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わなで捕らえたのちに飼犬飼猫を殺害することが合法なドイツ~環境省のデタラメ資料⑲







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(Zusammenfassung)
Krefelder Tierheim soll Tiere aus Kostengründen getötet haben.


 環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)、があります。本資料は全編にわたり嘘、誤りがびっしりと詰め込まれた、まさに見るに耐え難い資料です。本資料ではドイツ狩猟法での犬猫の狩猟に関しての奇妙奇天烈な日本語訳の解説があります。「野生動物を怒らせていない限り犬猫を狩猟駆除してはならない」です。そのような規定は一切ありません。いくつかの州法では「わなで捕らえられた飼犬飼猫でも殺害してよい」と規定しています。このような犬猫は、野生動物を怒らせているかどうか確認できません。


 サマリーで示した、環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)の、問題記述を引用します。


狩猟法での犬猫の有害駆除については、犬や猫が狩猟の対象動物を怒らせるなど危険な状態を生じさせる場合は、撃っても良い(*1)ことになっている。
国による大枠は決まってはいるが、州ごとに規制は異なっており、ノルトライン=ヴェストファーレン州では、非常事態でない限り撃ってはいけないという厳しい規定(*2)になっている。(※その後法改正されている) (23ページ)



 引用した環境省の本資料の記述、(*1)、(*2)は、いずれも誤りです。まず(*1)について述べます。
 ドイツ連邦共和国での狩猟に関する規定は、基本的な事柄を連邦狩猟法(Bundesjagdgesetzが定め、16ある各州が州法令で詳細を定めています。環境省の本資料の記述、「狩猟法での犬猫の有害駆除については、犬や猫が狩猟の対象動物を怒らせるなど危険な状態を生じさせる場合は、撃っても良いことになっている」ですが、連邦法はもとより、16州のすべての法令でもこのような規定は一切ありません
 まず、ドイツ連邦狩猟法(Bundesjagdgesetz)の、犬猫の狩猟に関する該当する条文(23条全文)から引用します。


VI. Abschnitt Jagdschutz
§ 23 Inhalt des Jagdschutzes
Der Jagdschutz umfaßt nach näherer Bestimmung durch die Länder den Schutz des Wildes insbesondere vor Wilderern, Futternot, Wildseuchen, vor wildernden Hunden und Katzen sowie die Sorge für die Einhaltung der zum Schutz des Wildes und der Jagd erlassenen Vorschriften.

第6章
23条 狩猟鳥獣保護の内容
連邦国家における狩猟鳥獣保護では、特に密猟者、野生動物の食料不足、野生動物の病気、犬と猫から狩猟鳥獣を保護すること、そして狩猟鳥獣保護と狩猟に関する規制を遵守することが含まれます。


 つまり、ドイツ連邦狩猟法での「野生動物保護のための犬猫の狩猟」に関しては単に「犬や猫から狩猟鳥獣を守らなければならない」としか規定していません。私は下位法の16州の狩猟に関する法令を全て調べましたが、「狩猟法での犬猫の有害駆除については、犬や猫が狩猟の対象動物を怒らせるなど危険な状態を生じさせる場合は、撃っても良いことになっている」との記述がある条文は一切確認していません。環境省は、この記述が正しいというのならば、具体的な法律名と該当する条文が何条で、原文でその記述を必ず回答されたい。
 なお州法での犬猫狩猟駆除に関する規定は、複数の州で「ライブトラップで無傷で捕獲した後の犬猫(飼犬飼い猫ということが明らかであっても)を、捕獲したのちに殺害してもよい」と規定しています(これらの条文原文は、次回記事で取り上げて解説します)。「ライブトラップで捕獲したのちの犬猫」は、「狩猟の対象動物を怒らせるなどの危険な状態を生じさせる」ことはできません。はい、環境省のこの記述がデタラメであることがばれました(大笑い)。

 次に、(*2)の、「ノルトライン=ヴェストファーレン州では、非常事態でない限り撃ってはいけないという厳しい規定になっている」ですが、これも明らかに「誤訳」と断言します。むしろノルトラインーヴェストファーレン州狩猟法では、「犬は射殺すべきで捕獲することは推奨できない」と、厳格な射殺による殺害駆除を求めています。以下に、ノルトラインーヴェストファーレン州の、犬の狩猟に関して規定している条文を引用します。
 Bekanntmachung der Neufassung des Landesjagdgesetzes Nordrhein-Westfalen (LJG-NRW) 「ノルトラインーヴェストファーレン州狩猟法(LJG-NRW) 改正法」


§25 Inhalt des Jagdschutzes (Zu §§ 23, 28 Abs. 5 BJG)
(4) Die zur Ausübung des Jagdschutzes berechtigten Personen sind befugt,
2. Hunde außerhalb der Einwirkung ihrer Führerin oder ihres Führers abzuschießen, wenn
a) diese Wild töten oder erkennbar hetzen und in der Lage sind, das Wild zu beißen oder zu reißen,
b) es sich um keine Blinden-, Behindertenbegleit-, Hirten-, Herdenschutz-, Jagd-, Polizei- oder Rettungshunde handelt, soweit sie als solche kenntlich sind und solange
c) andere mildere und zumutbare Maßnahmen des Wildtierschutzes, insbesondere das Einfangen des Hundes, nicht erfolgversprechend sind.

25条 狩猟鳥獣保護の内容(連邦狩猟法BJGの23条、28条に関して)
(4)狩猟鳥獣保護を行使する権限を与えられた者(免許を受けたハンター)は、
2. 次の場合の、飼い主の管理が及んでいない範囲の犬を射殺すること。
a) これらの犬で狩猟鳥獣を殺すか、狩猟鳥獣に咬みついて引き裂く可能性があり、狩りたてていることが認識できるもの。
b) 盲導犬、介助犬、牧羊犬で羊の群れを守っている犬、狩猟犬、警察犬、救助犬で、そのように認識できる行動をしている犬は除外する。
c) 野生動物保護のための、他のより穏やかで穏当な犬を捕獲する手段は期待されていません。



 「ノルトライン=ヴェストファーレン州では、非常事態でない限り撃ってはいけないという厳しい規定になっている」ですが、25条4項2号a)の、「野生動物を殺すもしくは咬みついて引き裂く可能性がある状態が確認できる」のことを指しているのでしょうか。しかし考えようによっては、人の管理下になければ、犬猫は野生動物を殺害する、咬んで傷つける可能性は常にあります。しかしこの規定は、ドイツ16州の中でも犬の狩猟の条件が厳格であるという批判があります。
 一方で、「犬をわなで無傷で捕獲することは推奨しない。銃で射殺すべきである」との25条4項2号c)の規定は、大変厳しく、かつ積極的な非占有犬の狩猟駆除の殺害を求めていると、私は感じます。判断は読者様にお任せします。

 いずれにしても環境省の本資料で行ったヒヤリング調査では、通訳の言語が全く通じていません。「犬や猫が狩猟の対象動物を怒らせるなど危険な状態を生じさせる場合は、撃っても良いことになっている」の記述では、思わず飲んでいたコーヒーをブッッ!とPCの画面に吹き出しそうになりました。サマリーで述べたとおり、犬猫の狩猟駆除に関して規定している連邦狩猟法及び各州の狩猟法令では、このような規定は一切ありません。
 想像するには、ノルトラインーヴェストファーレン州狩猟法の条文で、hetzenという単語が出てきます。この語は、「興奮してせかせる」といった意味があり、主語がHunde(犬)なのです。対象動物(狩猟鳥獣)ではありません。「ヒヤリング調査を行った」とのことですが、その方は単語が断片的に拾えるぐらいの語学力で、ほとんど意味が通じておらず、通訳と環境省の本資料作成者が日本で流布されているデマ情報とともに、妄想で肉付けした作文に間違いないです。ノルトライン―ヴェストファーレン州狩猟法やドイツ連邦狩猟法の原文を確かめれば、こんな漫才のような誤訳ドイツ法の解説をしなくてすんだのに、それすらしないズボラだということでしょう。まさに噴飯、漫才誤訳で楽しませていただきましたが。

 環境省の本資料の作成者らはいわゆる愛誤思想に毒されていて、本資料の作成では正確であることより、日本でのいわゆる愛誤プロパガンダ情報の流布を意図したことも、このような漫才誤訳の要因かと思います。「ドイツでは犬猫の狩猟駆除は認められているが、極めて厳格でほとんどできない」という、嘘プロパガンダを日本で流布したいという意思もあったのだと推測します。
 狩猟法での犬猫の有害駆除については、犬や猫が狩猟の対象動物を怒らせるなど危険な状態を生じさせる場合は、撃っても良いことになっている。ノルトライン=ヴェストファーレン州では、非常事態でない限り撃ってはいけないという厳しい規定になっている。 (23ページ)という厳格さが求められるのならば、ドイツではほとんど犬猫の狩猟駆除はないはずです。しかし高位推計では、年間の狩猟駆除数は猫~50万(Jagd auf Katzen: Schießen, schaufeln, schweigen)、犬6万5000という推計があります。合計56万5000頭という大変な数です。環境省の本資料の誤訳と嘘プロパガンダがお分かりいただけると思います。
 なおドイツでは複数の州では、罠で無傷で捕獲した犬猫が明らかに飼犬飼い猫ということが明らかであっても、捕獲後に殺害することが合法であると明記されています。それは次回記事で取り上げます。


(動画)
 
 Katzenmörder in Süddeutschland unterwegs...「南部ドイツのストリートキャットキラー」 2019/10/17

 ドイツで1年間に狩猟で射殺される猫の数は高位推計で50万匹、犬は6万5000頭です。「犬や猫が狩猟の対象動物を怒らせるなど危険な状態を生じさせる場合は、撃っても良い(意味不明な奇妙奇天烈な誤訳。このような法律の規定はドイツには一切ありません)ことになっている。ノルトライン=ヴェストファーレン州では、非常事態でない限り撃ってはいけないという厳しい規定になっている」という厳しい規定があれば、これほどまでの多数の犬猫は狩猟駆除されません。

Unglaublich schrecklich und für jeden Tierliebhaber in keinster Weise nachzuvollziehen.
Im Südosten Deutschlands macht seit Wochen ein unbekannter Schütze Jagd auf Katzen und er hat In den vergangenen Wochen gab es mehrfach Angriffe auf auf Katzen auf die geschossen wurde.

動物を愛する者にとっては信じられないほどひどく、そして絶対理解できません。
ドイツ南東部では見知らぬハンターが猫を狩り、過去数週間に複数の猫が撃たれて攻撃されました。





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「地域猫活動は地域コミュニティを活性化させる効果もある」は真逆の大嘘






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(Domestic/inländisch)

 「地域猫活動は地域コミュニティを活性化させる効果もある」。このような利点を強調して地域猫を推進しているのが、環境省や地方自治体です。しかし私が事例を取材した限り、全くの逆で、地域猫活動は徹底的に地域コミュニティを破壊しました。さらに地域猫に伴う野良猫の給餌は、修復不可能な深刻な住民間の対立を生じさせます。


 「地域猫活動は地域コミュニケーションの活性化や高齢者の生きがいや子供の情操教育に役立つ」という、メリットばかりを強調した記事があります。「地域猫」と共存共栄を図るには? 2019年9月6日 から引用します。


地域猫の活動によって、殺処分や苦情が減り、地域住民の結びつきが深まったとの報告もある。
地域猫は、近隣住民とのコミュニケーションの潤滑油ともなり、高齢者の生活のハリに繋がり、子供たちの情操教育にも役立つ。



 しかし私が今まで調べた限り、「地域猫活動は地域コミュニティを徹底的に破壊する」のです。この具体的なケースを、私は連載記事にしています。こちらの記事です。「(野良猫への)餌やり禁止は地域コミュニティを破壊する」「地域猫は地域コミュニティを活性化させる」は真逆の大嘘

 神戸市垂水区塩屋における、平成19年度から数年間にわたり、神戸市も関与して推し進められた塩屋山手地域猫活動です。数年間の不妊去勢手術に費やした自治会費からの拠出は、40万円近くになりました。自治体活動をされた方ならばよくご存じと思いますが、中規模な自治会で、自治会館を所有するところでも、年間予算は40万~50万円程度です。1自治会が負担する金額としては、問題と言わざるを得ません。
 地域猫活動をしても、当初の計画通り野良猫は減りませんでした。自治会の不妊去勢手術の資金負担が重くなり、平成24年に自治会は不妊去勢手術への資金拠出を打ち切りました。それに伴い野良猫が増え、その害も増加しました。
 塩屋山手自治会では、「野良猫が減り、野良猫による害も減る」という、地域猫活動を進めた地域猫推進派に騙されたという意識があります。それと貴重な自治会費を無駄にされたという思いもあります。さらに以前にもまして野良猫が増え、猫による害も増加したことに対する地域猫推進派に対する反感もあります。一方地域猫推進派は、不妊去勢を行う資金が枯渇したのちも、餌やりをさらに増やして強行し、地域猫活動を始める以前よりも罪悪感がなく無節操に行うようになりました。
 
 私は実際に、神戸市垂水区塩屋自治会の会員様に取材を行いました。またこの地区に不動産を所有し、しばしば訪れますので、どのような状況になっているのか把握しています。その他にも、神戸市で行われている、いくつかの地域猫活動(無許可含む)を長期にわたり観察してきました。概ね塩屋山手自治会の地域猫と同様の経緯をたどっています。

 しかし環境省や、地域猫を推進している自治体では、「地域猫活動は地域コミュニティを活性化させる」という利点をことさら強調しています(地域猫 地域コミュ二ティ 活性化)。しかし私は、それは「机上の空論」、「都合よいお手盛り」と断言します。異なる価値観を持つ地域コミュニティの住民が、ただでさえ対立を生みやすい「野良猫の世話」で一致団結するほうが奇跡です。万人の支持を得るであろう人の安全や福祉活動ですら、対立が生じるのです。例えば予算を必要としない高齢者見守り活動でも、「プライバシーの侵害で反対」や、「無駄な労力を費やしたくない」といった具合です。ましてや野良猫問題ですと、猫がそもそも嫌いな人もいますし、すぐに成果が出ることはないのです。不妊去勢に反対する人も、一定数います。さらに多額の予算がかかります。概ね自治会で一番対立が深刻になる事柄は、予算の執行をどうするかです。
 例えば、自治会館の将棋サークルのメンバーが自費で買った酒を自治会館に保管していました。それを見た他の自治会員が「自治会費で酒かっている」と問題にしたということがあるぐらい、予算の執行では対立するのです。ましてや不妊去勢費用で数十万円ともなれば、短期間で野良猫問題が解決しなければ、自治会は修復不能な対立が生じます。
 「地域コミュニティが活性化した」という事例は、自治会内でも、地域猫の推進派だけに限った話でしょう。水面下では、地域猫を自治会で導入する際の多数派工作や、反対派への人権侵害などが横行している可能性のほうがはるかに高いと私は推測しています。

 野良猫などへの餌やりは、給餌されていいる動物に興味がない人にとっては単なる迷惑行為でしかありません。「近隣住民とのコミュニケーションの潤滑油ともなり、高齢者の生活のハリに繋がり、子供たちの情操教育にも役立つ」は、あまりにも都合の良い解釈と言わざるを得ません。「近隣住民とのコミュニケーションの潤滑油」になるどころか、野良猫の餌やりが原因で、過去に多くの殺人や重大な傷害事件が起きているのです。
 このようなトラブルの原因になるリスクが高い活動を「地域コミュニティの活性化手段」に用いる理由はありません。「地域猫活動は地域コミュニティの活性化に役立つ」は、単に野良猫に餌やりをしたいとう愛誤の詭弁にすぎません。


(動画)

 近隣トラブルが事件に発展か…路上で男性2人殺害 近所の男性への強盗殺人容疑で38歳男再逮捕 名古屋2人刺殺(動物愛誤)(アニマルホーダー.動物囤積症)(トキソプラズマ.弓形蟲感染症T.gondii) 2019/07/16公開

 一部ではこの事件は、「野良猫の餌やりを行っているのが佐藤容疑者で、餌やりをとがめられたことに佐藤容疑者が激高して被害者を殺害した」と報じられてます。しかし真実は、佐藤容疑者は給餌者ではなく、殺害された被害者赤丸さんに、給餌者と勘違いされていました。実際に餌やりを行っていたのは佐藤容疑者の隣人だったという情報があります。
 もちろん殺人は100%否定しますが、私も餌やりの濡れ衣を着せられてことがありますので、佐藤容疑者に同情するところがあります。拙宅の真ん前に目立つように、夜中の2時台に猫の餌を置きに来る町内でも有名な給餌者がいました。分別があってしかるべき年齢の中年女性です。野良猫の給餌者は、精神知能の異常が疑われる人が多いのです。このような人たちを中心にした活動で、地域コミュニティの活性化が図れますが。破壊しかないでしょう。
 野良猫の餌やりは深刻な人間関係の軋轢を生むのです。それだけ被害も尋常ではないからです。地域猫活動のようにコストもかかり、さらに人間関係を悪化させるリスクが高い方法をわざわざ選ばなくても、他に地域コミュニティ活性化の方法はいくらでもあります。

捜査関係者や近隣住民によると、佐藤容疑者の自宅周辺は日頃から多くの猫が集まることがあったという。
事件当時、自宅にいた佐藤容疑者は赤松さんらと口論になり、猫の世話について注意されたことで激高したとみられるという。


「絞殺、射殺」ティアハイムの殺処分はどこまでが合法なのか







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(Zusammenfassung)
Wie weit ist Tierheim Tötung von Tieren legal?


