社会全体に動物愛護の精神が浸透しています。
そのためドイツは犬猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。


(*)
Wie viele Hunde kommen jedes Jahr ins Tierheim? [2023] 「年に何頭の犬がティアハイムに収容されますか? [2023年]」 2023年

 ドイツのティアハイムの動物の全種の引受総数は、現在は概ね30万頭程度です。犬は概ね年間8万頭程度がティアハイムに収容されます。ドイツの犬猫の飼育数の総数は2500万頭余り。1.5万頭程度をティアハイムが保護したとしても、全く無意味でしょう。この方の算数感覚は正常なのでしょうか。


(画像)

tierschutzbund kampene rettet die tiehime「ドイツ、動物保護協会 キャンペーン ティアハイムの救助」 2010年

 若干古いですが、ドイツのティアハイムにおける動物の収容数統計ですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟が公表した資料。2009年は、全ティアハイムの犬の引受数は74,900頭、猫は131,900匹でした。現在は全動物種の引受総数は30万頭前後とされています。

ティアハイム連盟 統計


(*1)
記事検索 : ティアハイム 補助金

 当ブログ内での検索結果。ドイツのティアハイムは国際比較でも非常に運営費に占める補助金の割合が高い組織です。動物の飼育費に30日前後の公費が支給されますし、設備投資とその維持費に最高で75%の補助金が支給されるシュレースヴィッヒーホルシュタイン州などもあります。総運営費に占める補助金の割合が50%を超えるかなり施設もあります。日本で「公費は一切受けていない」と流布されているティアハイム・ベルリンも、年間日本円で億円単位の公費が交付されています。


 正しくは次の通りです。
1、ドイツには日本にはない咬傷犬、禁止犬種、不適正飼育者のペットを行政が没収して強制的に殺処分する。野良猫も行政が捕獲殺処分もする。狂犬病法、通関法では行政が強制的に犬猫を殺処分する権限を定め相当数ある(日本はいずれも飼い主の意思に反して殺処分する権限はない)。ティアハイムの殺処分率、数は犬では日本よりはるかに高く、数も多い。ティアハイムだけでドイツは年間に日本の人口比で11倍の犬を殺処分している。また各州の警察法では市中で犬などを射殺する権限を認めており、年間に射殺される犬などは1万5,000頭をこえる。また広義の殺処分に含めれば、非占有の犬猫の狩猟駆除が私人にも認められており、年間数十万頭ある。
2、ティアハイムの殺処分率、数とも日本の公的施設より高く、犬の殺処分数は人口比で日本の公的殺処分数の約11倍。譲渡率は75%で、日本の公的施設の方が高い。ティアハイムの犬は長期収容や老齢で譲渡不適等でも殺処分される。
3、ドイツは大変ペットの遺棄が多く、夏のバカンスシーズンだけで約7万頭のペットが遺棄される。


 繰り返しになりますが、上記の1、2、3について、ドイツ語の根拠法や政府文書、ティアハイムのホームページ、マスコミの記事等を典拠を挙げて次回以降の記事で述べます。しかしなぜこのような「ドイツでは殺処分ゼロを達成した」という、少し考えればあり得ないバカバカしい大嘘、デマが日本で定着しているのでしょうか。日本では、動物愛護に関係する人たちの知能が著しく低いとしか思えません。
 また「ドイツは殺処分ゼロ」のデマ記事については、私はできる限りそのドイツ語による典拠を求め、抗議してきました。しかし「ドイツは殺処分ゼロ」の、原語の典拠を回答したマスコミは今までただの1つもありません。マスコミは報道する内容についてその真偽を問われれば真実ならば典拠を示し説明をし、誤りであれば謝罪して訂正記事を書くべきです。それが責務です。


(参考記事)

 つい最近も「ドイツのティアハイムの殺処分数は極めて多い」ことを取り上げた記事を、私は公開しています。2014年の大学の調査ではティアハイムの犬の殺処分率は26.2%。対してティアハイムが年間に引き受け付犬の数は8万頭前後です。つまり80,000×0.26=20,800頭が、ドイツのティアハイムで殺処分される犬の数です。この数は、日本の公的殺処分数の人口比で約11倍です。
 また猫の殺処分数は、ティアハイムの統括団体のドイツ動物保護連盟が公表している20%と、ティアハイムが引受た年間の猫の数13万匹から推測すれば約2万匹です。この数は日本の公的殺処分数の3.4倍です。
 さらにドイツは先に述べたとおり、行政が複数の法律の根拠に基づいて犬猫を殺処分しています。日本にはない、飼主の意思に反して強制的に殺処分を行う制度があり、相当数あります。公表はされていませんが、情報公開請求により明らかになった数値では、日本の1.1倍の犬を殺処分していたヘッセン州もあります。したがってドイツは公民を合わせ、また射殺などの数も併せればれば、実数で日本の数10倍の犬猫を殺処分しています。

日本の11倍の犬を殺処分しているドイツのティアハイム~犬の年間殺処分数は2万頭
ティアハイムの猫の殺処分数は年間2万匹で人口比で日本の3.4倍。しかし実数はさらに多いと思われる

イギリスの人畜共通感染症対策での犬猫大量殺処分の歴史







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(summary)
The history of British pet culling as a measure against infectious diseases.


