ドイツの犬の賠償責任保険加入率は70%~理由は法定義務だから

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(Zusammenfassung)
Etwa 70 Prozent der Hunde in Deutschland sind versichert.
Der Anteil der Hunde, der durch eine Hundehaftpflichtversicherung abgesichert ist, liegt bei über 70 Prozent.
記事、
・犬猫とも飼育数が激増しているドイツ~なぜ日本のメディアは真逆の嘘報道ばかりするのか?
・続・犬猫とも飼育数が激増しているドイツ~なぜ日本のメディアは真逆の嘘報道ばかりするのか?、
・コロナ禍で犬の飼育数が激増しているドイツ。その多くが東欧などからの違法輸入である、
・ドイツの犬猫医療保険加入率は14%~「ドイツのペット医療保険加入率は1%」という悶絶大嘘、
の続きです。
損保会社が運営するペットに関する連載記事、ドイツ&オランダ動物保護事情③ ~ドイツ人の動物との接し方~(以下、「本記事」と記述する) ですが、読む者がまさに悶絶死しかねない嘘デタラメの羅列です。この中で「ドイツではペット医療保険の普及率は1%である」という記述があります。しかし真実は2017年の統計ではドイツの犬猫医療保険加入率は14%ということを前回記事で指摘しました。今回はドイツの犬の賠償責任保険について説明します。本記事のライターは、ドイツの犬の賠償責任保険については全く無知無学です。
ドイツ&オランダ動物保護事情③ ~ドイツ人の動物との接し方~(以下、「本記事」と記述する) ですが、読むものがまさに悶絶死しかねない嘘デタラメの羅列ということは、サマリーでも述べました。ペット保険の記述に関してもライターはまったく調べておらず、ドイツのペット保険の法律制度について全く理解していません。今回はドイツにおける、犬の賠償責任保険について説明します。その前に、本記事のドイツのペット保険に関する記述を引用します。
日本で「ペット保険」といえば、ケガや病気のときの医療費を補償するタイプが一般的ですが、ドイツではそのタイプはあまり普及していません(普及率は日本では8%、ドイツでは1%といわれています)。(*1)
そのかわりにドイツで「ペット保険」といえば、賠償責任保険が一般的です。(*2)
賠償責任保険とは、ペットが他人やそのペットにケガをさせたり、物を壊したりしてしまった時にその補償をするための保険です。
ドイツでは賠償責任保険単体で販売されていて、ベルリン州やハンブルク州など一部では義務化されている州もあるほどです。
犬種の違いです。
日本ではトイ・プードル、チワワ、ミニチュア・ダックスフンドが三大人気犬種。
住宅事情もあいまって、小型犬が圧倒的に多いです。
ドイツでも小型犬はいましたが、ような大型犬が多く、万が一こうした大型犬が暴れてしまったら、多くの場合その損害額は小型犬の比ではなくなります。
こうした飼育犬種の違いもあって、賠償責任保険が普及し、一部では義務化までされているのかもしれません。
(*1) この記述は完全に誤りです。ドイツにおけるペット医療保険は、犬猫の飼主の加入率は14%であることは前回記事で指摘しました。「日本の加入率は8%」が正しいとすれば、ドイツは日本の2倍もペット医療保険の加入率が高いことになります。
(*2) 日本では犬の賠償責任保険は医療保険などの特約として加入することが多いようですが、ドイツでは異なります。犬の賠償責任保険は、医療保険とは別個に単独で加入します。また日本と異なり、大変保険料は高価です。犬種にもよりますが、大型の闘犬種では日本の自動車強制賠償保険より高くなるかもしれません。それは事故率の高さが原因です。
(参考資料)
・Tierhalterhaftpflichtversicherung 「ペットの飼い主の賠償保険」(ドイツ版 ウィキペディア)
「ペットの医療保険」と、「賠償責任保険」は全く異なります。
Tierhalterhaftpflichtversicherung
Die Tierhalterhaftpflichtversicherung schützt den Tierhalter im Rahmen der vereinbarten Deckungssummen vor Schadensersatzansprüchen Dritter gegen ihn, die aufgrund seiner Tierhaltung entstehen können.
Personenschäden (z. B. Schmerzensgeld, Behandlungskosten nach einem Biss),
Sachschäden (z. B. ein Hund zerstört die teuren Schuhe eines Gastes),
Vermögensschäden als Folge eines Personen- oder Sachschadens.