 記事、ティアハイムでの犬の感電殺(家畜の屠殺方法)による殺処分が合法なドイツ、の続きです。
 ティアハイムの殺処分の方法に関していくつかの報道があります。例えばハンブルク・ティアハイムでは犬をロープで絞殺し、動物保護法違反で代表者が起訴されています。その他には「職員を咬んで怪我をさせた犬の殺害のために警察官を呼び射殺が行われた」、「ティアハイム自ら犬を銃殺し元職員が告発を行った」などがあります。ティアハイムの殺処分の方法は、どこまでが合法なのでしょうか。なお日本で流布されている、「ドイツでは犬猫の殺処分は麻酔薬での安楽死でなければならない」はデマです。



 サマリーで示した、「ティアハイムの殺処分の方法に関する報道」ですが、次のようなものがあります。

Tierquälerei im Tierheim Süderstraße 「ティアハイム・シェーダーシュトラーセでの動物虐待」 2005年

 ティアハイムの所長の指示により、ロープにより犬を殺害していたケース。本件ではティアハイムの所長が起訴され、有罪が確定しています。しかしティアハイムの所長の起訴事実は、主な罪状はティアハイムの資金を横領した経済犯罪です。

Der Trick des Tierheimchefs, dem beispielsweise auch die Hündin "Sugar" ausgesetzt wurde, um die ein monatelanger Rechtsstreit geführt wurde, besteht ganz einfach darin, den Hund von zwei PflegerInnen mit zwei Leinen in entgegengesetzte Richtung ziehen zu lassen.
Dadurch wird der Hund immer stärker am Hals gewürgt.

例えば、1ヶ月間の裁判で明らかにされた、雌犬「シュガー」でのティアハイムの所長の方法ですが、単に犬を2人の男性飼育員が2本のロープで反対方向に引っ張る(首を絞めて殺す)ことでした。
その結果、犬はきつく首を絞められて殺されます。



Tierheim: Hund erschossen 「ティアハイム 犬の射殺」 2014年6月27日

 このケースは、ティアハイムに収容していた犬がティアハイムの職員を咬み怪我をさせたため、ティアハイムは警察官を呼び、犬の射殺を依頼したという事件です。当然警察官が犬を射殺を実行したことは職務権限内で法的責任は問われていません。

Dreieich - Die Polizei hat im Tierheim Dreieich einen Hund erschießen müssen, nachdem dieser zwei Mitarbeiterinnen gebissen hatte.
Der Vorfall ereignete sich bereits am Dienstag, wie Polizeisprecher Ingbert Zacharias gestern auf Anfrage bestätigte. Nach seinen Worten handelte es sich um einen sogenannten Listenhund. Die durch Bisse verursachten Verletzungen der beiden Frauen wurden im Krankenhaus behandelt.

ドライアイヒー警察は、ティアハイム・ドライアイヒで2人の従業員が犬に咬まれた後に、犬を射殺していました。
昨日、警察の広報官である、イングベルト・ザカリアス氏に確認を求めたところ、事件は、火曜日に発生したとのことです。
ザカリアス氏によれば、射殺された犬は、いわゆる法律で飼育禁止が禁止されているリストの犬(ドイツ連邦法とドイツ全州における州法においては、特定の闘犬品種とその雑種の飼育を原則禁止しています。大変厳しい飼育基準を満たさなければ、犬は押収されて殺処分されます)でした。
2人の女性の、問題の咬傷の傷害ですが、女性たちは病院で治療を受けました。



Tierheim tötet Hunde 「ティアハイムは犬を殺す」 

 これはドイツの動物関係のフォーラムです。ティアハイムの元従業員が、勤務先のティアハイムが「譲渡が難しい犬種」であることを理由に射殺していたことが暴露されています。この件について元従業員は、「刑事告発を行う」と述べています。ティアハイムの実名が公開されていますので、信ぴょう性は高いと思われます。
 また、Wer weiß in wie vielen.「誰もがこのようなことが多く起きていることを知っている」とありますので、ドイツのティアハイムで犬などを射殺することは珍しいことではないと読み取れます。しかし今のところ、ティアハイムが収容動物を射殺したことにより起訴された、有罪になった例は確認できていません。 

Angeblich zahlt das Amt für Fundtiere 4 Wochen Unterhalt an die private Pension .
Da dort nicht vermittelbare Hunde einfach erschossen und auf dem angrenzenden Acker verscharrt wurden!
Desweiteren werden wir Strafanzeige wegen groben Verstoßes gegen das Tierschutzgesetz stellen.
Wer weiß in wie vielen.

犬の飼育費用の4週間分が、野良犬迷い犬を管理する行政機関から支払われているとされています(註 行政が収用を委託した動物に対しては、飼育費がティアハイムに一定期間公費で支給されます)。
譲渡できない犬は、単に射殺されて隣接する空き地に埋められました!
私たちは(このティアハイムの行為が)、ドイツ連邦動物保護法にすべてが違反するとして、刑事告発を行います。
誰もが、このようなことが多く起きていることを知っています。



 これらの事件からうかがえることは次の通りです。「1、ドイツのティアハイムにおいては絞殺による殺処分は違法である」。「2、ドイツのティアハイムにおいては、銃殺での殺処分有罪になった事件は確認できていないが、実際は行われている。銃殺は必ずしも違法とは言えないと思われる」です。
 「2、」の銃殺ですが、イギリスでは保護施設が収容した犬猫などを殺処分する方法として、かなり一般的に行われています。例えばイギリスの権威ある動物保護団体、RSPCAのアニマルシェルターでは、健康上問題のない犬猫を数千頭単位で、主に家畜用と殺銃で殺処分していました。私はこの件について記事にしています。ペットを大量銃殺していた、最も権威あるイギリスの動物愛護団体

 では、ティアハイムの殺処分の方法では、何をもって合法違法が線引きされるのでしょうか。これは前回記事でも述べましたが、ドイツ動物保護法4条1項において、「殺害前に原則として意識喪失状態であること」か否かです。「絞殺」の場合は、死に至るまで意識があり、時間が長くかかり苦しむということで、本条文の規定に反するということでしょう。
 一方銃殺では、頭部の射撃で脳組織を破壊すれば一瞬で意識喪失状態に至ります(イギリスでは死を確実にするためにはその後にピッシング(脊髄切断)を行って速やかに死に至らしめることが必要とされています)。頭部への銃撃による殺害は、ドイツでは牛の一般的なと殺方法です。そのために銃殺は、ティアハイムでも合法と判断されているのだと私は推測します。以下に、再びドイツ動物保護法(Tierschutzgesetz)の、該当する条文を引用します。


Dritter Abschnitt
Töten von Tieren
§ 4
(1) Ein Wirbeltier darf nur unter wirksamer Schmerzausschaltung (Betäubung) (*1)in einem Zustand der Wahrnehmungs- und Empfindungslosigkeit oder sonst, soweit nach den gegebenen Umständen zumutbar, nur unter Vermeidung von Schmerzen getötet werden.

第3章
動物の殺害
§4
(1)脊椎動物は効果的な疼痛除去(意識喪失、気絶)の状態の感覚および無感覚状態か、あるいはそうでなければ所与の条件下で合理的な範囲内で苦痛を回避する方法でしか殺すことができない。


(*1)この条文の、Betäubungを「麻酔」と訳している文献が散見されますが誤訳です。Betäubungは麻酔という意味も含みますが、「意識がない状態」、「気絶した状態」を広く含む、広義の「意識喪失」を意味します。麻酔に限定して用いるのならば、Anästhesie、麻酔が効いている状態は、Anästhesiezustand、またはAnesthesia Zustandです。


 しかしドイツ動物保護法の殺害に関して規定している条文、4条1項は、日本で著しく誤った解釈で流布されています。「ドイツでは犬猫の殺処分(註 家畜のと殺でも麻酔薬による安楽死でなければならないとする資料も散見されます)は、必ず麻酔薬による注射の安楽死でなければならない」です。しかし先の述べた通り、ドイツ動物保護法4条1項における、「脊椎動物の殺害」の規定は、「殺害前に原則として意識を喪失させているか無感覚状態であること(それが不可能ならば状況に応じて合理的な範囲で苦痛除去に配慮した方法であること)」です。
 「ドイツでは犬猫の殺処分は麻酔薬による安楽死でなければならない(家畜の屠殺も含める)」というデマが日本で定着している原因は、ドイツ獣医師を詐称している、京子アルシャー氏のドイツ動物保護法の誤訳がその1つだと私は推測しています。京子アルシャー氏は、第10回 ドイツ 殺処分ゼロの理由(損保会社が運営していたサイト。現在は削除されている)で次のように述べています。


現在ドイツの動物保護法では動物の殺行為について以下のように明確に定められている。

§4(1)Ein Wirbeltier darf nur unter Betäubung oder sonst, soweit nach den gegebenen Umständen zumutbar, nur unter Vermeidung von Schmerzen getötet werden.
(脊椎動物は麻酔下においてのみあるいは状況により痛みを回避することでのみやむを得ず殺されることとする)(*1)

この法律に則り、犬や猫を殺すにはまず獣医学的所見という正当な理由が必要である。
現実的な例を挙げると、ティアハイムに収容された犬や猫を一人の獣医師が不治の病と診断のうえ安楽死を決定したとすると、安楽死させられた犬や猫の死体は大学の病理検査に送られ、そこで安楽死を決定した獣医師と同じ病理結果を得られなければ正統な理由なく動物を殺したということで起訴の対象となる(註 今からでも京子アルシャー氏に、そのような裁判例を1例でも挙げていただきたい。ドイツ連邦司法省の判例データベースでは1つも確認できていません)。(*2)
また例え不治の病だとしても酷い痛みを伴わず投薬など治療を継続することで生活に支障がないとされる動物は安楽死の対象にはならない。
それでも、やむを得ず動物を殺す際はかならず安楽死でなくてはならない。
現在ドイツの動物保護法から読み取ると安楽死とは「痛みと苦しみを伴わない死」のことであり、家畜の堵殺のみならず犬の場合も麻酔薬を用い痛みと苦しみを回避することでのみ殺すことが許される。(*3)


(*1)この記述ですと、「ドイツでは脊椎動物(魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類)の殺害は、すべて回復不能の傷病の苦痛を取り除く目的でしか殺害できず、かつ安楽死でなければならない」という意味になります。ドイツで食されているニシンは、すべて末期の傷病で麻酔薬で安楽死されたものか自然死したものなのでしょうか。中毒死したドイツ人がいないことが不思議です。正しい訳は、「脊椎動物は意識喪失下または(それが不可能な場合は)、所与の状況下で合理的な範囲で苦痛を回避した方法でのみ殺害ができる(拙訳)」です。つまり「脊椎動物を殺す場合は麻酔などであらかじめ意識を喪失させているか、それができない場合は状況に応じて合理的な範囲で苦痛を回避する方法でしか殺害できない」ということです。
(*2)ティアハイムの統括団体である、ドイツ動物保護連盟(Tierschutzbund)はティアハイム運営指針(Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes)を出しており、「傷病を理由とする動物の安楽死は獣医師1人の判断でできる」としています。
(*3)動物の安楽死用の麻酔薬、ペントバルビタールは毒性が強く、本薬により安楽死された家畜の肉を食べれば、かなりの割合で人が死にます。それ以前にEU(EUに限らずほぼすべての国で)では、医薬品成分が残留した食肉の流通を禁じています。


 この京子アルシャー氏の、「ドイツでは犬など(家畜のと殺においても)の殺害では、麻酔薬による安楽死でなければならない」ですが、日本の動物誤活動家らの、「注射による犬猫殺処分」の執着をもたらしました。「二酸化炭素死による殺処分の反対」です。「注射による薬剤投与による殺処分」を、テロまがいで要求した動物愛護家らもいます。串田誠一衆議院議員は昨年の国会質問で、「欧米では二酸化炭素による殺処分を禁じており、注射による安楽死しか行われていない」と嘘発言しています(この発言の根拠は、杉本彩氏が講師を務めた「殺処分ゼロ議員連」での勉強会のようですが)。
 二酸化炭素による犬猫殺処分を法律で禁止しているのは、アメリカの州の一部です。アメリカ、アカナダでは現在も多くの州で行われています。またイギリス、ドイツは二酸化炭素死を法律では禁じていません。行われていないだけです。イギリスやドイツでは犬猫の銃による殺処分や、ドイツでは犬の感電殺(電気スタニング)が違法ではないと検察庁が判断しました。必ずしも欧米先進国が、犬猫殺処分で麻酔薬の注射による安楽死を行っているわけではありません。

 現在日本では、動物の安楽死に用いられるペントバルビタールの供給がストップしています。しかし日本の動物愛護活動家らが注射による薬剤投与での殺処分方法に固執するあまり、実は全く安楽死とは言えない筋弛緩剤の注射での単独投与による犬猫の殺処分が、日本の公的機関で行われています。
 注射による薬剤投与が必ずしも安楽死ではありません。その薬剤の薬理作用によります。筋弛緩剤は筋肉の動きを止めるだけで、意識を喪失させることはありません。したがって意識下での大変苦しい窒息死です。現に、多くの国で準拠されている、「全米獣医師会 動物の安楽死ガイドライン2020年版」(AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals: 2020 Edition*)では、二酸化炭素、感電殺、銃殺は安楽死として認めています。しかし、筋弛緩剤の単独投与は「動物の安楽死方法として認められない」と明記されています。ニセ獣医師京子アルシャー氏の、ドイツ動物保護法の誤訳は、本当に有害と言わざるを得ません。


(動画)

 Rind wird betäubt 「牛は気絶する」 2011/02/27公開(閲覧注意)
 betäubtは、「意識を喪失した状態」です。Betäubungは左の名詞形で「意識を喪失した状態、気絶した状態(広くは麻酔が効いているとの意味も含みますが)」です。ドイツの法定の牛のと殺方法は、家畜用と殺銃でまず脳組織を破壊し、その後に放血させて失血死させます。ドイツ動物保護法4条1項ではこの単語が出てきますが、京子アルシャー氏の「家畜のと殺は麻酔薬を用いた安楽死でなければならない」が誤訳であることがお分かりいただけると思います。
 イギリスでは、この家畜用と殺銃で、動物保護施設が多くの犬猫を殺処分しており合法です。ドイツでも「ティアハイムが犬を銃殺した」という報道がありますが、ティアハイムが収容動物を銃殺したことで刑事訴追を受けた報道及び判例は確認できていません。
 

ティアハイムでの犬の感電殺(家畜の屠殺方法)による殺処分が合法なドイツ







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(Zusammenfassung)
Krefelder Tierheim soll Tiere aus Kostengründen getötet haben.