 記事、イギリス政府は新型コロナ感染流行初期に、ペット猫の全てを殺処分することを検討していた の続きです。
 新型コロナ感染症の流行初期2020年に、ペットのシャムネコが感染したことを受けて、イギリス国内のペットの猫をすべて殺処分することを検討していたことが明らかになりました。当時の元保健副大臣が、テレビ番組でその事情を発言しました。そのニュースを受けて、研究者がイギリスでは感染症対策で多数の犬猫が殺処分されてきた歴史に関するコラムを寄稿しています。イギリスは人畜共通感染症のペストや狂犬病対策として、苛烈に犬猫を殺処分してきました。



 サマリーで示した「イギリスにおける感染書対策での犬猫の大量殺処分の歴史」に関するコラムから引用します。これは2023年3月に、2020年当時の保健省副大臣が、イギリス国内のペット猫の新型コロナ感染症の感染を受けて、全てのペットの猫の殺処分を検討していたとの発言を受けて書かれたものです。イギリスでは、過去にはペスト感染や、狂犬病の感染予防のために、苛烈に多数の犬猫を殺処分してきた歴史があります。


The War on Dogs The dog cull of 1760 divided London: were dogs man’s best friend, or plague-ridden pests? 「犬との戦争 1760年の犬の殺処分はロンドンの世論を二分しました。犬は人間の親友だったのでしょうか、それとも疫病の悩の種となる害獣だったのでしょうか?」 2023年6月6日

There was outcry in March 2023 when ex-Deputy Health Minister James Bethell revealed that during the early stages of the Covid pandemic, when it was unclear how easily pets could transmit the virus to humans, the UK government considered ‘that we might have to ask the public to exterminate all the cats in Britain’.
Throughout British history, however, widespread culling was a crucial tool in controlling outbreaks of animal diseases and, of course, culling remains standard practice for many livestock diseases.
During the Great Plague of 1665, the Common Council of the City of London decreed ‘that all dogs and cats should be immediately killed’ to stop the spread of the bubonic plague.
Late in the summer of 1760, London was gripped by reports of mad dogs attacking people in the streets.
On 26 August the Common Council of the City of London met and the Lord Mayor, Sir Thomas Chitty, issued a proclamation declaring that for the next two months, any dogs in the streets of the city should be killed and buried in mass graves.
Similar orders followed in the surrounding areas.
The cullers clubbed pointers standing on their doorsteps and drowned greyhounds going for walks.
A dog leaving the city on a lead was reportedly bludgeoned in the street.
This sort of dog cull was not particularly unusual in itself – Edinburgh saw a cull of street dogs in 1738.
The 1760 cull marked a watershed moment in attitudes towards pets in Britain.
Even though street dogs remained a public health concern into the 19th century, authorities responded by rounding them up and killing them behind closed doors.

Stephanie Howard-Smith has a PhD in the cultural history of the lapdog in 18th-century Britain from Queen Mary University of London.

2023年3月にジェームズ・ベセル元保健副大臣は、新型コロナウイルスのパンデミックの初期段階で、ペットによるこの感染症の感染力がまだ未知の状態の時期に、「イギリス政府は国民に英国中のすべての猫を駆除するよう要請する必要があるかもしれない」と考えていました。
しかしイギリスの歴史上、広範囲にわたる動物の殺処分は動物の感染症の発生を制御するための重要な手段であり、もちろん殺処分は多くの家畜の病気に対して標準的に行われる慣行であり続けています。
1665年のペスト大流行中にロンドン市議会は、腺ペストの蔓延を阻止するために「すべての犬と猫を直ちに殺すべきである」と布告しました。
1760年の夏の終わりには、ロンドンは狂犬が街路で人々を襲うという報告に悩まされていました(註 イギリスでは20世紀初頭まで狂犬病が発生していました)。
8月26日にロンドン市の市議会が開かれ、市長のトーマス・チッティ卿は、今後2か月の間に市内の路上にいる犬を殺して集団墓地に埋葬することを宣言する布告を出しました。
周辺地域でも同様の命令が続きました。
殺処分を行う者たちらは、玄関先に立っているポインターを棍棒で撲殺し、散歩中のグレイハウンドを溺死させました。
リードを付けていても、市内をで外出した犬が路上で殴られたと伝えられています。
この種の犬の殺処分自体は特に珍しいことではなく、エディンバラでも1738年に野良犬の殺処分が行われていました。
1760年の殺処分は、イギリスにおけるペットに対する考え方の転換点となりました。
野良犬は19世紀になっても公衆衛生上の問題であり続け、当局は野良犬を一斉に捕獲し、密室で殺害することで対抗しました。

