「欧米での犬猫の殺処分は獣医師による安楽死」~吸った息で嘘を吐く杉本彩氏

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(Domestic/inländisch)
まさに「吸った息で嘘を吐く」、今までに真実を一言でも述べたことがあるかという、杉本彩氏が代表の「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」。昨年も「動愛法改正のふりかえりと今後の課題」と題してシンポジウムを開催し、卒倒する大嘘を相変らず炸裂させています。このシンポジウムでは「欧米では犬猫の殺処分では二酸化炭素は用いていない」としています。しかしアメリカ合衆国とカナダのの多くの州では二酸化炭素、もしくは一酸化炭素による殺処分が合法で現在も行われています。その他の国でも二酸化炭素による殺処分が行われています。またイギリスでは犬猫の殺処分では銃殺が多用されています。
サマリーで示した通り、「吸った息で嘘を吐く」杉本彩氏が代表の、「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」(以下、「Eva」と記述する)は、昨年7月5日に、「動愛法改正のふりかえりと今後の課題」と題してシンポジウムを開催しました。杉本彩氏は、「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」(以下、「殺処分ゼロ議員連」と記述する)の動物愛護法改正の専用のプロジェクトチーム(PT)のアドバイザー(笑い)を務めてきたという経緯があります。
その総括としてのシンポジウムが開催されたのですが、相変らずの嘘デタラメぶりはあまりにもひどいです。例えば「殺処分には国際的動向を考慮する:1年内に施行」です。アドバイザー(笑い)の杉本彩氏をはじめ、殺処分ゼロ議員連もメンバーは、今までの発言等から「二酸化炭素での殺処分という残酷なことをしているのは日本だけ。欧米では二酸化炭素による殺処分は禁止されており、獣医師に良いる注射での安楽死である」という誤った認識をお持ちです。彼らは現在日本では犬猫用の安楽死用麻酔薬が入手が不可能になっている事態を全くご存じないようです。2年半の動物愛護法改正作業 私達の活動報告 2019/07/21から、該当する記述を引用します。
殺処分には国際的動向を考慮する:1年内に施行
今回の改正に「環境大臣は動物を殺す場合の方法について必要な事項を定めるに当たっては、国際的動向に十分配慮するよう努めなければならないこと」が加えられます。
欧米での犬猫の殺処分は獣医師による安楽死となっています。
これにより、日本での行政による健康な犬猫の炭酸ガスでの大量殺処分はなくなるといえるでしょう。
前後の記述から、シンポジウム関係者は「炭酸ガス(二酸化炭素)死は安楽死ではない。欧米では健康な犬猫の炭酸ガスでの大量殺処分はない」と述べているのは明らかです。また、昨年に杉本彩氏が講師を務めた「殺処分ゼロ議員連」の勉強会でお勉強された串田誠一衆議院議員が国会質問で「欧米では犬猫の殺処分は麻酔薬による安楽死だけである。ガス室で殺処分は欧米では禁止されているので行っているのは日本だけ」と発言しています。
このことからも、アドバイザー(笑い)である杉本彩氏が、「欧米では獣医師による麻酔薬での安楽死しか行われていない。ガス室での殺処分は欧米では禁止されているので日本だけだ」とご講義されていたのは間違いありません。串田誠一議員のこれらの国会質問に関しては、私は次のような記事を書いています。
・欧米では犬猫の殺処分は注射による安楽死だけ。ガス室の殺処分は禁止されている~串田誠一議員の動物愛護管理法改正に関する赤恥国会質問
・続・欧米では犬猫の殺処分は注射による安楽死だけ。ガス室の殺処分は禁止されている~串田誠一議員の動物愛護管理法改正に関する赤恥国会質問
結論から言えば、アメリカ合衆国とカナダでは多くの州で二酸化炭素などによるガス室での犬猫の殺処分が合法で多く行われています。アメリカ合衆国で二酸化炭素による犬猫の殺処分が多くの州で合法であり、かつ多く行われていることは先にリンクした私の過去記事で出典を多く挙げています。
カナダに関してですが、例えばオンタリオ州では、犬猫の殺処分で二酸化炭素を用いるのは完全に合法です。また処置を行うのは獣医師に限るとはしていません。オンタリオ州法、R.R.O. 1990, Reg. 23: POUNDS under Animals for Research Act, R.S.O. 1990, c. A.22(オンタリオ州法 現行法 なお、under Animals for Research Act とありますが、この法律の適用範囲はいわゆるアニマルシェルターに収容された犬猫です。この法律で、Poundとあるのは犬猫の収容施設です)から引用します。
22. (1) This section applies to euthanasia of dogs or cats by the use of chemicals.
5. Administration of carbon dioxide by inhalation.
22条 1項 本項において適用される犬または猫の安楽死に使用される化学物質
5号 吸入による二酸化炭素の投与。
(動画)
Marche à Québec contre les usines à chiots et l'euthanasie par chambre à gaz.(フランス語) 2011年1月7日公開。カナダ、ケベック州における、犬猫のガス室殺処分とパピーミルによる子犬生産に対する抗議デモ。
私はフランス語は全くわかりませんが、プラカードに書かれた、「750,000=75万」、「Gaz (chambre à gaz)=ガス(ガス室)」、「euthanasie=安楽死」、「chat=猫」、「chien=犬」、「Non=No」の単語ぐらいはわかります。ケベック州では年間75万もの犬猫が主にガス室で殺処分されているということです。
これは少し古い動画ですが、ケベック州の犬猫の殺処分数は人口比で日本の289倍です。ケベック州はカナダの州の中でもとりわけ犬猫の殺処分数が多い州ですが。カナダ全土では、犬の殺処分数が150万頭という推計もあります。
(動画)
Shelter Gas Chamber: Raw Footage 「アニマルシェルターのガス室での殺処分」
これはアメリカ合衆国ノースカロライナ州のアニマルシェルターでの犬の殺処分の動画です。この動画を切り貼り編集して、「日本のガス室での殺処分。こんな残酷なことをしているのは日本だけ」という内容に改ざんされた動画が複数拡散されています。
以上のように、杉本彩氏と殺処分ゼロ議員連の、「欧米での犬猫の殺処分は獣医師による安楽死となっています。これにより、日本での行政による健康な犬猫の炭酸ガスでの大量殺処分はなくなるといえるでしょう(前後の記述から、この記述は「炭酸ガス(二酸化炭素)死は安楽死ではない。欧米では健康な犬猫の炭酸ガスでの大量殺処分はない」との意味であることは明らかです)の主張は、真っ赤な嘘であることがお分かりいただけたと思います。しかしこの主張が「真っ赤な嘘」であることとともに、さらに問題を含んでいます。
その点については長くなりましたので、次回以降の記事で述べます。先に概要を述べておけば、現在日本では犬猫安楽死用の麻酔薬、ペントバルビタールの供給がストップしており、今後も供給の見通しが立っていないということです。驚くことに、その点について杉本彩氏も殺処分ゼロ議員連のメンバーも全く無知のようです。