 日本では、「ドイツでは犬猫の殺処分(に限らず家畜の屠殺でも)は必ず麻酔薬による安楽死でなければならない」という情報が流布されています。しかしそれは荒唐無稽なデマ、大嘘です。近年ドイツで真菌性の感染症を理由に、家畜の屠殺で一般的に用いられる感電殺(電気スタニング)により犬を殺処分したティアハイムがありましたが、所管する行政機関も検察庁も「違法行為ではない」と判断しました。


 サマリーで示した通り、ドイツのティアハイムが収容動物が真菌性の感染症に感染したことにより、数頭の犬と40匹近くの猫を感電殺(註 電気スタニング。豚などの家畜の屠殺でよく用いられる)などにより殺処分したケースがあります。この事件を報道したニュースでは感染症名が記述されていませんでしたが、多くの場合は真菌性の感染症は皮膚病です。致死性の病気ではありませんし、重篤な症状になることはありません。また人に感染を及ぼす危険性も低いのです。例えばこのようなものです(猫の真菌による感染症の症状・原因と治療法)。
 当ティアハイムの元従業員2名は、当ティアハイムのこの殺処分が動物保護法に違反するとして所管する行政機関と検察庁に告発を行いました。まず、「1、真菌性の感染症は致死性ではなく治療が容易であるために、殺処分は正当な理由がない」と、「2、感電殺(電気スタニング)という殺処分の方法が不適切である」という2点です。しかし所管する行政機関も検察庁も、ティアハイムのおこなったこれらの殺処分は合法であるとし、行政処分も刑事訴追もありませんでした。

 この事件について私は記事にしています。ティアハイムの殺処分が、「1、その動物の疾病が治療可能であり、致死性の病気ではなくても、ティアハイムの経営上(経済的)の理由があれば合法である」という判断を、所管する行政組織と検察庁は示したことを取り上げています。その根拠は、1982年に示された、ドイツ最高裁判決の「獣医師は飼い主の経済的利益にも考慮して殺処分する権利読義務がある」に基づきます。

「経済的理由」で収容猫すべてを殺処分したティアハイムの行為は合法~環境省のデタラメ資料⑲

 今回は、「2、ティアハイムが収容動物を感電殺(註 電気スタニング。家畜の屠殺、特に豚でよく用いられる方法)で殺処分を行うことは合法である」ことを、所管する行政組織と検察庁が示した根拠について考察します。
 再び、「真菌性の感染症を理由に、収容動物のほとんど(犬数頭と猫~40匹)を感電殺(電気スタニング)などの方法により殺処分したティアハイム」について報道したニュースソースから引用します。
 Einschläferungen ohne triftigen Grund : TV-Bericht erhebt Vorwürfe gegen Krefelder Tierheim 「正当な理由もなく収容動物を安楽死させた:テレビ局の取材班はクレーフェルト・ティアハイムを非難しています」 2015年11月24日


Krefeld Im Krefelder Tierheim sollen 30 bis 40 Tiere "ohne vernünftigen Grund" getötet worden sein - darüber berichtet der Fernsehsender Vox.
Tierheim-Vorstandssprecher Dietmar Beckmann sieht die Einrichtung zu Unrecht an den Pranger gestellt.
Sie waren von 2011 bis 2014 in dem Tierheim beschäftigt und werfen der Einrichtung vor, 30 bis 40 Tiere - vor allem Katzen - ohne triftigen Grund eingeschläfert zu haben.
Zudem sollen Hunde mit Stromschlägen traktiert worden sein.
Laut Paragraf 17 des Tierschutzgesetztes ist es verboten, ein Wirbeltier ohne "vernünftigen Grund" zu töten. Dagegen soll das Tierheim verstoßen haben.
Die Vorwürfe im einzelnen: Das Tierheim soll Katzen mit Pilzerkrankung eingeschläfert haben.
Ein solcher Pilzbefall sei aber gut behandelbar.
Euthanasie mit tiermedizinischer Indikation ist auch laut Staatsanwaltschaft rechtlich möglich.
"Die Entscheidung liegt immer beim Tierarzt."

クレーフェルトにある、クレーフェルト・ティアハイムでは、30から40匹の動物が「合理的な理由なしに」殺されたと言われています。
ティアハイムの広報担当者、ディートマー・ベックマン氏は、この施設が誤って晒しものにされたという見解です。
2011年から2014年までティアハイムに雇用されていた従業員らは、30から40匹の動物、特に猫を正当な理由なしに安楽死させたティアハイムを非難しています。
さらに、犬は感電殺されたと言われています。
動物保護法第17条では、「合理的な理由」なしに脊椎動物を殺すことを禁じています。
ティアハイムはこれに違反したと言われています。
刑事告発の詳細:ティアハイムは、真菌性の感染症の猫を安楽死させたと言われています。
このような真菌性の疾患は治療が容易です。
検察庁によると、獣医学的適応に基づく安楽死も法的に可能だということです。
「動物の安楽死の決定は常に獣医の任意によります」



 上記のクレーフェルト・ティアハイムが行った「感電殺(電気スタニング)」ですが、ドイツの映像があります。これにはドイツで一般的に行われている行われている、豚の感電殺(電気スタニング)による屠殺のビデオが収録されています(22:00~)。DIE REPORTAGE Kannst du ein Tier töten? - Zwei Fleischesser machen den Test 「ルポタージュ 動物を殺すことができますか? -2人の肉食習慣がある人がテストを受ける」 2020年3月7日
 「感電殺(電気スタニング)」ですが、まず頭部に電流を流して気絶させ、そののちに心臓に行い心停止させます。こちらに「感電殺(電気スタニング)」によると殺方法の説明があります(豚の殺され方(屠殺方法) 2005年3月2日)。

 感電殺(電気スタニング)による、ティアハイムに収容された保護犬の殺処分が合法であるとの根拠ですが、ドイツ動物保護法(Tierschutzgesetz)の条文を引用します。本法では、4条1項では、脊椎動物の殺害方法について定めています。


Dritter Abschnitt
Töten von Tieren
§ 4
(1) Ein Wirbeltier darf nur unter wirksamer Schmerzausschaltung (Betäubung) (*1)in einem Zustand der Wahrnehmungs- und Empfindungslosigkeit oder sonst, soweit nach den gegebenen Umständen zumutbar, nur unter Vermeidung von Schmerzen getötet werden.

第3章
動物の殺害
§4
(1)脊椎動物は効果的な疼痛除去(意識喪失、気絶)の状態の感覚および無感覚状態か、あるいはそうでなければ所与の条件下で合理的な範囲内で苦痛を回避する方法でしか殺すことができない。


(*1)この条文の、Betäubungを「麻酔」と訳している文献が散見されますが誤訳です。Betäubungは、「麻酔が効いて意識がない状態」で、広義の「意識喪失」を意味します。狭義で麻酔はAnästhesie、麻酔が効いている状態は、Anästhesiezustand、またはAnesthesia Zustandです。


 ドイツ動物保護法4条1項では、脊椎動物の殺害においては原則、「その前に意識喪失状態、気絶状態にする」としています。感電殺(電気スタニング)での屠殺の場合は、まず脳に電流を流し動物を気絶させ、そののちに心臓に同じ処置をして心停止させ死に至らします。つまり「あらかじめ殺害の前に意識喪失されている」ので、ドイツでは感電殺(電気スタニング)によると殺が合法なのです。
 また、動物保護法4条1項での脊椎動物の殺害方法においてはすべての脊椎動物、家畜の屠殺も犬猫の殺処分も適用となります。ですから家畜の合法的なと殺方法であれば、ティアハイムに収容している保護犬の殺処分で同じ方法を用いても当然合法と解釈できます。

 ところで、「ドイツでは脊椎動物は麻酔薬を用いた安楽死でなければ殺害できない」は、荒唐無稽なデマ大嘘です。その根拠は、すでに私は何度か今までの記事で述べました。
 そのデマは、ニセドイツ獣医師の京子アルシャー氏の記事、第10回 ドイツ 殺処分ゼロの理由(損保会社が運営していたサイト。現在は削除されている)での、ドイツ動物保護法の誤訳が発端だと私は推測しています。元記事は先の述べた通り削除されていますが、現在も引用やコピーがネット上に流布されています。次回記事では、その弊害について考察しようと思います。

ドイツの犬の保護に関する法律 (京子アルシャー氏の、ドイツ動物保護法の誤訳を引用している)

ドイツ殺処分0の理由 京子アルシャー氏の記事、第10回 ドイツ 殺処分ゼロの理由(損保会社が運営していたサイト。現在は削除されている)の全文コピー


(動画)

 Sheep stunning - Slaughterhouse 「羊の電気スタニングーと殺場」 2019/12/23公開 (閲覧注意)

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餌やり超推進派のTNR団体の所在地では野良猫への餌やりを禁じている(笑)






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(Domestic/inländisch)

 野良猫への餌やりを超推進しているTNR団体に、公益財団法人 どうぶつ基金があります。代表者の佐上邦久氏は、「野良猫への餌やりを禁止すると、糞尿など野良猫に関する地域の問題に対して逆効果であるし、猫がどんどん繁殖してしまう」とマスコミに発言しています。この団体事務所兼代表者の自宅がある地区は日本でも珍しい、建築協定により野良猫への餌やりを禁じています。しかしこの地区では野良猫はほぼいませんし、野良猫が問題になったことは今までないと思われます。


 しばしばびっくりするような詭弁をマスコミで炸裂させて、ソーシャルメディアなどで楽しい話題を提供してくださるのが、「野良猫餌やり超推進派」のTNR団体代表の、佐上邦久理事長です。最近も、「野良猫の餌やりを禁じると野良猫問題は悪化し、野良猫がどんどん繁殖してしまう」という、面白い発言をマスコミにされています。
 不快な人も…野良猫に餌をやる「餌やりさん」の行為は、善か、悪か 2020年2月22日 から引用します。


Q:野良猫に餌を与えないことで、ふん尿など野良猫に関する地域の問題が解決すると考える人もいます。
佐上さん:逆に悪化します。
野良猫が食べ物を求めてごみをあさるようになりますし、地域のあらゆる場所に野良猫が分散して、不妊・去勢するために猫を捕まえることもできず、野良猫がどんどん繁殖してしまうからです。
餌やりさんがいなくなると、野良猫の地域問題は悪化します。餌やりそのものが悪いわけではないのです。



 ところで「公益財団法人どうぶつ基金(以下、「どうぶつ基金」と記述する)」の所在地(兵庫県芦屋市奥池南町71-7 )代表者の自宅ですが、この地区は「野良猫への餌やり」を禁じています。これは建築基準法69条などに基づく、建築協定です。
 この協定では、建物の新築や増改築などでの建築確認申請では、自治会の承認が必要となります。ですから違反者には建物の建築確認申請を、自治会が拒否することができます。協定書にある「野犬、野良猫、猪等に餌を与え、放し飼いにすることの禁止(4ページ)」に違反する者に対してもです。建物の建て替えや増改築ができないという厳しい制約がありますので、一部の自治体で施行されている骨抜きの「餌やり禁止条例」よりはるかに強制力があります。

 餌やり超推進派の団体事務所、兼その代表者である餌やり強靭(註 「狂人」のミスタイプではありません。世間から批判を浴びせられても餌やりにまい進するその精神力が「強靭」という意味です。念のため)な方の自宅「所在地が、地区協定で野良猫への餌やりを禁止しているとは驚きです。「野良猫への餌やりを禁じる」建築基準法上の地区協定がある地域は、日本では極めてまれでしょう。
 建築基準法69条等に基づく地区協定は、不動産取引の際には重要事項説明書で必ず記載しなければなりません。したがって佐上邦久理事長は、どうぶつ基金の事務所兼自宅の土地を購入する際に、この地区が野良猫餌やりを禁止していることを知っていたはずです。実は佐上邦久理事長は、野良猫への餌やりによる被害がいかにひどいかということを、内心よく理解されているのかもしれません、商売柄(笑い)。

 この兵庫県芦屋市奥池南町ですが、私は一戸建ての売り物件を見に何度か訪れたことがあり、また自動車で通過することもあります。この街区では私は野良猫を見たことがありません。居住者にお聞きしても、「この地区では野良猫はみたことがない。また野良猫による問題が発生したことはない」とのことです。
 佐上邦久理事長の、「野良猫への餌やりを禁止すると、糞尿など野良猫に関する地域の問題に対して逆効果である。野良猫がどんどん繁殖してしまう」ですが、お住いの芦屋市奥池南町では、野良猫への餌やりを禁じています。なぜこの地区では「野良猫はほぼいなくて」、「野良猫による問題が生じたことがない」のでしょうか。矛盾しませんか???

 その他にも佐上邦久理事長は、しばしば面白い発言をマスコミで炸裂させ、ソーシャルメディアで楽しい話題を提供してくださいます。例えば「奄美群島で猫がアマミノクロウサギなどの希少種を捕食することはない」→(猫がアマミノクロウサギの死体を加えている写真がある。猫の糞便分析で、アマミノクロウサギなどの希少種の骨や体毛が見つかった)→「猫は寿命を全うして自然死したアマミノクロウサギを食べているのです(キリッ!)」などなど。
 機会があれば、これらの発言も折々取り上げます。引用した記事、「不快な人も…野良猫に餌をやる「餌やりさん」の行為は、善か、悪か 2020年2月22日 の、「不妊・去勢手術によって、猫が繁殖しないばかりか、尿の臭いが激減」という記述にも驚きました。猫は尿しかしないのですかね。大便は不妊・去勢しても悪臭はそのままだと思いますが。


(画像)

 協定書 芦屋ハイランド自治会(4ページ) から

芦屋ハイランド


(動画)

 http://www.kaiou.net  芦屋市 奥池南町 奥池町 海王商事 不動産 Tel : 0797-38-1271 2008/04/29
 宅建業者による、芦屋市奥池南町のプロモーションビデオ。芦屋市奥池町とは、こんな感じの街区です。2008年公開のビデオですが、現在もあまり変わりありません。




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ニセの「地域同意書」で地域猫の申請をしてばれた愛誤団体






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(Domestic/inländisch)

*本記事は7145ブログ中3位を記録しました

 岐阜県で町内会の許可なく書面を偽造し、不正に地域猫の不妊去勢等の公的助成を受けていた地域猫活動を行っている愛誤団体がありました。その不正は発覚し、地域猫活動家らは町内から追い出され、残された猫は町内の有志(ボランティア)が捕獲し、愛護センターに引き取りを依頼することとなりました。それにしても「愛誤」の、省庁やシンクタンク、マスメディアのピンから、このようなキリまで嘘捏造体質であることに呆れます。


 サマリーで示した事件は、ツイッターで拡散されています。HN、岐阜猫さんのツィートです。地域猫に関しては、町内会の許可なく書面を偽造、行政の助成を受けていたことが発覚、これが原因でその町内から追い出された猫ボラの存在が確認されています。 2020年3月14日 この中で岐阜猫さんは、次のように述べています。


「地域猫に関しては、町内会の許可なく書面を偽造、行政の助成を受けていたことが発覚、これが原因でその町内から追い出された猫ボラの存在が確認されています。
画像は県公開文書で誰でも入手できるものですので引用等はご自由に。
この文書は、岐阜県保有文書で、この行為は刑法の私文書偽造、同行使といわゆる2項詐欺(役務の提供を受けた)に該当すると考えらます。



(画像)

 ツイッターでの投稿、地域猫に関しては、町内会の許可なく書面を偽造、行政の助成を受けていたことが発覚、これが原因でその町内から追い出された猫ボラの存在が確認されています。 2020年3月14日 から

岐阜猫

岐阜猫 1


 この件の地域猫活動では、地域猫活動家らの不正が発覚し、地域猫活動は中断となりました。自治会の書面を偽造し、不妊去勢費用の公的助成を受けることは、岐阜猫さんが指摘した通り、私文書偽造罪と詐欺罪が成立するのは間違いありません。自治会(町内会)と行政の毅然とした対応を私は望みます。刑事告発も視野に入れるべきであると思います。
 またこのような愛誤(地域猫活動家ら)の嘘捏造体質は、この例が特殊だとは私は思いません。多くの地域猫活動の現場では本件のように違法行為とまではならないにしても、地域猫活動家らの嘘捏造を私は見聞しています。地域猫活動の説明で赴いた、地域猫推進派の動物愛護推進員が著しく公務員と地域住民に誤認させたり、地域猫は行政が進めており、著しく「義務」と誤認させる説明を行ったり、「必ず野良猫は速やかに消滅して猫被害もなくなる」と、成功することが確定していると誤認させたりなどの説明を行っています。
 地域猫活動に疑念を抱く自治会は、地域猫活動家らの申請書類のチェックを行うことをお勧めします。かなり高い確率で不正があるのではないでしょうか。それを理由に、効果がない地域猫活動を中止させる根拠となります。また深刻な猫外害が、地域猫活動開始後も続くのならば、行政の落ち度を指摘し、野良猫を捕獲して引きといらせることを強く求めるのがよいと思います。 

「経済的理由」で収容猫すべてを殺処分したティアハイムの行為は合法~環境省のデタラメ資料⑲







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(Zusammenfassung)
Krefelder Tierheim soll Tiere aus Kostengründen getötet haben.