著者:ステファニー・ハワード・スミス氏は、ロンドンのクイーン・メアリー大学で18世紀のイギリスの愛玩犬の文化史の博士号を取得しています。



 17世紀ごろの腺ペスト流行による犬猫の殺処分による根絶から、狂犬病の恐怖による犬の無差別殺処分まで、イギリスは犬猫のペットを大量殺処分することで人畜共通感染症に対応してきました。ですから2020年の新型コロナ流行当初にペット猫が感染したことを受けて「国内の猫をすべて殺処分する」ことをイギリス政府が検討して、実際に実行の可能性が高かったことは驚きに値しないというニュアンスのコラムです。
 対して同時期には、日本では5代将軍徳川綱吉の治世で、生類憐れみの令の政策が行われていました。犬猫等の殺害が厳しく禁じられ、公費で野良犬が保護されました。日本とヨーロッパにおける、ペット動物の考え方が対照的です。
 なおドイツでも、19世紀にはベルリン市内では市民の安全確保のために犬のリードが義務付けられ、違反して自由に徘徊する犬は私人が自由に殺害してもよいとされました。(*)日本の徳川綱吉時代の生類憐みの令では、犬猫の係留が禁止されました。

(*)
250年以上前からベルリンでは犬はリード義務で、市民による犬の殺害駆除が行われていた


(動画)

 UK cat cull was considered early in Covid crisis, ex-minister says 「イギリスの猫の殺処分は新型コロナウイルス危機の初期に検討されていたと元大臣が語りました」 2023年3月2日

The UK government considered whether it might have to ask people to exterminate all pet cats during the early days of the Covid pandemic, a former health minister said.
“In fact, there was an idea at one moment that we might have to ask the public to exterminate all the cats in Britain.”
In July 2020, at the height of the Covid crisis, cat owners were warned not to kiss their pets after a female Siamese became the first known animal in the UK to catch the disease.

元保健大臣によるとイギリス政府は新型コロナウイルスの流行の初期に、すべてのペットの猫を殺処分するよう国民に要請する必要があるかどうか検討したと言います。
「実際にある時期には、イギリス中のすべての猫を殺処分するよう国民に要請しなければならないかもしれないという考えがありました」。
2020年7月に新型コロナウイルス感染症危機の真っ最中の時に、イギリスで初めて雌のシャム猫が新型コロナウイルス感染症に感染したことが確認された後に、猫の飼い主はペットの猫にキスしないよう警告されました。


イギリス政府は新型コロナ感染流行初期に、ペット猫の全てを殺処分することを検討していた







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(summary)
The UK government considered whether it might have to ask people to exterminate all pet cats during the early days of the Covid pandemic, Lord Bethell, a former deputy Health Minister from 2020 to 2021, said.


 新型コロナ感染症の流行初期2020年に、ペットのシャムネコが感染したことを受けて、イギリス国内のペットの猫をすべて殺処分することを検討していたことが明らかになりました。当時の元保健副大臣が、テレビ番組でその事情を発言しました。例えばヨーロッパでは、デンマークで毛皮用の養殖場のミンクから新型コロナ感染症が人に感染したことを受けて、国内の1,700万頭のミンクをすべて殺処分しました。ヨーロッパでは、動物管理ではしばしば極端な政策が採られます。したがってイギリスの「ペット猫すべてを殺処分」も驚くべきことではないかもしれません。このニュースはヨーロッパではかなり大きく報道されましたが、日本のマスコミでは一切取り上げたところはありませんでした。


 サマリーで示した、「新型コロナ感染症の流行初期にイギリス政府がペット猫の感染を受けて、すべてのペット猫の殺処分を検討していた」ことを伝えるニュースソースから引用します。


UK cat cull was considered early in Covid crisis, ex-minister says 「イギリスでは全ての猫の殺処分が新型コロナウイルス危機の初期に検討されていたと元大臣が発言しました」 2023年3月1日 イギリス ガーディアン紙

The UK government considered whether it might have to ask people to exterminate all pet cats during the early days of the Covid pandemic, a former health minister said.
In July 2020, at the height of the Covid crisis, a female Siamese became the first known animal in the UK to catch the disease.