ペットの飼い主の賠償責任保険
動物の飼い主の賠償責任保険は、合意された補償範囲内で動物の飼育が原因で発生する可能性のある第三者による損害の請求から動物の飼い主を保護します。
人身傷害(例:怪我や苦痛に対する補償、咬傷の後の治療費)、
財産の損害(例:犬が来客者の高価な靴を壊したなど)、
人身傷害または財産の損害の結果としての経済的損失。
繰り返しますが、本記事は完全に正確な記述はほぼありません。何らかの誤り、偏向があります。ドイツの犬の賠償責任保険についてもライター(㈱アニコムの社員)は何ら資料を調べていません。私は「うそつきは形容動詞形容詞を多用し、具体的な数値などを挙げない」と、今まででも述べてきました。またちゃんと調べていない場合も、「形容詞形容動詞」が使われます。
「ドイツでは(犬の)賠償責任保険一部では義務化されている州もある」、「一部では義務化」と、具体的な数値を挙げません。感覚的には「一部」は、全体の1割前後と私は思います。「犬の賠償責任保険」の義務化されている州が1割前後という意味になり、ドイツは16州ありますので、この記述だと1州ないし2州が義務化されているという意味になります。また義務の対象となる犬も1割前後と理解する人も多いと思われます。
真実は、ドイツ連邦共和国で犬の賠償責任保険が法律で義務化されている州は、「全犬種が対象」の州が6州、「特定の犬種や大きさにより義務付けられる」州が9州、義務がない州は1州のみです。つまり犬の賠償責任保険が義務化されている州はドイツでは16州15州で、「一部」という表現は不適切です。
またドイツで飼育されている犬のうち、賠償責任保険の加入が義務付けられる犬の割合は約70%とされています。またドイツで犬の賠償責任保険に加入している犬の割合は全体の70%とされています。つまり法定義務がある犬の割合と、賠償責任保険に加入している犬の割合は一致します。つまりドイツでは、犬の賠償責任保険を任意で加入している人はほぼないということです。法定義務により加入していることを「一般的」と記述するのはどうなのでしょう。この記述も不適切と思われます。日本では、自動車の強制賠償保険は法定義務ですので、100%の加入率です。対して任意保険の加入率は70~80%とされています。任意保険加入率を「一般的」と表現するのは間違いではありませんが、強制賠償保険の加入率では誤りという気がします。
(参考資料)
・Warum sich eine Hunde-Versicherung lohnen kann 「犬の保険が価値がある理由」 2019年4月13日
~
「ドイツの犬の70%が賠償責任保険に加入している(Etwa 70 Prozent der Hunde in Deutschland sind versichert. 」とする資料。
・Welche Schäden werden durch Hunde am häufigsten verursacht?
~
Durch die Gesetzgebung der einzelnen Bundesländer gilt in mehreren Teilen Deutschlands bereits eine durchgehende Versicherungspflicht für alle Hunde.
Der Anteil der Hunde, der durch eine Hundehaftpflichtversicherung abgesichert ist, liegt bei über 70 Prozent.
それぞれの連邦州の法律により、ドイツのいくつかの地域では、すべての犬に対してかねてより賠償責任保険の加入義務があります。
犬の賠償責任保険の対象となる犬の割合は、70%以上です。
上記を裏付ける出典を示します。まず最初にドイツ連邦共和国における、各州の「犬の賠償責任保険」の法定義務の一覧を示します。Hundehaftpflichtversicherung – Pflicht In welchen Bundesländern ist die Hundehaftpflicht in Deutschland Pflicht? 「犬の賠償保険-義務 ドイツではどの連邦州で犬の賠償保険が義務付けられていますか?」 2020年1月6日 から引用します。
6 Bundesländer mit Versicherungspflicht
Im Jahr 2020 gibt es nur in sechs Bundesländern eine gesetzliche Pflicht zum Abschluss einer Hundehalterhaftpflicht:
Berlin
Hamburg
Niedersachsen
Sachsen-Anhalt
Schleswig-Holstein
und Thüringen
Pflicht nur für bestimmte Hunde in 9 Bundesländern
In den folgenden Bundesländern gibt es für bestimmte Hunderassen eine Versicherungspflicht:
Baden-Württemberg
Bayern
Brandenburg
Bremen
Hessen
Nordrhein-Westfalen
Rheinland Pfalz
Saarland
Sachsen
1 Bundesland komplett ohne Pflicht
In Mecklenburg-Vorpommern gibt es gar keine Versicherungspflicht.
犬の賠償責任保険が義務付けられている6つの連邦州
2020年は6つの連邦州のみが、全ての犬の飼い主に対して犬の賠償責任保険の加入の法的義務があります。
ベルリン州
ハンブルク州
ニーダーザクセン州
ザクセン・アンハルト州
シュレースヴィッヒーホルシュタイン州
チューリンゲン州
9つの連邦州では、特定の犬種のみ義務です(註 法律で定める犬種及び一定の大きさ以上の犬)
以下の連邦州では、特定の犬種に犬の賠償責任保険が義務です。
バーデンーヴュルテンベルク州
バイエルン州
ブランデンブルク州
ブレーメン州
ヘッセン州
ノルトラインーヴェストファーレン州
ラインラント・プファルツ州
ザールラント州
ザクセン州
完全に犬の賠償責任保険の義務がない連邦州は1つです
メクレンブルク-フォアポンメルン州には、犬の賠償責任保険加入義務はありません。
本記事は、ペット保険大手の㈱アニコムが運営しているサイトに掲載されたものです。㈱アニコムのマーケティング・リサーチ力ってどうなっているんでしょうね(笑い)。海外の同業のマーケットシェアなどの調査などはしないのでしょうか。
前回記事の、「ドイツではペット医療保険加入率は1%(真実は2017年時点で14%である)」という、資料をまったく調べずに口から出まかせの大嘘を記事にしてしまうとか。このような無知無学、ズボラなのか精神疾患を抱えているのかは不明な社員を雇用しているとはお笑いです。それ以前に、㈱アニコムは、デマ情報の拡散は社会に有害であることを自覚し、猛省されたい。
(動画)
Von HUND ins GESICHT gebissen | SAT.1 Frühstücksfernsehen 「犬による顔への咬傷」 2016年6月8日
ドイツ公共放送による、犬の咬傷事故の問題の深刻さを報じるドキュメント。ドイツは犬による咬傷事故発生率が日本の5倍以上あり、犬の咬傷事故は日本よりはるかに重大な問題です。しばしば幼い子供が犠牲になる悲惨な死亡事故も発生します。
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