 環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)、があります。本資料は全編にわたり嘘、誤りがびっしりと詰め込まれた、まさに見るに耐え難い資料です。本資料においては、「(ドイツのティアハイムでは)可能である限り、治療が前提となる」(23ページ)との記述があります。しかしこれは真っ赤な嘘です。ドイツでは最高裁判決「獣医師は飼い主の経済的利益にも考慮して治療を打ち切り安楽死する権利と義務がある」が確定しています。治療で完治する真菌性の感染症が発生したティアハイムは収容猫約40匹をすべて殺処分しましたが、行政処分も刑事訴追もありませんでした。


 サマリーで示した、環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)の、問題記述を引用します。


ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない。(*2)
ただ、実際の例で言えば、猫が事故にあった手術費が 1,500 €(18 万円)かかる場合であっても安楽殺してはならないという裁判結果があった。(*1)
治療が可能である限り、治療が前提となる。 (23ページ)。



 上記の記述(*1)、は、「ドイツの司法判断においては、動物は治療が可能である限り治療を行わなけれればならず、安楽死してはならない」という意味になります。しかしドイツ連邦最高裁判決では、それとは全く逆の判断が示されています。つまり「獣医師は飼い主の経済的利益に配慮して、動物の治療を打ち切り安楽死しなければならない」という判例です。
 この点については記事、「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という、環境省のデタラメ資料⑯ で、ドイツ最高裁の本判例の原文全文のリンクをつけて説明しました。
 今回記事では、「治療が比較的容易で完治する真菌性の感染症が発生したティアハイムが収用猫約40匹をすべて殺処分したが、行政処分も刑事訴追もなかった」例を取り上げます。所管の行政当局も検察庁も、「獣医師は飼い主の経済的利益も考慮して動物の治療を打ち切り、安楽死する権利と義務がある」との、最高裁判例に準拠したと思われます。

 「ティアハイムが真菌性の感染症が発生したため、収容している犬数頭と猫をすべて殺処分した」事件の概要は、次の通りです。
 2015年に、中堅のドイツのティアハイム、クレーフェルト・ティアハイムの施設内で真菌性の感染症が発生したことにより、収容していた猫約40匹を安楽死(殺処分)しました。また複数の犬を感電殺(註 主に豚の屠殺で用いられる殺害方法)で殺処分しました。
 クレーフェルト・ティアハイムがこれらの動物の殺処分を行った理由は、経済的損失を回避するためです。感染症の動物を収容し続けて治療を行えば施設を相当期間閉鎖し、新規の動物の引受や譲渡などの業務ができなくなるからです。
 クレーフェルト・ティアハイムの元従業員2名は、これらの殺処分が違法であるとし、所管する行政当局や検察庁に告発するなどしました。しかし行政当局はティアハイムの殺処分に違法性はないと判断し、行政処分を行いませんでした。また検察庁も違法性はないとし、ティアハイムを不起訴としました。この事件を報道するいくつかのニュースソースから引用します。


Einschläferungen ohne triftigen Grund : TV-Bericht erhebt Vorwürfe gegen Krefelder Tierheim 「正当な理由もなく収容動物を安楽死させた:テレビ局の取材班はクレーフェルト・ティアハイムを非難しています」 2015年11月24日

Krefeld Im Krefelder Tierheim sollen 30 bis 40 Tiere "ohne vernünftigen Grund" getötet worden sein - darüber berichtet der Fernsehsender Vox.
Tierheim-Vorstandssprecher Dietmar Beckmann sieht die Einrichtung zu Unrecht an den Pranger gestellt.
Sie waren von 2011 bis 2014 in dem Tierheim beschäftigt und werfen der Einrichtung vor, 30 bis 40 Tiere - vor allem Katzen - ohne triftigen Grund eingeschläfert zu haben.
Zudem sollen Hunde mit Stromschlägen traktiert worden sein.
Laut Paragraf 17 des Tierschutzgesetztes ist es verboten, ein Wirbeltier ohne "vernünftigen Grund" zu töten. Dagegen soll das Tierheim verstoßen haben.
Die Vorwürfe im einzelnen: Das Tierheim soll Katzen mit Pilzerkrankung eingeschläfert haben.
Ein solcher Pilzbefall sei aber gut behandelbar.
Euthanasie mit tiermedizinischer Indikation ist auch laut Staatsanwaltschaft rechtlich möglich.
"Die Entscheidung liegt immer beim Tierarzt."

クレーフェルトにある、クレーフェルト・ティアハイムでは、30から40匹の動物が「合理的な理由なしに」殺されたと言われています。
ティアハイムの広報担当者、ディートマー・ベックマン氏は、この施設が誤って晒しものにされたという見解です。
2011年から2014年までティアハイムに雇用されていた従業員らは、30から40匹の動物、特に猫を正当な理由なしに安楽死させたティアハイムを非難しています。
さらに、犬は感電殺されたと言われています。
動物保護法第17条では、「合理的な理由」なしに脊椎動物を殺すことを禁じています。
ティアハイムはこれに違反したと言われています。
刑事告発の詳細:ティアハイムは、真菌性の感染症の猫を安楽死させたと言われています。
このような真菌性の疾患は治療が容易です。
検察庁によると、獣医学的適応に基づく安楽死も法的に可能だということです。
「動物の安楽死の決定は常に獣医の任意によります」



Tierheim soll Tiere aus Kostengründen getötet haben 「ティアハイムは経済的な理由で動物を殺したといわれています」 2015年12月6日

Zwei ehemalige Mitarbeiterinnen haben Anzeige gegen ein Krefelder Tierheim erstattet.
Tiere wurden aus Wirtschaftlichkeit eingeschläfert, sagen sie.
In 30 bis 40 Fällen soll das Tierheim des "Tierschutzvereins Krefeld und Umgebung von 1877" in den vergangenen Jahren Tiere eingeschläfert haben, die noch zu behandeln gewesen wären.
Zwei ehemalige Mitarbeiter zeigten die Tierheimleitung, Mitglieder des Vereins, die für das Tierheim verantwortlichen Tierärzte und das Veterinäramt Krefeld bei der Staatsanwaltschaft an.
Ihr Vorwurf: Wirtschaftlichkeit sei über das Wohl der Tiere gestellt worden.
Vor allem Katzen, die von einer Pilzerkrankung befallen waren, seien voreilig und zu Unrecht eingeschläfert worden.
Die Behandlung von Katzen mit Pilzkrankheiten sei zwar in manchen Fällen aufwendig, zeitintensiv und kostspielig, aber möglich.
Wenn nötig müsse er ein Tierheim schließen lassen, bis ein Pilzinfektion erfolgreich behandelt istDie Stadt Krefeld gibt zu Protokoll, dass es "wegen der Vorwürfe im Sommer eine Überprüfung gab. Dabei wurden keine ahndbaren Ordnungswidrigkeiten festgestellt. Ebenso wenig gab es tatsächliche Anhaltspunkte für das Vorliegen einer Straftat."

2人の元従業員がクレーフェルト・ティアハイムに対して刑事告発を申し立てました。
動物は経済的利益のために安楽死させられたと彼らは言っています。
30から40件のケースで「動物保護協会クレーフェルトとその関連の」ティアハイムは、ここ数年来動物を安楽死させたと言われていますが、それらの動物は治療されるべきでした。
2人の元従業員がティアハイムの管理者、上部組織の動物保護協会の職員、ティアハイムを担当する獣医師とクレーフェルト市の獣医局を検察庁に告発しました。
元従業員らの刑事告発:経済的理由が動物の福祉よりも優先された。
特に真菌性疾患に感染した猫は性急に、誤って安楽死されました。
真菌症の猫の治療は場合によっては難しく時間がかかり高額ですが、可能です。
しかし必要に応じて、真菌性感染症の治療が終わるまでにティアハイムを閉鎖しなければなりませんでした。
クレーフェルト市は、「夏に告発の事前の確認を行いましたが、処罰可能な行政違反は見つかりませんでした。犯罪行為の実際の証拠もありませんでした」と公表しています。



 クレーフェルト・ティアハイムは、先に述べた通り、「治療が可能な疾病の動物を」、「経済的な理由により」、「多数(収容動物のほぼすべて)」を安楽死(殺処分)しました。一部では感電殺を用いて犬を殺処分しています。しかしこれらの行為に対しては行政処分も刑事訴追もなく、当局は「合法的な行為である」と表明しています。
 先に述べた環境省の本資料の記述ですが。「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない。実際の例で言えば、猫が事故にあった手術費が 1,500 €(18 万円)かかる場合であっても安楽殺してはならないという裁判結果があった(この判例について環境省に「判決年、係属裁判所、事件番号がわかる資料」の提示を何度も求めていますが、いまだに回答はありません)。治療が可能である限り、治療が前提となる (23ページ)」。この記述ですと、「ドイツのティアハイムでは治療が可能な限り動物を安楽死してはならないという裁判結果があるためにできない。つまり経済的な理由により、収容動物の安楽死はできない」という意味になります。
 しかし、ドイツでは最高裁判決で「獣医師は飼い主の経済的利益も考慮して治療を打ち切り、安楽死する権利と義務がある」と示されているのです。まさに環境省の本資料の記述は、真実とは正反対の大嘘です。さらに「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない」も大嘘です。大学のティアハイムの犬の殺処分率に関する調査資料がありますし、個別にティアハイムの多くが、殺処分の統計を公表しています。

 まさに真実とは真逆の大嘘、デタラメです。省庁が、「ドイツのティアハイムは殺処分(安楽死)がほぼない。だから殺処分の統計すらない」という、すでに言い古されたデマをいまさら拡散し、嘘プロパガンダにまい進しているのです。他国の動物愛護管理に関するデマ情報を率先して所管の省が流布している日本の動物愛護は狂気です。これこそが日本の動物愛護の後進性です。


(動画)

 MiezWohnung gesucht Folge 6 - Tierheim Krefeld: Diese Tiere suchen ein neues Zuhause 「動物たちの仮住まい エピソード6-ティアハイム・クレーフェルト:これらの動物たちは新しい家を探しています」 2017/12/07
 ティアハイム・クレーフェルトのプロモーションビデオ。つい2年前に施設の動物のほとんどを殺処分し。テレビ局なども巻き込んで大騒ぎになった施設ですが、なんら行政処分も刑事処分もありませんでした。




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「ドイツでのティアハイムでの安楽死の統計はない」という環境省のデタラメ資料⑱~殺処分率36%のティアハイムが統計を公表していますが(笑い)







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(Zusammenfassung)
Euthanasie Statistiken der Tiere im Tierheim


 環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)、があります。本資料は全編にわたり嘘、誤りがびっしりと詰め込まれた、まさに見るに耐え難い資料です。本資料においては、「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない」(23ページ)との記述があります。ドイツではティアハイムの犬猫の安楽死(殺処分)統計はありませんが、大学による犬の安楽死(殺処分)調査や、個別に年次報告書として犬猫の安楽死(殺処分)数の統計を公表しているティアハイムが多数あります。本報告書の記述ですと、「ドイツにはティアハイムの安楽死(殺処分)統計は一切ない」という意味になり誤りです。


 サマリーで示した、環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)の、問題記述を引用します。


ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない。(*2)
ただ、実際の例で言えば、猫が事故にあった手術費が 1,500 €(18 万円)かかる場合であっても安楽殺してはならないという裁判結果があった。(*1)
治療が可能である限り、治療が前提となる。 (23ページ)。



 上記の記述(*1)、は、「ドイツの司法判断においては、動物は治療が可能である限り治療を行わなけれればならず、安楽死してはならない」という意味になります。しかしドイツ連邦最高裁判決では、それとは全く逆の判断が示されています。つまり「獣医師は飼い主の経済的利益に配慮して、動物の治療を打ち切り安楽死しなければならない」という判例です。
 この点については記事、「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という、環境省のデタラメ資料⑯ で、ドイツ最高裁の本判例の原文全文のリンクをつけて説明しました。

 今回記事では、(*2)の記述、「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死(殺処分)の統計はない」について取り上げます。本資料の記述では、「ドイツではティアハイムの安楽死(殺処分統計)は一切存在しない」という意味になります。しかしそれは誤りです。ドイツのすべての犬猫共のティアハイムの安楽死(殺処分)統計はありませんが、犬に限り殺処分について調査した大学の資料や、個別のティアハイムの殺処分の年次報告書が公表されています。これらの資料においては、かなり高い殺処分率が示されています。ハノーファー獣医大学による2014年の調査資料においては、記録を公開しているティアハイムで犬に限り殺処分率の調査結果が記載されていますが、殺処分率は26.2%です。この数値は、日本の公的な犬の殺処分率の、21.6%よりはるかに高いのです(平成30年度 犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況)。また個別のティアハイムの殺処分の公表統計では、犬猫の殺処分率が36%という施設があります。

 まずハノーバー(ハノーファー)獣医大学が2014年に公表した、ノルトラインーヴェストファーレン州におけるティアハイムの、行政から収容を委託された犬に関する調査資料があります。この中では、「ドイツのティアハイムの安楽死率(殺処分)率は26.2%である」としています。また必ずしも傷病のみが安楽死(殺処分)の原因ではなく、収容期間が長期に及んだことや、単なるスペース不足(つまり傷病以外の事業者の経済的利益のため)なども高い割合を占めています。
  2014年に、ハノーバー(ハノーファー)獣医大学が行った、詳細なノルトラインーヴェストファーレン州のティアハイムに関する調査資料から引用します。Tierärztliche Hochschule Hannover Bedeutung der Pflege- und Haltungsbedingungen für Gesundheit und Wohlbefinden von Hunden als Fund- und Abgabetierein Tierheimen des Landes Nordrhein-Westfalen 「ノルトラインーヴェストファーレン州のティアハイムにおける、行政が拾得した犬の健康と福祉のための世話や飼育環境の調査」。2014年。


Die vom DEUTSCHEN TIERSCHUTZBUND E. V. (1995) erstellte Tierheimordnung hat klare Kriterien für das Töten von Tieren in Tierheimen festgelegt.
dies ist nur in Ausnah- mefällen zulässig.
Wie im Falle einer massiven Überbelegung,verur- sacht durch Langzeitinsassen, verfahren werden soll.
RUPPERT stellte , dass 26,20% aller aufgenommenen Tiere in Tierheimen euthanasiert wurden.
In 32% dieser Fälle er-folgte die Euthanasie auf Grund unheilbarer Krankheiten, in 68% lag „ein anderer vernünftiger Grund“ wie Bissigkeit, hohes Alter, Ängstlichkeit, langer Aufenthalt oder Platzmangel vor .