イギリス元保健大臣によると、イギリス政府は新型コロナウイルス感染症の流行初期に、すべてのペットの猫を殺処分するよう国民に要請する必要があるかどうか検討していたたと言います。
2020年7月に新型コロナウイルス危機の真っ只中に、メスのシャムネコが、イギリスでこの感染症に感染した最初の動物となりました。



The U.K. Briefly Considered Killing All Pet Cats Early in the Pandemic 「イギリスはコロナ流行の初期に、ペットの猫をすべて殺処分することを一時期検討していました」 2023年3月2日 タイム

In the early days of the COVID-19 pandemic, when little was known about the virus, the U.K. government briefly considered asking the public to exterminate every cat amid fears that the pets could spread the disease.
Lord Bethell, a former deputy Health Minister from 2020 to 2021, revealed the news Wednesday during an interview with Britain’s Channel 4 News.
Bethell added in the Channel 4 News interview that there was a moment where evidence suggested there was merit in taking the extraordinary measure but it was investigated and ultimately dismissed.
Some countries have pursued the mass culling of animals or pets in a bid to contain the virus.
Hong Kong tested and euthanized some 2,000 hamsters in January 2022, after several tested positive for the virus in the weeks prior.
Earlier on in the pandemic, in November 2020, Denmark culled 17 million minks over fears that a mutation could be transferred from minks to humans.

新型コロナウイルス感染症の流行拡大の初期でこのウイルスについてほとんど知られていなかった頃に、イギリス政府はペットが病気を広める可能性があるとの懸念から、猫をすべて殺処分するよう国民に要請することを一時検討していました。
2020年から2021年までイギリスの保健副大臣を務めたロード・ベセル氏は水曜日に、イギリスのチャンネル4ニュース(テレビニュース番組)でのインタビューで明らかにしました。
ロード・ベセル氏はチャンネル4ニュースのインタビューで、異例の措置(註 イギリスのペット猫をすべて殺処分すること)を講じることにメリットがあることを示す証拠があったのですが、調査され最終的にはそれは却下されたと付け加えました。
一部の国では、コロナウイルスを封じ込めることを目的として、動物やペットの大量殺処分を進めています。
香港では数週間前に数匹のハムスターがウイルス検査で陽性反応を示したことを受けて、2022年1月に約2,000匹のハムスターを検査し安楽死させました。
パンデミックの初期の2020年11月に、デンマークは、突然変異のコロナウイルスがミンクから人間に感染する可能性があるとの懸念から、1,700万頭のミンクを殺処分しました。



 日本人はヨーロッパの動物の管理に対して勘違いしている人が多いと思います。2020年当時の、「イギリスのペット猫の全てを殺処分する」政策は、インタヴューの内容によれば、かなり実現性が高かったと思われます。
 イギリス以外でも、例えば2000年にドイツでは放飼いのピットブルに6歳の男児が同級生や教諭の目の前で咬み殺されるという痛ましい事件が起きました。それを契機として、ドイツは「禁止犬種法(特定の犬種の繁殖、飼育、輸入等を原則禁じ、飼育には特別な許可がいる。無許可飼育の該当犬種は強制的に殺処分される)」が立法されました。同法の立法過程においては、連邦議会では「ドイツ国内の該当する犬種をすべて強制殺処分する」ことも議論されました。もちろん国会答弁や議事録が残っています。(*)ロシアでは、新型コロナ感染症の流行初期に、モスクワ市内の野良犬野良猫の徹底した捕獲と殺処分が行われました。
 鳥インフルエンザや豚熱では、感染防止のために健康なものまで大量に殺処分されます。犬猫というペットを区分する合理的な理由はありません。日本ではおそらく犬猫であれば、いわゆる「愛誤」の反対により殺処分は不可能でしょう。「ヨーロッパではペットに関しては動物愛護先進国で何が何でも殺さない」は、日本人の妄想です。

(*)
 アウトバーン通信 ~独国的電網生活 


(動画)

 イギリスのチャンネル4ニュース(テレビニュース番組)でのインタビューで、イギリスの元保健副大臣のロード・ベゼル氏の発言を報道しています。ロード・ベゼル氏は「イギリス政府はコロナパンデミックの初期のころに、猫からの感染を防ぐためにペットの猫をすべて殺処分することを検討していた」と発言しました。かなり実現性は高かったというニュアンスです。

プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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