ドイツ動物保護連盟E. V.によるティアハイム規則(1995年)は、ティアハイムにおける動物の殺処分のための明確な基準を定めています。
殺処分は、例外的な場合にのみ許可されています。
しかし著しい過剰収容の場合と同様に、動物の長期の収容によってもその基準は徐々に緩和されます。
ルパートは、記録されたすべての動物(犬)のうち、26.20%がティアハイム内で安楽死させられたことを発見しました。
これらの例の32%では、難病が原因で安楽死に処せられました。
別の安楽死の原因の68%は、非人道的な「別の合理的な原因」であり、犬が高齢であること、行動上の問題に不安があること(攻撃性か)、長期の収容期間や収容スペースの不足などが続きます。



 次に、個別のティアハイムが公表している殺処分統計を例示します。tierheim-altentreptow「ティアハイム・アルテントレプトゥ」のHPに掲載されている年次報告書から。
 2014年には、犬猫総収容数137(Pensionstiere 3 は有償での老犬老猫ホーム事業による預かりなので総数から除外)に対して、殺処分(Euthanasien)が34頭、施設内死(verstorben)が15頭でした。総収容数に占める殺処分+施設内死の割合は35.8%です(日本の自治体の殺処分数の計算方法に基づく)。この施設の殺処分率は、概ね年次報告書を出しているティアハイムとしては、平均的な数値だと思います。


(画像)

 tierheim-altentreptow「ティアハイム・アルテントレプトゥ」のHPに掲載されている年次報告書から2014年統計

ティアハイム 殺処分率 36%


 以上より、環境省の本報告書の記述、、「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない。ただ、実際の例で言えば、猫が事故にあった手術費が 1,500 €(18 万円)かかる場合であっても安楽殺してはならないという裁判結果があった。治療が可能である限り、治療が前提となる」のうち、「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない」は、デタラメであることがお分かりいただけると思います。またティアハイムの殺処分率がかなり高いことも示されています。
 本報告書の、「(ドイツでは)治療が可能である限り、治療が前提となる(つまり治療による治癒の可能性があれば治療を続けなければならず、その他の理由、例えば「飼い主の経済的利益による安楽死(殺処分)はできない」という意味になる)」は、記事、「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という、環境省のデタラメ資料⑯、でそれとは真っ向から反する最高裁判例を挙げて、環境省の本報告書がデタラメであることを説明しました。
 次回記事では、ティアハイムでの感染症拡大を防止するために、収容猫約40匹すべてを安楽死(殺処分)させた例などを取り上げます。おそらく未感染の健康な猫も含まれていたと思われます。またこの感染症は治療が可能ですし、致死性の感染症ではありません。つまり「飼い主の経済的利益など」、例えば治療のために施設を閉鎖しなければならなずその間の営業ができなくなることによる収入減の防止などにより、健康な猫ですら安楽死(殺処分)が正当化されるということです。


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生体販売批判で猫保護団体の写真を盗用する愛誤の厚顔無恥






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Domestic/inländisch

 私はかつて、アメリカの公的シェルターの一酸化炭素による犬の殺処分のビデオをつぎはぎ編集して日本の殺処分とし、「日本の二酸化炭素による殺処分。こんな残酷なことをしている国は日本だけ」という内容のビデオを取り上げたことがあります。動物愛護(誤)活動家の瞞体質は救いがたく、このような無関係なビデオや画像を盗用した捏造ビデオ、画像が頻繁に見つかります。最近も「日本の生体販売に反対する」という趣旨の、日本の猫保護団体の劣悪飼育を告発するサイトと、アメリカのパピーミルに関するニュースサイトから画像を盗用したツィートがありました。


 まずサマリーで示した、問題のツィートの画像を示します。


(画像)

 https://twitter.com/gold_24karats/status/1232250437509599232からのスクリーンショット。元のツィートは削除されたようです。

ツイッター


 このツィートの投稿者は、ペットショップでの犬猫生体販売に反対する、保護犬猫活動家かつ保護犬猫販売を行う人物のようです。ネット上の情報では、ペット業界を攻撃する、動物愛護(誤)界ではかなり影響力がある人物とのことです。短い文面ですが、明らかに「ペット業界」への批判です。「繁殖場もショップもOKというもの」とあり、読み手は掲載されている写真は「繁殖場(ブリーダー)」と認識するはずです。
 また「現状の部屋よりも『退化』した基準を作ろうとしている業界と、絆されそうな環境省」という記述があります。これは、明らかにこれらの画像が、日本のペット業界のものという意味になります。
 この方は他にも、「ドイツでは殺処分がない」、「アメリカでは生体販売ペットショップがほとんどない。日本は異常(つまり「日本は生体販売ペットショップの数が多すぎる」という意味になります。真実は、アメリカ合衆国には人口比で日本の2.7倍の生体販売ペットショップが存在します)」というデマも拡散しています。影響力がある人物ならば、提供する情報にも責任を持つべきです。

 しかし左右の写真とも、日本のペット業界のものではありません。まず左の画像ですが、これは猫保護団体のあまりにひどい内部事情を告発する、猫保護団体関係者による告発サイトから盗用したものです。盗用された元のサイトはこちらです。東京キャットガーディアンについてお伝えしたい真実 2019年5月26日 なおこのサイトの管理人は、「記事の引用、画像の転載」を一切禁じています。それにもかかわらず無断盗用したということです。
 次に右の画像です。これは日本のペット業者ではなく、アメリカのミズーリ州の「パピーミル規制法案が否決された」というニュースを報道している、アメリカのマスメディの記事からの盗用です。記事はこちらです。Missouri State Senate Overturns Puppy Mill Law Favored By Voters 「ミズーリ州上院は有権者に支持されていたパピーミル法案を否決しました」 2011年3月10日

 ペットの生体販売に反対し、ペット生体販売業者の飼養数値基準改善を求める犬猫保護活動家が、お身内の猫保護団体の劣悪飼育の画像を盗用するとは呆れます。自分たち(犬猫保護団体)の劣悪飼養の写真を攻撃対処のペット業者のものとする、その厚顔無恥ぶりに驚きます。
 なお私は、動物取扱業者の数値基準の導入自体にはむしろ賛成の立場です。しかし仮に動物取扱業者の数値基準を法制化するのであれば、第一種動物取扱業者も第二種動物取扱業者も同じ数値基準で、業務停止などの行政処分の基準も等しくするのが前提だと思います。むしろ第二種動物取扱業者の監督が甘く、第一種動取扱業者よりも、いわゆる猫ボラ犬ボラの劣悪飼育の方がより深刻のような気がします。


(動画)

 Gas Chamber Euthanasia: What you might not know about your local animal shelter 「ガス室での安楽死:それはもしかしたら、あなたが地元のアニマルシェルターについて知らないものかもしれません」 2016年5月12日 から
 ノースカロライナ州の公的アニマルシェルターによるガス室での犬殺処分。この動画を盗用して、つぎはぎ編集して日本の殺処分とし、「日本ではこのような残酷な方法で犬猫を殺している。日本は動物愛護後進国だ」という内容の動画が拡散されています。




(画像)

 Megumi Takeda hat アニマルズジャパンs Video geteilt. 11. Februar um 13:01 · 、から。2018年2月11日。

 このアニマルズジャパンが製作したビデオのシーンですが、先のアメリカ合衆国ノースカロライナ州の、一酸化炭素による、殺処分のビデオのシーン(3:24~)が盗用されています。このビデオの内容からは、ノースカロライナ州の殺処分のシーンが日本の殺処分と見た人は受け取るでしょう。愛誤の捏造体質はあまりにもひどいです。その他にも、このような動画や画像を盗用した、愛誤が制作したものがいくつかあります。

ビデオ 盗用1 

続・「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という、環境省のデタラメ資料⑰







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(Zusammenfassung)
BUNDESGERICHTSHOF 
BGH, Urt. v. 19« Januar 1982 - VI ZR 281/79
Ein Tierarzt, dem ein Tier zur stationären Behandlung übergeben worden ist, ist berechtigt und verpflichtet, das Tier zu töten, wenn weitere Behandlungsmaßnahmen keinen Erfolg versprechen und dem Tier längere Qualen erspart werden sollen.


 記事、「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という、環境省のデタラメ資料⑯、の続きです。
 環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)、があります。本資料は全編にわたり嘘、誤りがびっしりと詰め込まれた、まさに見るに耐え難い資料です。本資料においては、「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という記述があります。しかしこの記述は正反対のデタラメです。ドイツ連邦最高裁では「獣医師は飼い主の経済的利益に配慮して安楽死を行わなければならない」という判例が確定しています。



 サマリーで示した、環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)の、問題記述を引用します。


ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない。(*2)
ただ、実際の例で言えば、猫が事故にあった手術費が 1,500 €(18 万円)かかる場合であっても安楽殺してはならないという裁判結果があった。(*1)
治療が可能である限り、治療が前提となる。 (23ページ)。



 上記の記述(*2)、「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない」ですが、ドイツ全土の殺処分統計はありません。しかしの犬に限り殺処分について調査した大学の資料や、個別のティアハイムの殺処分の年次報告書が公表されています。これらの資料においては、かなり高い殺処分率が示されています。例えばパルボ感染で多数の猫を殺処分した施設での犬猫の殺処分率が35%などです。この記述ですと、「ドイツにおいてはティアハイムの安楽死統計は一切ない」という意味になり、誤りです。(*2)については、後ほど取り上げます。
 さらに記述(*1)、は、「ドイツの司法判断においては、動物は治療が可能である限り治療を行わなけれればならず、安楽死してはならない」という意味になります。しかしドイツ連邦最高裁判決では、それとは全く逆の判断が示されています。つまり「獣医師は飼い主の経済的利益に配慮して、動物の治療を打ち切り安楽死しなければならない」という判例です。この点については前回記事で、ドイツ最高裁の本判例の原文全文のリンクをつけて説明しました。

 つまり環境省の本資料の記述、「(ドイツでは、動物の)治療が可能である限り、治療が前提となる」は、真実とは正反対の大嘘なのです。「ティアハイムにヒヤリングした」とありますが、おそらく言語が全く通じておらず、通訳者と環境省の職員の、断片的な日本で流布されているデマ情報を元にした妄想作文と思われます。
 思い当たる日本でのデマ情報に、「ドイツでは動物は治療が可能である限り、治療が前提である(治療により治癒の可能性が少しでもあれば治療を続けなければならならず、違反した獣医師は刑事罰を受ける)」があります。それは「ドイツ連邦獣医師」を詐称している、京子アルシャー氏による記事です。なおこの記事は管理者が既に削除しているためにネット上で見ることはできません。損保会社が運営していた、Dog actually というサイトで、京子アルシャー氏は、第10回 ドイツ 殺処分ゼロの理由という記事を寄稿していました。最近まで全文コピーした個人ブログがありましたが、それも削除されました。しかしあまりにも面白い内容ですので、私が全文をコピーして保存しています。その中から引用します。


現在ドイツの動物保護法では動物の殺行為について以下のように明確に定められている。

§4(1)Ein Wirbeltier darf nur unter Betäubung oder sonst, soweit nach den gegebenen Umständen zumutbar, nur unter Vermeidung von Schmerzen getötet werden.
(脊椎動物は麻酔下においてのみあるいは状況により痛みを回避することでのみやむを得ず殺されることとする)(*1)

この法律に則り、犬や猫を殺すにはまず獣医学的所見という正当な理由が必要である。
現実的な例を挙げると、ティアハイムに収容された犬や猫を一人の獣医師が不治の病と診断のうえ安楽死を決定したとすると、安楽死させられた犬や猫の死体は大学の病理検査に送られ、そこで安楽死を決定した獣医師と同じ病理結果を得られなければ正統な理由なく動物を殺したということで起訴の対象となる(註 今からでも京子アルシャー氏に、そのような裁判例を1例でも挙げていただきたい。ドイツ連邦司法省の判例データベースでは1つも確認できていません)。(*2)
また例え不治の病だとしても酷い痛みを伴わず投薬など治療を継続することで生活に支障がないとされる動物は安楽死の対象にはならない。
それでも、やむを得ず動物を殺す際はかならず安楽死でなくてはならない。
現在ドイツの動物保護法から読み取ると安楽死とは「痛みと苦しみを伴わない死」のことであり、家畜の堵殺のみならず犬の場合も麻酔薬を用い痛みと苦しみを回避することでのみ殺すことが許される。(*3)


(*1)この記述ですと、「ドイツでは脊椎動物(魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類)の殺害は、すべて回復不能の傷病の苦痛を取り除く目的でしか殺害できず、かつ安楽死でなければならない」という意味になります。ドイツで食されているニシンは、すべて末期の傷病で麻酔薬で安楽死されたものか自然死したものなのでしょうか。中毒死したドイツ人がいないことが不思議です。正しい訳は、「脊椎動物は意識喪失下または(それが不可能な場合は)、所与の状況下で合理的な範囲で苦痛を回避した方法でのみ殺害ができる(拙訳)」です。つまり「脊椎動物を殺す場合は麻酔などであらかじめ意識を喪失させているか、それができない場合は状況に応じて合理的な範囲で苦痛を回避する方法でしか殺害できない」ということです。
(*2)ティアハイムの統括団体である、ドイツ動物保護連盟(Tierschutzbund)はティアハイム運営指針(Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes)を出しており、「傷病を理由とする動物の安楽死は獣医師1人の判断でできる」としています。
(*3)動物の安楽死用の麻酔薬、ペントバルビタールは毒性が強く、本薬により安楽死された家畜の肉を食べれば、かなりの割合で人が死にます。それ以前にEU(EUに限らずほぼすべての国で)では、医薬品成分が残留した食肉の流通を禁じています。


 引用した上記の京子アルシャー氏の記事の、「犬や猫を殺すにはまず獣医学的所見という正当な理由が必要~理由なく動物を殺したということで起訴の対象となる~不治の病だとしても酷い痛みを伴わず投薬など治療を継続することで生活に支障がないとされる動物は安楽死の対象にはならない」は、環境省の本資料の記述、「ドイツでは治療により治癒の可能性がある限り治療をしなければならない(つまり飼い主の経済的理由は正当な安楽死の理由にならないためにできない)」と同」じ内容です。
 しかし前回記事で示した通り、1982年のドイツ連邦最高裁判所での判決では、「獣医師は飼い主の経済的利益にも考慮して、安楽死を行う義務と権利がある」とあるのです。つまり、京子アルシャー氏の、「ドイツでは犬や猫の安楽死は獣医学的所見での正当な理由のみでしかできない」は、真実とはまさに正反対の大嘘です。

 この京子アルシャー氏の記事は、かつては動物愛護(誤)関係者に多く引用され拡散されていました。歴史的珍訳ともいえるドイツ動物保護法の誤訳以外にも、この記事の内容はすべてにおいて卒倒するような嘘デタラメの羅列です。仮にドイツ語などが分からなくても矛盾だらけですので、正常な知能があればデマということに気が付きそうなものですが。まさに日本の動物愛護(誤)活動家らの無知蒙昧と知能の低さ証明する、金字塔といえる記事でした。ネット上から削除されたことが大変残念です。
 繰り返しますが、環境省の本資料の作成者らは、この京子アルシャー氏などが流布したデマ情報を元にした断片的な知識を元に、妄想作文したものと思われます。おそらく「ドイツのティアハイムへのヒヤリング」では、まったく言語が通じていなかったのではないかと想像します。


(画像)

 ドイツ動物保護連盟による、ティアハイム運営指針(Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes)の、7ページのスクリーンショット。
 京子アルシャーさん、あなたはしばしば「ティアハイム・ベルリンの経営にかかわってきた」と日本で豪語されていますが、そのような方がまさかティアハイムのバイブルというべき、ドイツ動物保護連盟の「ティアハイム運営指針」をお読みになったことがないわけないですよね?そして獣医師の単数形と複数形(Tierarzt Tierärzte)の区別がつかないわけもないと思いますが(笑い)

b) Die Einschläferung (Euthanasie) unheilbar kranker Tiere, die nur unter Schmerzen, Leiden oder
Schäden weiterleben könnten, ist ein selbstverständliches Gebot des Tierschutzes.
Die schmerzlose Einschläferung ist nur vom Tierarzt zu entscheiden und durchzuführen.

b)苦痛や症状が継続する可能性がある、苦しんでいるだけの終末期の動物の安楽死は、動物福祉上必要なのは明らかです。
苦痛回避の安楽死は、獣医師(Tierarzt=単数形。1人の獣医師。2人以上の複数の獣医師だと、Tierärzteと複数形になります。つまり「獣医師1人の判断で傷病を理由とする安楽死ができる」としています。つまり京子アルシャー氏の、「1人の獣医師の判断では安楽死を決定できない」と言う大嘘がばれました)のみにより決定され実行されます。


ティアハイム運営指針


(動画)

 Warum Hering und Dorsch schonend gefangen werden | Quarks 「ニシンとタラがたやすく獲れた理由」 2019/08/11 ドイツARD放送
 京子アルシャー氏の、ドイツ動物保護法(Tierschutzgesetz)の日本語訳によれば「ニシン(脊椎動物)は末期の傷病でその苦痛を取り除く目的でのみ殺すことができ、しかも麻酔薬による安楽死でなければならない」です。しかしこの動画を見る限りそのような処置をしているようには見えませんが(笑い)。
 この番組では「ニシンやタラはかつてはドイツでは大量に獲れて、貧乏人の食材だった。しかし漁獲量が減っている」と伝えています。ニシン1尾づつ治癒不可能な末期の傷病があるものを選別して麻酔薬で1尾づつ安楽死していては、ニシンはものすごい高価格になります。また病気の魚で麻酔薬で殺害したものを食べていれば、ドイツ人の相当数は死んでいたでしょう。




(追記)

ドイツ殺処分0の理由

 ニセドイツ獣医師、京子アルシャー氏のドイツ動物保護法の歴史珍訳、誤訳記事の丸々コピーがありました。





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「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という、環境省のデタラメ資料⑯







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(Zusammenfassung)
BUNDESGERICHTSHOF 
BGH, Urt. v. 19« Januar 1982 - VI ZR 281/79
Ein Tierarzt, dem ein Tier zur stationären Behandlung übergeben worden ist, ist berechtigt und verpflichtet, das Tier zu töten, wenn weitere Behandlungsmaßnahmen keinen Erfolg versprechen und dem Tier längere Qualen erspart werden sollen.


 環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)、があります。本資料は全編にわたり嘘、誤りがびっしりと詰め込まれた、まさに見るに耐え難い資料です。本資料においては、「ドイツでは動物は可能である限り治療が前提となる」という記述があります。しかしこの記述は正反対のデタラメです。ドイツ連邦最高裁では「獣医師は飼い主の経済的利益に配慮して安楽死を行わなければならない」という判例が確定しています。


 サマリーで示した、環境省が2017年に公表した、ドイツに関する資料、平成 29 年度 訪独調査結果 平成 29 年 5 月 30 日 特定非営利活動法人アナイス (以下、「本資料」と記述する)の、問題記述を引用します。


ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない。(*2)
ただ、実際の例で言えば、猫が事故にあった手術費が 1,500 €(18 万円)かかる場合であっても安楽殺してはならないという裁判結果があった。(*1)
治療が可能である限り、治療が前提となる。 (23ページ)。



 上記の記述(*2)、「ドイツでの殺処分の現状については、ティアハイムでの安楽死の統計はない」ですが、ドイツ全土の犬猫の殺処分率統計はありません。しかし犬に関しては殺処分について調査した大学の資料や、個別のティアハイムの殺処分率の年次報告書が公表されています。これらの資料においては、かなり高い殺処分率が示されています。例えばパルボ感染で多数の猫を殺処分した施設での-犬猫の殺処分率が35%などです。この記述ですと、「ドイツにおいてはティアハイムの安楽死統計は一切ない」という意味になり、誤りです。
 さらに記述(*1)、は、「ドイツの司法判断においては、動物は治療が可能である限り治療を行わなければならず、安楽死してはならない」という意味になります。しかしドイツ連邦最高裁判決では、それとは全く逆の判断が示されています。つまり「獣医師は飼い主の経済的利益に配慮して、動物の治療を打ち切り安楽死しなければならない」という判例です。これは旧西ドイツの時代の1982年の判決です。なお、西ドイツ時代の司法判断は東西統一ドイツに引き継がれます。この最高裁判決は有名で、獣医師や動物取扱業者が準拠しています。まずティアハイム関係者が知らないわけがありません。おそらくヒヤリングの際に通訳が全く通じておらず、断片的に日本で流布されているデマ情報を基に妄想作文したか、通訳もしくは有識者(?)、さらには環境省職員の「愛誤思想」により、都合よく改ざんされたと思われます。以下に1982年の、ドイツ連邦最高裁判決(旧西ドイツ)の判決要旨と、その判決に対する解説をいくつか引用します。(*2)については、後ほど述べます。


BUNDESGERICHTSHOF  BGH, Urt. v. 19« Januar 1982 - VI ZR 281/79 「西ドイツ連邦最高裁判所判決 1982年1月 事件番号VI ZR 281/79」 判決文全文から判決要旨

BUNDESGERICHTSHOF 
BGH, Urt. v. 19« Januar 1982 - VI ZR 281/79
Ein Tierarzt, dem ein Tier zur stationären Behandlung übergeben worden ist, ist berechtigt und verpflichtet, das Tier zu töten, wenn weitere Behandlungsmaßnahmen keinen Erfolg versprechen und dem Tier längere Qualen erspart werden sollen.
Unberührt davon bleibt die Verpflichtung des Tierarztes,
nach Möglichkeit vorher seinen Auftraggeber von neuen Krankheitsentwicklungen bei dem Tier zu verständigen und ihn über weitere Maßnahmen zu beraten.

動物の入院治療を受任した獣医師は、さらなる治療手段が成功するとは限らず、動物がより長い苦痛を免れなければならない場合は動物を殺す権利と義務があります。
これは、獣医師の次の義務には影響しません。
可能な限り動物の新しい病気の発生を事前に飼い主に通知し、さらなる措置について助言すること。


 獣医師は「治療による治癒が可能であってもそれが成功するとは限らない場合は、その動物を安楽死する権限と責務がある」ということです。判決理由で「飼い主の経済配慮」、つまり治療の可能性に比べて治療費が高額になる、動物の経済定期価値に比べて治療費が割高になる場合は、獣医師は獣医師の判断で飼い主の経済的利益のためにその動物を安楽死してもよいし、またその責任がある」とあります。


Rechtsprechung BGH, 19.01.1982 - VI ZR 281/79 「判例 (西ドイツ連邦)最高裁 事件番号 19.01.1982 - VI ZR 281/79

Im Rahmen des Behandlungsvertrages schuldet der Tierarzt insbesondere die Einhaltung des tiermedizinischen Standards und hat dabei auch die wirtschaftlichen Interessen des Auftraggebers zu berücksichtigen.

動物の治療契約の一環として獣医師は獣医規範の遵守に特に責任を負うとともに、飼い主の経済的利益も考慮する必要があります。



Geld oder Leben 「金か命か」 2011年3月5日(獣医師向けの法律ガイド)

Wollen Tierbesitzer ihr Tier lieber einschläfern lassen, statt die Kosten einer Behandlung zu tragen, steht der Tierarzt vor einer schweren Entscheidung.
Darf er diesem Verlangen nachkommen?
Oder muss er das sogar?
Wenn die Schmerzen oder Leiden des Tieres durchaus behebbar wären, die Behandlung dem Tierhalter aber zu teuer ist?
Der ethischen Abwägung, ob man das Tier auf Wunsch des Besitzers einschläfert, spielen auch dessen finanzielle Interessen eine Rolle.
Dass der Tierarzt diese sogar berücksichtigen sollte, hat der Bundesgerichtshof bereits in einem Grundsatzurteil von 1982 (VI ZR 281/79) festgestellt.
Je geringer die Erfolgsaussichten zum Beispiel einer Operation erscheinen und je höher das Alters des Tieres ist, desto höher ist das Interesse des Tierhalters an der Ablehnung einer kostenintensiven tierärztlichen Maßnahme anzuerkennen.

ペットの飼い主が治療費を払う代わりに動物を安楽死させたい場合、獣医師は難しい決断に直面します。
獣医師はこの要求に応じることができますか?
または獣医師は安楽死を行わなければなりませんか?
動物の痛みや苦痛を治療することができても、動物の飼い主にとっては治療費が高すぎるとしたら?
飼い主の要求に応じて動物を安楽死できるかどうかの倫理的配慮も、飼い主らの経済的利益も影響します。
西ドイツ連邦最高裁判所は、1982年に原則とする判決(VI ZR 281/79)で、獣医師はこれら(註 飼い主の経済的利益)を考慮に入れるべきであるとすでに述べています。
たとえば手術が成功する可能性が低くなり動物の年齢が高くなるほど、費用のかかる獣医学的処置を拒否したいという動物の飼い主の関心が高まります。



 環境省の本資料の記述、「(ドイツでは動物の)治療が可能である限り、治療が前提となる。 (23ページ)」ですが、少し考えればありえないことです。約40年前の西ドイツ時代の最高裁判決の、「獣医師は治療方針において飼い主の経済的利益にも配慮し、安楽死を行う権利と義務がある」は、まったく妥当で常識的な判断です。
 1982年ころはまだ獣医医療はそれほど高度化してはしておらず、獣医療の費用も極端に高額になることは考えられません。しかしそれでも、「動物の価値に比較して経済的利益に合わなければ飼い主の要求に応じて、または獣医師の判断でその動物の治療(治癒の可能性があったとしても)を打ち切り、安楽死する責務と権限がある」と、最高裁は判断を示しているのです。現代においては獣医療の分野でも高度化しており、MRIなどの医療機器もありますし、ガンの手術では100万円単位になることも珍しくないでしょう。そのような状況で「(ドイツでは動物の)治療が可能である限り、治療が前提となる」はあり得ません。それが判例で示されて飼い主と獣医師の義務ということであれば、ドイツではおそらくペットを飼う人はほぼ皆無になるはずです。

 このような、少し考えれば常識でわかるようなデタラメを堂々と記述する環境省の職員は、精神と知能が正常ではないです。このような噴飯報告書を承認した上部の職員もしかり。ぜひ、「(ドイツでは動物の)治療が可能である限り、治療が前提となる」との、ドイツの判例か、根拠法を示していただきたい(笑い)。それにこたえるのが公的機関の義務であると思います。
 人の医療と動物の医療は根本的に異なります。このような記述をしている資料もあります。MPS Pferderecht – WISSEN und BERATUNG 2017年10月28日 本最高裁判決についての解説


Zudem unterscheidet sich die wirtschaftliche und rechtliche Zweckrichtung in der Tiermedizin maßgeblich von der im Bereich der Humanmedizin, da sie sic
h nach wirtschaftlichen Erwägungen richten muss, die in der Humanmedizin im Rahmen des Möglichen zurückzustellen sind.

人間の医学では可能な限り治療を行わなければならないとする、人間の医学の分野での経済的および法的な目的とは大きく異なり、獣医学における経済的および法的な目的は、飼い主への経済的な配慮に基づかなければなりません。



 環境省の本資料の、「(ドイツでは動物の)治療が可能である限り、治療が前提となる」の記述ですが、おそらく日本で流布されているデマ情報を聞きかじった本報告書作成者がその断片的な知識を基にして、勝手にも嘘妄想作文したと思われます。ドイツでのヒヤリング調査では、まったく言語が通じていないと思われます(*1)。
 そのデマ情報の出所ですが、「ドイツ連邦獣医師」を詐称している、京子アルシャー氏の、既に削除されたブログ記事があります。そのデマ記事については、次回で取り上げます。

(*1)私は本報告書のヒヤリング調査はドイツ語ではなく、英語、もしくは極めて能力が低い、片言レベルのドイツ語話者が行ったと推測しています。例えば本報告書ではドイツの法規で、犬(男性名詞 複数形) Hunde とあるところを、繁殖メス犬としているからです。ドイツ語は名詞に性があります。繁殖メス犬に限る規定であるならば、 ドイツ語が母語の話者は必ず、メス犬(女性名詞 複数形)Hündinnen と回答しているはずです。またドイツ語の通訳で最低限の能力があれば、hunde (犬 男性名詞 複数形)を、メス犬に限った規定とは絶対に訳しません。その様な誤りが多数ありますので。


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Tierarzt in Berlin - Mobile Tierärztliche Ambulanz
「ベルリンの獣医 - 移動獣医診療所 獣医学博士 ヴィルヘルム·ハース - 実用的な獣医」のweb広告 以下は、その引用です。

Friedliche Sterbehilfe zu Hause.
Ich biete daher an, das Tier(Hund, Katze, Kaninchen oder Meerschweinchen) zu Hause einzuschläfern.
Dies hat seine Gründe.
in Besuch beim Tierarzt ist für jedes Tier stressig.
Ihr Haustier ist in gewohnter Umgebung .
Es gibt also viele gute Gründe die friedliche Sterbehilfe für Ihr Tier zu Hause durchzuführen.
Auch die letzten Momente eines Lebens sollten stress- und schmerzfrei sein. Sollten wir unserem Freund also nicht ermöglichen in gewohnter Umgebung friedlich einzuschlafen?

ペットを穏やかに自宅で安楽死させます。
私は、自宅でのペット(のイヌ、ネコ、ウサギやモルモット)の安楽死を行います。
それには理由があります。
獣医への訪問は、ペットたちにとってストレスです。
あなたのペットは、なじんだ環境の中にいるのです。
自宅であなたのペットを穏やかに安楽死させるのは、多くの良い理由があります。
生涯最後の瞬間は、ストレスや痛みがあってはなりません。
私たちの友人であるペットは、慣れ親しんだ環境の中で安らかに眠ることができないでしょうか?


 ドイツでは一般に、飼い主が自分のペットの安楽死を獣医に依頼することは広く行われています。獣医師は「飼い主の経済的利益にも配慮する必要がある」との最高裁判例がありますので。大学の調査でも、「ドイツの犬の死因はほとんどが獣医師による安楽死である」とあります。犬が高齢になって、手がかかるようになったという理由で安楽死を依頼する飼い主が多いのです。もちろんティアハイム(動物保護施設)においても、安楽死は行われています。

モバイル獣医


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獣医師会はマスコミのデマを正すべき~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった






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Domestic/inländisch

 記事、
二酸化炭素死は安楽死である~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった
「注射は安楽死」という無知蒙昧~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった
なぜ犬猫安楽死薬が入手できなくなったのか~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった
の続きです。
 「二酸化炭素死は安楽死ではないから反対」という、犬猫愛護(誤)活動が数年来先鋭化していました。そのために多くの動物愛護センターは二酸化炭素殺処分の設備を廃棄したりして、「動物愛護の先進度」をアピールしていました。現に、二酸化炭素による殺処分を廃止したとする自治体が多数あります。しかし実はむしろ二酸化炭素による殺処分を廃止したことにより、より苦痛な殺処分方法が採用され、動物福祉の後退を招いています。それは安楽死に用いる麻酔薬、ペントバルビタールの入手が困難になり、代わりに筋弛緩剤の単独投与で殺処分を行う愛護センターが出てきているからです。筋弛緩剤の単独投与による致死処分は安楽死ではありません。苦痛を伴う死です。



 「二酸化炭素死は苦しい窒息死で虐待死である」という情報が日本で拡散され、定着しています。これまでの連載記事ですでに述べたことですが、「二酸化炭素死は適切な濃度であれば麻酔効果があり、推奨する安楽死方法である」と、「全米医師会 動物の安楽死におけるガイドライン 2020年版(「以下、全米獣医師会安楽死ガイドライン」と記述する)」AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals: 2020 Edition*)は記述しています。この「全米獣医師会安楽死ガイドライン」はアメリカ合衆国のみならず、多くの国で準拠されている権威があるものです。またアメリカ合衆国やカナダなどでは、二酸化炭素死による殺処分が合法で行われています。
 ここでの安楽死の定義を繰り返します。「安楽死とは麻酔下(痛みが遮断されている、もしくは意識喪失状態)での殺処分」です。直接の死因が窒息死であっても人為的な心停止であっても、その前に意識喪失状態であるということです。ですから直接の死因が窒息死であったとしても、その前に意識喪失していれば安楽死です。窒息死自体が「非安楽死」ということではありません。

 しかし、なぜ日本で「二酸化炭素死は安楽死ではない。苦しい窒息死だ」という情報が定着しているのでしょうか。それは以前から獣医学とは無関係な、動物愛護(誤)ジャーナリストや、無知な芸能人崩れの動物愛護(誤)活動家らによる嘘プロパガンダが功を奏したからだと私は推測します。以下にいくつかの例を挙げます。


相次ぐ犬の大量遺棄事件――なぜ捨てられるのか? ペット流通の闇に迫る 太田匡彦×荻上チキ 2015年2月6日
 この記事は2015年ですが、すでに日本が供給を受けているEUは、犬猫の安楽死薬、ペントバルビタールの輸出を原則禁止(死刑用途は輸出禁止、動物用は極めて煩雑な承認手続きがいる)にしており、供給に支障が生じつつある時期でした。

日本で多く行われているのは、二酸化炭素ガスを狭いボックスの中に注入する方法です。
これを安楽死だと言う人もいますが、犬が意識を失うほどボックス内の二酸化炭素濃度が高まるまでは一定の時間がかかり、その間、犬たちには呼吸困難や頭痛、吐き気などの苦痛や恐怖を味わいます。



杉本彩さん「犬や猫の殺処分は、少なくとも麻酔薬による安楽死にしてほしい」  2014年7月26日
 こちらでは杉本彩氏の発言が取り上げられています。しかし氏は昨年の「殺処分ゼロ議員連」の勉強会で講師を務めており、「ガス室で犬猫の殺処分を行っているのは日本だけ。アメリカなどでは禁止されており、アメリカ、イギリスなどでは注射による殺処分だけである」という、デタラメを議員らに教えています。真実は、アメリカ、カナダでは二酸化炭素などによる殺処分が行われており、イギリスでは銃殺が合法です。これを真に受けた串田誠一議員が、恥ずべき国会質問を行っています。串田誠一議員は「注射による薬剤の投与による致死処分はすべて安楽死」という趣旨の発言を行ってもいます。すでに犬猫の安楽死薬のペントバルビタールの供給が日本ではストップしていますが、現在も「二酸化炭素の殺処分廃止」の圧力をかけています。

日本の犬や猫たちは毎年20万頭以上が保健所に収容されて、そのうちの17万頭が無残にも殺処分されています。
その殺処分の方法は、安楽死ではありません。
二酸化炭素ガスの注入による窒息死です。
殺されるペットたちは数分間、もがき苦しんで、本当に苦しんで亡くなっていきます。



 動物愛護(誤)ジャーナリストや動物愛護(誤)活動家らの、「二酸化炭素による殺処分は安楽死ではない」という嘘プロパガンダの拡散の目的は、殺処分を行っていいる行政に対する闇雲な嫌がらせ、テロと私は推測します。単に殺処分の執行を妨害するだけが目的です。そのために、動物の致死処分の正しい知識の普及がなされず、「二酸化炭素による殺処分は安楽死ではないので反対」、「注射による薬剤の投与はすべて安楽死」という、デマが定着しました。なお二酸化炭素による殺処分のビデオが公開されていますが(一部アメリカ合衆国の公的センターの一酸化炭素殺処分のものを盗用したものがあります)、犬猫がもがく、なくなどの行動は、すでに意識を失ったのちでの反射反応、もしくはガス注入前の恐怖心による行動です。
 一方、注射による薬剤による投与がすべて安楽死というわけではありません。死に至るまで、意識喪失がなければ安楽死ではありません。一部の公的機関(愛護センター)で行われている筋弛緩剤の単独投与では意識の喪失がなく、直接の死因は呼吸筋がマヒすることにより窒息死です。これは安楽死ではなく、大変恐ろしい苦痛を伴う死です。

 ペントバルビタール以外の麻酔薬ではどうでしょうか。例えば獣医学分野で広く用いられるケタミン(ほぼ静脈注射)や、笑気ガスなどの吸入麻酔薬は、それだけでは死に至りません。意識喪失状態に陥らせてから、さらに死に至らしめる処置(例えば塩化カリなどによる心停止など)が複数必要となります。
 多忙を極める行政獣医師にとっては、殺処分の処置が煩雑になるのは現実的ではありません。ですから衆愚愛誤により二酸化炭素による殺処分で攻撃を受け、なおかつ安楽死薬のペントバルビタールの供給が途絶えれば、筋弛緩剤の単独使用を行うことは自然の成り行きです。衆愚愛護は、注射での薬剤投与であればすべて安楽死と思っているからです。特に筋弛緩剤での殺処分は、外見上動物ははまったく動けず、安楽死に見えますし。

 一部の獣医師は、動物の安楽死薬の供給がストップし、一部の公的センター(愛護センター)が筋弛緩剤の単独使用での殺処分を行っていることを重く受け止めています。リンクのサイトを運営しておられる川村幸治獣医師は、獣医師会に「日本でも獣医師会として動物の安楽死に対するガイドラインを作成すべき」と働きかけています。私はそれに全く賛同します。
 動物安楽死薬の供給がストップし、今後も続くことが予想され、一部の公的機関(愛護センター)が安楽死ではない筋弛緩剤を用いて殺処分しているという重大な事柄をマスメディアは1社も報道していません。また動物愛護(誤)活動家らも無知なのか、無理解なのかはわかりませんが、一切問題視していません。
 獣医師らは、無知蒙昧な衆愚愛護(誤)に対して正しい情報を伝え、啓蒙する責務があると私は思います。そしてマスコミや無学な動物愛護(誤)活動家らのデマを毅然とただすことです。正しく動物福祉を推進するためには、獣医師という専門職能こそが担わなければならないのです。マスコミや動物愛護(誤)活動家らは、無知蒙昧、無学な衆愚愛誤を扇動することには長けているでしょう。しかし彼らはむしろ動物福祉の後退を招いているのです。


(参考資料)

動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴
筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。
「FAQ:筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。」と「FAQ:動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴」に米国獣医学会の研究会報告を紹介する日本獣医師会のページを追記しました。
State Animal Euthanasia Laws Last updated September 2019 「全米獣医師会 アメリカ合衆国動物の安楽死に移管する州法一覧 2019年9月最終更新」 アメリカ合衆国における犬猫などの安楽死方法においては、全米獣医師会の「動物の安楽死ガイドライン」に準拠するとしている州が多いです。つまり「二酸化炭素による殺処分は合法であるが筋弛緩剤の単独投与は違法」ということです。


(動画)

 「処分された罪なき命」殺処分の現場から届いたリアルな現実 2015年11月13日公開
 「殺処分の方法は二酸化炭素を用いて数分間もがき苦しむ窒息死」と説明があります。このように動物愛護(誤)活動家らは、ビデオなども用いて、「二酸化炭素死は安楽死ではない」という嘘プロパガンダの拡散に必死です。動物の安楽死薬が入手不可能になった現在においては、犬猫の安楽死方法は二酸化炭素が現実的な選択肢です。




(動画)
 
 名もなきペットたち:「殺処分」ガス室の犬 2010年10月7日 NEWチバ
 「二酸化炭素委は安楽死ではなく殺処分」と何度も繰り返しています。正しい日本語を使え、知能が正常に満たないのか(笑い)。「安楽死」とは動物の殺害の方法の分類の一つ。対して「殺処分」とは、動物の殺害の目的による分類のうちの一つ。例えば動物の殺害の方法による分類では、「安楽死」、「安楽死ではない殺害」、「虐待死」などがあります。対して動物の目的による殺害の分類では「と殺(その動物を殺すことにより肉や工業原料などを得る)、「殺処分(不要となった動物の処分)」、「駆除(動物による害を排除するために殺害する)」などがあります。だから「食用の家畜の屠殺においても、事前に二酸化炭素で意識を喪失させるなどの安楽死を取り入れることが望ましい」というような使い方をします。
 一時期愛護誤の間で「二酸化炭素は安楽死ではなく殺処分である」というチンケな日本語が使われていました。そもそも用語の定義を理解していないのはバカの証明。この千葉テレビの嘘プロパガンダ報道も、無知蒙昧な愛誤の圧力による制作と思われます。




(動画)

「殺処分」の真実。犬が最後に見る私たちの知らない光景とは  2019年7月31日
~ 
 この動画でも「二酸化炭素は窒息死で安楽死ではない」としています。また「注射による薬剤投与はすべて安楽死」と誤認させる表現です。2019年はすでに犬猫用安楽死薬のペントバルビタールの供給がストップしています。このような感情的な嘘プロパガンダ映像により愛誤の「二酸化炭素殺処分反対」の運動が先鋭化すれば、公的施設は筋弛緩剤に頼るのはやむを得ないと思います。繰り返しますが、筋弛緩剤の注射による殺処分は意識下での窒息死で大変苦痛を伴う死です。対して二酸化炭素は窒息死の前に意識が喪失(麻酔)されますので安楽死です。

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なぜ犬猫安楽死薬が入手できなくなったのか~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった






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Domestic/inländisch

 記事、
二酸化炭素死は安楽死である~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった
「注射は安楽死」という無知蒙昧~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった
の続きです。
 「二酸化炭素死は安楽死ではないから反対」という、犬猫愛護(誤)活動が数年来先鋭化していました。そのために多くの動物愛護センターは二酸化炭素殺処分の設備を廃棄したりして、「動物愛護の先進度」をアピールしていました。現に、二酸化炭素による殺処分を廃止したとする自治体が多数あります。しかし実はむしろ二酸化炭素による殺処分を廃止したことにより、より苦痛な殺処分方法が採用され、動物福祉の後退を招いています。それは安楽死に用いる麻酔薬、ペントバルビタールの入手が困難になり、代わりに筋弛緩剤の単独投与で殺処分を行う愛護センターが出てきているからです。筋弛緩剤の単独投与による致死処分は安楽死ではありません。苦痛を伴う死です。



 前回、前々回の記事では、犬猫の殺処分で用いられる安楽死薬のペントバルビタールが日本では入手ができなくなっている事を書きました。それ以前から動物愛護活動家らが二酸化炭素による殺処分に強硬に反対していました。そして「注射による安楽死」を求めてきました。そのために公的機関(愛護センター)は二酸化炭素による殺処分を廃止し、二酸化炭素の殺処分設備を廃棄したところもあります。そして動物愛護(誤)活動家らに、「動物愛護の先進性」をアピールしています。
 犬猫の安楽死に非常に良く用いられているペントバルビタールは、日本はほぼEU、特にドイツから全量を輸入しています。しかしEUは、事実上ペントバルビタールの輸出禁止しました。そのために一部の公的機関(愛護センター)は、筋弛緩剤の注射により犬猫の殺処分を行っています。しかし筋弛緩剤による殺処分は、安楽死ではありません。意識がある状態での窒息死だからです。

 多くに国で準拠されている、「全米医師会 動物の安楽死におけるガイドライン 2020年版(「以下、全米獣医師会安楽死ガイドライン」と記述する)」AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals: 2020 Edition*)においても、筋弛緩剤による殺処分は安楽死ではなく、許容できないとしています。なぜならば筋弛緩剤は麻酔効果はなく、意識下での大変苦しい窒息死だからです。対して二酸化炭素死は麻酔効果があり、推奨する安楽死方法としています。 
 つまり動物愛護(誤)活動家らの、「二酸化炭素による殺処分をやめよ」という運動は、著しい動物福祉の後退をまねいているのです。今回記事では、なぜ日本で犬猫の安楽死薬、ペントバルビタールの入手が困難になったのか、説明したいと思います。なおペントバルビタールの入手困難は、今後も続くと思われます。

 すでに前回、前々回記事で述べたことですが、EUは死刑制度を全廃し、他国にも死刑の廃止を求めています。対して例えばアメリカ合衆国は複数の州で死刑制度が存続しており、死刑執行においてペントバルビタールを使用することが一般的です。死刑に反対するEUは、死刑に用いられるペントバルビタールの輸出を2011年に禁止しました。動物の安楽死用には極めて厳しい輸出の承認が必要となりました。
 しかし死刑用ペントバルビタールの輸出禁止以降に、動物の安楽死用として違法に承認を得るなどして輸出する企業がドイツありました。日本はほぼドイツから輸入しています。そのためにドイツにおいては、動物の安楽死用のペントバルビタールの輸出においても、極めて厳しい要件が課されるようになりました。そのために事実上、日本はドイツからペントバルビタールの輸入ができなくなっています。

 以下に説明となる資料を引用します。まず最初に、ペントバルビタールがアメリカ合衆国で死刑に用いられていることと、そのために2011年にEUがペントバルビタールの輸出を禁止した経緯の説明です。日本は死刑制度がありますが絞首刑です。日本への輸出は、第3国への迂回輸出の可能性を排除することが目的と思われます。
 製薬会社による、日本へのペントバルビタールの違法輸出により製薬会社幹部が昨年刑事訴追されました。そのために今後はますます日本向けのペントバルビタールの輸出が困難になると思われます。


Lethal injection 「致死注射」(英語版ウィキペディア)

Lethal injection is the practice of injecting one or more drugs into a person (typically a barbiturate, paralytic, and potassium solution) for the express purpose of causing rapid death.
The main application for this procedure is capital punishment.
The drugs cause the person to become unconscious, stops their breathing, and causes a heart arrhythmia, in that order.
It is now the most common form of legal execution in the United States.
The export of drugs to be used for lethal injection was banned by the European Union (EU) in 2011, together with other items under the EU Torture Regulation.
Since then, pentobarbital followed thiopental in the European Union's ban.

致死注射とは、速やかに死に至らしめるという明確な目的のために、1つまたは複数の薬物(通常バルビツール酸、麻痺薬、およびカリウム溶液)を注射する行為です。
この手法の主な用途は死刑です。
薬物は人の意識を喪失せしめ、呼吸を止め、不整脈を発生させる(註 心停止)という順序で作用させます。
現在、それは米国で最も一般的な、法律で規定された死刑執行の方法です。
致死注射に使用される薬物の輸出は、EU拷問禁止規則に基づく他の品目とともに、2011年に欧州連合(EU)によって禁止されました。
それ以来欧州連合の輸出禁止命令で、ペントバルビタールはチオペンタールに続き輸出が禁止されました。



Exportverbot Pentobarbital: Anklage gegen MSD-Manager 「ペントバルビタールの輸出禁止:MSD(製薬会社)の管理職に対する刑事訴追」 2019年12月6日

Illegale Exporte?
Gegen drei Mitarbeiter der MSD-Tochter Vet Pharma Friesoythe wird wegen Ausfuhr von Pentobarbital Anklage erhoben.
Berlin - Wegen illegaler Exporte von Tierarzneimitteln hat die Oldenburger Staatsanwaltschaft Anklage gegen einen Geschäftsführer und zwei Mitarbeiter der Firma Vet Pharma Friesoythe im Kreis Cloppenburg erhoben.
Das Unternehmen habe von November 2017 bis Februar 2018 in fünf Fällen Tierarzneimittel ohne Genehmigung nach Japan und in die USA ausgeführt, sagte ein Sprecher der Staatsanwaltschaft am Freitag.
Die Arzneimittel enthielten den Wirkstoff Pentobarbital-Natrium und dürften nur nach einer speziellen Freigabe exportiert werden.
Für Verstöße gegen das Außenwirtschaftsgesetz sind Geld- oder Freiheitsstrafen bis zu fünf Jahren möglich.
Nach Recherchen des NDR und der Süddeutschen Zeitung geht es um mehrere Tonnen der Injektionslösung „Beuthanasia-D“ zum Einschläfern von Tieren.
Der enthaltene Wirkstoff, Pentobarbital, wird in US-Gefängnissen immer wieder dazu benutzt, Menschen hinzurichten, und fällt unter die EU-Folterrichtlinie.

違法輸出?
MSD子会社の、ヴェット・ファーマ・フリーザイト(Vet Pharma Friesoythe)社の3人の従業員は、(動物の安楽死薬)ペントバルビタールの輸出を担当しています。
ベルリン-オルテンブルク検察庁は、獣医用医薬品の違法な輸出に対して、クロッペンブルク地区の、ヴェット・ファーマ・フリーザイト(Vet Pharma Friesoythe)社の管理者と2人の従業員を起訴しました。
同社は2017年11月から2018年2月までに計5回、動物用医薬品(ペントバルビタール)を日本と米国に輸出した、と検察庁の広報官は金曜日に述べました。
医薬品には、有効成分のペントバルビタールナトリウムが含まれており、特別な承認を得てから輸出する必要があります。
外国貿易法違反の場合は最高で5年間の懲役刑か、または罰金が科せられます。
NDR(註 マスメディア名)と南ドイツ新聞(Süddeutsche Zeitung)の調査によると、数トンの「バイタナジアD」(Beuthanasia-D)注射液が動物を安楽死させるために使用されています。
有効成分であるペントバルビタールは、米国の刑務所で人々を死刑にするために繰り返し使用されており、EU拷問禁止命令の対象となります。



(動画)

 日本国内の犬と猫の生体販売と殺処分について【どうぶつ愛護週間】長野駅前 2019年9月23日(祝)撮影 2019/09/25
 「ガラスケースに入れての犬猫のペットショップでの販売は、日本や中国でしか行っていない。海外ではほとんど禁止されている」。日本ではこのような無知蒙昧な動物愛護団体がほとんどです。彼らに、ペントバルビタールと筋弛緩剤の薬理作用の違いを説明したとこで理解できる知能はないでしょう。ほぼ聴衆がゼロなのがせめての救いです。
 今日本が直面している犬猫の殺処分の、優先順位が高い問題が何か、彼らには理解する知能知識がないのです。残念ながらこれが日本の動物愛護の現状で、動物福祉の向上は望むすべがないです。




(参考資料)

動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴
筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。
「FAQ:筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。」と「FAQ:動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴」に米国獣医学会の研究会報告を紹介する日本獣医師会のページを追記しました。

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「注射は安楽死」という無知蒙昧~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった






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Domestic/inländisch

 記事、二酸化炭素死は安楽死である~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった、の続きです。
 「二酸化炭素死は安楽死ではないから反対」という、犬猫愛護(誤)活動が数年来先鋭化していました。そのために多くの動物愛護センターは二酸化炭素殺処分の設備を廃棄したりして、「動物愛護の先進度」をアピールしていました。現に、二酸化炭素による殺処分を廃止したとする自治体が多数あります。しかし実はむしろ二酸化炭素による殺処分を廃止したことにより、より苦痛な殺処分方法が採用され、動物福祉の後退を招いています。それは安楽死に用いる麻酔薬、ペントバルビタールの入手が困難になり、代わりに筋弛緩剤の単独投与で殺処分を行う愛護センターが出てきているからです。筋弛緩剤の単独投与による致死処分は安楽死ではありません。苦痛を伴う死です。



 前回記事では、日本で行われている公的殺処分のうち、・二酸化炭素死と、・ペントバルビタール(麻酔薬)の注射、がいずれも多くの国で準拠されている、「全米医師会 動物の安楽死におけるガイドライン 2020年版(「以下、全米獣医師会安楽死ガイドライン」と記述する)」AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals: 2020 Edition*)で推奨される安楽死方法であることを述べました。
 しかし日本では動物愛護(誤)活動家らが、「二酸化炭素による殺処分は安楽死ではない。苦痛を伴う窒息死だ。全廃して注射による安楽死に変更しろ」と、公的機関(愛護センター)に圧力をかけています。そのために多くの公的機関(愛護センター)は二酸化炭素による殺処分を廃止し、二酸化炭素の殺処分設備を廃棄したところもあります。

 残念ながら、動物愛護(誤)活動家らは無理蒙昧なために、「薬剤の注射であればすべて苦痛がない安楽死」としか理解していないようです。前回記事でも述べたことですが、安楽死の定義とは、「動物の苦痛を最小化、もしくは排除する手法で、人為的に動物の寿命を終わらせること」です。具体的には麻酔下(痛みが遮断されている、もしくは意識喪失状態)で殺処分を行うことです。ですから注射での薬剤投与であっても麻酔効果がない殺処分方法であれば、それは安楽死ではなく虐待死です。
 例えば前回記事で取り上げた、ペントバルビタールという麻酔薬を注射で投与する方法は麻酔状態で死に至るために安楽死といえます。全米獣医師会も推奨する安楽死として認めています。現に多くの国でペントバルビタールは、犬猫などの動物の安楽死薬として広く用いられてきました。
 しかし、そのペントバルビタールが日本などで入手ができなくなっているのです。ペントバルビタールの生産国は主にドイツなどのEUに属する国です。ドイツが死刑が疑われる用途にペントバルビタールを不正輸出したことにより、EUは域外へのペントバルビタールの輸出をさらに厳格化しました。EUは死刑制度を全廃し、他国にも死刑の廃止を求めているからです。以来、日本ではペントバルビタールが入手できない状態が続いています。

 そのために、一部の公的施設(愛護センター)は、ペントバルビタールに代わり、筋弛緩剤の注射で犬猫を殺処分するようになりました。先にも述べたことですが、安楽死とは「麻酔下(痛みが遮断されている、もしくは意識喪失状態)で殺処分を行うこと」です。筋弛緩剤の薬理効果は、「神経・細胞膜などに作用して、筋肉の動きを弱める医薬品」です。筋弛緩剤を投与されれば呼吸筋がマヒして呼吸ができなくなり、窒息死します。筋弛緩剤は意識を喪失させることはありません。脳細胞は筋肉ではないからです。
 筋弛緩剤による殺処分は意識下の窒息死で、大変苦痛な、残酷な殺処分方法です。現に、全米獣医師会安楽死ガイドラインにおいても「筋弛緩剤による殺処分は安楽死ではなく許容できない」と明記されています。「全米医師会 動物の安楽死におけるガイドライン 2020年版(「以下、全米獣医師会安楽死ガイドライン」と記述する)」AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals: 2020 Edition*)全米獣医師会の「動物の安楽死ガイドライン」から、該当する箇所を引用します。


UNACCEPTABLE AGENTS
Magnesium sulfate, potassium chloride, and neuromuscular blocking agents are unacceptable for use as euthanasia agents in conscious vertebrate animals.

許容できない薬剤 
硫酸マグネシウム、塩化カリウム、および神経筋遮断薬(neuromuscular blocking agents 筋弛緩剤)は意識下の脊椎動物での安楽死剤としての使用は許容できません」。(40ページ)



 つまり動物愛護(誤)活動家らの、「二酸化炭素による殺処分は残酷で安楽死ではないから廃止し、注射による安楽死に変更せよ」という、公的機関(愛護センター)への圧力は、むしろ殺処分における」より苦痛な手法の採用となり、結果として動物福祉の著しい後退、虐待的な殺処分の実施につながったということです。
 まさに無知とは恐ろしい。さらに今でも「二酸化炭素による殺処分を廃止しろ」と、テロまがいの活動を繰り広げている愛誤すらあります。残念なことに末端の愛誤のみならず、政治家などの影響力のある方々も同様です。まさに無知蒙昧な愛護(誤)活動家らが動物福祉の後退をまねている、狂った日本といえます。


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 衆議院インターネット中継 開会日 : 2019年2月27日 (水) 会議名 : 予算委員会第六分科会 串田誠一(日本維新の会) より

 この中で串田誠一議員は次のように質問しています。「二酸化炭素によるガス室での犬猫殺処分を行っているのは日本だけである。欧米は、犬猫の殺処分は、すべて注射による安楽死である。日本も、二酸化炭素による殺処分を法律で禁止すべきである」。
 串田誠一議員の本国会質問を通して聴いたところ、串田誠一議員は「注射による薬剤投与の殺処分はすべて安楽死」という認識のようです。この方は弁護士で文系ですが、国会質問を行うのであれば、動物の安楽死の手法ぐらいは事前に調べるべきでしょう。なお串田誠一議員は「殺処分ゼロ議員連での勉強会で学んだ」とも発言していますが、講師は杉本彩氏です。杉本彩氏は「日本以外の先進国ではペットショップがない」などという卒倒しそうな発言を繰り返している無学な方です。

串田誠一


(画像)

 Gas Chamber Euthanasia: What you might not know about your local animal shelter 「ガス室での安楽死:それはもしかしたら、あなたが地元のアニマルシェルターについて知らないものかもしれません」 2016年5月12日 から
 この図表を見る限り、states that do not use gas chambers and have legislation banning the use 「殺処分ガス室を使用せず、使用を禁止する法律がある州」は22州なのですが。記事本文では25州とあります(?)。またガス室による殺処分が行われてる州は10州なのですが。それと未確認州ですが、ガス室による殺処分が行われている可能性は否定できません。
 アメリカでは約半数の州で、ガス室(二酸化炭素もしくは一酸化炭素)による、犬猫の殺処分が合法で行われています。後ほど取り上げますが、アメリカの州法では多くの州で現在もガス室での殺処分が合法です。しかし筋弛緩剤の注射による殺処分は違法で1州も認められていません。

アメリカ ガス室


(参考資料)

動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴
筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。
「FAQ:筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。」と「FAQ:動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴」に米国獣医学会の研究会報告を紹介する日本獣医師会のページを追記しました。

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二酸化炭素死は安楽死である~二酸化炭素の殺処分反対は反動物福祉となった






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Domestic/inländisch

 「二酸化炭素死は安楽死ではないから反対」という、犬猫愛護(誤)活動が数年来先鋭化していました。そのために多くの動物愛護センターは二酸化炭素殺処分の設備を廃棄したりして、「動物愛護の先進度」をアピールしていました。現に、二酸化炭素による殺処分を廃止したとする自治体が多数あります。しかし実はむしろ二酸化炭素による殺処分を廃止したことにより、より苦痛な殺処分方法が採用され、動物福祉の後退を招いています。それは安楽死に用いる麻酔薬、ペントバルビタールの入手が困難になり、代わりに筋弛緩剤の単独投与で殺処分を行う愛護センターが出てきているからです。筋弛緩剤の単独投与による致死処分は安楽死ではありません。苦痛を伴う死です。


 まず最初に、犬猫などの安楽死方法についてですが、その定義をのべます。これは世界的に権威がある全米獣医師会(AVMA)の、「全米医師会 動物の安楽死におけるガイドライン 2020年版(「以下、全米獣医師会安楽死ガイドライン」と記述する)」AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals: 2020 Edition*)を以下に引用します。なおこのガイドラインは日本の環境省も過去に何度か引用しており、多くの国で参考にされています。
 ここでの安楽死の定義とは「動物の苦痛を最小化、もしくは排除する手法で、人為的に動物の寿命を終わらせること」です。具体的には麻酔下(痛みが遮断されている、もしくは意識喪失状態)で殺処分を行うことです。


What Is Euthanasia?
The term is usually used to describe ending the life of an individual animal in a way that minimizes or eliminates pain and distress.

安楽死とは?
この用語は通常、痛みや苦しみを最小化し、または排除する方法で個々の動物の寿命を終割らせることを表現するために用いられます。(6ページ)



 そのうえで、「全米獣医師会安楽死ガイドライン」では、推奨する具体的な安楽死方法を列挙しています。さらに狂できない安楽死方法も具体的に列挙しています。
 日本で公的に行われている犬猫殺処分の手法ですが、上記の「全米獣医師会安楽死ガイドライン」で、推奨する安楽死の手法として列挙されているもののうち、おそらく2つだけです。1つは二酸化炭素の吸入であり、もう1つはペントバルビタール(麻酔薬)の注射です。「全米医師会 動物の安楽死におけるガイドライン 2020年版」(AVMA Guidelines for the Euthanasia of Animals: 2020 Edition*)の記述から、それぞれの説明を引用します。


1、二酸化炭素の吸入

 「全米獣医師会安楽死ガイドライン」では、二酸化炭素の吸入は、濃度管理が適切であれば速やかに深い麻酔効果を誘発するとして、推奨する安楽死の手法としています。

CARBON DIOXIDE
Inhalation of CO2 causes respiratory acidosis and produces a reversible anesthetic state by rapidly decreasing intracellular pH.
Both basal and evoked neural activity are depressed soon after inhalation of 100%.
Concentrations of 30% and higher cause deep anesthesia and death with prolonged exposure.

二酸化炭素
CO2の吸入は呼吸性アシドーシス(血液の酸化作用)を引き起こし、細胞内のpHを急速に酸化させることで可逆的な麻酔状態を作り出します。
100%の二酸化炭素の吸入後では、基礎的な神経活動と誘発性の神経活動はともにすぐに低下します。
30%以上の濃度は、長時間の暴露で深い麻酔効果をもたらし、死に至ります。(28ページ)



2、ペントバルビタールの混合薬(主に静脈注射)

 犬猫等の殺処分方法で、より苦痛が少ない安楽死とされる方法の一つは、ペントバルビタールという麻酔薬の投与です。本薬は、麻酔作用を発揮する量と致死量との差が少ないために動物の安楽死に用いるのに適した薬剤です。以下の記述ですが、ペントバルビタールの単体使用と混合薬は薬理効果は安楽死においてさほどの差はないとしています。混合薬は法律上扱いが容易ということです。ですからペントバルビタールもその混合薬も、全米獣医師会は安楽死として推奨しています。
 獣医学の分野で広く用いられる麻酔薬には、ケタミンがあります。しかしケタミンは、単独では死に至らしめることが難しいのです。そのために安楽死で用いるには、麻酔後に複数の処置が必要になります。多忙を極める行政獣医師にとっては、単独で安楽死が行えることは重要です。そのためにペントバルビタールは多くに国で犬猫などの安楽死薬として多用されてきました。 

PENTOBARBITAL COMBINATIONS
Several euthanasia products combine a barbituric acid derivative (usually sodium pentobarbital) with local anesthetic agents, other CNS depressants (eg, phenytoin, ethanol), or agents that metabolize to pentobarbital.
The pharmacologic properties and recommended use of euthanasia products that combine sodium pentobarbital with agents such as lidocaine or phenytoin are interchangeable with those of pure barbituric acid derivatives.

ペントバルビタール混合薬
いくつかの安楽死薬の製品はバルビツール酸誘導体(通常はペントバルビタールナトリウム)と局所麻酔薬、他の中枢神経系抑制薬(例、フェニトイン、エタノール)、またはペントバルビタールを代謝する薬剤を混合させています。
ペントバルビタールナトリウムとリドカインまたはフェニトインなどの薬剤を組み合わせた安楽死薬の製品の薬理学的特性と推奨される使用法は、純粋なバルビツール酸誘導体(ペントバルビタール)のものと互換性があります。



 サマリー記述した通り日本では、犬猫愛護(誤)活動家らが「二酸化炭素による殺処分は残酷で安楽死ではない。注射による安楽死に変更しろ」とかねてから、日本の公的機関(愛護センター)を攻撃してきました。
 そのために公的機関(愛護センター)は、動物愛護(誤)活動家らにおもねるために、二酸化炭素による殺意処分を廃止し、設備を取り壊したところもあります。そして「当施設では二酸化炭素による殺意処分を廃止しました」、「当施設は注射による殺処分に変更しました」と、動物愛護の先進性(?)を、動物愛護(誤)活動家らに、盛んにアピールしています。
 
 しかし犬猫の安楽死に用いられるペントバルビタールがEUの輸出禁止により、日本ではすでに入手ができない状態に陥っているのです。そのためにいくつかの公的機関(愛護センター)は、注射による殺処分ですが、ペントバルビタール(麻酔薬ですから当然死に至る前に麻酔状態になります。つまり本薬を使用する殺処分は安楽死です)に代わり、筋弛緩剤を単独で用い、殺処分を行うようになった公的施設(動物愛護センター)があります。
 筋弛緩剤は、筋肉の動きを止める効果があります。しかし疼痛抑制や意識喪失効果はありません。本薬を投与された動物は呼吸筋が動かずに、大変苦しい窒息死で死に至る、大変残酷な殺処分の手法です。全米獣医師会安楽死ガイドラインにおいても、筋弛緩剤の単独投与は安楽死として認めておらず、「殺処分の手法としては許容できない」としています。しかし筋弛緩剤を投与すれば動物は全く動きませんので、見た目には安楽死に見えます。まさに動物愛護(誤)活動家らの無知蒙昧が招いた、動物福祉の後退、動物虐待といえます。次回記事では、日本でのペントバルビタールの入手が不可能になった経緯と、筋弛緩剤の単独使用による殺処分が安楽死ではない根拠を述べようと思います(続く)。


(動画)

 Gas Chamber Euthanasia: What you might not know about your local animal shelter 「ガス室での安楽死:それはもしかしたら、あなたが地元のアニマルシェルターについて知らないものかもしれません」 2016年5月12日 から
 ノースカロライナ州の公的アニマルシェルターによるガス室での犬殺処分。この動画を盗用して、つぎはぎ編集して日本の殺処分とし、「日本ではこのような残酷な方法で犬猫を殺している。日本は動物愛護後進国だ」という内容の動画が一時期拡散されていました。




(画像)

 Megumi Takeda hat アニマルズジャパンs Video geteilt. 11. Februar um 13:01 · 、から。2018年2月11日。

 このアニマルズジャパンが製作したビデオのシーンですが、先のアメリカ合衆国ノースカロライナ州の、一酸化炭素による、殺処分のビデオのシーン(3:24~)が盗用されています。

ビデオ 盗用1


(参考資料)

動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴
筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。
「FAQ:筋弛緩剤の投与による動物の殺処分は安楽死にあたるのでしょうか。」と「FAQ:動物の殺処分、ガス室と静脈注射の特徴」に米国獣医学会の研究会報告を紹介する日本獣医師会のページを追記しました。
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さんかくたまご

Author:さんかくたまご
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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